2017/10/16 - 2017/10/21
3022位(同エリア6723件中)
小心者さん
今回の旅行で一番行きたかった場所『門峴洞マウル』。
ここは峨嵋洞(甘川洞近く)にあるピソクマウルと同じく、墓地の上に造られたタルトンネ。
調べてみてもあまり情報が無く、インフォメーションでも「かつては壁画があったが、今はどうなのかわからない」とのことでますます不安。
けれど食い下がってみると 『82番バスでマーケティング高校というバス停まで行くと徒歩8分…みたいな?』と教えてくれた。
微妙な情報を信じて行ってみることに。
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 3万円 - 5万円
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス 徒歩
- 航空会社
- ピーチ航空
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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-
朝。
ホステルの部屋に荷物を置いたまま、168階段に向かう。 -
途中にあった立派なお寺。
門が閉まっていて中には入れず。 -
おぉ。二度目でも十分なインパクト。
そして二年前には無かったモノレールがちょうど下りてきた。168階段 旧市街・古い町並み
-
モノレール乗り場はこのカッコイイ建物の2階。
エレベーターも完備。 -
見知らぬおじいさんと同乗させて頂く。
手慣れた様子のおじいさんに操作はお任せ。 -
これは楽ちん!
この辺りに住む方々の生活も格段に便利になったことだろう。 -
モノレール乗り場横の展望所。
右の男性、逆光のため死人と見紛う顔色だ。 -
すぐそばのユニークな外観のゲストハウスも健在。
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帰りは歩いて降りてみるよ。ぷるぷる。
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両側にはおしゃれなカフェやらギャラリーやら。
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モノレールで往復しちゃうと寄れない。
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階段途中の展望所。
膝を抱える人にはなぜか異常な親近感を覚える。 -
CAFE168 まだ開いてない。
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アートショップだかギャラリーだかの玄関先。
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階段部分にもかわいい細工が。
これなら登ってみる気になりそう。 -
…て、やっぱり無理だわ。
まだまだ一日は長いし。
この後、地元民っぽい若者が颯爽と階段を登っていった。
そっか。モノレールはできるだけ老人に譲るべきだよね。
…だから私は乗るべきだよね。 -
ガイドブックに載っていた『168トシラッグッ』。
アルマイトの弁当箱に入った「チュオットシラッ(追憶弁当)」が食べられるお店。
ものすごーく気になるが、別のランチミッションがあるので次回の楽しみに…。 -
ほんのり記憶にある階段を降りる。
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郷愁を覚える駄菓子屋。いいね!
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百済病院跡のカフェもチラ見。
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と思ったが、チラ見では我慢できずちょっと入ってみる。
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素敵な空間になったなぁ。
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かつての様子を色濃く残しているところが素晴らしいと思う。
もっとしっかり見学したいが、何しろこの後に大切なランチミッションが…(食い気第一主義) -
『My Hostel BUSAN YORK』
便利で良い宿なんだが、レセプションがおおむね無人。
荷物を置いて行くのは不安なので、ひっそりチェックアウトして本日の宿『東横イン釜山駅2』へと向かう。 -
東横インに荷物を預けて、『コルモクケジャン』へランチに。
開店の11時半に入ったので空いていて、一番端っこの席に落ち着く。
カニ味噌が苦手なので、『カンジャンセウ(エビ)定食』を注文。
ご飯を『トビコライス(+1000W)』に変更して7000W。コルモクケジャン 韓国料理
-
海老もおかず類も美味しく頂けた。
客層は日本人と韓国人が半々くらいだった。 -
さて。
お腹も膨れ(すぎた)たことだし、教わった82番バスに乗り込んで『門峴洞マウル』を目指す。 -
わざわざ一番天気の良さそうな日を選んだので、天気も上々。
「どうせ乗るなら景色も楽しめるバスだよね~」などとのんきに揺られていたのだが、バスを降りてからがけっこうなカオスに。 -
『マーケティング高校』停で降ろしてもらえたのはいいが、そこからがさっぱり分からない。
私の悪いクセで、とりあえず闇雲に歩き回り、ますますワケがわからなくなる。
前から来た女性に「ムンヒョンドンマウルに行きたいのですが…」と言うと、快く「付いてきなさい」と。
で、さっき降り立ったバス停まで戻された。いやーん。
近くにいたおじさんも巻き込んであれこれ世話を焼いてくれていたが、おばさんがおもむろに電話をかけ、パトカーを呼んじゃった!
