2009/06/27 - 2009/06/28
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まさとし(国連加盟国すべて訪問済み)さん
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6/23 東京(1250)~TK051~イスタンブール(1940) AKGUN ISTANBUL
6/24 イスタンブール(845)~TK1457~キエフ(1045) Kiev Lodging Hostel
6/25 キエフ(チェルノブイリ原子力発電所1日ツアー) Kiev Lodging Hostel
6/26 キエフ(837)~キシニョウ HOTEL Zarea
6/27 キシニョウ(1100)~ブカレスト HOTEL CARPATI
6/28 ブカレスト(2121)~ 車中泊
6/29 ~ベオグラード~ 車中泊
6/30 ポドゴリツァ(755)~コトル HOTEL MARIJA
7/1 コトル(858)~バール(1145)~ウルツィニ(1230)~▼~シュコダル~ティラナ ▼Vila Verae
7/2 ティラナ(555)~ポグラデック~スヴェタ・ナウム~オフリド 民宿/オフリド
7/3 オフリド~スコピエ~プリシティナ~ミトロビツァ Hotel Genti
7/4 ミトロビツァ~プリシティナ(1630)~ティラナ Vila Verae
7/5 ティラナ Vila Verae
7/6 ティラナ(1000)~TK1474~イスタンブール(1235) SERES HOTEL
7/7 イスタンブール(1710)~TK50~ 機内
7/8 ~東京(1100)
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モルドバからミニバスでルーマニアに入りました。
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ルーマニア側の入国地点は「ALBITA」。
ルーマニアはまだシェンゲン条約には加盟していないので独自の出入国システムを採用しているが、スタンプはECと同じタイプだ。また表示板などからキリル文字が完全に消え去ったので格段に旅行しやすくなる。
ルーマニアに入ってから道が少し良くなった。 -
しばらくは走り休憩となった。
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ミニバスの客に大阪ベースのエアーニッポンで2年半ほどパイロットをやっていたというモルドバ人がいて知り合うことになった。彼の名はオレグ。
旅行をしていると偶然はよくあるのでこちらはあまり驚かなかったが、僕以上に向こうがこんなところで日本人に会って驚いているようだ。
彼の第一声は「こんな所で何をやっているんだ?」だった。彼は日本での生活が懐かしいようだ。
このまま一気にブカレストかと思ったら大渋滞が起こっていた。事故かと思っていたら洪水で道路が寸断されているとの事だ。 -
ここのところ雨が続いているので不思議ではない。北東部への幹線道路だ。この先進めないとブカレストには行けないのではと不安になってきた。でも対向車でブカレストから来たミニバスが目に入った。
時間をかければ通過できるのだろうか。鉄道は明日までないのでどのみちここは通過しなくてはならない。とにかくキシニョウを早めに出てきてよかった。
ミニバスは要領よく渋滞した車を追い抜き、水があふれている場所までやってきた。 -
そしてそのまま濁流の中をゆっくり通過することに成功した。
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身動きのとれなくなった車。
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結局1時間ほど足止めを喰らったがなんの問題もなく通過できて良かった。
対向車は延々と大渋滞だ。
さっきの洪水といいルーマニアは今雨期なのだろうか。その後も途中で空が真っ黒になってきて大雨が降ってきたりする。
ルーマニア辺りだと多少の雨も問題ないが、これから向かう山岳地帯の多いコソボやアルバニアで道が寸断される心配があるので注意した方がよさそうだ。 -
夕食はドライブインでルーマニアの民族料理を食べることにした。というかただのハンバーグだ。
途中のハプニングで1時間ほど遅れたが、まだ空の明るい9時前にはブカレストの中心部に到着した。ちょうどユニバーシティの地下鉄駅近くを通過したのでバスを降りることにした。
パイロットのオレグも一緒にバスを降りた。一緒に両替所を探したがなかったのでオレグが僕のモルドヴァレイを両替してくれることになった。1000円ほどだが今夜はこれでしのげるだろう。
彼は今はルーマニアの航空会社に勤務していて明日ローマへのフライトがあるらしい。今夜は空港近くの寮に向かうとのこと。
ここでお別れだ。
ブカレストでの滞在先は旧共産党本部近くの安宿だ。しかし第1候補の宿は閉鎖されていた。もう1軒候補があるので向かった。その途中人気のない道路を歩いたのだが、野犬が襲いかかってきた。
ルーマニアの野犬の多さはいまだ改善されていない。持っていた鞄を引っ張られ路上に吹っ飛んだ。犬はそれ以上攻撃してこなかったが、かなりびびってしまった。
