2016/06/13 - 2016/06/16
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walkingmanさん
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スペイン南部のセビリアから北西部のサンティアゴデコンポステーラまで銀の道とよばれる巡礼路を歩きました。オウレンセからサンティアゴデコンポステーラまで、30〜33日目の記録です。
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30日目、オウレンセのアルベルゲは巡礼路からはずれているので、まずは巡礼路に戻るところからです。昨日市内観光した時に道を確認してあるので、間違わずに進めました。
町のシンボルである石橋を渡ります。 -
ガイドブックの記述では、橋を渡ったところで巡礼路は二手に分かれます。距離も同じ位なので、どちらに行くか決め手に欠ける。どうしようかなあと思っていたら、30人程の高校生の集団が見えたので、彼らについていこうと決めました。
彼らは石橋を渡ると左折、僕のガイドブックではサブルートとして紹介されている道をとりました。サブとして記述されていますが、道標はしっかりでていました。 -
高校生とはいえ体格は大人。半分は女性だけれど、僕はあっという間に置いていかれました。歩くのが速いです。
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面白いものを見つけました。道幅の狭い隧道。車一台の幅しかないので信号で片側通行になるよう規制されています。かわっているのは信号機が押しボタン方式であること。押しボタンってことは明らかに歩行者用の信号ですよね。歩行者も信号を守ってトンネルをくぐれってことのようです。
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トンネルの先には長い坂がありました。この坂がすごかった。斜度20度はある上りが延々と続く。心拍数はどんどん上がり息が荒くなる。坂が長くて先が見えない。上りきるのに30分かかりました。
この坂で先程の高校生に追いつきました。おじさんは足は短くても、パワーはあるのだよ。
キツイ度★★★
Ourense〜Castro de Beiro 8.1km -
その後はアップダウンがゆるやかになりました。土道や舗装路を歩きます。
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こんな岩がコロコロした道があったりもします。
Castro de Beiro〜Cea 14.5km -
12時40分、セエに到着、アルベルゲに一番乗りでした。まだ昼過ぎだけれど、今日はここで泊まります。この次の宿まで15kmあるので、ここは無理せず自重することにしました。
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セエの町をぶらり。パンを焼く人の像。なんで?
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31日目。
セエから先、ガイドブックには二つのルートが示されています。ひとつはオセイラを経由してカステロドゾンへ至るルートで20.6km。もうひとつは直接カステロドゾンへ向かうルートで15km。もちろん、距離が短い方をとります。 -
どちらのルートを歩くかで町から出る道が違うので、前日に確認しておきました。短路をとるならこっち。
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7時、コテラスのバルで朝食をとります。酒瓶と一緒に生ハムやチョリソがぶら下がっていて、スペインの居酒屋らしいカウンター。夜は遅くまで酒を出し、朝7時には朝食をだす。バルのオヤジは働き者です。朝から笑顔で僕をむかえてくれました。
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晴れることが少ないガリシア地方。どんよりとした空です。舗装路が多い区間ですが、時々このような土道にも出会います。小さいながらアップダウンも多いです。
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ガリシアらしい道です。
Cea〜Castro Dozon 15.0km -
ドゾンを過ぎたあたりから小雨が降り出しました。道標は草の中の道を示しているけれど、雨の日にわざわざアスファルトの道を避ける理由はないです。
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後ろから馬に乗った巡礼者がやってきました。カンポベセロスで一緒になったおじさんたちでした。もっと先を行っていると思っていたので、ここであったのには驚きました。一日にどれ位進むのか聞いてみると、40km前後だとの返事。距離が短いので意外でした。馬だともっと走れるのかと思っていました。
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下り坂になると馬を降りて歩き出しました。馬に負担がかからないようにしているのでしょう。時々、道端に生えている草を食べさせたり、小川で水を飲ませたり。徒歩とは違う気遣いが必要なようです。
Castro Dozon〜A Laxe 16.7km -
15時20分、ラセのアルベルゲに入りました。雨の日は洗濯が乾きにくいのですが、既に濡れそぼった衣類は洗うしかありません。激しい雨が降りはじめたので外に干すことができません。明日は生乾きの衣類を着ることになりそうです。
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アルベルゲから5分程歩いたレストラン。ムニュ(コース料理)をいただきます。前菜はサラダ。野菜は意識して摂らないと。
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アロンソコンレチェは米をミルクで甘く煮たもの。冷えていても相当甘いから、常温なら殺人的な甘さだと思う。カロリー高そうだけれど、巡礼中はいくら食べてもやせるから気にしない。
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昨夜の泊り客は9人。全員が初めて会う人でした。隣のベッドのおばさんのいびきが凄くて眠れない。激しいいびき持ちの人は珍しくはないけれど、このおばさんのは強烈で象クラス。しかもリズムがバラバラで時々止まったりするから、息をしていないんじゃないかって気になって仕方がない。僕は諦めて寝袋を抱えてロビーのソファに移動。
朝起きたら、僕の他に2人が同じようにロビーで寝ていた。いびきおばさんが起きてきて、ロビー組の一人に話しかけたけど、声をかけられた方はなんともいえない表情をしていた。きっと、「どうしてこんなところで寝ているの?」とでも言われたんじゃないか。そりゃ、返答に困るよね。 -
32日目。
朝7時、歩いていたらパトカー風の車に呼び止められました。何も悪いことはしていないのに。
“なにごと?”