ええええーーー!!?
い、いいのか!? たかがマヌケな旅行者が道に迷っただけで警察を呼びつけるなんて!
焦りまくる私をヨソにおばさんは「困ったら112でヘルプ」と涼しい顔。
ほどなくパトカー到着。
女性警官がスマホの翻訳アプリで「どこに行きたいのか?」。
「ムンヒョンドン」だと答えても腑に落ちない表情で
「何がしたいのか?」
アプリのビミョーすぎる翻訳に吹きそうになりつつも
「壁画が見たいのです」と答えると
「あぁ!」と納得してくれた。
そしてパトカーのドアを開けてくれ、「乗りなさい」と。
マジすか? ひょっとして、意表を突いて逮捕ですか?
顔が引き攣ったままの私を乗せて、パトカーは坂道をスイスイ登り、壁画マウルの入口で降ろしてくれた。
なんと親切な警察の方!
しかもその後も翻訳アプリで
「帰りは大丈夫なのか? ホテルはどこ? ここからまっすぐ帰るの? それともどこか観光するの?」とあれこれ訊ねてくれ、
『金融センタービル/地下鉄駅/東横イン2』などとハングルで書いたメモをくれ、「困ったら誰かにこれを見せるのよ」。
どこまでも親切な対応に心底感激しつつ、何度もお礼を言ってパトカーを見送る。
こんな機会はそうそうないので、ちゃっかり記念撮影もお願いする。
もう、釜山を好きになりすぎ。 -
まずは降ろしてもらった場所から延びる道沿いの壁画を見学する。
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童話をモチーフにしたものが多い。
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すれ違う人に挨拶すると笑顔が返ってくる。
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壁画は2008年頃に描かれたものが多いとか。
これはきっとその頃のもの。 -
壁画案内マップ。
これは新しそうなので、壁画も随時増えているのだろう。 -
細かく描き込まれた絵。
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色鮮やか。描かれてからそう経ってない様子。
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金融センタービルが間近に見える。
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立ち並ぶ家々はかなり老朽化している。
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もう人が住んでいないようなところも多い。
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物置かな。こんな建物にもペイント。
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なんと書かれているのか。
それとも、意味は無いのか? -
三匹の子豚だ。
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長靴をはいた猫
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みにくいアヒルの子など、全て作風が違う。
一体何人の人々がこれらの壁画の制作に携わったのだろう? -
こちらには竜宮城が描かれている。
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建物まるごとペイント。
出っ張り部分などもうまく利用してあり、お城みたい。 -
この後食堂の前を通りがかると、酔っぱらいに引っ張り込まれる。
中の座敷では3人のおじさんが美味しそうな鍋を囲んでいて、口々に「食ってけ」と誘ってくれる。
生憎お腹がいっぱいだし(鍋は超辛そうだし)、酔っ払いはちょっと苦手なので丁重にお断りする。
でも気の良さそうなおじさん方に和ませてもらった。 -
壁画はのんびり楽しめるが、細い路地を下りてみると、やっぱり『土足で踏み込む』感に躊躇してしまう。
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けれど奥まった場所にも壁画はたくさん。
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かわいい。
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この時点ではマウル内に残るというお墓には全然気付けてなかった。
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道路を挟んだ山には共同墓地が残っているらしいので、そちらへ向かう。
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やがてお墓が見えてきた。
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立て札がなければそれと分からないお墓も多い。
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立派な墓石のあるお墓。
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墓石はちらほらと見つかる。
