17年春節☆シチリア島とマルタ・ゴゾの旅～04 夜行列車でシチリア島上陸、そしてパレルモ(1)観光名所編

2017/01/29 - 2017/01/31

ご訪問ありがとうございます。
17年1～2月のシチリア島とマルタの旅。

ローマからシチリア島のパレルモまでは夜行寝台列車での移動です。
島なのに列車？　そうなんです。シチリア島と半島部との間には海がありますので、列車が車両ごと連絡船に積み込まれてメッシーナ海峡を渡り、そして同じ車両がそのままパレルモまで行きます。車両の積み下ろしに少し時間がかかりますが、そのまま寝ていることもできますし、逆に車両から出て船の中で過ごすことも可能という、とても便利なシステムです。

パレルモは島の西寄りにあり、メッシーナ海峡からは少し離れていますので、島に上陸後さらに3時間半くらい走ってやっと到着。パレルモではパレルモ大聖堂、クアットロ・カンティ、ノルマン王宮とパラティーナ礼拝堂、マルトラーナ教会などのいわゆる観光名所も見ごたえがありましたが、いちばんおもしろかったのは、イスラムの影響を感じる雰囲気がある普通の生活空間。野菜や肉、魚などを売る路上の市場や民家の間から古い教会が見える路地などでした。ということで、パレルモの旅行記は観光名所編と生活空間編の2本立てで書かせていただくことにします。まずは観光名所編から。

全体のスケジュールは次のとおりです。
　1日め　伊丹（JAL）→成田（カタール航空）→（機中泊）
　2日め　→ドーハ（カタール航空）→ミュンヘン（ミュンヘン泊）
　3日め　ミュンヘン→ギーンゲン→ニュルンベルク（ニュルンベルク泊）
　4日め　（ライアンエアー）→ローマ（夜行列車）→（車中泊）
●5日め　→パレルモ（パレルモ泊）
●6日め　パレルモ滞在（パレルモ泊）
　7日め　→タオルミーナ（タオルミーナ泊）
　8日め　タオルミーナ滞在（タオルミーナ泊）
　9日め　→シラクーサ（シラクーサ泊）
　10日め　シラクーサ滞在（シラクーサ泊）
　11日め　→カターニャ（カターニャ泊）
　12日め　（ライアンエアー）→マルタ（セントジュリアンズ泊）
　13日め　セントジュリアンズ滞在（セントジュリアンズ泊）
　14日め　→ゴゾ（ゴゾ泊）
　15日め　ゴゾ滞在（ゴゾ泊）
　16日め　→バレッタ・ビルグ（ビルグ泊）
　17日め　ビルグ滞在（ビルグ泊）
　18日め　ビルグ滞在（ビルグ泊）
　19日め　（ライアンエアー）→ローマ（ローマ泊）
　20日め　ローマ滞在（ローマ泊）
　21日め　（カタール航空）→（機中泊）
　22日め　→ドーハ（カタール航空）→羽田（羽田泊）
　23日め　羽田（JAL）→伊丹　

エリア シチリア島(イタリア)

• 旅行の満足度: 5.0

• 同行者: 一人旅
• 旅行の手配内容: 個別手配

夜11時にテルミニ駅を出発した列車は、約7時間後、メッシーナ海峡をはさんでシチリア島の対岸にあるヴィラ・サン・ジョヴァンニVilla S. Giovanniの駅に到着しました。この時点ではまだ暗かったです。

ここで線路が引かれた船の中に列車が積み込まれます。
駅に到着してから全部の車両が船に乗るまで50分ほどかかりました。

甲板の上に停車する電車。船の中では電車からの出入りも自由です。
もし日本にこんなシステムがあっても、きっと電車から降ろしてもらえなさそうですね。

サン・ジョヴァンニ駅到着から1時間、ようやく出航です。このときにはもうだいぶ明るくなっていました。

電車を積み込んだ船が港を離れて行きます。

甲板の上は風もあって寒かったけど、海の景色を見るために我慢して甲板上にとどまっていました(^ ^)

