2017年日本縦断めし旅（７) 尾道・向島で魚三昧

2017/03/31 - 2017/04/01

いよいよ日本縦断めし旅も後半戦です。
実家の広島へ帰る前に、春の魚が旨い尾道へ。今回は向島にある小さな居酒屋をめざします。
居酒屋で飲んで食べたあとまた船に乗るなんてのはごめん蒙りたいので島で泊まれるところを捜したらありました。それも温泉です！温泉と魚、それこそが日本一時帰国最大の楽しみです。

エリア 尾道(広島)

• 旅行の満足度: 4.5
• ホテル: 4.0
• グルメ: 4.5

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 船 新幹線
• 旅行の手配内容: 個別手配

熊本駅から新幹線で尾道へ。
例によって乗るのはさくらです。
JRパスではのぞみとみずほに乗れないので必然的にさくら、ひかりなどには沢山の外国人観光客が乗ることになります。

この日はとても寒く、西広島あたりでは雪が降っていました。外国人観光客も大喜びです。寒く雨の降る中、尾道駅に到着、徒歩１０分ほどのフェリー乗り場に向かいます。

ほんの数分で到着する航路で沈没なんてあるんでしょうか。。
今日だったら溺れるより先に心臓が止まりそうですが。。

フェリーを下りると目の前が今日の宿、河野温泉さんです。いやぁ、近くて便利。今回は近所の居酒屋に行くのが目的ですので、素泊まり、料金は二人で9720円です。

しかし。。。。部屋は最上階の３階、そしてこの宿にはエレベーターというものがないのでした。

妻のぼやきや文句や苦情を受け流しつつ、重い荷物を抱えて階段を上がります。

おばさんが一緒に上がってきて自慢するとおり、眺めは最高です。晴れていれば。。。。そして物干し場の真正面に見える千光寺公園の桜が咲いていれば。。。。おばさんがいうには、平年だったら。。。。。とのこと。私もそう思ってこの日、ここを予約したのです。

ま、しかたないですね。とりあえずゆっくりお風呂に入ってくつろぎます。お湯はなかなかいいラドン泉、しかも貸し切り状態でした。

さて、それでは飲みに出かけましょう。徒歩数分で「とっくり」さんという居酒屋に到着です。見た目、どこにでもありそうな場末の居酒屋。ところがその正体は。。

料理を作るのは年輩の大将。目の前にはネタケース。

無礼にも妻は最初「こんなとこで大丈夫かいな」と思ったそうな。何を失礼な事を。プンプン。

本日のおすすめが書いてあります。しかしその中には、ハムサラダだとか、卵焼きだとか、妻に言わせれば「それこそそのへんの大衆酒場みたい」なものが混ざっています。妻の顔に表れる不信感。

でもその上にふたつある魚の名前。これこそが食べたかったものです。

店で働くのは包丁を握る大将、奥さん、そして若い男の子。

その男の子に突き出しが３つありますけどー、とおぼつかなげに言われて私が選んだのは当然ながら煮タコ。

うまーーーい。今回はタコに恵まれています。ま、本場ですし。

妻はさわらのタタキ。

これも旨い。酸っぱいんだけど、とがった酸っぱさではない。

いや、こういうのが来るとビールなんて飲んでいられません。（寒いし）のっけから熱燗。でも出てきたのはぬる燗でした。やり直し！（そしたら次は出てくるまでにえらく時間がかかった。）

刺身盛り合わせ、といいつつ「あ、でも貝とイカははずしてくださーい」とか注文をつける不届きな一見客は私達です。
大将、ちょっと困ってしまいました。「うーん、量が少ないなー-、といいつつ首をひねりながらウニの板を包丁でたたき割り、こんな盛り合わせを作ってくれました。さより、ひらめ、たい、たこ、かんぱち、うにというところですね。

う・・・うまい・・・食べた途端、妻の顔から不信感が吹き飛びました。西日本出身の私達にはやはり刺身は新鮮でなければならないのです。ねかせるだの熟成だのせんでよろしい。