ガリシア州の交通局の人でした。巡礼者に安全ベストを配っていました。断れなくてその場で着て「グラッチェ(ありがとう)」を連発しておいたけど、本音を言えば“荷物が増えちゃったなあ” -
ガリシア地方にしては珍しく、朝から明るい空です。
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岩がゴツゴツした下り坂。足が疲れる道です。この区間はあまり足場のよくないアップダウンが多いです。
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朝は光が見えたのに、雨が降り出しました。ガリシアは天気が変わりやすいです。
大木のある公園。しっとり濡れた木にはコケがついている。生命力を感じます。
キツイ度★
A Laxe〜Silleda 9.5km -
シレダのバルは都会の空気。ビジネスマンが多くて田舎のバルとは違うきっぱりとした店です。この日も気温が低く体が冷えていたので、暖かいカフェコンレチェがいとおしいです。
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シレダの市街地を抜けると、自然公園の森。しっとりとしています。雨でなければもっと足場がよくて楽しかったかも。森の中を歩くなんて前半のアンダルシアではなかったこと。銀の道は風景が変化に富んでいるので素敵です。
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NYMってなんの略?。黄色だから、たぶんサンティアゴ方面だとは思うけれど。
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とんでもなく大きなトラック。家畜運搬用です。背後は豚さんが歩いて上がれるようにスロープになっており、側面には換気扇が取り付けてある。畜産が盛んなスペインにはこんな特殊車もあるんですね。
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これも特殊車。牧草に肥料をまいているのですが、実はこれ糞尿なんです。おそらく飼っている家畜の排泄物を貯めているのでしょう。とっても臭―い。タンクの下部から扇形に吹き上げるようにまくので、僕のすぐそばまで糞尿が降ってきて、もう少しでかかりそうになった。これはたまりません。
このあと、ポンテウラにむかってドンドン下ります。アスファルトなのでスピードがのります。もっとも、のりすぎて怖い位です。
Silleda〜Ponte Ulla 20.4km -
ポンテウラからは一転して上り。きつい坂もあって、10分間息を弾ませながら歩く場面も。
キツイ度★★ -
バス団体の巡礼者。彼らはバスで適当なポイントに向かい、そこから歩き、またこうしてバスにピックアップしてもらって宿へ移動する。歩くときに荷物をもたなくて済むし、面倒な雑事は誰かがやってくれるし。でも、こんなスタイルでカミーノして、充実感を感じられるのかなあ。
Ponte Ulla〜Outeiro 4.0km -
15時40分、アルベルゲに入ります。山の中にポツンとあるアルベルゲで、周囲に店はありません。最も近いレストランまで1km。このアルベルゲを利用する場合は、夕食を持参するのがベター。今日のような雨になると、とても出掛ける気にはなれません。空が雨雲におおわれて、雨があがる気配は皆無。気温が下がって寒い。広々とした部屋が余計に寒々しいです。あと一日でサンティアゴに着くというような高揚感はまったくなくて、ひっそりとした一夜になりました。
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6時10分、夜明け前の暗さですが、午前中にサンティアゴデコンポステーラに到着したいから早出です。そもそも条件の悪いオウテイロに泊まったのも、サンティアゴまでの距離を考慮して選んだようなものです。ここから出発すれば午前中にサンティアゴにたどりつくことができるからです。
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空が明るくなってきました。今日は晴れるでしょうか。
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8時、サンティアゴまで残り7.8km。オウテイロからはこまかなアップダウンがあって、思ったより苦労しました。
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バルがなかなかありません。結局、朝食にありつけたのはアルベルゲを出てから2時間半後でした。
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鉄道の線路をまたぐ橋の金網に花や写真がいっぱい。
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3年前に起きたサンティアゴの列車事故。多くの死者をだした現場でした。この事故については僕はとても思い入れがあるので、神妙な気持ちで頭を垂れました。
