台風被害の比叡山を歩く

2018/09/23 - 2018/09/23

近畿を直撃した台風で山間部は多大な危害が出た。

台風より先に比叡山ハイキング予定を立てていたので、山中の状況は歩いてみるより仕方ない
幸い京都八瀬よりと大津坂本のケーブルカーは復活している。
山中に点在する多くの仏閣もお参りは可能になったというので、
駄目でもともとと何かあったらケーブルカーに頼ろうとゆるい気持ちで歩いてみました

エリア 八瀬・大原・貴船・鞍馬(京都)

• 旅行の満足度: 3.5
• 観光: 3.5

• 同行者: 友人
• 一人あたり費用: 1万円未満
• 交通手段: JRローカル 私鉄 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

滅多に登らない京都八瀬口から行く気のなったのは
今年三月に運航開始した新型車両「叡山」の斬新なデザインに一目ぼれしたからです。


新型車両の出発は9；27　

いつもは時間ギリギリに駆けつけるのが大好きな私にしては
9：00に駅について30分も電車を待つという気合の入れようです。


で、影の声　「なんだかなぁ～写真の方が素敵いい」

緑の車体も美しい。

シャッターをを押したとたんに誰かが手を上げた
あーやめて

中は写真通りおしゃれです

斬新なデザインの内装。
何台も電車をやり過ごしたのでゆとりで座れましたが
数分後には通勤ラッシュ並みの混雑
早く来てよかった。

というか一両編成のおもちゃの電車みたいなかわいらしさ。

終点まで10程度の人気の観光電車です

終点八瀬駅

駅の書体も数格があります

美しい渓流沿いにケーブル駅まで10分ほど歩きます

ケーブル駅を目指す人がゾロゾロ　お祭りのような賑わいです。

団体登山のグループもいくつか。

さすが比叡山。霊場であり観光地であり
ハイキングコース京都トレイルも通る山です
様々な人が様々な姿で歩いています

ケーブルカーは係員に、急いで、急いでと詰め込まれ満員
揺れてふらつくのにもめげず、頭越しに一枚。

急こう配をぐんぐん上るスピードに、
「やっぱり楽だわ」
歩けば2時間だけれど、たった10分で終点に。

ケーブル駅を降りると眼下に大原の里が見えます。
大原も人気観光地で人でごった返しているはずだけど。
山中から眺めれば、実に山深い京の奥です

左墨の三角の山が今日の目的地、水井山
いけるかなあ

釈迦堂への長い下りは、ちょっとため息ものです

見上げれば、石段のコケを踏んで滑らないように老いも若きも、ソロソロと慎重に下ってきます

えーっと……
至るところ小さな祠があるので、何だったか忘れました

これは椿堂
周りは椿が多いです。
椿が多かったから椿堂なのか、
椿堂だから椿を植えたのか
下らないことをああだ、こうだと言いながら歩くのも、仲間内だからこそ

釈迦堂です

中ではお坊さんの法話が行われ
たくさん方が正座をしてお話を聞いておられました。

台風直後は法話も中止だったようですが、被災後ようやく元に戻りつつあるようです

研修道場の居林堂は台風被害の大きかったところで
手前に転がっている倒木は直径が腰ぐらいまでの高さがあります
スギ林の奥に道場の屋根が見えますがここから通行禁止で、
目的地の水井山まで行くルートを探して右往左往

何人もルートを探すハイカーが行ったり来たり
「こっちは通れません」とか情報交換も大変でした

やっと居林堂を迂回することができました。
目の下の建物は半壊状態です
屋根は土砂と杉の小枝が散乱しています

テレビニュースでは巨木が何本も建物に倒れ掛かっていましたが
今は伐採がすんで、あちこちに分断された大木が転がっています
奥にはユンボなどの重機が入っていました。

水井山に行く迂回路は見つかりましたが、
ウロウロしすぎて、疲れたので
琵琶湖側の坂本に降りるケーブル乗り場に出て休憩です。
こんな状況でも観光客は多くて
臨時便が出るので
人々は並び始めました

緑と赤の派手な車体が到着

でも私たちは歩いて下山です。

駅の職員に下山ルートの安全を聞くと「京都トレイル」に入らなければ
大丈夫とのことで気合を入れて下山開始

無動寺参道への鳥居をくぐります。
この後。30分以上？はコンクリート坂。
足にこたえます

境内を抜けて山道に変わると少し荒れているので、慎重に下ると
沢の上に大木が根っこを上に向けて落ちています。
むき出しの根っこから崩れた上部まで3メートルぐらいでしょうか。
崩れる足元に神経を使い一人ずつゆっくり通過。
一番の難所でした。

大木の根元や

少し平らな場所や、あらあらこんな所にも、というぐらい、たくさんのお地蔵さまが祀られていました。


どれにも新しい花が飾られています。
もしかして無動寺の人が毎日お祀りに降りてこられるのかしら。

ようやく下山してＪＲ坂本駅を目指すと
集落の奥に鮮やかな曼殊沙華の群落が。

赤い花を目指して、路地に突進。
ここはどこ？状態電話でも崩壊した山道から比べれば全く安心。
勝手気ままに歩いて駅を目指しました

坂本駅から日吉大社の表参道にはこんな感じのたくさんの
神社やお寺が並んでいます

坂本は石積の坂の町
高齢化して山を下りた僧侶たちの隠居所が立ち並んでいます
石垣の根元を小さな水路が気持ちよく流れています

京阪坂本駅。石山寺と坂本を結んでいるので観光客がたくさん降ります

蓬餅で有名な比叡三九良
山に登っていたら、いつも売り切れています。

今日も無情な「売切れ」の札が出ていました

ここも僧侶たちが住んでいた「公人屋敷」
重要文化財です。
俳句大会をしておりましたがスルーです

日吉大社の一の鳥居の向こうに
湖西自動車道路とＪＲの高架が重なって並んでいます。
駅までもう少し。

京都から山をまたいで滋賀県に下山した、まずまずのワンディハイクでした。