2020/01/28 - 2020/01/28
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polodaddyさん
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今回2度目のパタゴニアはアルゼンチン側でフィッツロイへのトレッキングの後から陸路パタゴニア平原を渡ってチリ側を目指します。
前回はパタゴニア以外にもイグアスやブエノスアイレス観光などもあったのでパタゴニアではペリートモレノ氷河観光だけでした。
朝7時、カラファテのホテルにパイネの「ホテル・ラス・トーレス・パタゴニア」手配のミニバスがやって来て、陸路国境を越えてチリのパイネに向かいます。
この日の夜から3泊するラス・トーレスの麓にあるこのホテルはオールインクルーシブで食事や飲み物、イクスカージョン(ツアー)、カラファテから約5時間の国境越えの送迎やホテルから帰りの空港までの送迎なども全て含まれています。
当然非常に高くて、年末の最盛期を外したこの時期でも2人で3泊5千ドル超えでした。大体パイネ周辺はホテルの数が限られ特に国立公園内のホテルは何処も1人1泊5百ドル以上します。安いロッジやキャンプ場も限られており、結果的に入域する人の数がコントロールされている様です。
普通のツアーでは年間を通して飛行機便が飛ぶプンタ・アレーナス泊からバスで4,5時間かけて来るか、カラファテからの国境越え日帰りツアー(バスでパイネ遠景を見るだけでトレッキングはありません)か、夏場だけ飛行機便があるプエルト・ナタレスに泊まって1時間半掛けてパイネまで来るかの選択になるようです。
パイネのホテル到着後には昼食を食べてからこの日の午後の半日ツアーで車+6㎞のトレッキングでCuernos View Pountへ出かけました。
この場所はパイネで最も美しい山が見れる代わりに最も風の強い場所と言われており、事実この2日後には本当に強風で危険なので立ち入りが禁止されました。
天気は晴れたり曇ったりでしたが、驚いたのは横風が強くて立って居られない場所もあった事。瞬間の風速では多分時速120㎞程度(秒速30m)はあったでしょう。
2日後にこの付近が閉鎖された時には駐車場に止まっていたツアーバスが突風で3台横転したという事だったので多分風速は秒速40m以上あったのだと思います。
表紙の写真はトレイルの途中から見たLos Cuernos(del Paine、パイネの角(つの))
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- 観光バス 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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カラファテから荒涼としたパタゴニア平原を南下してから西に進みます。
野生のグアナコを頻繁に見るようになりました。
後日パイネのホテルでこいつらの舌のスモークを食べる事になります(笑)。 -
道路の周りにはひたすら乾燥したパタゴニア平原が続きます。
車の外は只々風の音だけでした。
これぞパタゴニア! -
グアナコの群れには2種類あって、1頭のオスを中心とした家族の群れと、家族を持てない若いオスと中年のオスだけの群れです。老年になると1頭で離れグアナコになります。
ライオンなどの猛獣と同じような仕組みですね。 -
少し緑が濃くなってきました。
ワイルドな原野に見えますが、ちゃんと所有者が居て柵を回して牧場として使われているのが驚きです。 -
ナンドゥと呼ばれる飛べない鳥レアの仲間(レッサーレア)もいました。
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レアの親子が居ました。ヒナがせわしなく動き回って其れを慌てて追いかける親鳥がユーモラスでした。
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途中原野の真っ只中のガソリンスタンドでトイレ休憩。風が強い!
