2020/12/14 - 2020/12/18
1406位(同エリア7277件中)
実結樹さん
この旅行記スケジュールを元に
4泊5日で巡る沖縄一周のツアーの那覇での最後のディナーは自由食です。
添乗員さんから示されたオプションは、
A「サムズレストラン」のステーキ3,000~5,000円、
B「うらしま」の琉球舞踊鑑賞付き4,000~5,000円のコースでした。
双方送迎付きで地域共通クーポンも使えるのですが・・
私は折角那覇に来たんだから、観光化されていない正統派の ”琉球伝承料理” を食べたいと思い、選んだのがここ 料亭「琉球料理 美榮」です。
地域共通クーポンは使えないのを承知の上で、このツアー参加を決めたのと同時に予約を入れておきました。
- 旅行の満足度
- 4.0
- グルメ
- 4.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 1万円 - 3万円
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
PR
-
ツアー4日目 2020/12/17(木)
16:20 「沖縄ハーバービューホテル」に到着後、荷物を置いて直ぐに国際通り方面に徒歩で向かいます沖縄ハーバービューホテル 宿・ホテル
-
17:15 今夜19:00に予約してある料亭「美榮」は県庁の近く、デパート「リウボウ」の裏手にあるのですが明るいうちに下見をしておきます。
ビルの谷間の中で、何だか時代に取り残されたような佇まいの木造二階建てです。
平成8年に「那覇市景観賞 」を受賞しています。
赤煉瓦に白い漆喰の壁、琉球赤瓦で葺いた屋根と門。
在来の黒木・桜・クロトン等の植栽に見られる琉球の伝統様式を重んじた木造建築であることが受賞理由となっています。美榮 グルメ・レストラン
-
「琉球料理 美榮」は1958年創業。
この年に首里城の「守礼門」が再建され、又東京タワーも開業しています。
私の人生とほぼ同じ歳月を歩んできたお店なんですねえ・・ -
エントランスです
-
本土のお料理屋さんではまず見ることのない路地ものの蘭の花が行く手の左右を飾ります。
この後、時間まで地域共通クーポン消化のための下見に国際通りをぶらつきました。 -
今回参考にしたのは、昔買った、まっぷる2010年版「沖縄にでかけよう」。
「美榮」は巻頭グルメ特集で真っ先に見開き2頁を使い紹介されていました。
首里城近くの「赤田風」というお店も正統派琉球料理をリーズナブルに提供しているのですが、ツアーのバスが那覇に到着する時間も読めなかったので、市内中心部のこちらに決めました。 -
18:58 予約時間ジャストに訪店
-
予約必須のお店の場合、必ず2~3日前に確認の電話を客側から入れておきます。
また、予約時間の前後10分を過ぎる場合も連絡はするべきだと「日経大人のOFF」で知りました。 -
1階玄関脇にアンティークな洋間があるそうですが、階段を上って、
-
私は4部屋ある2階の和室を希望しました。
店の公式HPを見ると詳しく部屋の様子が分かります。
畳廊下を進んだ一番奥の右側、 -
「貝の間」を指定して予約しました。
2方向に窓が切ってある座卓のお部屋です。
一人からでも受け入れてくれるお店の姿勢に感謝! -
飲食店の利益率ってお酒が一番いいんですよね。
客の心遣いとしてせめて、泡盛の古酒を1合くらい頼めばいいのですが、その辺のところはいつもながらセコく節約 (u_u) -
今夜も「お茶で・・」と仲居さんに伝えました。
追加料金なしのサンピン茶ですね。これで十分です。
サンピン茶ってジャスミン茶と同じことらしい・・
何年か前、水も有料のヨーロッパのツアーで食事の時にドリンクを何も頼まなかったら、同席のツアーメイトから「よく飲み物が無くて食事が喉を通りますね?」と言われたことがありました。
私は錠剤でさえ水が無くても飲めるので「よく噛んで食べれば何らかの水分は敢えて必要ですか?」と逆に問い質してみたいとさえ心の中で思いました (-"-) -
でも、お料理はどうせならと一番品数の多い「梯梧」の13品のコースを奮発しました。
メニューは13行ですが、実際は21品出てきましたよ。 -
箸置きはシーサーの形の焼物です
-
1 和え物(季節の島野菜)
