2019/03/03 - 2019/03/03
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Laylaさん
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イスタンブールの金角湾沿いの『バラット』地区はここ数年週末の人気お散歩コースになっている。昔はただの下町だったのが、可愛らしいカフェが並ぶおしゃれな地区に変わったらしい。『久しぶりにブランチ行こうよ』と友人イディちゃんからお誘いがあり、元気溌剌なお母ちゃんも一緒に3人でブランチを兼ねて行ってきました。
ツアーなどで行くバラット散策の通常コースは、アタチュルク橋を金角湾沿いにちょっと過ぎた辺りのジバリ地区にある『カディールハス大学』から始まって、フェネル~バラットと行くようですが、私らはお腹すいてるので大学は飛ばしてその先のフェネル地区のブランチカフェ探しから始めました。
バラット地区はオスマン時代にスペインから迫害されたユダヤ人が住んでいたところらしい。フェネル地区はギリシャ人、ジバリ地区はトルコ人とみんな仲良く暮らしていたそうな。古い教会やモスクやシナゴグと一緒にカラフルなカフェが並んでいる不思議なエリア。
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エミノニュのバスターミナルからバラット地区までは、99、99A、47E、55T、36CEなど数路線が走ってるようです。よーさんいてるバスの間を探していると、ちょうど99番のバスが来たのでそれに乗車。
エミノニュ駅 (路面電車) 駅
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バスの中にはこういう表示があるので、降りる停留所も確認できます。故障中の時もよくあるけど。
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99番の時刻表。この路線だけでも15~20分に一本はあるみたいやから、他の路線も合わせるとしょっちゅう走ってるっていうことやな。
エミノニュからバラットまでのバス停は5つ。渋滞してなかったら10分ほど。
EMINONU⇒HALIC METRO⇒KADIR HAS UNIVERSITESI⇒AYAKAPI⇒FENER⇒BALAT -
朝から何も食べてないのでお腹すいた!カフェはフェネル地区にたくさんあるらしいのでバラットまで行かずフェネルのバス停で途中下車。道路を渡って、町の中に入っていきます。
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渡って右側。この辺から可愛らしいカフェがちらほら見えてきた。上に引っかかってるあの傘は何や?可愛くしようとして風で飛ばされたんかな?よー見たら破れてるし。
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左側に行くと、パトリックハーネ(コンスタンティノープル総主教庁)と聖ヨルギ教会。ここは後で、先にごはん!
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ブランチカフェを探しに、破れ傘の下を通って進みます。
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古い家の庭に屋根を作って、カフェにしてみたんやな。
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左に入った方に人がいっぱい集まってるので、そっちの方にも行ってみよ。
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古い屋台に古い置物で飾り付けて、これは売り物か?ただの飾りか?
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手作り製品のお店があったり。
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いくつか可愛らしいカフェの間を行ったり来たりしながら。
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オープンなテーブルにかわいいお花が飾ってあるとこに目を付けた。まあまあ混んでるしここに決定。
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このオープンキッチンで、このお姉さん達が作ってくれます。
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盛りだくさんのブランチメニュー。チーズ、オリーブ、キュウリ、トマトはトルコの朝ごはんの定番。ハム、ソーセージ、チーズパイ、はちみつにジャム。チャイはもちろん飲み放題。
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アツアツの揚げパンがもちもちでジャムつけて食べるとおいしい。これ食べ過ぎるんよなぁ。
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なぜか目玉焼きの目玉がなくなってる~、割るとき失敗したんやろ。
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楽しくおしゃべりしながら食べていると、隣の席からタバコの煙がモクモクと襲い掛かってきた。反対の隣の席には子供もおるし、やめてくれんか?とお願いすると、一応あっち向いて煙吐くんやけど風向きで結局こっちにふりかかる。仕方ないのでチャイグラスを持って道の向かいに避難した。
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ここもかわいいからいいけど、ほんまに食事中にタバコはやめてくれぃ!