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あらためて見渡すと多くのお墓が。
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仲良く並んだ2つのお墓。
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林の中に積まれた石。
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墓地から眺める金融センタービル。
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古いお墓と近代的な街並み。
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荒嶺山への登山道を示す(と思しき)道しるべ。
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お墓に囲まれたベンチで一休み。
高いので脚がぶらぶら。
…はっ!むこう向いて座れば良かったのか! -
物忘れが激しいので『マウル内に残るお墓』を探すことはすっかり忘却して帰路につくことに。
出会ったカップルに『最寄りのバス停の場所』を尋ねようと声をかけると、女性から流暢な日本語が返ってきた。
聞くと、大学時代に日本語を勉強されたのだそう。
彼女は「私たちも初めて門峴洞を見学に来たのです」と言い、バス停の場所を調べてくれた。
そうするうちに『マウル内に残るお墓』のことを思い出し、図々しいかと思ったが、同行させてもらえないかとお願いしてみた。
快くOKしてくれた彼女たちに付いて、再度マウル内を見学することに。 -
彼女によると、恐らくここは来年頃から再開発が始まり、取り壊されてしまうだろう、と。
政府によって高層アパートが建てられるのだという。 -
驚いて、
「ここの人たちはそこに住むのですか?」と尋ねると、
「お金が無いから無理だと思います。仕方のないことです」と寂しそうに言った。
ニコニコと挨拶を返してくれる人たちや酔っぱらいのおじさんたちを想い、悲しくなった。 -
それほど遠くない将来にこの景色が見られなくなるのだと思うと、その前に訪れることができて良かったという気持ちと、愛着やら未練やらが押し寄せてきてますます切なくなる。
-
マウルの端っこの公園にある石積み。
彼女によると、「祈りながら積むのです」とのこと。 -
細い路地を躊躇なく下りていく彼女たちに続く。
-
やがて彼女が立ち止まり、そこにお墓が見つかった。
-
スマホで何やら調べていた彼女が
ここには統治時代が終わり祖国に帰れなかった日本人の墓地があった。
朝鮮戦争時に避難してきた人々が、ここが墓地だと知りながら家を建てて暮らし始めた。彼らはそうするしかなかったのです。
と説明してくれた。 -
気をつけて見るとお墓はそこらじゅうに見つかった。
-
立て札が無ければ絶対に分からない。
-
ここも。
彼女たちの会話から「アミドン(峨嵋洞)」という言葉が聞き取れた。 -
ここは墓石が残っていた。
『學生』という文字が読み取れ、思わず手を合わせる。 -
これもお墓の一部だろう。
-
彼女たちに続いてマウル内を隈なく歩く。
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明るい壁画と
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お墓の対比。
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真新しい窓枠とボロボロの壁の対比。
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一体何基ほどのお墓があるのだろうか。
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塀に囲まれた場所にも墓石が見える。
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高低差も激しく、若い彼女たちに付いていくのは大変だったが、こういう場所では現金なほど脚の疲れは感じない。
きっと興奮が疲労を上回っているからなのだろう。
この代償はかなり後に払うことになるため、概ねその原因はすっかり忘却しており、「最近、原因不明の痛みが全身に…」などと狼狽えることとなる。 -
ここは何かのロケに使われたのだとか。
彼女たちに同行させてもらわなかったら知り得なかったことがいっぱい。 -
前を歩いていた彼女が、柿の木の横のこの張り紙を見てクスッと笑う。
理由を尋ねると
「柿を取るな、と言いたかったらしいけど字が違っている」とか。
意味がわかる方がいらっしゃったら是非教えてください。 -
親切な彼女たちのお陰でとても有意義な時間を過ごすことができた。
こんなところでこれほど日本語を話せる人に出会えた幸運に感謝する。
更に、車で地下鉄駅まで乗せて行ってくださった。
何から何まで本当にお世話になりました。
後編に続きます→ https://4travel.jp/travelogue/11297635
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