僕は3年前にもサンティアゴ巡礼をしたことがあって、列車事故がおこったその日の夜行バスでサンティアゴを離れたのでした。あの時もし夜行バスでなくて夜行列車を予約していたら、町からでられないところでした。
事故は現地のテレビ映像で知ったのだけれど、スペイン語なので詳しいことがわからず、インターネットの日本語サイトで事故の詳細を調べたことを思い出しました。
僕が黙祷していると後ろから来た巡礼者が不思議そうな顔をして追い抜いていきました。 -
あと少しでサンティアゴ大聖堂というのに、こんな長い坂が出てくるともどかしい。石畳だから歩きにくいです。
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ようやくサンティアゴ大聖堂に着きました。時刻は9時50分。再びのサンティアゴデコンポステーラです。
Outeiro〜Santiago de Compostela 17.5km
オブラドイロ広場に立ち到着の余韻を楽しみたかったけれど、まずは巡礼事務所に向かい、巡礼証明書を発行してもらうことにしました。12時から始まる巡礼者のミサにいい位置で参加するにはできれば1時間前、少なくとも45分前には大聖堂に入場しなければなりません。巡礼証明書を発行してもらうのには長い列に並ばなければならないことは経験上わかっています。それを勘案すると、ゆっくりしている時間がありません。
大聖堂の裏手にある巡礼事務所へ。ところが、事務所がない。僕の記憶違いかと思って、一本裏の通りとか探したけれどみつからない。焦ります。観光案内所で聞いたら、事務所自体が移転していました。探した時間、大きなタイムロスです。 -
新しくてきれいな巡礼事務所。この時もやっぱり長い列ができていました。この日は5人の係員が対応していましたが、巡礼証明書には名前を書き込んでくれるので、発行に時間がかかるのです。だから、列はなかなか進みません。
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1時間弱待ってようやく僕の番がきました。クレデンシャルの最後の欄にスタンプを押してもらいます。
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33日かかって歩いた銀の道。そして手にした巡礼証明書。
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巡礼事務所で新しいクレデンシャルを買いました。僕はこのあとフェロルという町から『イギリス人の道』という別の巡礼路を歩くことに決めていました。従って新しいクレデンシャルが必要なのです。フェロルにはカテドラルがなく、どこでクレデンシャルを売っているのかよくわからないので、サンティアゴで買うことにしました。新しいクレデンシャルは1.5ユーロで紙も上質。高級感のあるデザインも気に入りました。
時刻は11時を過ぎていました。証明書を手に入れたので大聖堂へととって返します。中へ入ろうとしたら警備員に止められました。
「大きな荷物はダメ。あっちに荷物預り所があるから。」
以前はそんなこと言われなかったのに…。他にも、以前はいくつかある出入り口のどこからでも出入り自由だったのが、今回は入口と出口が完全に区分けされていました。なんかちょっと嫌な感じです。 -
バックパックを預けて堂内へ。
“ん。なんか綺麗になってる” -
これは2年前の写真。聖堂の中央付近に工事用の足場が組まれていましたが、今回は撤去されていました。
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堂内の中央にボタフメイロ(大香炉)がぶら下がっているのを確認して席につきます。
ボタフメイロの儀式はミサの最後に天井から吊るされた香炉に香草を入れて焚き、これを振り子のようにふって香りをふりまく儀式。元々は何日も旅した巡礼者が放つすえた臭いを消すために香炉が振られたそうですが、今では巡礼者のミサの最後を飾る名物儀式となっています。ただし、ボタフメイロの儀式は毎回行われるのではなく、祭礼の日か、誰かがお金を出して催行を依頼したときに行われるのです。したがって、必ずお目にかかれるとは限りません。
座席は3ブロック。祭壇の正面と左右の3ブロック。ミサの所作を見たければ正面のブロック。ボタフメイロの儀式が見たければ左右のブロックがおすすめです。僕は祭壇の左側のブロックの座席に座りました。堂内に入ったのが11時30分だったので後方でしか確保できませんでしたが、座れたので良しとしましょう。 -
座席に座れない人もいっぱいです。
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12時より巡礼者のミサが行われます。進行がスペイン語なので内容はよくわからないけれど、長い巡礼路を歩き通したあとで参加するミサには達成感がのっているので、感動をおぼえます。
ミサは撮影禁止なので、ボタフメイロの準備がはじまると観客はいっせいにカメラを取り出します。 -
みんな必死です。
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ミサの後、オブラドイロ広場へ。ここには到着した人達の喜びにあふれています。
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