ルーマニアをはじめ東欧では日没後は強盗より野犬の方が気になってしまう。ホテルは見つかり快適な部屋を確保できたが、夜はもう外出するのを躊躇してしまう。 -
でもブカレストの夜は今夜しかない。
幸い歩いてきた道の逆側は大通りで人気も多いので歩いていても問題なさそうだ。
とりあえず人通りの多い場所に出た。
かつてのチャウシェスク宮殿と呼ばれた巨大な建物は現在は国会議事堂になっている。
あの建物を見てみたい。この時間だとちょうどライトアップされているはずだ。まだ空は薄明るいのでいい写真が撮れるはずだ。
タクシーを拾い国会議事堂へと向かった。パリのシャンゼリゼ通りを模した統一大通りを進み、目の前に明るくそびえる国会議事堂へとむかった。 -
一般的な人はブカレストは旧市街など古い町並みがチャウシェスクの手によって破壊されて見所がなく、東欧で一番つまらない首都だという。
確かにそうかもしれないが僕にとっては破壊されチャウシェスクによって建造された町並みこそ東欧最大の見所の一つだと思っている。 -
チャウシェスク政権の終焉へと導いたルーマニア革命。その映像が僕を海外へと導いた最大のきっかけであるのは紛れもない事実だ。13年前この街に始めてきたが、当時はまだ混乱の真っ直中でこの国を落ち着いて見学できるような状態ではなかった。
今となっては国会議事堂として利用されているが、前回はこの巨大な建物をどう再利用するかも定まっていない状態だった。
宮殿の前で長いこと感激しているわけにもいかず、同じタクシーでそのままホテルまで戻ることにした。
下手に夜道を歩いて戻るとまた犬に襲われる。利用したタクシーの運転手はまじめでふっかけられることもなく、無事ホテル前まで戻ってきた。
(6月28日)
朝から日差しが強く少し蒸し暑い感じの晴れだが、この天気がいつ崩れるかわからない。もしかしたら昨日のような豪雨になる可能性もあるので晴れているうちに早く行動した方がよさそうだ。まずすることは次の目的地セルビアのベオグラードへの切符を買うことだ。メトロに乗って駅へ向かった。 -
ブカレストのメトロは周辺の旧共産圏国家の首都のように旧ソ連製地下鉄ではなく、ずいぶんモダンで乗り心地がいい。おそらくドイツ製なのだろう。チャウシェスクが旧ソ連とも距離を置いていた証なのだろうか。車内には次の停車駅がデジタル表示され使いやすい。
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ブカレスト北駅にやってきた。
切符はすぐに購入できた。窓口は普通に英語が通じるのでやりとりは至ってスムーズだ。 -
そのままメトロで国会議事堂へ向かった。かつてのチャウシェスクの宮殿。13年前来たときは混乱期のまっただ中でこの建物は「国民の館」と呼ばれ、今後どのような施設として利用するか模索している段階だった。
それが今では国会議事堂やコンサートホールとして利用されている。 -
そして今回、内部を見学できるようになっている。
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正面右側のゲートが入り口だ。建物が巨大すぎて入り口まで行くのが大変だ。
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建物の内部。
内部見学はツアー形式で英語ガイドを伴って1時間の行程だ。料金は15レイ(540円)とカメラ代が30レイ(1080円)と総額はけっこう高い。
日曜日ということでかなり混雑している。
ブカレスト観光のコースになっているのか大半は観光バスで乗り付けてくる。 -
宮殿の内部へ。
部屋は3000室以上あり、一般公開されているのはそのわずかにすぎない。全く利用されていない部屋も多く存在する。 -
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別の会議場へ移動しガイドの説明を受ける。
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廊下も広々としている。
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カーペットの敷かれた広い部屋。
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こちらは通路だが、部屋との見分けがつかないほど広い。
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こちらは窓がある部屋。
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宮殿の階段部分も豪華なつくりだ。
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天井部分に自然光が入り込むよう設計されている部屋もある。
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こちらはコンサートホールに使われているようだ。
