東日本大震災被災地の今・東松島編

2019/09/08 - 2019/09/08

2019年9月、東松島市でのウォーキングのイベントに参加しました。
気温30度という季節外れの暑さにたっぷり汗を流しながら15キロのコースを走破した記録です。

エリア 松島・奥松島(宮城)

• 旅行の満足度: 4.5
• 観光: 5.0
• 交通: 4.0

• 同行者: 一人旅
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

　出発点はJR東日本仙石（せんせき）線野蒜（のびる）駅です。
　この駅は2015年に標高22メートルの高台に開業しました。
　高台移転した住宅地の人々の足を担っています。
　旧野蒜駅は3.11震災の津波でめちゃくちゃに壊されたのでした。

高台移転で作られてた野蒜が丘住宅地内の宮野森小学校です。
CW・ニコル氏が学校と森を一体化した施設を提唱し、それに沿って建てられた木造建物です。

　消防署も高台に新設されました。東松島消防署鳴瀬出張所です。

　高台の住宅団地から海の近くに下りてきました。
　2015年に営業再開した仙石線の線路は高架になりました。

　松島湾の海岸に出ました。高さ4メートルの防潮堤が完成しています。

　防潮堤の上からは塩竈市市街地や松島海岸の街並みが見えます。

　東名（とうな）運河の松島湾出入口に再建された水門です。
　東名運河は石巻から亘理まで続く貞山運河の一部です。造られたのは明治期です。野蒜築港計画の一部として建設されました。野蒜築港計画が台風被害により放棄された後も小型船の通航に活用されました。
　

水門から東側の東名運河です。

水門には3.11津波の水位が示されています。海抜4メートルくらいです。

　東名運河の出入口から南下して東名漁港に着きました。
　津波被害を感じさせないくらいきれいに整備されました。
　ここまでの道沿いには震災直後、壊れた家屋がありましたが、今ではほとんど取り払われています。

　名物の牡蠣の販売所も新設されました。

東名漁港から船で宮戸島に渡りました。

　牡蠣の養殖場が数えきれないくらいあります。来月くらいからが収穫シーズンです。
　柱の上にカモメが考え事をしているかのようにじっとしていました。

　宮戸島里浜の遊覧船桟橋に到着しました。周囲にはホテルや売店がそろっています。

　里浜から島内を歩きました。今も災害復旧事業が続いています。

　宮戸島から野蒜海岸の南へ出ました。
　宮戸島と野蒜とは江戸時代までは船が通れるほど離れていましたが、砂が堆積して今では小川程度の海で隔てられているだけで、小さな橋で渡れます。
　野蒜海岸の西側では、津波で浸水した場所に水田が復活しています。

　北に向かって歩き、東名運河に出ました。写真中央の道路が高くなっているのは旧仙石線をまたぐためです。道路すぐ下に旧東名駅がありましたが、同駅は高台移転しました。

　北東に向かって歩き、東松島市震災復興伝承館に着きました。仙石線旧野蒜駅の駅舎をリニューアルした建物です。
　津波被害で破損と汚れがひどかった建物がすっかりきれいになりました。
　手前の橋の欄干もきれいに整備されています。震災直後はねじ曲がった姿をさらしていたのですが、痕跡もありません。

　震災復興伝承館の前に新しい奥松島観光案内図がありました。

　震災復興伝承館内部です。
　3.11震災の被害と復興の様子を写真やパネルで展示しています。

　仙石線旧野蒜駅ホームが保存されています。
　倒れた鉄塔などはきれいに片付けられています。

野蒜駅 駅

　旧野蒜駅ホーム北側に隣接して震災犠牲者の慰霊碑があります。
　周囲は公園化されています。

　慰霊碑から北に歩き、野蒜駅南口への階段を昇ります。
　標高22メートルの場所にある駅なので、階段が長いです。

　階段を昇ったら、次はエレベーターで昇ります。
　エレベータまでトンネルの中を歩きます。
　エレベータで昇ったところから駅の改札口までは近いです。

　野蒜駅ホームからは海が臨めます。
　仙石線の列車に乗り、帰路につきました。