2020/10/28 - 2020/10/28
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赤い彗星さん
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今回の旅の第一の目的は、雲海に浮かぶ天空の城を見る事。
但し、越前大野での雲海発生率はかなり低く、目にするのが難しい場所です。
越前大野城の建つ亀山近くの戌山が、雲海に浮かぶ城を見る絶景ポイントとなりますが、熊が出る可能性があるので注意が必要です。
(2020年の福井でのクマ出現(痕跡含む)数は、例年10月は、数回から数十回ぐらいの所、今年は三百数十回と尋常じゃない多さです。)
残念ながら、雲海は発生しませんでしたが、越前大野宿泊者に適用される「おおのまるごと満喫キャンペーン」を利用して、北陸の小京都と呼ばれる城下町を巡ります。
- 旅行の満足度
- 4.0
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福井から、一乗谷を経由して、越前大野に到着。
18時前ですが、すっかり日も落ちて、越前大野城もライトアップされていました。 -
本日の宿となる扇屋に到着。
夕食は、福井名物セットを選択。
醤油カツ丼(ソースではない)、越前そば、ホルモン焼きを美味しく頂きました。扇屋 宿・ホテル
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雲海に浮かぶ天空の城を見ようと、日が昇る前に戌山に向かいましたが、徐々に明るくなる越前大野を囲む山々の麓の様子を見て、雲海は出ないと確信。
越前大野城への早朝登城に切り替え、Uターンして結ステーション近くの交差点に戻ってきました。 -
越前大野城の建つ、亀山麓にある柳廼社の鳥居を抜け、真っ直ぐに進みます。左手の建物は、民俗資料館です。
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柳廼社は、名君と伝わる大野藩7代藩主:土井利忠の隠居所です。
城への登山口は、左手を進みます。 -
柳廼社の左手裏側にある城門。南登り口の入り口に当たります。
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大野藩7代藩主:土井利忠の銅像。
身分に縛られない人材登用を行い、藩校明倫館を開設し西洋医学や軍学を導入。
砲術や軍隊の洋式訓練を積極的に行い、噂を聞いて、優秀な人材も大勢集まったようです。藩店:大野屋を全国展開し、財政再建を行いながら、藩船:大野丸を造船し、蝦夷や樺太開拓まで行うなど、開明的で具体的な政策を次々と実行する名君だったようです。 -
越前大野を囲む山々の稜線が、明るくなってきました。
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天守に向かうまで、早朝散歩中の年配の方数人を見かけましたが、亀山でもごくごく稀にクマが出没するらしく、全員クマよけの鈴を付けていました。
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南登り口から天守までは、約20分となっていますが、階段を使えばショートカット出来るので、足腰に自信がある人は15分も掛からずに登城出来ると思います。
私も15分も掛からずに天守まで辿り着けました。越前大野城 名所・史跡
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越前大野城天守の入口。
通常は9時の開城となりますが、雲海が出る季節だけ、6時から営業しているそうです。雲海に浮かぶ城を見るのではなく、雲海をお城から見る事が出来ます。
今回、「おおのまるごと満喫キャンペーン」で市内の文化施設の入場料が、無料になるクーポン券を貰ったので、早速利用させて頂きました。
まだ6時過ぎの早朝でしたが、私以外にも年配のご夫婦が見学中でした。 -
天守入口のマットレスは、越前大野城特製品でした。
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天守からの風景。
都市のある平野部の周りは、ぐるりと山々に囲まれていて、盆地であることがよくわかります。 -
遠くにうっすらと霧が出ています。
もっと濃い状態で街が覆われると、天空の城になるんですね。
訪問した前日と当日は、2日連続で雲海が出現したそうです。宿の人も2日連続は記憶にないというぐらい、珍しい状況だったようですが、丁度訪問する前の福井の天気が雨だったので、濃霧の元になる水分が十分に保たれている状態だったと思われます。私は晴れちゃう方なんだよな。。。 -
年配の方々は、天守横でラジオ体操をするために集まっていたようです。
平山城なので景色もいいですし、気持ちよい一日が過ごせそうです。 -
越前大野城は、越前一向一揆鎮圧の功で、織田信長により、越前大野に領地を与えられた金森長近により、標高249Mの亀山に築城されました。
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現在の天守は、1968年に鉄筋コンクリートで再建されていますが、正確な資料を基に往時の姿を復元したものではありません。
1775年に焼失するまで、望楼付きの2層3階の大天守と2層2階の小天守、天狗の間と呼ばれる付櫓のある連立式の天守が建っていたそうです。 -
越前大野城を築城した金森長近の銅像。
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南口から登城し、反対側の北口から降りる途中で、観音像群が並んでいる場所を通りました。
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観音像群の端には、亀山観世音菩薩と書かれた石碑が建っていました。
大正12年に地元有志により建立された石仏で、北登り口から南口まで三十三観音が安置されていたそうですが、昭和34年の伊勢湾台風で観音堂が破壊され、この場所に集めて安置されるようになったそうです。 -
越前大野城の北登り口近くにある亀山湯。
