2019年シチリア紀行　カルタニセッタ（Caltanissetta）

2019/02/15 - 2019/02/22

2019年春はシチリア島。初めての土地だがいつものようにレンタカーで周遊した。

エリア イタリア

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: レンタカー
• 航空会社: ANA
• 旅行の手配内容: 個別手配

シチリア島のほぼ中心にある町、カルタニセッタ（Caltanissetta）。カルタニセッタ県の県庁所在地であり人口は約62,000人。同県では海沿いにある町ジェーラ（Gela）の方が76,000人という事なので県内２番目の大きな町という事になる。ヴィッラ・ロマーナ・デル・カサーレを出て約1時間、44km程の距離になるが爽快なドライブだった。

ラグーサを出てから３時間ほどになるが、途中エトナ山が見えた。運転中は撮影は難しいので写真に撮れないのは残念だがシチリアの田舎道は景色が良いのでドライブしていても気分がよい。ここはカルタニセッタの郊外。近くに考古学博物館があるがそこには寄らなかった。なお教会の駐車場を目指したが、ここはグーグルのGPSが正しい場所を示せなかった。

遠くに見えるはエンナ（Enna）の町。シチリアの展望台とでもいうべき町で雄大なパンラマを楽しむ事が出来る。本当は寄りたかったが時間的に難しいので断念した。
また町の上に霞んでいるが、エトナ山を望む事が出来た。

駐車場の中にあるのがこの教会「Abbazia Santo Spirito」と名付けられている。日本語では聖霊修道院という意味になる。12世紀ノルマン様式のロマネスク教会で1153年に献堂されている。

建設前にはアラブの農場だったという。ルッジェーロ１世とその妻アデライデ・デル・ヴァストの御霊を弔うために建設されアウグスティヌス派の修道院に管理が任されていた。

教会のプランを示した案内表示。単廊式のシンプルな構造になっている。幾度か修復が行われいているが、19世紀の後半30年かけて最後の修復が行われたと記録にある。

入口上部にある図は「祝福のキリスト」

内部には高校生の課外授業なのか数名の生徒と教師がガイドに案内されていた。写真は主祭壇。

古いフレスコ画の一部を復元修復しパネルとした物であるが絵はゴシックの時代の物。

反対側の側壁には聖母子の木彫。これも新しい物だ。

ロフトのついた扉口方向。この奥には司教室があるので出入りは側面から。木彫の十字架像。

ガイドが説明していたのはこの洗礼盤。これはアラブノルマンノのオリジナルの物だという。

ここでは一番の物と言えるだろう。

三層の祭壇、中央のキリスト像も後世の物だ。本土のアプシスに比べシチリアの物は比較的に浅い作りになっている。

外に出て後陣を撮影する。

塀があるので、後陣全景をカメラでは捉えられなかった。カステルベトラーに似た感じだが19世紀の改装でかなりオリジナルに近づけられたらしい。ここはシチリア中央部では貴重なロマネスクの教会だ。

この旅行記へのコメント （2）

• shinkaiさん 2019/04/28 23:12:50

  カルタニセッタ。

  カルタニセッタ、TVニュースによく出る地名でして、はは、
  
  新しいキリストのモザイクとか、聖母子像はまぁ教会として機能する為に
  必要なものなのでしょうが・・、
  ノルマン式の洗礼盤がやはり素敵ですねぇ、どっしりして良いです。
  
  
  エンナ、エトナ山、ピアッツァ・アルメリーナ、ラグーザ、そしてコルレオーネに、
  ここは映画で見た教会が素晴らしかったですよ、勿論パレルモも、モンレアーレも、
  他にもたくさん見たい所がありますが、さて・・！
  
  パレルモも拝見しましたが、出直しますです。
  

  クリスさん からの返信 2019/04/29 17:25:06

  RE: カルタニセッタ。

  ここはシチリアの本当に中心に位置する町ですね。この近辺の高速はずっと以前から工事中でいつまでたっても完成しないとか。行き来に便利かと思いきや意外と時間がかかる場所でした。小さな教会ですが、ロマネスクのそれらしい外観なかの装飾がちょっとというのと、本土にあるような持ち送りの彫刻がないのはシチリアだからなのでしょうね。洗礼盤はなかなかのものだと思いました。