大体、ガソリンを此処まで運んでくるのも大変そうです。
メルセデスのミニバスはホテルが手配したアルゼンチン側のトランスポート。同乗者はオージーとイスラエリとドイツ風のカップル達で皆同じホテルに宿泊予定です。 -
「コルデロ・パタゴニコ」の素、牧場の羊の群れです。
パタゴニアの羊肉はこの僅かな草と苔を食べて育っているので臭みがない事で有名です。今まで食べた羊肉で此れが一番美味しかった事は言うまでもありません。
平原にはちゃんと所有者が居て牧場になっていますが野生のグアナコは柵を飛び越えて勝手に出入りするそうです。 -
チリとの国境が近づいてくるとアンデス山脈の南端らしき山並みが見えてきます。
此処から南側には高山は殆ど無く、南米大陸南端の細くなったフィヨルドばかりの地形になります。 -
国境地帯にも牧場がありガウチョが馬に乗って歩いていました。
風の大地をさすらうガウチョ! -
さてここがアルゼンチン側の国境事務所です。
強風で国旗の端がボロボロでした。風のパタゴニアでパタパタはためく国旗ww -
こんな小さな事務所でパスポートに出国スタンプを貰います。
中には列が出来ていましたが、こちらの運転手は顔なじみらしくて、我々を別の列に並ばせ、あっという間にスタンプを貰いました。ラ米特有のアミーゴ優遇ですね。
こういう時にはアミーゴ万歳!です。 -
事務所を過ぎると未舗装の道が暫く続きます。チリ側の国境事務所は中々見えて来ません。此れは徒歩での越境は無理そうです。
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結構な距離を車で移動した後に突然綺麗な舗装道路になったと思ったら、国境の標識が出ていました。
ラテンアメリカの先進国、チリの実力を見せつけるようです。 -
チリへようこそ!此処からがチリです。
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また暫く走るとチリ側の国境事務所に着きました。
別の方の旅行記で、国境事務所での対応やスピードについて「チリ側がテキパキしていてアルゼンチン側がグダグダで時間が掛かった」と書かれているのを見た事がありますが、どちらもスムーズでした。
チリはドイツ系移民、アルゼンチンはイタリア移民が比較的多いので先入観があるのかも知れませんね。辺鄙なパタゴニアにはどちら側でも中欧系が多い様です。
事務所の外で終始監視している人は見当たらないので、スーッと歩いて抜けると密入国できそうなユルユルな国境です。 -
此れが事務所です。スーツケース等の荷物を持って列に並んで入国スタンプを貰って、一応形ばかり(X線の検査機を通すだけ)の通関があります。
この後此れまで乗って来たアルゼンチン側の車からチリ側のホテルからの車に乗り換えました。 -
チリ側に入ると道路の拡張(新設)工事をしていました。
舗装に使われるのはコンクリート、産油国ではないのでアスファルトは使われないようです。 -
チリ側のパタゴニアは緑が幾分濃くて山がちです。
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遠くに見えてきたのはパイネでしょうか?
パイネは周りから独立した山塊です。
なのでアンデス山系とは全く別の山系です。 -
こちら側でもグアナコを度々見かけます。
余り頻繁に見かけるので最後はカメラを向け無くなりました。 -
おーっ!遂に目の前にパイネ山塊が現れました。
正面奥に雲に霞んでいるのが3本の尖塔で有名なトーレスデルパイネ、左の山はNHKのグレートサミットの番組で登頂を試みたけれども途中撤退したアルミランテ・ニエト。2700m足らずの山なんですが厳しい気候と強風で登頂が容易では無いそうです。 -
かすかに霞んで見えるのが有名なトーレスデルパイネの3つの尖塔です。
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国立公園管理事務所の建物の脇を通ります。
普通は此処で一旦止まって入園料の支払いをして国立公園への入境手続きをします。キャンプ場を使う人は此処で予約を確認します。アルゼンチンのフィッツロイではキャンプ場は予約の必要もなく、無料でしたがチリ側では要予約、有料です。
ホテル・ラス・トーレス・パタゴニアに宿泊する場合には事前にパスポート情報を知らせてあり、手続きが済んでいますので立ち寄る必要はありません。 -
トレイルが始まるゲートを過ぎて少し進むとホテルに到着しました。
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正面の玄関です。
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玄関を入った処には壁一面に馬のレリーフ。
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右手にレセプションがあって正面に開放的なバーがあります。
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複数の客室棟は連絡通路で繋がれています。
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我々の部屋はこの右側の建物にありました。
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客室内の様子です。レセプションに近い側の棟よりも少しだけ部屋が広い様に感じましたが、どうなんでしょうか。
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バスルーム。
とてもシンプルで1泊20万円近くもする部屋には見えませんね。まあ、場所代なんでしょうけど・・。 -
窓からは直ぐ後ろに聳えるアルミランテ・ニエトというパイネ山塊の山の一つです。
2670mですが夏なのに雪があります。NHKのグレートサミットという番組でも紹介されていましたが取材時は登頂に失敗し、登るのは大変なようです。
トーレスデルパイネの3本の塔はこの後ろにあります。 -
チェックインを済ませると、このエクスカージョンセンターで今日の午後や明日以降のエクスカージョン(ツアー)の登録確認と説明を受けます。
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ホテルの専属ガイドたちが説明をしてくれます。
ガイドはほぼ全員スペイン語と英語の2か国語を話します。
中には英語以外の外国語(フランス語ドイツ語)を話す人も居る様です。
当然ながら日本語等のアジア言語を話す人は居ません。 -
客室棟の廊下にあったコーナーからも雄大な景色が一望出来ます。
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建物の最も左翼側にはレストラン棟があり、今日午後のツアーの前に昼食を摂る事にします。
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レストランの中。
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随分広く余り人が居ません。殆どの客は朝からランチボックスを持って1日のエクスカージョンに出かけていて、此処で昼食を摂るのは半日のツアーを選んだ人か、当日の到着客だけの様です。
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窓からの景色はパイネ山塊とは反対側の景色です。
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本日の昼食メニューは白身魚(Hake)のフライでした。
もう一つの選択はベジタリアン向けだったので無視。 -
思ったよりも大きなフライがトマトライスの上に載って出て来ました。
Hakeとはメルルーサの事だそうでチリではポピュラーな魚です。
午後から出かけて少し歩くので、ビールやワインは頼まないで飲み物はスパークリングウォーターだけにしました。 -
随分デッカイデザートが出て来ましたが(甘い!)食べきれませんでした。
ダブルのエスプレッソでご馳走様でした。 -
さてこの日午後のエクスカージョンはサルト・グランデの滝の手前まで車で移動し、そこから往復約6㎞のトレッキングでLos Cuernosの目の前まで行く行程です。
この滝、落差は大したことないんですが水量が途方もなく多いので轟轟たる流れでした。 -
この滝の前は水しぶきと強風で立って居るのがやっと。
時々突風が吹くとしゃがんで身を伏せないと風で持って行かれそうになります。
ガイドの人が多分時速120㎞はあると云っていました。
日本でいう処の風速30mです。立って居るだけで必死!
