風に揺れる夏井千本桜・威風堂々の三春滝桜(花めぐりの旅'2021春②）

2021/04/09 - 2021/04/11

３月初旬に春の花を巡る旅の予定を立て、有給休暇を取得し、宿を押さえ、さて何処を巡ろうか！
と具体的な行程を練り始めた頃、予約を入れた宿から電話がかかって来た。
何となく嫌な予感がしていたがそれは的中してしまい・・・

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、4/5～4/9までの平日の５日間、急遽宿を閉めることになったためキャンセル手続きをお願いしたい！
との依頼。
当初の予定は、宮城県の白石川一目千本桜を巡ってから山形県の赤湯温泉に宿泊、翌日は米沢から喜多方と回って会津若松へというルートを想定していたのだが・・・
宮城も山形もコロナ禍が急拡大し、とてもじゃないが県外の人間がおちおち物見遊山に耽れる状況ではなくなってしまったようで、これは致し方ない。


そんな理由もあって、旅の前日まで旅の骨格を決められず仕舞い。
あれやこれやネットを駆使して調べまくり、苦し紛れで決めたこの日の行程。
さて、軍配はどっちに上がる？

エリア 田村・船引(福島)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 4.5
• 交通: 4.0

• 交通手段: 自家用車
• 旅行の手配内容: 個別手配

常磐道から磐越道へと乗り継ぎ、小野ICで一般道へ。
次の目的地は、夏井千本桜。
桜まつりの中止の案内看板が駐車場の一角に。

夏井の千本桜 花見

それでも満開までもう少しの状態の夏井千本桜には、そこそこの人の賑わい。
夏井川沿いの堤防の両側に植えられたソメイヨシノの並木道を、そぞろ歩くのも乙なもの！

小野町の見どころマップなども掲示されていた。

堤防を降りて川面の近くの遊歩道を歩いてみる。

時折強く吹く風と、風に混じって冷たいものが頬に当たる。
７分咲きくらいの桜の枝は、風に揺さぶられるのに耐えながらも、もっと開花せんとしているかのよう・・・

余りの風の強さに、さっきまでそれなりにいた人たちも気がつけばドンドンいなくなり・・・
川沿いの遊歩道を歩く人影は僕らを含めて数組ほど。

木によって開花の程度はまちまち。

この辺りのエリア(いわき市に近い下流の方向）の開花の方が進んでいるようだ。

来た道をふり返ってみた図。

淡い紅色、黄色い花、青い空、少しづつ色づく緑の草たち。
のどかな春の一幅の名画のよう。

堤防に上がって駐車場へと引き返す途中に見えたのは、小高い丘の上の展望台。

(画像は借り物)

このような光景って、もしかしたらあそこの展望台からなら見られるのかしら？
と思いつつも、あまりの風の強さと気温（確か７℃だった）に耐えかねて断念。

磐越東線がいわき方向へと走り去っていった。

この日はもう１箇所、立ち寄る場所があるので先を急ぐことに。

小野ICから再び磐越道に乗り、阿武隈高原SAで休憩。

(画像は借り物)

福が満開　福のしま

このポスター１枚で、福島の春の代表的な桜を伝えている。
今回の旅は、このうち下の２箇所を訪ねることにしているのだ。

福島観光MAP

横に広い福島県は、観光するにもしっかり事前にエリアを絞って行き先を決めておかないと大変なことになる。
もしかしたら今回、福島だけで２泊３日の行程になったのは正解なんだと思い始めていた。
それだって行ける場所はホンの数か所に限られるんですもの・・・
福島の広さを侮ってはいかん！と、自戒を込めて(汗)

船引三春ICで高速を降り、ナビに従い一般道へ。
三春町内は道路沿いのあちこちにサクラが咲き、それはそれは見事な程。

やって来たのは三春滝桜。
車を停め、誘導員に従い歩くと、こんな風にゲートが。
手指消毒と検温を行い、観覧料１人300円を支払いプレハブの建物を出ると・・・

町道をくぐるように設えられたトンネルに。

三春の観光案内板。

僕は三春滝桜に来るのは今回が初めて。
午後３時を少し回った刻、少しづつ陽が傾き始める頃合い。

菜の花の向こうに見えてきたのが、写真でなら何度も見たことのある三春滝桜。

三春滝桜 名所・史跡

威風堂々としたその姿は言葉にし難いほど。

以前は滝桜のもっと近くまで行けたらしいが、今はこのようにしっかり入場規制がされ、柵の外から見るしかない。
サクラは根っこを人間によって踏み固められると呼吸できないと言うし・・・

満開になって１週間。
やや花びらが日に焼け、色合いが少しづつ茶褐色を帯びつつあるようだが・・・
それを差し引いても、この木が「日本三大桜」と言われるだけの説得力があるとしみじみ実感。

逆光になってしまい、こんな風にしか撮れず(苦笑)

せっかくだから、滝桜を１周してみましょうかね。

ほぼ裏側から見るとこんな風情。

これは滝桜の背後にある丘に植わっていたサクラ。
樹齢が若い分だけ、花の色合いが濃い気がします。

青い空に映える薄紅色のサクラ。

老若男女問わず、見るものを魅了するサクラの魔力。
ここ数か月の有象無象のストレスも、必死に残業しながら仕事をこなす日々の疲れも、この光景を見ることができただけで霧散していった。