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ただの古くさい鉄の扉も色つけて花飾ったらおしゃれに見えるなぁ。
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ず~っと昔に一回来たことあるけど、廃れたビルが並んでる怪しげなエリアやったのに、変わるもんやねぇ。
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でも、この洗濯もんの干し方は変わらんのやな。干してる時に手が滑って落ちたりせんのやろか?
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おなかもいっぱいなったことやし、さっき見た聖ヨルギ教会行ってみよか。入口の荷物検査を通って中庭へ。お庭にはにゃんことシクラメン。
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入口の上にはコンスタンチノープル総主教座の双頭の鷲の紋章。
コンスタンティノープル世界総主教座 寺院・教会
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白馬に乗って怪物をやっつけようとしているのが聖ヨルギ。
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中に入るとちょっと薄暗い。
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イコンの周りはキンキラキンの細かい装飾で飾られています。
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この玉座は5世紀ごろからのものだそうです。
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三人の聖女の棺。
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人だかりがしてるなぁと思ったら、イエスが磔にされる前に縛られていた柱の一部がありました。たくさんの信者がここにキスをしていました。
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一通り見終わったところで、団体さんが入ってきて混雑してきたので、さっさと出ます。
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ちょっと歩いたところにあるこの丸いビルも古いものだそうですが、『売ります』の垂れ幕がかかってます。なんぼするんやろか?
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その丸いビルの下には古い水汲み場もあったそうですが、今ではこんなことになってます。
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その前の急な坂を上っていくと。
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フェネル・ギリシャ人高校
フランス製の赤レンガで作られてるので『赤い学校』とも呼ばれています。1453年にオスマン時代になってから、ギリシャ正教会が母国語で教育を受けられるようにと学校が作られ、その後高校になり、現在の建物は1881年に建てられたもの。現在は学生がいないので使われていない。 -
坂を振り返ると金角湾が見える。
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さっきの高校を裏から。
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今日は晴れて気持ちいいわぁ。
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ぼろぼろの家の横にはトラックのくだもの屋。
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ピンクのビルのバルコニー、すごいええとこにあるやん。あんなとこに住んでたら毎日気持ちいいやろなぁ。
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古い歴史を感じさせるものがあちこちに。この辺の人にとっては特別なもんでもないんやろけど。
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聖母マリア血の教会は閉まってました。
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そうそう、昔はこんなボロボロの家がいっぱいやった。
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建物は壊されてるのに、階段だけ残ってるのはなんで?
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周りの家がいろいろ飾ってるから、なんかせなあかんいうてとりあえず蝶々つけてみたんかな。
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おもしろい鍵のかけかたするねぇ。
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あっ、あの色のついた建物は・・・。
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バラット地区のフォトスポットの一つ。ここだけ人がうじゃうじゃ、みんな壁に張り付いてみたり、気取って上を向いてみたり、いろんなポーズとってるのがおもしろい。
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その横では、にゃんこがくつろぎ中。芝生のぽかぽか日向よりマットの日陰のんがええんか。
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不思議な模様の壁。他と変わったことしたかったんやろけど、気持ち悪いだけやな。
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今にも崩れそうな家。
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こっちは壊されたんか崩れたんか?
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この車、新鮮野菜の配達車なんやけど、このごちゃごちゃした路上駐車の狭い通りで配達先を探し出せず、『おんなじとこをぐるぐる回ってるんや』と困っていた。この後何回か別の通りで見かけたけど、たどり着けたんやろか?
