
2020/07/22 - 2020/07/22
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ノーーウォリーズさん
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2020年コロナウィルスのパンデミックの影響は人や経済にはだけでなく、航空機にも大きな影響を与えています。世界中の航空機の需要が激減した結果、大型機は不要となり退役が急加速しています。カンタス航空の残る6機のボーイング747-400ERは当初は2020年末の退役を予定していましたが、コロナウィルス影響により半年間早くなりました。他にもブリティッシュ・エアウェイズは4年も早くボーイング747を即時退役することに決定しました。日本では2014年3月に貨物機を除く全てが退役済みです。世界中でも現役のボーイング747はもう100機以下です(最多はルフトハンザの28機)。カンタス航空は1971年にボーイング747、通称“QUEEN OF THE SKIES”または”ジャンボジェット”を初飛行してから49年間で65機のボーイング747を運行して来た歴史も、本日2020年7月22日で終わりを迎えました。
カンタス航空のボーイング747-400ERは、羽田・シドニー間を飛行していたので、日本でもお馴染みだったと思います。モノレールで羽田空港へ着く直前に見た覚えのある人も多いのではないでしょうか。日本へは2020年3月29日が最終便でした。私個人は、羽田便は何故新しいA380でなく古いB747なのかその当時は不満だったのですが、こうして終わりを迎えると寂しいものです。
- 旅行の満足度
- 4.5
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まず最初に、オーストラリアのコロナウィルスの状況です。5月から6月にかけて新規感染者は急減して、日常生活は元に戻りつつあったのですが、6月下旬からVIC州メルボルンで感染者が再び増加。2020年7月22日は、1日の国内新規感染者が史上初めて500人を数え、累計で10000人を超えます。しかし第2波の95%がメルボルンで、この日のシドニーは15人程度です。しかし1ヶ月前はメルボルンも15人位でしたし、シドニーは6月全体で15人だったので、シドニーも急増しているのは間違いありません。今が第2波の正念場です。
このグラフの通り、日本とオーストラリアは地続きかという位、推移が似ています。メルボルンは、帰国者の隔離ホテルの警備員のいい加減さからクラスターが広がったと言われています。 -
flightradar24では、B747最終フライトQF7474が表示されています。ロスアンゼルス経由でモハベ砂漠行きの片道便。もう帰って来ることはなく、現地でパーツに分解されてスクラップになるのでしょう。
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シドニー国内線カンタス航空ターミナル。写真は2ヶ月前ですが、この日も雰囲気は変わらず乗客は僅か。あれから州境閉鎖の状況が変わり、クイーンズランドQLD州に行ける様になった代わりにメルボルンVIC州には今は行けません。
5月下旬の誰もいないシドニー空港の様子はこちら:
https://4travel.jp/travelogue/11625879シドニー国際空港 (SYD) 空港
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カンタス航空ターミナルの隣には大型機用の整備場があり、そこに本日で引退するボーイング747が駐機しています。この最終日のイベントはカンタス従業員向けで、一般公開はされていません。空港の敷地外から見た様子です。音楽が聞こえますが、整備場内で何をやっているのかは全く見えません。
一般客用には先週メモリアルフライトが、シドニー・キャンベラ・ブリスベンで飛行されました。エコノミークラスで$400ですが、チケットはあっという間に売り切れたそうです。 -
整備場の中では、著名人を集めてセレモニーが行われていた様です。カンタス航空CEOのアランジョイスがスピーチします。
Source: https://www.traveller.com.au/qantas-boeing-747-farewell-tears-a-last-jumbo-jet-departs-australia-for-final-time-h1pisg -
離陸予定の午後2時の10分前に、ボーイング747はゆっくりとその姿を現します。ボーイング747の最後の大きな仕事は、2020年2月にコロナウィルスが蔓延する中国の武漢から、豪州人を帰国させた事です。
Source: https://www.qantasnewsroom.com.au/media-releases/qantas-farewells-queen-of-the-skies/ -
2階建ての機体と4発機、近くで見ると巨大です。残る大型機と呼ばれるのはA380の他にはB777, B787, A330, A350でしょう。これらは2発機で経済的なのでしょうが、私にはあまり違いが分かりません。やはりB747は特別です。
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これを見るのも最後です。
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そのままテイクオフだと思っていたら、カンタス航空ターミナルに接続されます。出発予定時刻を過ぎていますが、もうしばらく見るチャンスがあります。
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カンタス航空ターミナルに戻ります。ボーイング747の下には大勢の整備士の姿が見られます。手前の子供はその関係者の家族、男の子はパイロット、女の子はフライトアテンダントの子供服を着ています。ハンドメイドでしょうか。
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1時間ほど駐機して整備士の最後の別れ終わるとが、再びタクシングでターミナルを離れます。
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カンタス航空ターミナルでの見送り客。思ったよりずっと見物人は少なく、しっかりソーシャルディスタンスをとっています。事前に言われていたとおり、空港内での一般向けのイベントは何もなく、「さようならB747」という様な表示も何もなく、普段と全く変わりません(人は物凄く少ないですが)。空港に居ても今日が最後のB747を知らない人は多いかもしれません。
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ランナウェイに向かう、ボーイング747。報道関係のヘリコプターがすぐ近くを飛んでいます。今夜のニュースで放送されるのでしょう。近くで見るとボーイング747、結構汚れが目立ちます。もう引退にちょうど良い時期だったのかも知れません。お疲れ様でした。
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ランナウェイの南端まで行き、北へテイクオフかと思いましたが、また普通に戻って来ます。空港の隅にいるカンタス整備士へもお別れを言いに行ったのでしょうか。
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この瞬間はカンタス整備士の全員が仕事を中断してボーイング747を見送っています。こちらでは職員による飛行機の見送りする光景は非常に稀です。
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ランナウェイを1往復後に北側からテイクオフの瞬間。午後3時半、1時間半遅れです。
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無事飛び立ちます。これが最後の実感は湧かないですが、最後なんでしょうね。
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ボーイング747はテイクオフ後に180度向きを変えて低空飛行でシドニー空港の上空を飛びます。さようなら。
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flightradar24の飛行地図。最終フライトでは、回り道してシドニーやウーロンゴンの町上空も飛行したので、多くの人が最後のボーイング747の姿を見る事ができたでしょう。後で知ったのですが、この後のフライトパスで、カンタス航空のシンボルであるカンガルーの絵を描く粋な計らいがあった様です。
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カンタス航空の退役したボーイング747を展示しているのは国内で2箇所あります。ひとつはシドニーから南へ約100Kmのシェルハーバー空港、もうひとつはカンタス発祥の地QLD州内陸部のロングリーチ空港です。本日退役した機体も同じLongreachという名前です。写真は2017年にロングリーチを訪れた時の様子です。
ボーイング747もついに過去の遺産となる日が来ました。コロナの影響で前倒しになりましたが、これがなくても近い将来起きていたことです。ジャンボジェット“QUEEN OF THE SKIES”の引退は、オーストラリアでも大きな航空史の一つとなりました。
ロングリーチのカンタスミュージアムの様子:
https://4travel.jp/travelogue/11354597
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