2019/09/22 - 2019/09/28
146位(同エリア438件中)
ひよどりさん
JRの「北海道・東日本パス」(1人連続7日間10,850円当時)を利用して、東京→福島→新潟→東京と普通列車の旅をしてきました。
郡山に3泊:喜多方で蔵巡り→猪苗代湖で安積疏水関連施設の十六橋水門→会津飯盛山の栄螺堂
新潟に3泊:鮭の町村上→新潟市内・古町花街→長岡駅周辺
今回の旅行記は、鮭の町、「村上」訪問記です。
村上では、ちょうど「町屋の屏風まつり」が行われておりました。家々で大切な屏風類を飾り、出迎えて下さいました。いつもの旅行より、地元の方々と言葉を交わす機会が多い旅になりました。
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村上駅 1
新潟発9:45の村上行に乗車。
10:54村上駅に着きました。 -
村上駅 2
頭上も足元も鮭が出迎えてくれます。 -
村上駅 3
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バス停「小町」
村上の町屋は、駅から東に少し離れた所にあります。
散策コースは、観光案内所のお兄さんのお勧めで、
町屋の中心になる「小町」のバス停で下車
→その周辺(黒塀通り・公開町屋「きっかわ」・三面川)を見て回り
→駅に向かうバス通り沿いの町屋を眺めて帰路につくことにしました。
*「小町」まで 駅からバス8分、徒歩約1.5km -
黒塀通り 1
村上を訪れた理由の一つは、黒塀通りを散策することでした。
この通りは、近年、市民の手による景観整備運動で、ブロック塀を黒板材で覆い、緑を植え、風情のある街並としたものです。 -
黒塀通り 2
この道は、道沿いにある安善寺に因み、「安善寺通り」と呼ばれていました。
現況みられる黒塀は、史実に基づく復元ではなく、街づくりの一環として、新規に造られた市民お手製の塀です。 -
黒塀通り 3
安善寺の山門。立派です。 -
黒塀通り 4
通りの一角に、「黒塀プロジェクト」のコーナーがあります。
塀1枚1口1000円、緑1口1000円の協力依頼です。
ふるさと納税やクラウドファンディングでも募集しています。
城下町としての長い歴史を持ち、大切に残されてきた寺院や町屋にふさわしい景観を造っていこうとする全国でも珍しいプロジェクトです。 -
黒塀通り 5
ブロック塀を覆う黒塀。 -
黒塀通り 6
ブロック塀も黒く塗るだけで随分町の印象が変わります。 -
浪漫亭 1
黒塀通りの顔とも言える建物が「浪漫亭」です。浪漫亭 名所・史跡
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浪漫亭 2
この建物は、昭和11年に、村上信用金庫の創業者の住居兼接待の場として建てられ、その後、第四銀行村上支店長の住まいを経て、塩引き鮭の老舗「きっかわ」の経営者の個人住宅となったものです。
「浪漫亭」と名づけられ、村上の催事の際は、一般公開されています。 -
村上は、祭りの町でもあります。
夏には、「おしゃぎり(山車)」で有名な西奈彌羽黒社の例大祭があります。こちらは、「大町」「小町」「寺町」と言った町単位でおしゃぎり巡行する賑やかな祭りです。国の重要無形民俗文化財でもあります。
それに対して、個々の町屋の一部に屏風や雛飾りを展示するお祭りもあります。
ちようど、その「屏風まつり」が開かれていました。 -
浪漫亭 3
浪漫亭の外観を眺めていると、中から奥様が出ていらして、誘われるまま室内にお邪魔しました。 -
浪漫亭 4
屏風、調度品を拝見。
商品として店舗に置かれている訳では無く、文化財としてガラス越しに見つめる訳でもなく、人が受け継いできた財産を、その所有者と立ち話をしながら見る・・・不思議な感覚です。 -
