シニア夫婦のヨーロッパ個人旅行記 №１（ スイス・オランダ・ドイツの旅 ① ）札幌からバーゼルまで

2016/07/09 - 2016/07/09

「ＪＡＬのマイルも貯まってきたし、どこかへ行きたいな！」と思いはじめたのが2015年12月頃。英語もロクに話せないけど、どうせ行くならヨーロッパでしょう、と動きはじめました。

先ず日程ですが...
仕事の都合で比較的休みが取り易いのが「6月中旬から7月下旬」なのですが、半年も前に休みを決めることはできません。でも日程を決めなければ何も始まらないので、『7月9日（土）から17日（日）までの9日間』（18日が休日なので1日休養日）と勝手に決めてしまいました。仕事の都合でどうしても休暇取得がダメになったら、マイル席は変更可能だから変更すればいいかな ... 振返ってみると、この時はかなり軽い気持ちでした。

次にヨーロッパのゲート地ですが...
ＪＡＬが飛んでいるヨーロッパの就航地は、ヘルシンキ、ロンドン、パリ、フランクフルトの４カ所で、このうちマイル席が空いていて鉄道との接続が良いフランクフルト往復の予約を入れたのが 2016年2月、… ですがこの時点で9日間の行程は未定です。

往復の発着地がフランクフルトと決まったので、次に夫婦二人の行きたい場所を挙げて繋ぎ合わせたのが下の予定表です。
全て鉄道利用なのでレールパスの手配ですが、「きままな旅」なので現地で行先を変更する可能性が十分あり、列車本数の多い路線ではホテルで朝食を終えてから乗る列車を決めるような旅だし、言葉の不安もあるのでユーレイルパスを利用することにしました。

途中いくつかアクシデントはありましたが、振返ってみれば『同じ行程でまた行ってもいいかな？！』と思う大満足の旅行を楽しむことができました。
＊表紙の写真は成田空港発フランクフルト行ＪＡＬ407便（Ｂ787-9型）

〔当初の予定表〕
１日目：札幌 → 成田 → フランクフルト → バーゼル【泊】
２日目：バーゼル → ベルン → ツェルマット【泊】
３日目：ツェルマット【泊】
４日目：ツェルマット → チューリッヒ →〔夜行列車〕
５日目：→ アーネム → クレラーミュラー美術館 → アーネム → アムステルダム【泊】
６日目：アムステルダム【泊】
７日目：アムステルダム → ハーグ → アムステルダム → ケルン【泊】
８日目：ケルン → フランクフルト →〔機中泊〕
９日目：→ 成田 → 羽田 → 札幌

では出発です！
〔1日目〕
桑園 6:08発（JR・快速エアポート）新千歳空港 6:53着
新千歳空港 8:00発〔JAL3040〕成田空港 9:30着
成田空港 11:25発〔JAL407〕フランクフルト 16:30着
フランクフルト 18:53発（ICE613）マンハイム19:23着
マンハイム19:36発（ICE375）バーゼル 21:47着

エリア フランクフルト(ドイツ)

• 旅行の満足度: 5.0
• ホテル: 4.5
• 交通: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦（シニア）
• 交通手段: 鉄道
• 航空会社: JAL
• 旅行の手配内容: 個別手配

2016年2月にＪＡＬのマイルを使って〔札幌～東京～フランクフルト〕往復の予約を入れてしまうと、ヨーロッパへ行く気分が高まりますね。
ただこの時点で9日間の行程は未定で、これから行程を考えます。
【フライトの予約内容】
2016/7/9
新千歳 8:00〔JAL3040〕成田 9:30
成田 11:25〔JAL407〕フランクフルト 16:30
2016/7/16-17
フランクフルト 19:20〔JAL408〕成田 13:40
羽田 19:30〔JAL529〕新千歳 21:00

ヨーロッパ往復のフライトを予約後、9日間のスケジュールを検討しますがなかなか決まりません。
二人で「あーだこーだ」言いながら、ようやくスケジュールが決まったのが、2カ月後の 2016年4月中旬でした。
チケットは個別に買った方が安いかもしれませんが、現地で行程を変更する可能性があり、現地の窓口で買う手間を省けるメリットや言葉が通じない不安もあるので、ユーレイルパスを利用することにしました。

訪れる国は、ドイツ→スイス→ドイツ→オランダ→ドイツ と３カ国に亘るので、利用するパスは【ユーレイルセレクトセーバーパス３カ国・６日間】ですが、キャンペーンで〔５日料金で６日利用〕することができました。
〔チケットは RAIL EUROPE 社から購入、646ユーロ＋手数料（2016/4/18）〕