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老舗のお菓子やさんを見つけました。1923て書いてあるということは、トルコ共和国と同じ時にできたんやな。
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甘すぎない素朴なお菓子を売ってます。
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先祖代々続くお菓子はどれや?と聞いたら『全部そうや』と言われてしもた。
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で、このパンを買いました。
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ここら辺からバラット地区に入ってきたかな。
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小さいカフェが並んでます。
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このカラフルなお店の屋根の横に・・・。
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可愛いヒナが、お母ちゃんからエサもらってました。
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雨にも濡れんようにしてあげてるんやねぇ。
下の張り紙は『女性店番募集中』『コーヒー入荷しました』 -
次はここ、ブルガリア正教の『聖ステファン教会』。外からみたらロシアの宮殿みたいで私好み。中に入って見ていると関係者らしき人がいたので、いくつか質問すると、教会内を詳しく説明してくれました。今まであんまりよーわからんかったけど、これで教会見学も意味のあるものになりました。
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オスマン時代にブルガリア人の人口が増えてくると、ギリシャ語での儀式を母国語で行いたいという要望が上がってきました。総主教に申し出てみたけど、アカンと言われてしもた。でもある人の登場で望みが叶います。
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その人の名は『ステファン・ボゴリディ』。ブルガリア王で、オスマン時代の将軍。
彼がいろいろ手を尽くした結果、政府から『さっさと作れるんやったら許可したる』と言われ、さっさとせんとあかんで、どないしたらええんじゃ?と思案しているところに、自分の別荘のあるこの土地を提供してくれました。さっさと建てなあかんので、別荘にあった木造の倉庫を教会にしたのが始まりです。1849年のことです。
教会の名前には聖人の名前が付けられるそうですが、この偉大な人を忘れないようにと、同じ名前の『聖ステファン教会』と名付けたそうです。 -
せっかくできた倉庫改装教会も、その後のバラット地区の火事で焼けてしまいました。新しい教会を石で建てようと計画しますが、この土地の地盤が柔らかいため石の重さに耐えられない。何かええ案ないか?と募集したところ、『鉄筋で移転が可能な建物』案が出てきました。300本の木の杭を水中に打ち付け、その上に500トンの鉄筋教会が乗っかります。杭には水の中でさらに頑丈になる木を使ったそうです。何の木や?その頃ヨーロッパでは鉄筋が流行りだしていたそうで、ウィーンのワグナー社に注文。注文から約一年後にワグナー社の敷地で試し建てされ、OKとなったところでまた解体して、ドナウ川と黒海を通ってバラットに運ばれてきました。
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中に入ると、ここもキンキラキン。
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まっすぐ進んでいくと、左右に玉座があります。右のイエスのイコンのある玉座にはその儀式で一番偉い人、左のマリアのイコンの玉座には政府の偉い人が座るそう。教会の中では宗教の方が位が高いということらしい。
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正面のイコンがいっぱい並んでるのは『イコノスタシス』と呼ばれていて、真ん中の扉の向こうは教会で一番神聖な場所。この神聖な場所はどの教会でも『日が昇る東』側にあるらしい。この仕切りは正教会だけにみられるそうです。扉の向こうには何があるんかというと、イエスの像、四つの聖書、ロウソク、ワインとパン。ロウソクはずっと消えないらしい。
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イコノスタシスにあるイコンの順番には決まりがあるそうです。
聖なる扉にはガブリエルと聖母マリア。扉はその儀式を司る一番偉い人しか通れません。 -
扉の右はパントクラトル(全能者という意味でイエスのこと)、左はテオトコス(神の母の意味でマリアと子供のイエス)。
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テオトコスを大きく見てみましょう。
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イエスの右側には洗礼者ヨハネ。
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マリアの左側には教会の名前を付けられた人、つまり聖ステファンです。石打の刑で殉教したのを表す石を持っています。
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教会のイコンは聖書に書かれていることが描写されているそうです。この教会には他の教会にはないイコンが2つあります。一つは聖ステファンの右上にある、『マリアの出産シーン』。写真撮り忘れてしもて、隅っこに写ってるのを拡大してみたけどボケボケやな。真中の白いのがマリア、おなかのところにイエスが小っちゃく見えてる。その後ろにいるのはお父さんのヨアキム。もう一つはこのイコンの左の方にある『マリアの教会へ受け入れ』シーン。これは写真なし。
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2階に上がる階段は左右に一つずつあります。
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上がったところのホールは聖歌隊の場所。
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2階のバルコニーに上がると、聖なる扉の上のこれが見える。
マリアとイエスの前にキリルとメトドュス。キリルはキリル文字を最初に作った人で、マリアにお伺いをたててるシーンらしい。
その下のは『最後の晩餐』。これもイコノスタシスにはなくてはならないものらしい。 -
教会の窓がきれいな色のステンドグラスになってるのは、ノアの箱舟のノアと神との誓いのしるしの『虹』を表してるんやそうです。そんな意味があったんか。
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2階ではステンドグラスも間近に見れます。
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これだけ詳しい説明してもらったら、十分見応えあるわ。もう一つ教えてもらったのは、司祭の帽子。白と黒があって、白帽の方が偉くて結婚できない。黒帽は結婚してもいいけど偉くなれないらしい。
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イエスの遺体を運んでるところ。マリアの悲しそうな顔。
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ガウディみたいな泉があるで~。昔ここに大理石の泉があったらしいけど崩れてしまい、2010年に寄付されたもんやそうです。デザインは教会とは関係ないそうです。
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横のボタンを押すと水が流れます。コイン入れてる人もおるわ。願い事叶うんかな?