浪漫亭 5
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浪漫亭 6
この家は、建具が素晴らしいです。
ガラス戸は、取り外しができます。 -
浪漫亭 7
偶然、「屏風まつり」に遭遇しただけですが、お陰様で、家に上げて頂き、お話しを聞くことが出来ました。
説明板を読み、外観を眺め、店舗を覗くと言った通常の街歩きより、充実した心持ちです。
バス通りまで引き返し、左に曲がり、城下町の北側、小町・庄内町を歩きたいと思います。 -
小町 1
バス通りの風景。 -
小町 2
バス通りの東端。城下町らしい道の曲がり角。
緑色のネットに被われた建物は、大正時代に建てられた旧貯蓄銀行です。 -
小町 3
来訪時、売り物件でした。 -
小町 4
伊勢神明神社。 -
庄内町 1
この道は、塩引き街道とも呼ばれ、12月には軒下に鮭が吊された風景が見られます。 -
庄内町 2
この先に、移築された武家屋敷のある公園があるのですが、延々と続くように見える街並に、
「川も見たいし、引き返そうか」
ということになりました。 -
鮭の遡上する三面川に行く途中、またもや、道が複雑に交差する場所に出ました。
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こんな風に道が交わっています。
イヨボヤ会館(鮭に関する市営博物館)の方向に進みます。
結果、交通量の多い県道を歩いたので、迷子にはならなかったのですが、城下町をくまなく歩く機会を減らしてしまいました。 -
鮭公園 青砥武平治像
県道を西に進みました。県道の北側には、村上の鮭をテーマにしたイヨボヤ会館、レストラン「サーモンハウス」そして、池や東屋の整備されたその名もズバリ「鮭公園」があります。
公園には、江戸時代、三面川に鮭の遡上の増進に尽くした青砥武平治の像もあります。 -
三面川 1
三面川の川岸と中洲は、公園に整備されています。人の姿は無く、小高い山まで広々とした空間を独占しました。 -
三面川 2
鮭の産卵床となる種川です。
卵を産みやすいよう、本流から分岐させた流れを造り、小砂利を敷く等が環境整備が行われています。
江戸時代に青砥武平治が考案した鮭の母川回帰の習性を利用した増殖法です。 -
三面川 3
種川には、中洲に渡る橋が架かっています。村上市南部の岩船産の越後杉が使われています。 -
三面川 4
中洲には、村上名産のお茶が植えられています。商業的栽培の北限です。 -
鮭公園のそばで小さなお堂を見つけました。
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お地蔵様が祀られているようです。
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お堂を離れ、歩いていると、前から自転車に乗った高齢の女性が何か言いながら近づいてきます。どうも、私たちに話しかけてるようです。
女性は、私たちの前で、自転車を止めると、
「モロヘイヤいらんかね?」と言いました。
状況がつかめぬまま黙っていると、
「モロヘイヤいらんかね?」とまた言います。
断っても悪いので「少しなら」と答えると、
「100円ね。家はすぐそばだから、ここで待ってて」
「???」
女性は、自転車をこぎながら振り返って、
「じゃあ、200円、カボチャも100円」と言って立ち去ろうとします。
彼女のペースを断ち切って、
「食べきれないから100円でいいです。カボチャはいりません。」
「100円じゃあ、大したことないから、200円にしな」
旅行中だということを説明しましたが、わかってもらえたかどうかもわかりませんが、100円で交渉は成立しました。
ところが、待っていてもなかなか戻ってきません。夢を見てたのかな?
