カナダのマイノリティ、フレンチカナディアンの誇り高きケベックシティ～2016夏・アメリカ＆カナダ、エスニックタウン巡り(3)

2016/08/08 - 2016/08/09

2016年8月5日～18日
アメリカ＆カナダ、北米エスニックタウン巡り
羽田→北京→JFK→モントリオール→ケベック→LGAからのNY滞在

大統領選を控え、先行き不透明なアメリカ情勢。年末のイラン行きを前にして、イラン入国者はアメリカ入国時にビザが必要になったり面倒な規制ができてしまう。それじゃあ、ということで、かねてから行ってみたかったNYのエスニックタウン巡りをこのタイミングで決行。
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8月7日
モントリオールから更に北へ３時間、ケベックの街へ。
NY在住経験ありのhiro kayさんイチオシのこの街。ここは北米唯一の城塞都市で、美しいと思ったモントリオールの街並みよりもさらに美しく驚き！流石はフランス人だ。
そして城西博物館では、ケベックの人々が自分たちの街とフレンチカナディアンとしての出自を誇るかのような、確かな郷土愛に触れられました。

カナダのなかでも1割ほどしかいないフランス系カナダ人。マイノリティだけど、でも自分たちのルーツや歴史を決して忘れず未来に繋げようとする意志はしっかり伝わってきました。そんな愛情がこの街をより一層魅力的に見せてるんだなとおもったのでした。
フレンチカナダ、オススメです！

エリア ケベック(カナダ)

8月8日 朝10時
モントリオールのバスターミナルから、ケベック行きのバスに乗車。日本からネット予約で50カナダドル=約4000円。Orleans社というバス会社です。
https://www.orleansexpress.com/en/

モントリオール 中央バスターミナル バス系

モントリオール→ケベックまで３時間の旅。
バスは4列シートだけど、座席がとてもよくてストレスフリー、しかもwifiも完備！素晴らしい、カナダの長距離バス！

車窓はこんな野原が広がる平原で、時折川などが見えました。それがひたすら３時間…

午後1時、ケベックのバスターミナル到着。鉄道駅併設で、モントリオールのバスターミナルに比べて大きくて充実している。

バスディーポ (ケベック) バス系

駅外観。なんかお城みたいでメルヘン風味。この街にピッタリだと、あとから考えると思う。

パレ駅 (ケベック駅) 駅

駅の正面を進むと、こんな感じで城壁がどーーんと立っているのが見える。これがケベックの旧市街地。城壁の間にある道から旧市街地の中へ。

駅から歩いて10分かからないくらい。旧市街に入ると街は急にシックになり、マクドナルドもこんなカラーリングでオシャレなってやつになる。

ケベック旧市街の歴史地区 旧市街・古い町並み

この日は夏季の週末だったのもあり、目貫通りはすごい人！

名物料理のプティンはモントリオールに続きここにも！

ご飯の看板見てたらハラヘリータ…。とりもなおさず昼食ターイム。
午後２時なのにどの店も混みあっている。その中でオシャレの雰囲気の漂うホテル併設のヒストロ”TORNEBROCHE"へ。今流行のFARM TO TABLEだということで期待がもてます。

ホテル デュ ヴュー ケベック ホテル

ここはプレフィックス2皿のランチだったので、わたしと友人とでキノコのスープと前菜盛り合わせをチョイス。どちらも洗練された味付けがおいしい(*´∀｀*)　やー、メインへの期待が高まるー！

友人はここでもプティンにトライ。昨日モントリオールで食べた屋台プティンとは異なり、盛り付けがオシャレ！しかもオーガニック素材なの。
でも量がハンパないのと味付けがヘビー目なのは変わらず…半量でギブアップの巻(-_-;)　美味だったんですけどね…。

モントリオールよりも街のサイズは小さめだけど、その分優雅な雰囲気や豊かな街並みがギュッと凝縮されている。

わたしは無難にサーモンタルタルをチョイス。こちらはサッパリ目で上品な味付けがとても美味でした。
しかしここにも付け合わせのジャガイモが…油断してると芋芋しくなるなあ…！

フランスパン。真ん中にある鉄の棒に刺されている。こんなオシャレなサーブも初めてだ。付け合わせのバターはさりげなくコーシャ認定(ユダヤ教の戒律をクリアした食品)なのが、ユダヤ移民が多い所以なのかしら。
最後に出てきたコーヒーも美味でごちそうさまでした。一人１７カナダドル也。雰囲気も良くおススメです！