100年以上営業している、越前大野で最も古い銭湯ということです。 -
早朝散歩から、宿に戻ってきました。
越前大野城や内山家及び田村家武家屋敷などにも近い立地です。
食事も美味しく、5階にある大浴場からは、越前大野城の天守を眺める事が出来ます。扇屋 宿・ホテル
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春分の日から大みそかまで、毎日朝市が行われている七間通り。
朝市は、400年の歴史があるそうです。
テレビで見た際は、歩行者天国になり、色々な出店が出ていましたが、休みの日だけなのかもしれませんね。当日は、建物の軒先に数件だけ出店が出ていました。 -
ハロウィン仕様の装飾がされていた山本醸造元。
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側溝の蓋には、越前大野城と七間朝市が描かれています。
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建物は建て替えられたものでしょうが、店先には昔使われていた道具が展示され、古い看板も掛かっているやなぎや薬局。
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北陸銀行の建物も景観を損なわない外観になっています。
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七間通りにある観光案内所でレンタサイクルし、寺町通りにやってきました。
街の東端に10以上の寺院を集め、寺町を形成しています。
戦時には、外敵の侵入を拒む砦として、東側への備えとしたんでしょうね。寺町通り 名所・史跡
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多くの寺院が並んでいるので参拝してみます。
大野藩主:土井家の菩提寺であった浄土宗の光明山悟真院善導寺。
寺院でよく見る山門様式ではなく、長屋門が設けられています。 -
善導寺の本堂。
土井家の治世が約200年続き、菩提寺として藩主の帰依も厚かったことから、市民からは「殿様の寺」として知られているそうです。 -
鐘楼の装飾も藩主の菩提寺だけあって、立派な彫刻が施されています。象と龍かな。
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石灯籠が多く並ぶ石灯籠通り。
連続して並んでいるのかと思っていましたが、石灯籠間は、結構離れています。 -
石灯籠通りの石灯籠。
雪の多い地域という事で、つばの広い帽子のような屋根ではなく、傾斜の強い傘型の屋根を備えています。 -
城下町の商屋の佇まいを今も残す源平酒造。
大野藩御用達の酒造でした。裏手には、酒造工場もありました。 -
大野藩家老を務めた田村家武家屋敷にやってきました。
田村家観光者用駐車場横にある土塁は、金森長近が越前大野城築城時に、外堀に沿って設けたものが残されています。田村家の敷地内に外壁として土塁をそのまま使用したため、取り壊されずに残されたそうです。武家屋敷旧田村家 名所・史跡
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田村家の母屋。
こちらも今回のキャンペーンクーポンのおかげで、無料で見学出来ます。 -
母屋中央には、色とりどりの風車が並べられた棚が設置されていました。
一つ100円で販売もされているようです。 -
期間限定で設けられている風車棚のようです。
田村家と由来があるわけでもないのかな。 -
武家屋敷内に上がると、すぐに板の間の暖炉が目に入ります。
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板の間に面して、湯殿があったようです。
内部の造りを見ると蒸し風呂ですね。 -
漆塗りの美しいお盆とおかゆ作りなどに利用した雪平鍋。
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襖を開ければ、奥の部屋まで光も風も届く、吹き抜けの状態です。
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ここは人気の撮影スポットのようで、長時間占有しないでねの注意書きが。確かに周りの状況を気遣えない人達はよく見かけますが。そういう方たちは、注意書きも気にしないかも…
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庭園にも風車棚が飾られています。
正面の築山は、堀沿いに設けられていた土塁です。 -
庭園から見た母屋。縁側にはスリッパが用意されているので、庭園を散策する事が出来ます。
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大野藩の財政を建て直し、家老も務めた内山家の武家屋敷にやってきました。
こちらもキャンペーンクーポンが利用できます。武家屋敷旧内山家 美術館・博物館
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内山家の瓦に使用されていた、波に兎の文様。
江戸時代から、ゆるキャラ的な文様が使用されていたんですね。 -
こちらは波に兎文様の別バージョン。
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大野藩藩士の内山良休・良隆兄弟は、藩店:大野屋を開設し、全国に支店を展開したり、銅山経営などに尽力し、藩政改革や財政改革を成し遂げました。兄の良休は、後に家老になっています。
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母屋と離れに面した日本庭園。
庭園の規模から見ても、内山家がかなりの力を持っていたことが分かります。 -
手水鉢に花が浮かべられています。内山家を管理している人は、風流な方のようですね。
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台所の横に暖炉が設けられています。