気にしながら、そろそろ歩き出し、何度目かの振り返った時、自転車が視界に入りました。
摘みたてのモロヘイヤを受け取り、100円を渡すと「ありがとね」と言って帰って行きました。
世間話の一つも無く、至ってビジネスライクなおばあちゃんでした。ぜひとも、元気でいて下さい。
「若い頃は行商でもやってたのかな?」
「最高の思い出だね。村上っていうと鮭よりモロヘイヤ。」
「モロヘイヤを見ると、村上を思い出す。」
「こういう時は、200円分買うのが礼儀かな?」後からそんなことも考えました。
上の写真は、去っていく後ろ姿。赤い屋根は、お堂。 -
モロヘイヤ100円分。
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今回は、キッチン付のホテルに泊まったので、おいしく調理して頂きました。
シングルイン新潟第2新館 宿・ホテル
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塩町
三面川から、塩町を通り・・・ -
黒塀通りを抜け・・・
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きっかわ 1
再び、村上散策の起点、小町のバス停まで戻ってきました。今度は、右に曲がって、城下町の南側の街並を歩きます。
お目当ては、大町の「きっかわ」です。店舗でもあり、公開町屋の一つでもあります。千年鮭 きっかわ/きっかわ グルメ・レストラン
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きっかわ 2
村上と言えば、この風景ですね。 -
きっかわ 3
気温の高い9月ですが、生臭いにおいは感じられません。 -
きっかわ 4
ここも屏風まつりの会場になっています。
作業場に続く座敷には、屏風だけでなく、贅を凝らした年代物の漆器類が飾られていました。 -
きっかわ 5
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きっかわ 6
店舗脇の木戸を潜り、庭の方からも眺められます。奥が作業場。 -
きっかわ 7
お土産も買いました。品数豊富、試食もあり、湧き水も頂けます。
14:40、次は、県道530号線沿いの町屋を見ながら駅に戻ります。 -
安良町 1 木戸畳店
「きっかわ」から100m程、県道530号線の大町交差点から駅に向かうルートは、行きのバスで通ったコースです。行路の車窓から両側に町屋が幾つも見えていました。
この畳店もそんな町屋の一つです。天保8年の創業です。 -
安良町 2 木戸畳店
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安良町 3 北越銀行
銀行にも屏風。 -
小国町
冬になれば、鮭が下がるのでしょう。
この通りのあちこちで見られました。 -
鍛冶町 1 孫惣刃物鍛冶
残念ながら、休業日です。
店内に、「全国でも珍しい鍛冶町の鍛冶屋」と記されたプレートがありました。 -
鍛冶町 2 孫惣刃物鍛冶
ガラス越しに、中を拝見。 -
鍛冶町 3 コミュニティデイホーム
次に立ち寄ったのは、築100年の町屋を利用した村上市の高齢者福祉施設です。街歩きの休憩所としても使われています。 -
鍛冶町 4 コミュニティデイホーム
スタッフの方の快活な説明を受けながら建物内を見て回りました。 -
鍛冶町 5 コミュニティデイホーム
この町屋の前の県道は、オシャギリ(祭りの山車)が渡御する通りです。
以前こちらの町屋に住んでいた方は、この二階からオシャギリを眺めることを楽しみにしていたそうです。
スタッフの方の口調から、オシャギリへの熱い気持ちが伝わってきます。 -
肴町 1 ゑびす屋
大町→安良町→小国町→鍛冶町→肴町と村上の大通りを足早に進んできました。駅までもう少し、城下町の風景ともお別れです。
この大通りの町屋は、業種も豊富で営業を続けている店舗が多いのうに思います。行きにじっくり見た方が良かったかな? -
肴町 2 ゑびす屋
木工細工物のお店です。
鯛車に惹かれて、足が止まりました。 -
肴町 3 ゑびす屋
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翌日、新潟市県政記念館で鯛車を引く子供の絵を見つけました。
晩夏の風物詩のようです。 -
今回の屏風まつりでは、大日本印刷株式会社の高精細スキャナーによる国宝洛中洛外図屏風の展示がありました。残念なことに、展示終了直後の訪問のため、見ることが出来ませんでした。高精細復元は、一度見て見たかったので、情報収集不足が悔やまれます。
村上では、四季折々、様々なイベントで訪問者を迎えてくれます。期間限定の体験がいろいろ出来ます。是非、下調べしてお出かけ下さい。
16:06村上発、17:22新潟着。福島・新潟旅もそろそろ終わりに近づいてきました。
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