さて時間があまりないのでサクサク観光へ。とりあえず旧市街をぐるっと回る。一番高いところにあった謎像。ケベック旧市街は、結構謎像が多い。

土産物屋で見つけたケベック面白Tシャツ１。カナディアン・テークアウトって！人間がテークアウトされる側なのねwww

面白Tシャツその２。カナディアン・トライアスローンって！w　要するにこの地では動物様の方が主導権を握っとるらしいwww
こういったブラックジョーク、カナダ人というかケベック人はとてもお得意なようで、似た系統のTシャツを何枚も見かけました笑。フレンチのエスプリが効きまくってます。

観光案内所。ここも観光客で賑わっていた。そしてスタッフさんがみんなフレンドリー！ケベック、良い所です。

町の広場では催し物が。夏ならではですね。

ここにも観光用の馬車発見！これ、全世界で本当に流行ってるなー。シャトーフロンナック前のダルム広場にて。

ダルム広場 広場・公園

そしてモントリオールに続き、ケベックシティのノートルダム大聖堂。ちょっとこじんまりとし過ぎてて、モントリオールの方が良かったな。

ノートルダム大聖堂 寺院・教会

ステンドグラスはここでも健在。でもやや大味風味か。

美しい蝋燭の炎。

奥の個室では映像コーナーなどありましたが、正直イマイチだったな。そしてトホホなぬいぐるみ的神父の像もあり、それもまたガッカリ感増長させてた。

しかしケベック州は本当にヨーロッパのよう。石造りの街がそう錯覚させるのか。でも漂う空気もヨーロッパのそれなの。

こういった小道もいちいち素敵。

とある教会の小道が開放されていて、アーティストのフリーマーケットみたいなのがありました。

気の利いた絵画やアクセサリーなどの販売。エスプリ満載！

そして出入り口は、勿論第一公用語のフランス語。そして英語、各諸言語と続く…。フレンチカナダ万歳！

このトレゾール通りも絵画など売ってて雰囲気良かった。街全体がセンス良く、散歩してて気持ちいい。いいなこの空気。

トレゾール通り 散歩・街歩き

本当にいい雰囲気！

さて観光の最後はシタデル＝城塞へ。旧市街はグルリと城門に囲まれている。この門のそばの道から城塞へ向かう。

この道をまっすぐ進むと…

着きました。
シタデル＝La Citadelle de Quebec、ケベック城塞博物館です。

http://www.lacitadelle.qc.ca/fr/

シタデル 史跡・遺跡

中はモダンな造り。受付でお金を払い、本日最終のツアーへ。

専用アプリもあって、オーディオガイドの代わりをしてくれる。便利やな。

中はシタデル(城塞)の歴史と、カナダ軍の中でもフレンチカナディアンの集団から成り立っている第22連隊の活躍の歴史が紹介されていました。これがなかなかに熱い展示で、オラが地域の軍を誇りに思う気持ちが展示の端々から感じられます。

あーっ！にっくきやつルーズベルト&チャーチルの写真を発見だ！
第二次世界大戦中の1943年に行われたケベック会談の写真です。

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ケベック会談

そして近年では平和維持軍として、世界の紛争地域での活躍についても紹介されていた。
この郷土愛、マイノリティのフレンチカナディアンならでは。それはこの後の城塞ツアーでも存分に感じることができました。

16時半、この日最後の城塞ツアーの開始です。
流暢な英語で案内するガイドさん。そしてフランス統治時代→イギリス統治時代のカナダの歴史年表が大変興味深い。

城塞内はツアーでないと歩くことができない。この回の参加者はオーストラリア、ヨーロッパからの観光客が主で、アジア系は私たちだけ。

とても広い敷地内は、内部が衛兵交代式をやる広場になっている。その周りに建っている建物をぐるっと回る形でツアーは進む。

兵舎。

武器庫。一度爆発してリノベーションされたらしい。中身は展示スペースになっています。

内部の博物館。歴史とともに武器防具の展示などもあり。

そして一番の光景は、城塞から見下ろす街並みとセントローレンス川。風が気持ちよく吹いていい気分だ。元々ケベック=川の狭まる場所、という意味があるらしい。

大砲とお子。ここでイングランドvsアメリカなどの歴史ある戦いが繰り広げられてきたのだ。

内部には教会も設けられていた。城塞で１つのコミュニティが出来上がっているのかわかる。

とても見応えのあった約1時間程度のツアー。英語オンリーですが、ケベックのことを知るにはとてもオススメです。

城塞を後にして、本日の宿へはタクシーでバビュンと。
"B&B ル・トランジット" 年配のおじさんが1人で営んでいる全4室のこじんまりしたお家改装型の宿。民泊以上ホテル未満、狭いけれど居心地はまあまあ。とはいえモントリオールと同じくらいの料金だけどあちらの方が良かったな。