これからもずっと、この光景が見られることを願いながら・・・
この場所に今回来られた幸せを噛みしめつつ、三春を後にした。

いつかの春に、またここを訪れたい！と。

この旅行記へのコメント （4）

• ひま爺さん 2021/04/15 08:12:04

  癒し

  こんにちは、お久しぶりです。
  前編の色とりどりの草花、ネモフィラ、
  チューリップ、後編の桜とすっかり
  癒されてきましたね。
  折角立てた旅行の計画が急遽変更になり
  慌てたことと思いますが、変更ルートは
  "吉"と出たのではないですか(*^。^*)
  
  こちらはまだまだ花の色を楽しむことが
  出来ません。桜は４月下旬、梅は５月、
  他の草花も５月からです。
  
  まだまだ油断の出来ないコロナ禍、気をつけて
  お過ごしください。
  
  　ひま爺
  

  群青さん からの返信 2021/04/16 17:53:53

  Re: 癒し

  ひま爺さん
  
  こんばんは。
  コメントありがとうございます。
  こちらこそご無沙汰しております。
  
  この時期の花々の色美しさを見るたびに、春っていいな！
  とほっこりしてしまいます。
  まして今年は全体的に３月が温かいせいでサクラを始めいろんな花々の開花が早く、そして自分のスギ花粉症の症状も例年以上に早く終息したため(笑)・・・
  いつもの春なら何も匂いを感じない菜の花の強い匂いを体感でき良かったです。
  花粉症が収まったのに嗅覚が何も反応しなかったら、このご時世、逆にヤバイですしね・・・(汗)
  
  帰宅してネットニュースを見ていたら、桜前線がいよいよ北海道へ！と書かれていました。
  これからいい季節がやって来るのにコロナ禍が収まらない！！
  人間はコロナに振り回されているけれど、自然の移ろいは何一つ変わらず時は過ぎていく。
  こんな時だからこそ、焦らずに身の回りの動植物や木々や空の色の変化を眺めつつ心穏やかに己の生活を見つめる時を与えられているのかもしれませんね。
  
  ルート変更は明らかに吉と出ました。
  残り３篇も是非読んで頂けたら幸いです。
  とても料理の美味しい宿を見つけることもできましたし！！
  

• ムロろ～んさん 2021/04/14 22:07:38

  桜に癒されて(^_-)-☆

  こんばんは、ムロろ～んです。
  福島へ行かれた旅行記を拝見しました。
  
  私もコロナになってからどえらい状況が続いてまして・・・。
  まず、某アジア系航空会社のビジネスクラスの航空券、運航キャンセルになったので払い戻ししようと思ったら債務手続きの関係で１年以上たっても未だに返金されず(◎_◎;)。
  今年になって、国内線フライト、予定していた便が運航キャンセル、２回続き！
  宿も予約していたところが「お客さんの数が少ないのでキャンセルして欲しい」との連絡が来まして・・・。
  
  なんか悪いことしました、ワタシ(◎_◎;)？って厄払いしたくなった気分になったことがあります(笑)。
  
  予約をされていた宿からの連絡が来て驚かれたとのこと。とっても共感できましたよ。
  計画立てなおすのも結構考えますよね(;´Д｀)。
  
  でも、こうして素晴らしい桜を見ることができて良かったって思ったんです(^_-)-☆。
  「負けるな！」って言ってくれてるのかなぁって思ったり。
  三春の桜も見られて良かったって思ったんです。地元の方の協力もあってのこと、感謝ですよね。
  
  
  ムロろ～ん(-人-)

  群青さん からの返信 2021/04/16 17:40:19

  Re: 桜に癒されて(^_-)-☆

  ムロろ～んさん
  
  こんばんは。
  コメントありがとうございます。
  
  この１年以上、やはりいろんな形で影響が出ているのですね。
  １年以上経ってもまだ返金されないのはホント先行きが気になるところで、胸のつかえが取れなくて大変だなと思います。
  
  山形の宿、予約時にオンラインカード決済での対応だったため、一瞬、ちゃんとキャンセル扱いしてくれるかな？宿泊してないのに引き落とされてはいないよね？と若干不安を覚えましたが・・・
  とりあえずその心配は杞憂に終わりました。
  
  今回の旅は確かに行く前日まであたふたさせられることが多かったのですが、一方でこんなコロナ禍にあっても、どの地域が旅することに厳しくて、どの地域が”きちんと万全な対応を敷いてますので安心してお越しください！”という姿勢かが明確にわかりました。
  福島はそういう面では相当頑張って対応し、旅人へもウェルカムの姿勢を保ち続けていると思います。
  サクラ見るのにも検温と手指消毒を行いつつも、それ以上の過剰な負荷はかけてこない。
  むしろ、こんな時なのに来てくれてありがとう！といった姿や言葉をかけてくださる優しさに、感謝の思いが尽きません。
  あと３篇、旅行記を順次載せていきますが、良かったら続きも読んで頂ければ幸いです。