2018/06/24 - 2018/06/25
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旅人のくまさんさん
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現在、銀山採掘のために掘られた『間歩(まぶ)」と呼ばれる坑道や水抜き坑が700余り確認されています。主な坑道は、釜屋間歩、龍源寺間歩、大久保間歩、永久坑道などです。
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『ハルジオン(春紫苑)』が咲いていた一角に立ち並んでいた墓標の光景です。一段高くなった場所でしたから、入口に二段の石段が置かれていました。比較的新しい墓標もあるようでした。男性の戒名の『信士』、女性の『信女』の文字が読み取れました。
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銀山川を渡った先が、入坑して見学することができた『龍山寺間歩』の入口でした。入坑する前に、事務所に入場券を提示しました。
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『龍源寺間歩』のタイトルがあった説明パネルの光景です。江戸時代中期以後に開発された、代官所直営の間歩(坑道)と紹介されていました。坑道は入口から630メートルの距離があり、その内の157メートルの区間が見学用に開放されています。右下の写真は明治時代の間歩入口付近、上が間歩の平面図です。
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『史跡・石見銀山遺跡・龍源寺間歩』の文字が刻まれた石標の光景です。龍源寺間歩は、正徳5年(1715年)の開発で、永久、大久保、新切、新横相間歩とともに代官所の直営で『五か山』の一つとされました。
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イチオシ
入坑して見学することができた、『龍源寺間歩』の入口光景です。坑道の入口は、四本の支柱で支えられた、『四ツ留』と呼ばれる坑口特有の堅牢な木組みで囲われていました。右上に記された間歩番号は500番でした。
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先に紹介した、『龍源寺間歩』の入口の左側にあった、いくつかの古い坑口の光景です。『立入禁止』の表示と。間歩(坑道)番号が付されていました。右が525番、左が524番でした。世界遺産登録の前に、国の史跡登録などの際に付された表示のようでした。
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この日の外気温は、梅雨時にもかかわらず、30度Cを少し超えていたようです。龍源寺間歩に入坑して、最初に感じたのは、坑内の心地よい涼しさでした。
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整備された坑道の中央道から左右に伸びた、無数の坑道の一つです。銀鉱脈を追って掘り進められたようですが、銀鉱石を得ることができなかった坑道がいくつもあったようです。
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この坑道も、本坑道から脇に掘り進められたものの一つです。固定の照明器具で照らし出されていました。銀鉱脈を追って、横だけでなく上下にも掘り進められたようです。
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坑道の表面のズームアップ光景です。左側の壁面は茶色、右手方面の壁面は、灰色系統に見えましたが、照明の色温度による影響もあったかも知れません。
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ここも、固定の照明器具で照らし出された横道の坑道です。『立入禁止』の看板には、『ひおい坑・鉱脈を追って掘った坑道』の表示もありました。『ひおい坑』の語源について調べてみましたが、『ひ追い坑』が有力なようでした。『ひ』は『鉱脈』のことですが、実用漢字にない文字のため、やむを得ず平仮名表示にしました。
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坑道の天井が、一段と低くなった場所の光景です。照明された頭上に、『頭上注意』の文字がありました。
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機械掘りではなく、ノミで掘ったらしい『ひおい坑』の表面のズームアップ光景です。龍源寺間歩には、20以上の『ひおい坑』が残され、見学しやすいようにライトアップされています。
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照明が届かない部分の坑道は、目が慣れてきますと、それなりに周りの状況が判断できました。ヘルメットの着用が義務つけられていないほど、整備された坑道でした。
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『立入禁止』の表示があったこの場所も『ひおい坑』のようですが、その表示がありませんでしたから、鉱脈探しが空振りに終わった坑道かも知れません。照明の僅かな明りを頼みに、草が成長していました。
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ごつごつとした行動の表面のズームアップ光景です。すべて、手掘りの時代の坑道表面になるようです。銀鉱石は掘り尽くされてしまいましたが、その他の安価な鉱石が残された跡のようにも見えました。