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塔のテッペンには鐘が6個ある。一番大きいのは1トンの重さらしい。ロシアのニコライ二世からの贈り物。
教会は7年の修復期間の後、2018年1月にオープン。セレモニーにはエルドアン大統領も出席したらしい。修復費用の多くはトルコ政府とイスタンブール市が出して、ブルガリア政府はちょっとだけ。でも、ブルガリアにある8つのモスクの修復費用を出したので、これでいいんやそう。
教会見学は9時から17時まで。 -
教会の前の公園を通って、またバラットの方へ戻ります。
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通りの市場を覗いてみると、ジャムやら卵やらトウモロコシやら、なんでもいっしょくたになって売られてました。
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なぜか公園にガチョウガ寝そべってる。
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梅みたいな花も咲き始めたようです。
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昔のこの地区はこんなダンボール集めのおっちゃんがいっぱいおるようなとこやったよなぁ。
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こんなとこきれいに改装して住んでみたいもんや。
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聖ディミトリ教会。ディミトリは茶色の馬に乗ってるそうです。
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お庭までは入れてくれたけど、中は信者のお祈りでしか入れてもらえませんでした。
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イディちゃんのお母ちゃんが、ずっと昔にこの辺に来た時に『聖なる湧き水』をもらって帰ったとこがあるそうで、また行きたい言うけど場所が思い出せず、地元の人に聞きながらたどりつきました。
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ここから先は写真禁止。赤いじゅうたんを進んでいって右側に洞窟みたいになったところがあって、そこから水が湧き出ている。ちっちゃいボトルもおいてあって持って帰ってもいいそうです。
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ここまで来たら、ちょっと先にエユップモスクとピエールロティがあるので行ってみよ。
エユップ スルタン ジャーミィ 寺院・教会
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モスクの壁にはきれいなタイル。
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日曜日やからか人いっぱいや。
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割礼の王子様衣装でうれしそうな男の子。
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モスクの裏にあるお墓。
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2羽のカモメ、お墓の柵の上で警備中。
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墓地の間の坂道はピエールロティに続きます。
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お墓の間からの景色。この奥は金角湾のつきあたり。
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きれいなピンク色の花は梅に似てるけど、何やろか?
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ちょっと小腹がすいてきたので、チキンのバーベキューソース炒め。
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こんな景色のレストランでいただきました。金角湾を挟んで、左は新市街、右は旧市街。
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外でチャイ飲みながら景色眺めるのもいいけど、ちょっと寒いな。
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帰りのバスで発見した、最近の路線バスは充電もできるんや。帰りはカラキョイまで行きます。
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カラキョイからカドキョイへ行くフェリーから、ちょうど夕日が見えました。
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夕日を背景にモスクのミナレットの写真、ずっと撮りたかったんよ~。
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ブルーモスクとアヤソフィアの間に沈む夕日。久しぶりに良い勉強ができた楽しい一日でした。イディちゃん、お母ちゃん、ありがとう。
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