メッシーナ海峡 海岸・海

メッシーナ到着直前にメッシーナの守護神、Madonna of the Letterの金色の像が乗った柱が近くに見えます。

そしてメッシーナの街の様子も見えてきました。

また列車ごと船から地上に降りて、メッシーナ・チェントラーレMessina C.le駅に到着です。

トレニタリア メッシーナ駅 駅

夜が明けてすっかり朝の雰囲気になったメッシーナ駅のホーム。
この駅で西へ向かうパレルモ行きの車両と南へ行くシラクーサ行きとが別れるようでした。

メッシーナからパレルモまで3時間半ほどかかりますが、景色も楽しみ～。
海が見える区間も多く、海の向こうにいくつか島も見えます。

カーポ・ドルランドCapo d'Orlando駅に停車中。駅員さんがイタリア～って感じw

海が見えた以外に、とても近くに家並みが見える区間もありました。

ローマのテルミニ駅を出てから約13時間、パレルモPalermo駅に到着です。

パレルモ中央駅 駅

線路は行き止まりになっていて、その先は広い空間とお店。

こちらがパレルモ中央駅の正面です。

予約していたB&Bにチェックインして、パレルモ観光スタート！
まずは旧市街の中心にあるクワットロ・カンティへ。
4つ角にある4つの建物が4つとも同じ大きさで同じデザインなのです…
はっきりわかる違いは取り付けられた（でもそれほど大きくない）彫刻の聖人や人物の違いのみ。
これはヴィットリオ・エマヌエーレ通りをはさんで東側の2つ。

クアットロ カンティ 文化・芸術・歴史

そして西側の2つです。
この交差点に来るとどっちがどっちだったか、方向がわからなくなりそうですね（笑）

そこからマクエダ通りを少しだけ南に行ったところにあるプレトリア広場。

プレトーリア広場 広場・公園

広場北側の建物の入口。
ドアだけでなく、よく見るとその周りの部分も木製のように見えます。

そしてプレトリアの噴水。
16世紀に遠くフィレンツェからわざわざ運んで来たらしいです。
石像が欠けている部分がけっこうありました。

プレトーリアの噴水 建造物

裸の男女の像が多いのが目立ちますが、水面に近い低い位置にはユルめのw動物たちが陣取っていました。

上目遣いで水を吹き出すウシさんとか…
うつむき加減で水を垂らすwウマさんとか…

そして噴水の奥に立つのはサンタ・カテリーナ教会。

サンタ カテリーナ教会 寺院・教会

サンタ・カテリーナ教会の横側はまたちょっと違う印象。

噴水の南側にあるのはプレトリオ宮です。

プレトリオ宮 城・宮殿

プレトリオ宮入口の上の装飾。

そしてマクエダ通りをはさんでサン・ジョゼッペ・ディ・テアティーニ教会があります。

プレトリオ宮の裏側はベッリーニ広場。
そこにあるマルトラーナ教会です。

ベッリーニ広場 広場・公園

教会への入り口は上の写真に見えている扉ではなく、鐘楼の下にあります。

マルトラーナ教会 寺院・教会

中は一面金色に輝くモザイク画らしく、入って見てみることに。

複雑な造形の天井は金色に輝く部分とパステル調の部分があります。

そして床には幾何学模様。

すごい迫力です。
朝一番で行ったせいか他に人影はなく、しばらくの間この空間を独占(^ ^)

主祭壇へ。

ドームの内側にもフレスコ画が。

中央に青く静かに輝くラピスラズリの聖龕。

中央のクーポラには祝福するキリストと４人の大天使。

大きなパステル調のフレスコ画もキレイでした。

金モザイク画「聖母マリアのもとのジョルジョ・ダンティオキア」

こちらは「イエスによって戴冠するルッジェーロ2世」

彫刻もステキ。

遺跡っぽい。

幾何学模様ラブ(^ ^)

ラブ(^ ^)
そんなに期待しないで入ってみたけど、すごく見ごたえのある教会でした～

マルトラーナ教会のとなりにあるのは赤い3つの丸屋根が印象的なサン・カタルド教会。
こちらは中には入っていません。

サン・カタルド教会のマクエダ通り側にインフォメーションがありました。
開いているときに戻って来て地図をもらいました。

10分ほど歩いてパレルモ大聖堂に来ました。
異なる様式で次々と増築されてきたらしく、そう言われてみると、何となくそういうふうに見えてきます（笑）

円柱状にふくらんだ出窓のような部分の緑がとてもキレイです。

大聖堂の前の路上にはかわいい商店と屋台が。

庭にあった水道も変わった形。

パレルモの大聖堂は屋上に登ることができます。
時間ごとにそろって連れて行ってもらう形式なので、次の回に申し込み、時間まで内部を見学します。

内部は白基調のシンプルなデザインでしたが、小さなフレスコ画もありました。

副祭壇は銀色がいっぱい。

世界各地の人形の展示がありました。
日本はサムライと芸者？

こちらは博物館エリアで本来は別チケットが必要なようなのですが、屋上ツアーの集合場所がこの辺りになっているため、屋上ツアーのチケットでも入れてしまいます。

時間になり、係員の引率で階段を登って屋上へ。参加者は15名ほどでした。
さっき下から見ていたグリーンの丸い屋根が見えました。
下から見ると半円柱に見えたけど、上から見ると普通に円柱でした。

