2016/05/21 - 2016/05/22
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walkingmanさん
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スペイン南部のセビリアから北西部のサンティアゴデコンポステーラまで銀の道とよばれる巡礼路を歩きました。サントスデマイモナからメリダまで、7〜8日目の記録です。
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- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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7日目、6時40分にサントスデマイモナを出ます。今日はロングコースなので気合を入れて。
他の巡礼者はまだ寝ているので静かに身支度。ここのアルベルゲにはオスピタレロがいないので、郵便受けに鍵を返して出発です。 -
ロスバロスまでの区間は主に土道と砂利道。おしなべてフラット。道の両側にブドウ畑が広がっています。このあたりはワインの産地。秋になればぶどうの実がワインの芳香をただよわせているはずです。
Los Santos de Maimona〜Villafranca de los Barros 15.7km -
10時、ロスバロスで二度目の朝食をとります。出発前に簡単に朝食をとりましたが、ここでもカロリー補給です。僕はバルで朝食にトスターダス(トースト)をよくたのみます。同じスペインでも北部ではバター・マーガリンとジャムが添えられることがほとんどですが、南部ではトマトのすりおろしとオリーブオイルが出てくることがあります。トマトの水分とオリーブオイルの油分が喉ごしをよくしてくれて、暑い地域では理にかなった食べ方だなあと思いました。
会計の際、ついでにペットボトルに水道水を詰めてもらいます。これもいつもの行動。よく、ガイドブックに『水道水はお腹をこわすことがあるので注意』と書いてありますが、僕は気にせず水道水を飲みます。バルの親父も快く水道水をペットボトルに詰めてくれます。この先、ロスバロスからトレメヒアまで25km、店はありません。水の調達は必須です。
僕は500mlのペットボトルを2本、時には3本持ちます。そしてバルに立ち寄った際、カラになったボトルに水道水を入れてもらっていました。いちいちミネラルウォーターを買っていてはお金がかかってたまりません。特に500mlは割高なので、毎日3-4本買っていたらチリも積もればで、結構な額になります。大きなボトルを買えば割高感は解消されますが、2kgのペットボトルを背負って歩くというのは体への負担が大きいので避けます。体格の立派な欧米人の中には2Lを持ち歩く人も。コーラを持っている人を見かけたこともあります。炭酸の抜けたぬるいコーラって甘くて飲めた代物ではないと思うのだけれど。 -
ロスバロス市街は道標はあるけれど、その先は矢印が少なくて少し不安でした。一本道はともかく、交差点に道標がないのは不安です。こういうときは道なり、つまり直進が鉄則とされますが正解の確信はありません。不安な気持ちでまっすぐ進むと15分以上経ったころにやっと道標が出てきたりする。それも交差点でもなんでもない場所にポツンとあったりする。
“もっと効果的な場所に置いてくれればいいのに”
そう思っている巡礼者は多いはず。同じサンティアゴ巡礼路でも『フランス人の道』ならこんな事はないのだけれど。
道標の少なさが、銀の道は大変と言われる理由のひとつです。 -
午後になり気温があがります。日差しも強い。日陰に逃げたいのだけれど、まったく建物がない。休憩したいだけれど、適当なポイントが見つかりません。
数十分後、遠くに建物が見えました。久しぶりに見た建物。
“あそこで休憩しよう” -
やっと見つけた建物ですが、鉄柵に立入禁止のマーク。柵は開いているし無人のようだし、少しなら中に入ってもバレないんじゃないか。椅子は期待していないけれど、せめて日陰で休憩したい。
“入っちゃおうか”
でも、立入禁止とわかっていて無視するのは大人としてとってはいけない行動。
心の葛藤。 -
最後は自制心がまさりました、ゴミ箱でできたわずかな影に座って休憩しました。
ここなら柵の外だからね。 -
何時間歩いたでしょう。同じような風景が延々と続いています。僕の他に歩いてる人なんて誰もいない。数十分に一度、忘れた頃に車が横を通り過ぎていくのみ。
僕はただただ無心で前を目指すのみ。
トレメヒアまで残り数キロというところで水を飲みきってしまった。けっこうピンチです。
Villafranca de los Barros〜Torremejia 25.7km -
くたびれ果ててたどり着いたトレメヒア。ヘロヘロで、とにかくアルベルゲに入りたいの一心。なのに、ああ無情。
ようやくたどり着いたアルベルゲなのに鍵がかかっていました。ドアには連絡用の電話番号が記されているが、携帯電話を持たない僕には連絡のしようがない。
“まいったなあ”
このままじっとしていてもラチがあかないので、バルにでも行こうと腰をあげたとき、タイミングよく宿の女主人が帰ってきた。
“やれやれ、これで休憩できる。”
今日は41.4kmを歩きました。比較的平坦だったとはいえ、40超えはきついです。暑かったしね。ふくらはぎはジーンとしびれたまま。こんな日は入念にストレッチ。 -
夕食の一品。いかにもスペインって感じの豆のスープ。うまし。
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8日目、筋肉痛が残っています。でも、多少無理することで、長距離歩行に耐えられる体に変化していくのです。痛くでも我慢。