前菜のような位置付けで、苦菜(ンジャナバースーネ)の豆腐和えです。
白ゴマのペーストが利いているように感じました。 -
2 豆腐ヨウ(島豆腐を白麹に漬けて発酵させた珍味)
最初からお膳に出されていたもので、爪楊枝で少しずつ崩しながらお酒のアテにするような感じで頂きます。
お猪口くらいの小さな入れ物ですが、この料理は「梯梧」のコースでしか味わえません。
泡盛のアルコールが効いていてチーズのような奥深いコクのあるお料理です。 -
3 東道盆(とぅんだーぶん)
花イカ、手作りかまぼこ等七品盛り合わせのオードブルです。
一人分だから琉球漆器のお盆の上で何だか寂しい並び方になってしまいますね。
琉球料理って見た目に華やかさがないので、朱塗りの漆器でそれを補う意味もあるそうです。 -
複数人ならこんな六角形の見栄えのする器で出されるのかもしれません。
「東道盆」というのはこの器自体のことをいい、その中のお料理のことも言うそうです。
(写真はメニューの片端に描かれていた絵を拡大して借用) -
①花イカ
身の厚い甲イカをカニの形に切って茹で上げ、好みで酢醤油につけて頂きます。
包丁の入れ方によって色々な形になるので、料理人の遊び心が表れる腕の見せ所なんだそうです。
食紅で染色する場合もあるみたいです。 -
②揚げかまぼこ
グルクンという魚のすり身に人参の細切りを加えて揚げたかまぼこ -
③蒸しかまぼこ
グルクンのすり身にからし菜の搾り汁を加えて蒸したかまぼこ -
④カステラかまぼこ
グルクンのすり身に卵を加えて焼き上げたかまぼこ -
⑤牛蒡の肉巻き
豚肉で牛蒡を巻いて甘辛く味付けしたもの。
牛蒡をくり抜いてミンチ肉を詰める場合もあるみたいです。
(これは私もお弁当のおかずに作ったことあるぞ・・) -
⑥昆布巻き
主にカジキマグロの身を昆布で巻いて醤油、砂糖、酒で煮付けたもの。
沖縄で昆布は採れませんが、薩摩などから渡って来たモノを使うんだそうです。
(おせち料理でニシンを芯にして作った事あります) -
⑦ぽーぽー
小麦粉を水で溶かして薄く焼き、すり潰した豚肉と白味噌・生姜を練ったものを芯にして巻く和風クレープ。
端午の節句などに食べられたそうです。 -
4 なかみの吸いもの(豚の腸のお吸物)
素材が素材なので下処理に相当な時間を費やすそうです。
茹でて・洗うを何度も繰り返し臭みのない透き通った吸い物を完成させます。
見た目がイマイチな感じですが、島こしょうで香り付けされ、鰹節と肉ダシであっさりと柔らかく美味しいお椀でした。
琉球料理って見た目に比してどの料理も大変手間暇が掛かるものばかりだそうです。
一人客でも10人の団体でも手間は同じなのに、済みません (-_-; -
5 地豆豆腐(じーまーみどうふ)
落花生で作ったお豆腐です。
地豆とは土の中にできる豆という意味でピーナッツのこと。
それをすり潰して布巾で漉し、葛粉を加えてトロ火で煮て作ります。
精進料理の胡麻豆腐のピーナッツ版といったところでしょうか。 -
6 昆布いりち(昆布の炒め煮)
「いりち」とは炒め煮のことをいいます。
千切りにした昆布に豚肉・椎茸・薄揚豆腐・カステラカマボコを加えて炒め合わせたもので、家庭で普通に良く食べられると同時に、祝いの席には欠かせないお料理です。 -
7 芋くずあんだぎい(紅芋と芋くずの揚げ物)
沖縄の田舎料理で、「芋くず」とはさつま芋の澱粉のこと。
これを水でとき、ふかした紅芋と一緒に潰してからこね合わせて塩を加えてさっと揚げたものです。 -
8-1 みぬだる
黒ごまをすりつぶしたものを砂糖・泡盛・醤油でのばし、これに豚ロース肉の薄切りを浸しておき、肉に味が浸みた頃ゆっくり蒸します
8-2 田芋のから揚げ
田芋を蒸して皮を剥き、適当な厚さに切ってそのまま揚げます
8-3 地漬け
大根や瓜を壺の中で黒砂糖で漬けると、黒砂糖はアルコールに変わり、鄙びた風味が加わる漬物です。 -
9 らふてえ(豚三枚肉の煮込み)
「豚足と三枚肉の両方で御用意していますが、どちらにされますか?」と訊かれました。
本当は豚足が沖縄っぽいとは思ったのですが、三枚肉でお願いしました。
半日以上かけて醤油・泡盛・砂糖で煮込んだ肉はお箸で切れるほど柔らかい。
付け合せは沖縄風のがんもどき「うじら豆腐」と、ゴーヤーの塩炒めです。 -
10 耳皮さしみ(豚耳のピーナツ和え)
沖縄では「さしみ」とは酢の物のことを指します。