行程中１回寝台列車を利用するので、そのチケット〔City Night Line、チューリッヒ → アムステルダム間、愛称ペガサス、２人個室〕をユーレイルパスと一緒に RAIL EUROPE 社へ申し込んだところ、同社から「個室は手配できない」との返事でした。
仕方ないので、寝台列車のチケットは、地球の歩き方社から購入しました（2016/5/26）。
寝台列車以外に何回かＩＣＥを利用する予定ですが、座席指定は取りませんでした。なにしろ「きままな旅」をしたいので予定に縛られたくなく、いざとなっても「まあ、なんとかなるだろう」とかなり楽天的に考えていました。
でもホテルだけはちゃんと予約しましたよ ...
これで事前準備はＯＫです。

2016/7/9
企み通り仕事の段取りも順調に進み、『休暇中止！ 』となるような急な仕事も入らず、いよいよ旅行初日を迎えました。
目覚ましは ４時30分にセットしておいたのですが、子供が遠足へ行く日の朝のように、鳴る前に目が覚めました。
最寄の桑園駅からＪＲで新千歳空港へ向います。
【 桑園 6:08発（JR・快速エアポート）新千歳空港 6:53着 】

桑園駅 駅

新千歳空港に到着しＪＡＬの国際線乗継カウンターへ向うと、団体さんがいるようで既に約30人ほどの列でした。
ようやく順番が来てチェックインし荷物を預けます。ここでチェックインすれば乗継ぎの成田で国際線のチェックインは省略でき、荷物はフランクフルトまで送ってもらえます。

新千歳空港 空港

先ずは新千歳空港から乗継ぎの成田空港へ。
【 新千歳空港 8:00発〔JAL3040〕成田空港 9:30着 】

成田空港へ定刻9:30に到着。
国際線出発ロビーへ向いますが、カウンターには長い列が...
我々は新千歳空港で国際線のチェックインも済ませているので並ぶ必要はありません。

成田空港第2ターミナル 空港

フランクフルト行ＪＡＬ407便（上から3つ目）は定刻通り 11:25発のようで、あと1時間30分ほど時間があります。

到着地はフランクフルト（ドイツ）ですが、すぐに列車でバーゼル（スイス）へ行くので、少額をスイスフランに両替しました。ユーロは前回のヨーロッパ旅行の残りがあるので、不足したら現地で両替すればいいかな。

出国手続きを終えて搭乗口へ向う途中にレストランが。
朝が早かったので早くも 腹減ったなぁ ...
飛行機に乗れば食事が出るでしょうが、搭乗までまだ時間もあるし、時間潰しも兼ねて軽食を取ることにしました。

Bowl Bowl グルメ・レストラン

ターミナル内のレストラン（Bowl Bowl）で軽食。

飛行機を見ながら食事することができますが外は雨。

軽食後搭乗口へ向う途中、ターミナル内のお土産コーナーに可愛い「風神」を見つけてパチリ。

ファソラタックスフリーアキハバラ お土産屋・直売所・特産品

反対側には「雷神」がいました。

フランクフルト行ＪＡＬ407便は定時出発の予定です。

フランクフルト行ＪＡＬ407便は、Ｂ787-9型の最新鋭機でした。
飛行機は定刻に動き出しますが、ランディングと停止を繰返し、離陸するまで約30分かかりました。
【 成田空港 11:25発〔JAL407〕フランクフルト 16:30着 】

座席前のモニターです。成田を離陸すると新潟方面へ飛びます。

離陸後しばらくすると、ドリンクの後に食事が出ました。
食後にはハーゲンダッツのアイスも。
これから時間はたっぷりあるので、食後は現地の予習や読書、仮眠や映画を見たりして過ごしますが、時間が経つのが遅く感じます。（往路はいつもそうです…）

フランクフルト到着２時間ほど前に、軽食が出ます。
エアー・モス（Air Mos）というネーミングの、自分でセットする「モスバーガー」でした。

エアー・モスを食べ終える頃には、到着地フランクフルトに近づいてきます。

フランクフルト到着（機体の停止）は現地時間で16:38（定時は16:30）、８分遅れは統計上「定時」です。
フランクフルト空港は初めてで少し不安もありましたが、到着した〔ターミナル２〕で入国審査、税関を何事もなく無事通過、バーゼル行の列車に乗るために〔ターミナル１〕へ無人のスカイライン（ターミナル間連絡電車）で移動します。

フランクフルト国際空港 (FRA) 空港

スカイラインで〔ターミナル１〕に到着し、バーゼル行の列車に乗るため長距離列車駅へ向いますが、途中にあるＤＢ（Deutsche Bundesbahn、ドイツ国鉄）の近距離列車駅のカウンターの横を通ると、カウンターが空いていたので、ここでユーレイルパスのヴァリデート（有効化）をしてもらいました。
カウンターの職員は気さくで「これからどこへ行くの？」『次の列車でバーゼルへ』「それなら今日の日付を入れていい？」『ＯＫ』（たぶんそういう会話だったと思います）でヴァリデートと１日目の日付を記入した後、こちらから聞いた訳ではないのに、長距離列車駅への行き方やバーゼル行の列車の時刻を教えてくれました。

フランクフルト空港近距離駅 駅

長距離列車駅は〔ターミナル１〕から少し離れていますが、『Long distance trains（長距離列車）』の案内表示に従って進みます。
まず、ＤＢの近距離列車駅のカウンター近くにあるエスカレーターで上の階に上り...