大聖堂前の広場と街。

屋根の上にひかれた通路。
幅は十分ありますが柵が低いです(^ ^)

上から下を見下ろすのもいいですが、普段ずっと遠くに見えるものをすぐ近くで見るのもいいですね。

特に説明などはなく、自由に行ったり来たりして見ることができます。
真ん中辺にいる黒っぽいコートの人が引率の係員さん。

てっぺんのマリア様もズームでこんなに大きく！

屋上ツアーのあとは、その先にあるヌォーバ門へ。まずは内側。

ヌォーバ門はかなり厚みがあります。ここも黄色でいちいちキュート。

外側はちょっと印象が違いますね～ちょっとアラブ風。

左に曲がってノルマン王宮へ。
チケットを買ったら自動改札を通って中へ進みます。チケットは12ユーロもします。

ノルマン王宮 城・宮殿

外観も普通のヨーロッパの建物とはちょっと印象が違います。
正面は議会の入口になっているので、見学は裏側の出入口から。

ノルマン王宮と言えば、パラティーナ礼拝堂ですね。
みごとな金箔モザイクです。

パラティーナ礼拝堂 城・宮殿

細かく立体的に加工されていて、その迫力に圧倒されます。

下の方には幾何学模様が。

キリスト。

ライオン。

幾何学模様の歪み方が絶妙です。

こんな模様もありました～

中の金箔だけでなく礼拝堂入口上部のフレスコ画も美しいです。

礼拝堂入り口前の回廊です。

礼拝堂付近の展示物。

ここに入っていいんだろうかと思ってしまうような空間でした。

見学を終えて出てきたところです。

王宮の正面側。そんなに目立つデザインではなかったです。

ノルマン王宮から通りを越えて南側にあるサン・ジョヴァンニ・デッリ・エレミティ教会です。ベッリーニ広場のサン・カタルド教会と同じ赤い丸屋根が付いていました。

サン ジョバンニ デッリ エレミティ教会 寺院・教会

そのとなりにも教会。

今度は市街地の北の方にあるふたつの劇場を見に行きます。
まずこちらのマッシモ劇場。
ウィーン、パリのガルニエ宮につぐ規模だとかで、たしかに大きいです。

マッシモ劇場 劇場・ホール・ショー

内部はグループでの見学になるためこの時は入らなかったのですが、あとで写真を見たら中の作りもとっても良くて、少し待っても入るべきだったと思いました。次回があればいいな。

この角度から見ると、またちょっと違った感じに見えますね。そしてやっぱり大きい。マッシモ。

前の広場にあったこれは売店かな。

マッシモ劇場からさらに北に進むとこちらのポリテアマ劇場があります。
マッシモ劇場とは違ってそれほど大きくないですが親しみやすい雰囲気を感じます。

ポリテアーマ劇場 劇場・ホール・ショー

外部の通路は自由に見学できました。
上の方に赤っぽい絵が見えますが、壁にも色の跡が残っていてちょっと気になる。

絵も、色あいも、窓も、カーブも、古び方も、全てがステキ。

窓の縁の青！　良い！
黄色の看板に赤の絨毯。こんなに多色使いなのにバラバラ感もなくて、ほんとに天才です。

天井の模様もステキ。半円形の窓ガラスの隅っこのガラスがめっちゃちっさい。

ステンドガラスもオシャレ…

非の打ち所がないとはこのことかと言いたくなるすばらしいデザインです。

ポリテアマ劇場の向かって右側にあるこちらには宝くじ屋さんのようなお店が入っていますが、よく見るとTeatro Nazionale Biondoの文字が見えます。ここも劇場だったようです。

ポリテアマ劇場から海の方へ出て、港にやって来ました。

海辺の公園から見えるフェリーチェ門Porta Felice

これは街のずっと南の方、中央駅より南にある総督橋Ponte dell'Ammiraglio。
約900年前に作られた石橋が残っていて公園になっています。
下を流れていた川がなくなってしまって本来の橋の用途は失われていますが…

場所は開放されていて900年前（日本は平安末期）に思いを馳せながら渡ることもできます(^ ^)

パレルモは普通の街歩きが楽しすぎて、観光地は一部パスしてしまいました。
街歩きの写真はパレルモ（２）の方で。
これは泊まっていたB&Bのバルコニーとそこからの景色です。

パレルモ中央駅から今風の電車でカターニャ経由タオルミーナへ向かいます。

最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。
引き続きパレルモ（２）編もよろしくです(^ ^)

パレルモ中央駅 駅