バルで朝食をとっていたらデンマーク人とドイツ人の3人組がやってきました。アルベルゲの泊り客は僕一人だったから、彼らは別の宿に泊まっていたのでしょう。昨夜は一人だったので寂しい思いをしていたが、こうして他の巡礼者に出会うと、新しい同士ができたようで単純にうれしいものです。
今日の予定をたずねると、彼らも僕と同じくメリダだというので、再会を約して別れます。 -
今日はメリダまで、15.2kmを歩きます。メリダは古代ローマの遺跡が残る世界遺産都市。せっかくなので巡礼は半日で切り上げて午後は観光にあてるつもりです。
昨日の疲れもあるので7時20分出発とゆっくりです。それでも午前中にはメリダに入れるでしょう。
国道に沿った土道が巡礼路です。写真の場所は国道のすぐ脇を通っていますが、やがて数十メートル離れたところを並行するようになります。離れた区間の土道は国道よりアップダウンがあるので、わざわざ歩くことはないと思います。国道の方が歩きやすいです。ただしトレメヒアから約7kmの地点で巡礼路は国道から離れて脇道に入らなければなりません。うっかり国道を進み過ぎないようにだけは注意です。 -
このあたりは一般道路でも制限速度が時速100km。スペインのドライバーは側道を人が歩いていてもスピードを落とさないので、怖い思いをします。
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巡礼路の標識は色々な形式があって、この地方ではこの正方形の道標をよく見かけます。上部に描かれているのがカパーラの門。銀の道のシンボルのような存在です。数日後にカパーラを通過するので、実物との対面が楽しみです。
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この橋を渡ればメリダ旧市街。
Torremejia〜Merida 15.2km -
メリダのアルベルゲはローマ橋を渡ってすぐ左折、少し先の川沿いにありました。左側の建物がアルベルゲ。11時頃に着いたがドアが閉まっていました。連絡用の電話番号が掲げてあるのだけれど、僕は携帯電話を持っていないので連絡ができない。昨日と同じ状況。カミーノで携帯電話は必需品になってしまったのでしょうか。
じっとしていても仕方がないので、しばらく市内観光をしてからアルベルゲに舞い戻ることにしました。 -
ここはローマ美術館。
メリダは古い町らしく、ローマ帝国の遺構が残されています。 -
保存状態のよい石像。他にもモザイクやガラス瓶、コインなどの出土品がよく整理されて展示されていました。
あまり期待していなかったけれど、見ごたえある博物館でした。 -
13時過ぎ、アルベルゲに戻ります。ところが相変わらず扉は閉まったまま。11時はともかく。13時になっても鍵がかかったままというのは、普通ならありえない事。
“困ったなあ”
するとするとそこへドイツ人の女性がやってきました。彼女が携帯電話を持っていた(ヨーロッパの人はほとんど持っている)ので、オスピタレロ(アルベルゲの管理人)に連絡することに。オスピタレロは近くに住んでいるのかほんの数分でやってきました。
オスピタレロは我々の受付を済ますとすぐに「これが玄関の鍵だから」と鍵を置いてさっさと帰ってしまった。なんともやる気のないオスピタレロです。
ここでひとつ問題が。アルベルゲの表扉がオートロックなのです。我々は二人なのに鍵はひとつ。つまり、二人が外出したとして、鍵を持った方が帰ってこなければもう一方は中に入れないのです。もっと言えば、二人が外出中に他の巡礼者がやってきても入ることができない。
“どうすりゃいいんだ”
さらに、扉をいじっていたドイツ女性がつぶやいた。
「この鍵、玄関の鍵じゃない。」
どうやらオスピタレロは間違えて別の鍵を置いていったようです。こうなると、二人のうちどちらかは必ず中にいなければならない。二人同時に外出してしまったら、二人共締め出しです。
“そんな馬鹿な…”
買物をしたい彼女と観光をしたい僕。どちらも外出したいのです。そこで先に彼女が2時間外出して買物を済ませ、その後、僕がでかけることで話がつきました。観光の時間が大きく削られてしまいました。
彼女が外出してから30分程してからでしょうか。福の神がやってきました。それはマイモナで一緒だったイギリス人青年。足首に包帯を巻いてサンダル履きでやってきた。昨日、あぜ道で足をくじいてしまったのだとか。そこでもうひとりの仲間とはメリダのアルベルゲで落ち合う約束をして、彼はバスで来たのだという。元気な若者でもこういうことが起こり得るのがカミーノの怖さです。
彼に今の状況を説明すると、軽く言われました。
「僕はこの足だから中でじっとしているよ。外出してくれば」 -
再びメリダの町へ。
それにしても暑いです。まだ5月なんだけど。 -
メリダの円型競技場。代表的な観光スポットです。保存状態は比較的いいようです。こういう場所でぼんやりするのも好きなんだけど、残念ながら日陰がない。スタンドに座ると温まった石でお尻が焼けそうです。
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ローマ劇場。こんなにきれいに舞台と客席が残っている。舞台の背後にはローマ神殿風の建物があって、ステージの背景をなしている。
おちゃめな観光客が舞台の上でオペラらしき歌を歌っていました。声もよく響きます。 -
メリダの水道橋。上部の水路は崩れてしまっているけれど、3段のアーチが高くて格好いい。今は人間の役には立っていないけれど、コウノトリの恰好の巣となっています。
メリダは予想以上に見所がありました。
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