2020/06/28 - 2020/06/28
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itaruさん
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6月下旬になり、ようやく県をまたぐ移動の自粛要請も解除されました。まだまだ気軽に旅をするという雰囲気ではありませんが、少しずつ社会も動き出してきている。そろそろ、遠出をしよう。山奥の秘湯とかいいかも。そこで浮かんできたのが、奈良の十津川温泉です。人里離れた温泉で癒やされよう。楽天トラベルでJALの宿泊パックを予約。できれば、南紀白浜空港を使いたいところでしたが、昨今の航空需要の落ち込みで1往復しか運行していません。伊丹空港往復を選択し、レンタカーの予約もして準備は完了です
JAL楽パック(十津川温泉 静響の宿 山水、1泊2食付き)32000円
JPレンタカー 2日間 7159円
- 旅行の満足度
- 4.0
- 観光
- 4.0
- ホテル
- 4.5
- グルメ
- 4.0
- 交通
- 2.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- レンタカー JALグループ 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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久々にモノレールに乗って羽田空港へ。新型コロナの影響で航空機の発着便が減少しているため、JALのチェックインは南ウイングのみで行っていました
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JAL103便は7時20分発。主要路線の羽田ー伊丹も減便のため、これが始発になります。ちょっとだけラウンジに寄ってお茶を飲んだら出発です
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フライト時間は45分、あっという間に伊丹空港へ。まずは朝食を摂る時間がなかったので空港内の「さち福やCafé」で腹ごしらえ。エネルギーを補充したら予約していたJPレンタカーに連絡。ピックアップしてもらい、手続きを終えたら奈良の山へ向けて出発します
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さて伊丹から直で十津川に行くのも芸がないかな。途中どこかに立ち寄ろう、と地図を眺めていて目にとまったのが吉野山。桜の季節ではないけれど、歴史のある場所なので寄ってみるのも悪くない。ということで、一路吉野山を目指します。ただ、ケチって高速を一部しか使わなかったので時間がかかりました。10時少し前に出発して下千本の駐車場に着いたのが12時30分過ぎ。最初から高速使っておけば良かった。花見の時期は予約制になるという駐車場も日曜日でも車はまばらです
花山山本 グルメ・レストラン
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2時間以上運転していたので、観光前に吉野の名物「葛うどん」をお土産屋兼食事処「花山山本」でいただきます。「どこから来たの」と聞かれたとき、「東京」と答えたときに相手の反応が気になるのは時節柄仕方ない!かな。ツルッとしたのど越しうどんは確か550円
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ひと息ついたら観光開始です。この後、十津川村までのドライブが残っているので、そんなにゆっくりしていられません。駐車場の前の道を歩けば緑の渓谷が見えてくる
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「七曲り下の千本」。吉野駅から吉野山へ登る急坂を七曲りといい、この辺りに咲く桜を下の千本というとのこと
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松尾芭蕉の句碑などを歴史を感じさせる道を歩くと
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金峯山寺黒門に到着。ここは金峯山寺の総門で、昔は公家大名といえども槍を伏せ、馬をおりて歩いたそうです
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黒門から程なくして銅の鳥居です。高さ約7.5m、柱の周囲約3.3mの銅製の鳥居は、言い伝えでは奈良の大仏建造の際に余った銅を使って造られたのだとか。高師直による室町初期の戦乱で消失したものの、後に再建されて今に至るそうで、この門から先は聖地になるのだそうです。修験者たちは、ここで修行の道に入ること決意して入山したそうですが、今では土産物屋などが並んでいます。ちょうど門の辺りで、ロシア人の親子?がベビーカーを押しながら歩いていました。この時期になかなか渋いところへ。駐在の方たちだったんでしょうか
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さて世界遺産にも金峯山寺の仁王門(国宝)は残念ながら現在改修中です。この仁王門、本堂が南を正面にしているのに対して北を正面にしています。本堂と門が背中合わせという珍しい構造は、「吉野から熊野」、「熊野から吉野」という巡礼者双方に配慮した結果だそうです
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ということで、石段を登って仁王門をくぐり、ぐるっと回って金峯山寺蔵王堂(国宝)を正面に観てみます。奈良時代に役行者が開創したという金峯山寺。さすが修験道の総本山の本堂、どっしり落ち着いた風格のある建物です
金峯山寺蔵王堂(国宝) 寺・神社・教会
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木造古建築としては東大寺大仏殿に次ぐ大きさだそうです。内部は撮影禁止でした
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微妙な空模様ですが、たまにぽつりぽつりときたものの何とか持ってくれました
