腹切やぐら－2018年秋

2018/09/09 - 2018/09/09

　八雲神社側から上ると祇園山ハイキングコースの終点は腹切やぐらに下りたところである。しかし、今回は腹切やぐらの周辺にはロープが張られ、「あぶないからはいってはいけません！」の看板がある。それでいて真新しい「腹切やぐら」石碑には「霊処浄域につき参拝以外立入禁止　宝戒寺」と刻んであるから、これまで通りに参拝するのなら入っても良いということのようだ。しかし、今回はやぐらまで行って参拝するのは止めにした。
　腹切やぐらのある場所は水が湧いているため、いつもぬかるんでいる。東勝寺の水源の一つだったのだろう。山の麓に水が湧き出すことは良くあることではあるが、ここでは東勝寺跡が国指定の史跡になり、腹切やぐらの下の広大な平地がフェンスで囲まれている。その際に湧き水の流れを腹切やぐらの参道に変えたのであろうか。
　宝戒寺に寄って聞いてみた。「腹切やぐら」石碑を建て、ロープを張ったのは2ヶ月前のことだという。大正７年 （1918年）に鎌倉町青年会 が建てた「東勝寺旧蹟」石碑が傾いたために直し、その際に「腹切やぐら」石碑を建て、ロープを張って立入禁止にしたのだという。石碑も100年も経つと施工が悪かったり、立地が悪かったりすると倒れてしまうということのようだ。かつて10年位前に浜の岩の上に建てられていた「和賀江嶋」（大正13年（1924年）、鎌倉町青年団建立）石碑が台風の波浪で根元から倒れたことがあった。これも岩に掘ったはめ込みの穴が浅かった。しかし、「東勝寺旧蹟」石碑は車で入れる場所に建っており、海中の岩礁よりはずっと工事がやり易かったことだろう。
（表紙写真は腹切やぐら）

エリア 鎌倉(神奈川)

「あぶないからはいってはいけません！」の看板。

「東勝寺旧蹟」石碑（大正７年 （1918年）、鎌倉町青年会建立）。

腹切やぐら。

「腹切やぐら」石碑。

「あぶないからはいってはいけません！」の看板。

腹切やぐらと参道。

腹切やぐらの横には祇園山ハイキングコース。