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国会議事堂は豪華な内部を案内され、最後は統一大通りを見下ろすことのできる、テラスへでた。
この宮殿の建築を指示したチャウシェスクにとってブカレストは自分のものだといわんばかりの眺めだ。ただチャウシェスクはこの宮殿が完成する前に処刑されてしまったのでこの宮殿に住むことはなかった。
ルーマニア革命時7割ほど完成していたこの宮殿だがその後も建設は続けられ、現在完成している。 -
国会議事堂(国民の館)から見た統一大通り。
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EUとルーマニア国旗。
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見学を終え外へ出た。
国会議事堂の外観。 -
その後統一大通りを統一広場の方へ向かって歩いた。かつて高級官僚用の住宅だったらしいが、今では空き部屋も目立ち落書きを去れ少し治安に問題がありそうな部分もある。
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路上生活者こそいないが、いずれスラム化しそうな様相だ。
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統一広場から見た統一大通り。
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統一広場には路面電車が乗り入れている。ここまで来ると人の往来も激しく活気がある。
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統一大通りと国会議事堂。
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統一広場を離れ、地下鉄で凱旋門へ行ってみた。第一次世界大戦の勝利を記念してたれられたようで1922年建立。
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その後ルーマニア国営テレビだった建物へ行ってみた。1989年の革命時革命派がテレビ局を押さえたことで全土の人に正確な状況を伝えることができた。
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ブカレストの目抜き通り「マゲル通り」のエベレストというレストラン。
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昼食はカルボナーラ。700円ほどと西欧に比べると割安だが、ルーマニアの物価も高くなったものだ。
しかし量が多い。 -
ブカレストで滞在したHOTEL CARPATI。1泊30ユーロ(4000円)だが、ブカレストでは最安値の部類だ。街の中心にあり、町歩きには便利だ。
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ホテル近くの革命広場には旧共産党本部だった建物がある。
革命直前チャウシェスク大統領がここから演説しているとき、国民の歓声が罵声に変わり、チャウシェスクはそれに恐れをなして屋上からへりで逃亡したルーマニア革命を象徴する建物だ。 -
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へりで逃亡の様子。
(1989年12月22日)
あれから20年の月日が過ぎた。
夕方チャウシェスク大統領の墓地があるところへ行こうとしたがバスが見つからず苦労した。墓地行きのバスをなんとかみつけた頃には今度はバスの切符を買う窓口が閉まっている。そうこうしているうちに時間がたち、行くのはあきらめた。
チャウシェスク大統領に花くらい捧げたかった。
それにしてもルーマニアはずいぶんまともな国になった。チャウシェスクの子と呼ばれるストリートチルドレンは大人になったこともあり全く見ない。物乞いも目に見えて数は減っている。地下道や地下鉄の駅、北駅を歩いていてもなんの緊張感もない。唯一の欠点は野犬の多さだろうか。
革命から20年。最悪期は脱したのだろう。前回訪問したのはまさに最悪の混乱期だったのは間違いない。チャウシェスクの記憶も若者からは歴史上の人物へと変わりつつあるのだろう。 -
今日一日雨は持ったが、夜七時を過ぎてとうとう降り出した。雷もなっている。ホテルからどうやって駅へ行くか悩むところだ。でも雨は小降りなので傘をして駅へ向かった。
ブカレスト北駅には一時間前に到着したのでKFCで夕食を食べることにした。
21時21発のベオグラード行きはおそらく14年前利用して車内巡回の警官にからまれモノをせびられたのと同じ列車だ。さすがに今回はあのようなことはないだろうが、今となっては懐かしいい思い出だ。 -
3段の寝台車で車両はセルビア仕様。車掌もセルビア人だ。少し窮屈だがすぐ寝るので問題ない。
ホームにまで野良犬がいる。
(6月29日)
翌朝6時前、列車の走行中にルーマニアの出国審査があった。その後別の場所で停車しセルビア入国だ。
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