中央に動く歩道のある長～～い通路を進むと…

ガラスのドーム広場に出ます。
ここが長距離列車駅で、この下にホームがあります。

フランクフルト空港長距離列車駅 駅

長距離列車駅に着いたのは 17:25、飛行機の到着（車輪の停止）が16:38だったので、飛行機到着からここまで１時間もかからなかったことになります。
この間に【入国審査、荷物受取、税関、スカイラインで移動、ユーレイルパスのヴァリデート、長い通路の移動】を行い、入国審査や税関などは平均的な混雑と思いますが、合計で１時間弱で通過することができました。

フランクフルト空港駅からバーゼルへは、空港駅 18:53発ミュンヘン行を予定していましたが、1時間前の17:53発（写真の上から３段目）の列車にラクラク乗ることができました。
加えて、18:53発の列車はミュンヘン行のためマンハイム乗換えですが、17:53発はバーゼル（Basel SBB）行なので、乗換えなくラッキーです。

乗車する列車には Bar車（ビュッフェ車）があるのは知っていましたが、発車までまだ30分ほどあるので、駅構内にあったコンビニ？で軽食と飲み物を購入。

長距離列車駅のホームは２面４線のシンプルな駅でした。
列車の編成図（写真右端の編成図）は大まかな停車位置を示していて、中間のＣの付近で列車を待ちます。

17:53発バーゼル（Basel SBB）行が入線、ドイツ国鉄ご自慢のＩＣＥ３（Inter City Express Type3）です。

１等車は２両付いていて、乗った車両にはオープン座席とは別に個室が３室あり（4,6,6人席）いずれも空いていました。
座席指定の表示がなかったので４人用の個室に座ると、直ぐに車掌が来てパスをチェック … 何か言われるかな？！と身構えましたが、何も言われず笑顔で「Thank you♪」と言われて ホッ♪

小休止の後列車内を探検すると、Bar車がありました。売っていた食料はサンドイッチ程度で、駅のコンビニで買った軽食とほとんど同じです。

１等車の座席に置いてあったメニュー表。1等車の乗客は注文すると座席まで持ってきてくれるようです。

ドア横にスピードが表示されていました。
この路線は高速線ではないのに相当なスピードです。

駅のコンビニで買ったパンを食しながら過ごします。
バーゼルまで約３時間、始めは物珍しさもあり車内を探検したり車窓を眺めたりしていましたが、疲れもありいつの間にか zzz...

終着駅バーゼル（Basel SBB）に定時（20:47）到着。
バーゼルは国境駅で、Basel SBB はスイス駅ですが、他にBasel-SNCF（フランス駅）とBasel-Badischer（ドイツ駅）があるので注意です。

バーゼル（Basel SBB）駅。
大都市の駅だけに建物も立派で、駅構内に多くのお店が並んでいました。
既に21時に近いのにこの明るさです。今日の日没は21時40分頃なので、未だ日没前なのです。

バーゼル中央駅 駅

駅の写真を撮っていたら、目の前をトラムが通過しました。ずいぶん長いトラムですね。

バーゼル（Basel SBB）駅前にトラム乗り場があります。このトラムも長い編成でした。

今日の宿泊は、駅から徒歩２分ほどのガイアホテルです。
歴史を感じる建物ですが、内部はリニューアルした様子で清潔でした。
このホテルに決めたのは、駅から近いことと『朝食が良い』というクチコミが多かったためです。

GAIA Hotel Basel - the sustainable 4 star hotel ホテル

ホテル入口はシンプルで、見過ごしてしまいそうです。

ホテルのフロントでチェックイン。

部屋番号が書かれたキーホルダーです。
左下に部屋番号が書かれていて、〔Ｓ72〕と読んだためフロントに聞き直しましたが、5階の〔572〕号室でした。

ネットで予約時に「高層階希望」とリクエストしておいたら、最上階５階の572号室でした。
屋根の傾斜がやや気になりますが、室内は清潔で、トランク２つを余裕で拡げることができる広さもありました。

シャワーのみの部屋でしたが、バスタブ付の部屋もあるようです。

ホテルの内部。あちこちに絵画が飾られていました。
こじんまりしたホテルですが、清掃も行き届き、家庭的な雰囲気もあるいいホテルでした。

部屋で小休止の後、夕食を簡単に済ませるため、すぐ近くにあるスーバー（ＣＯＯＰ）へ。
価格は結構安くチョコなどのお土産品も売っていたので、早くも買ってしまいました。…まだ旅行初日なのに！！
長かった１日目もようやく終わり、今日は早めに寝ることにします。

明日は世界遺産の街、ベルン（Bern）へ向います。