食事の用意をしてから、持ち運ぶ手間も省けますし、暖かい食事も摂れて、合理的な造りになっています。 -
納屋の一部を改築して、生活空間にした部屋ということで天井が低くなっています。少しでも空間を拡げるため、船底天井に改築してあるそうです。一段高くなっている場所は、当主の寝室に使われていたかもしれませんね。
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2階は、元々納屋として使用されていたようです。
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開かれた襖の向こうに見える庭園が、展示されている絵画のようにも見えます。
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京都にある泉涌寺別院:雲龍院の襖のように庭園が見えています。
襖も簾のように透けていて、涼し気に感じます。 -
二階建ての土蔵:衣装蔵。
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蔵内は、衣装が納められていた行李が、ポツンポツンと置かれています。
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こちらも二階建ての土蔵の一つ味噌蔵。
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味噌だけでなく、食料保管に利用されていた蔵で、大きな木樽や陶器の壺などが展示されています。
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内山家の外観。
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民俗資料館近くにある新堀清水。
新堀清水 名所・史跡
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名水100選にも選ばれ、かつては殿様御用達の水としても利用されていた御清水。
御清水 名所・史跡
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円形の井戸枠から、今でも豊富な湧水が溢れ出しています。
大野市は水が豊富な街で、地下水が湧き出る清水が何ヵ所もあるようです。 -
越前の戦国大名:朝倉義景の墓所の周りは、義景公園として整備されています。織田信長との戦に敗れ、本拠の一乗谷を追われた義景は大野まで逃れましたが、一族の景鏡にも裏切られ、この大野の地で自害しました。
朝倉義景墓所 名所・史跡
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モミジも色付きつつあります。山々も紅葉が始まっている場所が散見されました。
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朝倉義景墓所の前にも、清水が湧き出る義景清水があります。
義景清水 名所・史跡
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大野民俗資料館は、越前大野城が建つ亀山の麓にあります。
明治22年に建てられ、昭和43年まで使用されていた大野治安裁判所を移築し、民俗資料館として利用しています。こちらも今回クーポンの対象施設なので、無料で見学です。内部は撮影禁止ですが、古い道具が所狭しと展示されています。かなり物量は豊富な資料館です。大野市民俗資料館 美術館・博物館
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駅に向かう途中で、越前大野駅近くの日吉神社に寄り道。
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日吉神社の拝殿。
室町時代から存在し、朝倉氏の治世で越前朝倉氏11代当主の朝倉義景の従弟にあたる、朝倉景鏡も城主をしていた亥山城が存在した場所に建っています。 -
越前大野駅にやってきました。
ここからバスに乗って、勝山に向かいます。
越前大野市は、主要道路は道の石畳も舗装し直されていて、看板なども豊富にあり、非常に散策しやすく、観光整備されている街だと感じました。その分、古さはなくなりつつあるのかもしれませんが、景観に配慮した街造りを目指しているのは、充分に伝わってきました。越前大野駅 駅
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駅前広場には、謎の石像。
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この旅行記へのコメント (2)
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- 旅猫さん 2021/05/10 08:59:20
- 懐かしい。
- 赤い彗星さん、こんにちは。
越前大野と一乗谷。
4年前の春に訪れましたが、歩いた場所がたくさんでてきて懐かしいです。
扇屋さんに泊られたのですね!
私もそこに泊まりました。
雲海は観ることが出来なかったようですが、こればかりは、自然相手ですので仕方が無いですね。
旅猫
- 赤い彗星さん からの返信 2021/05/10 12:28:48
- RE: 懐かしい。
- 旅猫さん、こんにちは。
越前大野も一乗谷も、見所があまり分散していないので、
観光しやすい街ですよね。
旅猫さんも扇屋さんに宿泊されたんですね。
お城が目の前に見える大浴場と美味しい食事を
よく覚えています。
雲海は、トマムでも見れなかったので、
あまり縁のない自然現象かもしれません。。
赤い彗星
> 赤い彗星さん、こんにちは。
>
> 越前大野と一乗谷。
> 4年前の春に訪れましたが、歩いた場所がたくさんでてきて懐かしいです。
> 扇屋さんに泊られたのですね!
> 私もそこに泊まりました。
> 雲海は観ることが出来なかったようですが、こればかりは、自然相手ですので仕方が無いですね。
>
> 旅猫
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