千切りにして塩漬けにした豚の耳と頬の皮を塩抜きし、きゅうりとモヤシを混ぜてピーナッツのたれで和えたものです。
「らふてえ」の後、口がさっぱりとします。 -
11 どるわかし(田芋とズイキの煮物)
田芋およびその茎を炒めながら潰し、小さく切った肉やカステラカマボコ・椎茸・えんどう豆などを混ぜます。
田芋は水田で作られる沖縄特有の産物で、親芋の周りに小芋が多数つくことから「子孫繁栄」をイメージされ、おめでたい席で食される食材です。 -
12 豚飯(とんふぁん)
小さく切った肉・人参・椎茸・カステラカマボコなどを炊き込んだご飯(じゅうしい)に、豚と鰹から取っただし汁をかけて、サラサラ食べる汁かけ飯で宮廷料理の一つです。
青パパイヤのぬか漬けが添えられています。 -
13 デザート(黒糖の蒸しカステラ)
この日は黒糖寒天ではありませんでしたね。
一つひとつのお料理は少量なのですが、ここまで来ると流石にお腹一杯で丁度いい感じです。 -
卓上のナプキン入れも沖縄らしい配色
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床の間の掛軸?
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部屋を飾る調度品などこだわりの店内は、創業者:古波藏(こはぐら)登美の趣味によるもの。
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床の間の飾り物
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頂いた小冊子 「『美榮』の琉球料理・ご案内」の目次のページを開くと
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今日出されるお料理に仲居さんがしるしをつけてくれてありました
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果実酒とソフトドリンクのメニュー。
よもぎやにんにくの果実酒って珍しいので頼んでも良かったかな?と後から思いました。 -
廊下を挟んで反対側にテーブル席の畳の部屋が3部屋あります。
この日は2階の客は私以外居なかったので撮らせてもらいました。
ここは一番左側の「雪の間」。 -
真ん中の「月の間」
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右側の「花の間」です。
この3部屋は襖仕切りで、繋げると最大22名の収容人数だそうです。
私の「貝の間」は独立した感じのお部屋だったので部屋を指定して11月初めに予約を入れておきました。 -
廊下の柱時計は狂って時報を告げていました
-
廊下の飾り棚。
建物は年季が入っていますがトイレは自動開閉の最新式です。 -
「琉球料理」と「沖縄料理」って明確に異なるそうです。
「琉球料理」は沖縄の伝統的な調理法を用い、沖縄の食材を使います。
主に大陸からの使者:冊封使や、薩摩のお役人をもてなす宮廷料理であったり、庶民が家庭で伝統的に食べて来た料理でもあります。
「沖縄料理」は戦後アメリカの影響を強く受けて作られた料理になります。
那覇の中でもここ「美榮」は忠実に「琉球料理」を伝承するお店だということで今回訪れてみました。 -
お会計はお部屋の席で。
頂いた一番品数の多い「梯梧」のコースは全13品で税込15,000円。
支払には新券を用意して行きました。
多分、カードは不可だと思います。
地域共通クーポンが使えれば好都合なのですが、ここはNGだということは承知の上で来店しました。
この他、夕食のコースは
「紅花」9品 9,000円 「百合」11品12,000円、
ランチは、
「うめ」7品5,500円 「はな」9品7,000円。
ここも、一生に一度の貴重な体験のお店でした。
21:00 店を後にして歩いて国際通りに戻り、この後、 -
02:00 まで開いているドン・キホーテで地域共通クーポン13,000円分を使い切らなければなりません。
23:00 ホテル帰着。
忙しい夜でした (^^;
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