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坑道内の光景が続きます。1858年(安政5年)に記された『濟生卑言』では、西洋医学の知識も交え石見銀山における鉱山病として、坑道に発生するガスと鉱夫の呼吸による二酸化炭素やカンテラからの油煙充満による酸欠、粉塵による気管支炎、戴光不足による弱視、栄養失調などが指摘されています。
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少しだけ潜り込むことができた、『ひおい坑』の内部光景です。鉱山病の対策として、薬草の蒸気を坑道へ送風する『薬蒸気法』や、絹地に柿渋を塗り梅肉を練りこんだ防塵マスクの『福面』を開発して効果を上げたとされます。石見銀山周辺で梅の木が多く見られるのはこのためです。梅紫蘇巻のような郷土料理も生まれました。
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イチオシ
同じく、少しだけ潜り込むことができた、『ひおい坑』の内部光景です。掘削されたと言うより、自然に出来た空間のようにも見えました。現地ガイドさんは、防塵マスクの『福面』の効果が分かっていても、着面するのは呼吸に負担がかかり、外してしまう人も多かったらしいと解説されていました。
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『ひおい坑』であることと、『立入禁止』の表示もあった横穴の光景です。『ひおい坑』を『鉱脈を追って掘った坑道』と日本語に置き直し、それが4か国語に訳されていました。英語、中国語(簡体字)、台湾語(繁体字)とハングル表記です。
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どちらに向かって掘り進んだかよく分らなかった『ひおい坑』の光景です。左奥に進んだようにも、下に向かったようにも見えました。見学箇所の旧坑道には、『竪坑』と呼ばれる排水溝があり、100メート下の『永久坑道』に向かって排水したようです。
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照明器具で照らし出された、ごつごつとした壁面の光景です。固定の照明器具がないみどころでは、現地ガイドさんや同行の添乗員さんがペンライトで照らし出してくれました。
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『ひおい坑』の表示はありませんでしたが、かなり奥深く掘られた横穴の光景です。鉱脈の方向を予め予測し、その鉱脈に対して、横切るように主坑が設けられたようです。このため、分岐する『ひおい坑』が多いのかも知れません。
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同じく、照明に照らし出された『ひおい坑』の光景です。草が成長した場所は、照明器具と相関があるようでした。
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イチオシ
『旧坑道』の157メートル付近に向かって掘られた、『新坑道』の光景です。旧坑道は手掘りですが、こちらの新坑道は機械掘りのようでした。出口に向かって、緩やかな上り坂です。
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『新坑道』の壁面に設置してあった説明プレートの紹介です。岩石の割れ目に沿って金属が蓄積された、『鉱脈鉱床』についての紹介でした。白色~灰色の岩石は、石英安山岩、その数ミリから数メートルの割れ目(クラック)に熱水が通り、百数十万年前に銀、金、銅などの金属が蓄積されました。右の図面の立部分が旧坑道、その先端から左に伸びているのが新坑道です。
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次の説明パネルは、『①四つ留之図(よつどめのず)』です。坑道のことを、山言葉で「間歩(まぶ)」や『敷・鋪(しき)』と呼び、その入口は『四つ留』と呼ばれる頑丈な丸太で組まれていたことが紹介されていました。
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続いて、『?四つ留役所之図(よつどめやくしょのず)』のタイトルがあったパネルの紹介です。四つ留役所が置かれたのは、『御直山(おじきやま)』と呼ばれる代官所直轄の五つの山で、『山方掛(やまがたがかり)』と呼ばれる役人3名、同心1名、山付の役人などが詰めていたことなどが紹介されていました。昼夜、厳重に出入りが取り締まられていたようです。
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次は、『?御代官様銀山御見廻之図(おだいかんさまぎんざんおみまわりのず)』の説明パネルです。『五ケ山(ごかざん)』と呼ばれる、代官所(奉行所)直轄の鉱山は、年に数回、供回りの役人を連れて奉行の巡回があったようです。馬に乗っての巡回でした。
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継は、『④四つ留役所前柄山捨場之図(よつどめやくしょまえがらやますてばのず)』の説明パネルです。副題が、『川岸に而(つき)男女広いものをいたし候図』でした。柄山捨場には、僅かながらも良質の鉱石が混じっていたようです。近代でも、石炭屑を捨てたぼた山での石炭拾いがありました。崩落事故が多く、捨石の採取、土地の改変等が厳しく規制されています。
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