B&B Le Transit ホテル

部屋。
この日は週末だからか良い感じの宿は空いておらず、観光地からは少し離れたこちらがベターな選択肢でした。ダブルベットで我慢。

宿で少し休んだ後、夜景を見にもう一度旧市街地へ移動する。今度は市バスを利用。

ケベックの市バス。ニコニコ現金払い可、均一料金の先払い式。

昼間訪れた城壁へ。おー、夜はまたぐっと風情が増します！

人出もぐっと増え、通りは行き交う人で賑わってて華やかな雰囲気！いやー、オススメ通り夜に来た甲斐があります。

ほのかに照らされる街灯がまたムード満点！飲食店モントリオール土産物屋もたくさんのお客さんがいました。多分ほぼ観光客。ケベックの人気の高さはこういった場面からも伺えます。雰囲気良いもんなぁ。

本屋に入って料理本を物色する。カナダならではのメープルを使ったレシピ本など。

アジアコーナーには謎の日本料理本とオキナワ料理本が。これが全くの創作料理でビックリ…。特にオキナワ料理本はカスリもしない料理ばかりで頭に?の嵐が…

気をとりなおして。
ケベック州の料理本発見。どちらかといえば自然の恵みを生かしたシンプルでモダンな料理が多かった。

夜の城壁。ライトアップされててとても美しい…！後ろ髪を引かれつつ、ケベックの夜にお別れ。ああ、素敵だった。

すこし遅くなってしまった夕食、どうしようね～たら話しながら宿に向かって歩いてると、一軒のワインバーを発見。ここに入ろうということになる。
"Boite a vin"

Le Moine Echanson フレンチ

フラッと入ったこの店、当たり！
まずは自然派ワインの赤とオレンジワインで乾杯！オレンジワインって珍しい、でも美味しかった！

まずはアントレで小さなオイスターを頂く。小粒だけどチュルっと入ってウマー。

カンパーニュとナッツのサラダ。シンプルだけど野菜がしみじみ美味しい。ケベックって自然たくさんで農作物が豊かなイメージだけど、それを裏切らない感じ。

ラムのミートボール、ポレンタ添え。料理の洗練度はフレンチカナダの面目躍如かしら。とにかく美味しい。

サーブしてくれた店員さんは、めっちゃファンキーな髪型なれどすごく気さくで明るい女子！
彼女は日本に旅した事があるらしく、『まずはしまなみ海道、それから広島京都奈良富士山東京…で2週間！』というこれまたファンキーな答えが返ってきて驚愕。
このインパクトありまくり、エリザベスという女王的な名前の彼女を、わたしは一生忘れないなあ。
大満足と大興奮で宿へと帰りつく。

8月9日朝8時半
おはようございます。今日も気持ちの良い晴天です。宿の朝食はこんなフルーツ盛り合わせからはじまりました。うーん、優雅★

パンケーキ&トースト、目玉焼きというごく標準的な朝ご飯。これも美味しくいただきます。ふー、食べた食べた！

宿からタクシーでケベックバスターミナルへ。ここからまた3時間かけてモントリオールのバスターミナルに戻ります。そして空港バスでピエール・トルドー空港へ。

モントリオール 中央バスターミナル バス系

モントリオールのバスターミナルから空港バスに乗って空港へ。

こじんまりした空港ですが、アメリカへの国際線も飛んでいます。

モントリオール ピエール エリオット トルドー国際空港 (YUL) 空港

機内は2×2でやや狭目。この路線は機内食やサービスはなく、LCCかと思うような雰囲気。チェックインもセルフかオンラインだったし。

15時出発、ほぼオンタイムで飛びました。一路ニューヨークへ戻ります。

セントローレンス川を眺めながら、ケベック良いところだったなぁという感想をしみじみ噛み締めつつ、次なる旅の待つNYへ。
カナダ、とても良いとこだった！また来たいなあ。

この旅行記へのコメント （2）

• Hiro Kayさん 2017/01/31 21:18:27

  なちかしいす

  駆け足だね！懐かしいでしたぁ！肝心のシャトーフロンティナックの写真があんまない。。。混み具合半端ないねえ。

  ぱんスキュさん からの返信 2017/02/05 19:56:23

  Re: なちかしいす

  ねー、勧めてもらわなかったら絶対に行ってなかったカナダそしてケベック州！
  シャトーフロンティナック、本当は泊まりたかったけど予算オーバーで断念…せめて丘登って足を踏み入れとくべきでした。残念。
  でも夜景見られて良かった！とても素晴らしかったです★