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本堂脇には菅原道真を祀る天満宮
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桜の季節は素晴らしい彩りに染まるのでしょう
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本殿につながる石段を降ります。雰囲気的にはこちらの方が正門って感じですね。修験道ってイメージするのは山伏。腕っ節が強い荒々しい僧侶というか、僧兵という感じです。実際、中世には多くの僧兵がいたそうで、時の政権も無視できない力を持っていたわけです
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自粛は解除されたとはいえ、まだまだ旅行に出かける人は多くない。メーン通りも活気に満ちているとは言い難く、閉まっている店もあります
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修験道の総本山ともいうべき、金峯山寺から5分ほど。やってきたのは吉水神社
吉水神社 寺・神社・教会
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神社内には「世界遺産 南朝皇居 吉水神社書院」の石碑。ここは足利尊氏の興した室町幕府の北朝に対抗した後醍醐天皇の南朝の拠点となったところ。もともとは金峯山寺の僧坊で明治の神仏分離令で神社になったとのことですが、南北朝に分かれていた一方の朝廷の皇居というにはこぢんまりとしています
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後醍醐天皇も暮らした建物は日本最古の書院建築として世界遺産にも登録。拝観料600円を払って見学します。入ったところに見事な鶴が描かれている襖絵が目にとまります。安土桃山時代に描かれた襖絵は「群鶴」で作者は狩野山雪とのこと
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その隣が「源義経・静御前潜居の間」。文治元年(1185年)、兄頼朝の追っ手に追われた義経・静御前、弁慶らはここに潜伏していました。しかし、僧兵たちの協力を得ることができず、追っ手も迫ったことから義経と静はここで分かれることになったと伝わっています。そして、この部屋に隣接する小さな間が「弁慶思案の間」。この部屋は室町初期に改築されています
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義経・静御前潜居の間の奥にあるのが「後醍醐天皇玉座」
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延元元年(1336年)、後醍醐天皇が吉野に逃れ、ここを南朝の玉座としました。現存する南朝の唯一の行宮だそうです。って、行宮って何? 調べてみると「天皇の諸国巡幸のとき,駐輦・宿泊のために設けられる施設・建物。平城宮・平安宮などの宮が,天皇常住のためのものであるのに対し,かりに造った宮の意」とのこと。ここは豊臣秀吉の花見の本陣ともなったそうで、その際に修理を行われています
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義経の鎧「色々威腹巻」(重要文化財)と金峯山寺を開創した鬼を従えた役行者
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こちらの金屏風は秀吉愛用のもので上が「桜の図」(狩野永徳)で下が「竹の図」(狩野山雪)
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で、庭に出て
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庭の外に広がる緑濃い吉野の森を実感しつつ
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日本最高の書院建築を堪能します。吉水神社を訪れる人はそこそこいましたが、拝観する人はほかになく、ゆったりと自分のペースで見学できました
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さて、最後に秀吉自らが設計したという桃山様式の日本庭園である「吉水院庭園」を鑑賞し
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山深い吉野を感じつつ、もう少し奥まで進んでみます
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アジサイが咲いているのを観ながら
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曲がりくねった細い急な坂道を登っていきます
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途中「世界遺産 大峯奥駈道」の標識。大峯奥駈道は「吉野と熊野を結ぶ大峯山を縦走する、修験道の修行の道。1000-1900m級の険しい峰々を踏破する「奥駈」という峰入修行を行なう約80kmに渡る古道」(wikiより)だそうで、8世紀に役行者が開いたとされています。もちろん、修行するつもりはないので
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ちょっとくらいは歩いてみましょう。ほんの一部ですが
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さらに進んで花矢倉展望台へ。ここは桜の季節は上千本、中千本や蔵王堂を眼下に眺める絶好の撮影スポット。桜の季節ではないけれど、緑の絨毯がなかなか見事です。が、人が訪れないためか、お茶屋さんは営業していませんでした
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展望台から程なく鳥居が見えてきます
