2012夏ベルギーとドイツの旅02：ディナン

2012/08/31 - 2012/08/31

　結婚25周年の祝いをするつもりが何もできず２年がたとうとしていたので、何となく女房を海外旅行に連れ出しました。夫婦揃っての海外は13年ぶりとなります。
　ベルギーをスタートして南ドイツへ周るコースです。観光初日、ブリュッセル観光を中断して、ディナンの街にやってきました。大部分は私のかつての訪問地を女房に案内する旅ですが、ディナンは初めての場所です。

　旅行の日程は以下の通り：★印がこの旅行記です。
　8月30日(木)　10:30関空～15:25アムステルダム経由16:55～17:40ブリュッセル着（ブリュッセル泊)
　8月31日(金)　ブリュッセル、
★　　　　　　　ディナン（ブリュッセル泊)
　9月01日(土)　ゲント、ブルージュ（ブリュッセル泊)
　9月02日(日)　ブリュール、ケルン（アーヘン泊)
　9月03日(月)　アーヘン、ヴュルツブルク（ヴュルツブルク泊)
　9月04日(火)　ローテンブルク（ヴュルツブルク泊)
　9月05日(水)　バンベルク、ニュルンベルク（ヴュルツブルク泊)
　9月06日(木)　ミルテンベルク、アシャッフェンブルク、フランクフルト（フランクフルト泊)
　9月07日(金)　11:30フランクフルト～12:45アムステルダム14:40～（機内泊）
　9月08日(土)　8:50関空着

エリア ディナン(ベルギー)

• 旅行の満足度: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: KLMオランダ航空
• 旅行の手配内容: 個別手配

ここはディナン。いきなり、この場面からスタートします。
12:07ブリュッセル中央駅発のICで13:46ディナン着。駅を出て右に進むと、目の間にこの風景が現れます。以前から見たかった光景、感激です。
（この間の写真は１枚もありません。当時は旅行記を書くなんて全く思ってもいなかったものですから）　

目の前はムーズ川。現地のフランス語に従っていますが、オランダ語ではマース川。対岸には玉葱型の尖塔をもつノートルダム教会Collégiale Notre-Dame。後ろの岸壁との組み合わせが絶妙、崖に張り付いているようにも見えます。

教会後ろの高さ100ｍの断崖にはディナン城塞（シタデル）Dinant Citadelがあります。

ムーズ川とシタデルを上から見ればこんな感じ。もちろん絵葉書です。

ムーズ川に架かるシャルル・ド・ゴール橋Pont Charles de Gaulleを渡って対岸へ。橋には各国の国旗が立っています。

そして橋の両側には色とりどりのサックスのオブジェ。

橋から見た北方向（下流方面）です。

橋を渡って教会の右側にシタデルに上るロープウェイCitadelle Kabelbaanの乗り場があります。

その横にはシタデルへ上る石段がありました。この408段からなる石段は1577年からあるそうです（でもかなりの急傾斜）。我々が選択したのはもちろんロープウェイです。

教会を見下ろしながらロープウェイで上がっていきます。

シタデルに到着です。

シタデルの内部見学はガイドツァーでした。
最初に目についたのはギロチンの展示。

こちらはシデタルの中央広場です。
シタデルは、ムーズ渓谷の監視のため1041-50年に建造されました。

こちらは砲弾。
ディナンはムーズ川沿いの戦略的要地として度々侵略されてきました。15世紀隣町のナミュール軍によって破壊されましたが、1530年にシタデルを再建・拡大。今度は17世紀にフランス軍によって破壊されましたが、1818-21年オランダの支配時に再建されました。

シタデル展望台から西の眺め、絶景です。シタデルまで上がってよかったと大満足。
眼下にはノートルダム教会とシャルル・ド・ゴール橋。

橋の南側方面、ムーズ川上流です。川沿いにディナンの街が広がっています。

さらに上流方面。川を遡ればフランス北東部のアルデンヌ県、さらにはムーズ県にたどり着きます。

川の対岸（西側）にはディナン駅が見えます。左上の立派な建物は高等学校です。

そして橋の北側方面、ムーズ川下流です。川はナミュール、リエージュを通って、オランダのマーストリヒト方向に流れます（オランダではマース川）。

再び城塞内の資料館に入りました。

第一次世界大戦時にはここでも戦闘が行われました。1914年ドイツ軍がフランスに攻め入るためにまずはディナンを攻略ということでここが戦場になりました。

ここにはその時の塹壕が再現されていました。
ディナンの戦いにはシャルル・ド・ゴールも参戦しており、橋の名前になっています。

これは写真が傾いているのではありません。戦時中爆撃によって、部屋が丸ごと傾いた防空壕を再現したものです。手すりにつかまらずに斜めの床を歩くことは至難の業でした。

ロープウェイ乗り場から見たシタデル。

シタデルから市街に降ります。

次はノートルダム教会へ。

10世紀建造のロマネスク様式の教会が、1227年崖からの落石で破損した後、ゴシック様式で再建されました。内部は重厚で落ち着いた感じがします。

教会内陣。教会内部が緑色に浮かび上がり独特の雰囲気がします。

この教会のステンドグラスは大きくて見事でした。

図柄も細かく、色彩も豊かです。

教会の北側から見上げたシタデル。教会前から北に延びるアドリフ・サックス通りRue Adolphe Saxを歩いてみました。

通りにはアドルフ・サックス像のベンチがありました。ディナン出身のサクソフォンの発明者です。

ベンチの後ろにはアドルフ・サックスの家Maison Adolphe Saxがあり、博物館になっています。

今度は逆方向に、教会前から南へ延びるグランド通りRue Grandeを歩いてみました。少し進むと通りの西側に市庁舎Hôtel de villeがありました。

通りの東側に見えた由緒ありそうな建物は市裁判所Tribunal de premiere instanceでした。すぐ後ろには崖があり、かなり圧迫感があります。

この通りはメインストリートですが、車がビュンビュン走っていてのんびり歩けません。慌しい通りだったので、あっさり引き返すことにしました。写真は通りを北に戻る時の風景です。前方にはシタデルと教会。

途中で、ディナン名物クック・ド・ディナンCouque de Dinantの店を覗いてみました。大きな堅焼きのビスケットで、歯への負担が大きそうなんで買いませんでしたが、食べるより飾っておきたいですね。

橋を渡って駅に戻ります。

もう一度この風景を眺めておきます。青空でないのが残念でした。
写真ではディナンは静かな街の感じがしますが、実際は狭い通りを車がたくさん通って落ち着かない印象を持ちました。一番静かで落ち着けるのはシタデルの上でした。

ディナン駅です。シタデルの上から撮った写真で代用しています。
今日のディナンは結構風があり、８月末でも少し肌寒く感じられました。列車待ちの時間があったので、駅のカフェでコーヒーを一杯。
16:14発のICでブリュッセルに戻りました（17:53中央駅到着）。ブリュッセル観光の再開です。

（ブリュッセル）https://4travel.jp/travelogue/11587864