おこぜはもちろんこうしましょう。

刺身も旨いんですが、ひとつくらい揚げ物も欲しいですから。
いや、旨いのです。ばりばりばり、っと骨までかみ砕く妻でした。

隣の東京から来た、という客がヒラマサのカマを注文。そうするとその下に小ぶりな二人で軽く食べられそうなカマが出てきました。大将に聞くとシマアジだそうな。「賄いでよう食べるんよ、これの方が旨いでなぁ」ですと。ならそれをいただきましょう。というより、カマ、これしかもうないんだし。（とおもったら、実はまだまだ冷蔵庫にあったのですが）

かわいらしいカマです。

味はヒラマサやぶりより濃い感じ、身はぐっとしまっています。
いや、これ旨いですよ。二人で一つなんて足りない。。。。

先ほどのオコゼはこの水槽から引き上げられたのでした。
そして次の犠牲者もまたここにいます。それは。。。

みごとなメバル。もちろん煮付けです。

豆腐とゴボウが入っています。煮付けですから甘いのです。とはいってもここは尾道、関東風の甘くとろりとして醤油たっぷりの煮汁ではありません。とはいってもここは尾道、大阪や京都のような酒と醤油だけ、というのでもありませんが。

お店の煮付けにしては甘さ控えめ、魚はぷりぷり、旨味たっぷりの素晴らしい煮付けでした。

お勘定、というと女将さんと大将がなにやらごそごそ。「いや、量がすくなかったから」「・・・・」「いや、それは小さかったから」「・・・・」

女将さんが苦笑いしながら、「大将のサービスです」
示されたお勘定を見てびっくり、妻も目をぱちくりさせています。
なんと、シマアジのカマは大将のサービス、刺身の盛り合わせもかなりおまけしていただきました。ありがたくごちそうになります。又来ます。

宿に帰ってもう一度お風呂に入ってあったまりました。

部屋からの眺めは見事です。尾道の夜景もなかなかではありませんか。

翌朝も早くからフェリーが動いています。私達の部屋のすぐ下はフェリーに乗る車が通る道です。見ていると本当にひっきりなし、という感じでフェリーは往復しています。

そのうち前の道が渋滞してしまいました。フェリーは小さく、乗れる自動車の台数は限られています。これはなかなか大変だなぁ。

私達も朝ご飯を食べに出動しましょう。

聞いてみると、1時間に７～８往復しているそうです。

ひんぱんに運航、まさにその通りですね。

人間は６０円、自動車もお安くまさに住民の通勤の足です。

本土側にわたり、海沿いを歩き、ちょっと風情のある横道から商店街へ。

本日の朝ご飯はパンです。

その名も「パン屋航路」さん。

オーストラリアに長く住んでいると、こういう日本のパン屋さんには感動すらおぼえそうです。

特徴があったのは、これ。

あげたてのカレーパンです。少し待って本当にあげたてでした。
なかなか美味しかったです。これと野菜ジュースで朝ご飯終了。

海沿いをぶらぶら散歩しつつ帰ります。犬の散歩も多く、こんな子達をみつけました。

この日は雨もやみました。昨日は雨だったので撮影できなかった尾道駅をパチリ。

パンだけでは物足りないのでうどんかなにか、と思っても

さて、実家へ行きましょう。

おお、カープ列車ではありませんか！広島県人の血が騒ぐというものです。

うまい具合に途中停車時間が長い駅がありました。
さっそく外にでてドアを閉めて（ローカル列車ならではです）撮影。

新幹線への乗り継ぎ時間が少しあったので、三原城の天守台跡を妻に見せようと考えました。

築城４５０年だそうです。

今年はあちこちで４５０年事業があります。政宗生誕だとか、織田信長が岐阜に入ったとか、いろんな節目なんですね。

ほとんどなにも残っていないようですが、一応碑が建てられていたそうです。