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水の分配を司る天之水分神を祀った吉野水分(みくまり)神社。こちらも世界遺産に登録されています
吉野水分神社 寺・神社・教会
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鳥居をくぐって楼門をくぐるとコンパクトな長方形の境内は左に拝殿、正面に弊殿、右に本殿という形で社殿が配置されています
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社殿はそれぞれ慶長10年(1605年)に豊臣秀頼によって建てられたとのこと
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こちらが本殿。桃山時代の美しい建築を静かに鑑賞させてもらいます
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さて時刻は15時です。まだこの先にも金峰神社や西行庵など立ち寄りたいところもあるのですが、そこまで行くとなると往復で1時間くらいはかかりそう。遅くとも18時頃には十津川温泉に向かわなければいけないことを考えると、ここら辺で引き返した方が良さそうです
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ということで吉野の山を下っていきます
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30分ほど山を下って金峯山寺まで戻り、蔵王堂脇の石段を降りていった先に吉野宮址の石柱が目にとまります。吉野に逃れて南朝を開いた後醍醐天皇、吉水神社で過ごした後、この地にあった実城寺を皇居としたとのこと。今では寺もなくなり、南朝の人々を弔う三重塔があるだけです
吉野朝宮跡 名所・史跡
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さて三重塔の脇に石段があり「脳天大神」とあり、「首から上の守り神」とあります。時間もあまりないけど、せっかくだから寄ってみようと急な階段を下っていきます。って、大したことないと思っていたらなかなか「脳天大神」にたどり着きません
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450段ほどの階段を降りきって、やっと「脳天大神」にたどり着きました。谷底にあるこの小寺。ここは金峯山寺の塔頭(たっちゅう)のひとつで、頭を割られた大蛇(金剛蔵王大権現の変化身)を祀っているんだそうです。参拝を済ませたら、今度はこの階段を上っていかなくてはなりません。ふう
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思いのほか時間をロスしてしまい、銅の鳥居に戻ってきたのは16時過ぎ。急がねば
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と思いつつ、日本最古の吉野山ロープウエィの写真をパチリ。できれば、乗っておきたいところですが、時間がないので写真だけ
吉野山ロープウェイ 乗り物
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で、吉野山から十津川温泉に向かいます。途中、整備されている片側2車線の場所もあれば、対向車とすれ違うのに神経を使うような道(といってもバスも通るのである程度の幅はあります)もあったものの、2時間ほどで本日の宿、「山水」に到着です
十津川温泉 静響の宿 山水 宿・ホテル
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食事は19時からにして、早速お風呂に入ります。温泉は翌日の朝9時まで自由に入浴できて午後9時半に男女の入れ替えをします。ひとまず内風呂で汗を流したら
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露天風呂へ
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寝湯もあります
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露天風呂から上湯川が見えます
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川のせせらぎを聞きながら
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ほのかに硫黄の香りがする源泉掛け流しの湯を楽しみます
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温泉で疲れを癒やしたらひとまず客室に戻ってひと息
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客室からも上湯川の流れがよく見えます
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ということで、夕食をいただきます。蜜を避けるための新型コロナ対策なのか、私の他にも宿泊客は数組いて1階の食堂で食べていましたが、私は2階の客室の一室を使っての食事となりました。
先付 手造りごま豆腐 山葵添え
旬のお浸し
和歌山みかん鶏の燻製 梅ソース
前菜 玉蜀黍(とうもろこし) チーズ燻製 鶉卵 プチトマト 昆布巻き等
造り 十津川産鱒のへぎ造り
小鍋 みかん鶏の豆乳鍋 -
替鉢 トマトのチーズ焼き
焼物 十津川産鮎 塩焼き
揚物 地元の茸 天ぷら
飲み物は地ビールの熊野古道ビール、やたがらすの冷酒を注文
これに湧き水で炊いたご飯にお吸い物、香の物 料理長おすすめデザートで満足です -
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朝食を食べたらチェックアウト前にもう一つの貸切風呂へ。梅樽を使った「うめ」はなかなか味があって面白い。さあ、2日目の行動を開始しましょうか
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