流石「風のパタゴニア」 -
正面に見えるLos Cuernos。動物のツノに見えるので名付けられたそうです。
パイネ山塊の中でも秀逸な美しいツイン峰です。 -
パタゴニアは1日に四季があると云われますがまさにそう。強い風であっという間に雲が掛かったと思ったら・・
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次には雲が流されて青空が顔を見せたりします。
この日は「雪が降らないだけマシ」、だそうです。 -
此処でも野生のグアナコの群れが居ました。これはオスだけの群れ。
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湖を挟んでLos Cuernosの正面に来ましたが強烈な風。
体を前傾しても倒れないで後ろに持って行かれそうになります。 -
トレッキングポールで支えていましたが、この後暴風でよろめきました。
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かなり強い暴風ですが、これが普通だそうです。
この辺りは太平洋側から吹き込む風の通り道になっていて、パイネ山塊でも年中一番風が強い場所だそうです。
本当に酷い時には時速150㎞以上にもなる事もあって、そうなると危険なのでこのトレールは閉鎖されるそうです。 -
風の音も凄くて写真を撮ってくれたガイドの人が何を言っているのか?全く聞き取れません。
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帰り道で丘の陰に入ると風が弱まってホッとします。
山塊と反対側の空はご覧の通り青空。 -
この山の方向が太平洋のある方向で、強風は太平洋側から山と山の間で圧縮されて吹き込む事で勢いを増します。翌々日に出かけたこの向う側のグレイ湖も強烈な風の通り道になっていました。
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強風で巻き上げられた湖水が飛沫の様になっているのが見えました。
手前に黒く焼け残った様な枯れ木が沢山ありますが、此れは山火事によるもの。
この辺りは過去に何度か山火事になっており、人為的な火の不始末が強風であっという間に広がるのだそうです。 -
イチオシ
おお!雲が晴れて来た!でも立って居るのがやっと。
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霧雨やら飛沫やらのせいで虹がかかっています。
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帰り道のこの小さな湖も風で三角波が立っています。
この深い青色の湖は雨水や地下水が溜まって出来たもので、氷河湖は沢山のミネラルが含まれているので不透明で水色の様な色になります。 -
孤独なグアナコは年老いたオスの離れグアナコだそうだ。
独居老人、、という言葉を思い起こさせました。 -
ホテルに戻る時に逆光でシルエットになったトーレスデルパイネが見えました。
よく見ると手前の薄い雲にパイネの影が映っています。 -
夕方薄い茜色に色づくパイネ山塊。
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夕食はオールインクルーシブですが一部の特別料理を除きメニューで選べます。
先ずはビール!レンゲに乗った前菜の様なものも出て来ました。 -
前菜のグアナコのタンのスモーク。
グアナコ、食べるんだ・・・舌は小さいのでチョットしかない。
「し~たを抜かれたグーアナコはー♪」ちょっと想像してみたが何だか哀れな様子が脳裏に浮かんだので直ぐ打ち消して、食べる事に集中!味はサッパリしていました。 -
サラダは全てホテルの裏の畑や温室で採れたてのオーガニック野菜。
シャキシャキしていて美味しい。2種類のサラダを家内と分け合って。 -
この気候では新鮮なサラダは貴重ですね。
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羊のロースト。当然パタゴニコですが、炙り焼のパリージャではありません。
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牛フィレはグリーンピースのマッシュに乗って来た。
ワインはハウスワインのマルベックとカルメネールをグラスで頂きました。
明日はトーレスデルパイネへのトレッキングなので深酒は控えましたww。 -
夜遅く10時過ぎまで薄明るいので、気を付けないと睡眠時間が短くなります。
明日はいよいよトーレスデルパイネへのトレッキングです。
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