2016/05/28 - 2016/05/29
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walkingmanさん
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スペイン南部のセビリアから北西部のサンティアゴデコンポステーラまで銀の道とよばれる巡礼路を歩きました。カルカバソからカルサダデベハルまで、14〜15日目の記録です。
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(僕が宿泊場所について考えたこと)
前にも書きましたが、エロスキー社サイトのではガリステオまで(28.0km)、カパーラまで(29.5km)と区切るコースがモデルとして示されていますが、僕はガリステオで止まらずにカルカバソまで歩きました。それはなぜか。
理由はモデルコースで区切りとされているカパーラに宿がないからです。カルカバソの次はアルデアヌエバという町まで、38kmにわたってアルベルゲはおろかバルもありません(後記してますが、カルカバソから29km地点にホテルがあります。ただし巡礼路からは2km離れています)。
カパーラには宿がないため、途中で大きく迂回してオリーバデプラセンシアという町に泊まるルートが一般的とされています。オリーバはガリステオから29kmなので徒歩可能な距離です。ただし、このルートをとると迂回距離が6kmにもなるのです。これは無駄、できれば避けたい。
そこで考えました。
“僕の体力なら、38kmは頑張ればなんとか歩ける距離。カルカバソまで進めば、迂回路をとらなくずにアルデヌエバまでたどり着けるはず。”
これこそが僕がカルカバソ泊まりに固執した理由です。 -
6時40分、カルカバソをスタート。体力勝負のこの日、強烈な日差しは避けたいと曇を願っていたのですが、それがかない、空には雲が浮かんでいました。でも、願いが通じ過ぎたのか、逆に雨がありそうな怪しい空模様です。
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牧草地の中の土道を進みます。多少のアップダウンといったところでしょうか。
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3時間歩くと舗装路と交差しました。
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(写真では草に隠れて分かりづらいですが)その舗装路を進むようにと大きな矢印があります。一瞬迷います。
この矢印に従うと、方角からしてオリーバの方へ進みそうな気がします。でも、オリーバへの道はあくまで宿泊設備の関係上設けられた迂回路で、正式な巡礼路ではありません。そんな道を『オリーバ方面はこっち』とかいう注釈なしに矢印だけ、それもこんなに大きく描くだろうか。
ガイドブックを取り出してルート図を見ます。やっぱり、僕が行くべき道はこの矢印ではないようです。
周囲を捜してみたら次の矢印を見つけました。 -
地味で目立たないですが、グイホ-カパーラと記してあります。これをたどればアルコロマノデカパーラにたどり着ける気がします。この地点から発している道の形とガイドブックを照らし合わしてみても、アルコロマノデカパーラに向かう道はこれ以外に考えられません。ただ、黄色の矢印ではないのが気になります。十中八九大丈夫だと思うが確信はない。
ここには一軒家が建つだけで人通りはありません。誰かにたずねることもできません。ここは決断するしかない。僕はこの木の矢印を信じることにしました。 -
しばらく歩くと木々が植えられた公園になりました。黄色い矢印はおろか、他の道標もありません。途中、脇道がいっぱい出てきます。ガイドブックには脇道は書かれていません。ただ記述を省略しただけなのか、本当に巡礼路沿いに脇道がないのか、どっちかわかりません。
かなり不安です。が、進むしか選択肢がありません。
僕はタブレットにMAPS.MEをダウンロードしていました。これはオフラインでもGPS機能を使って現在位置を確認できるというすぐれものです。これを使えば、今、自分が正しい方向に向かっているのかどうか確認できます。
でも僕はこれを使いたくなかった。カミーノは迷うのが当たり前。昔の巡礼者は皆迷いながら苦労してサンティアゴに向かったはずです。だから僕もMAPS君はどうにもならなくなった時以外は使うまいと思って、これまで一度も使いませんでした。
ここで我慢できなくなってタブレットの電源を入れました。
ところが、こんなときに限って、MAPS君が反応してくれません。雲が厚すぎてGPSの電波がとれないのです。
不安を助長するように小雨まで降り出しました。雨の中ではタブレットを取り出すわけにはいきません。結局、自分がどこにいるのかわからないまま、歩き続けました。 -
約1時間後に出てきたのがこれ。木の株に黄色の矢印がありました。矢印を見つけたときは嬉しくてたまりませんでした。だって1時間もの間、不安な気持ちで歩いていたのですから。
ここからはわりとたくさん矢印がありました。
おそらくですけど、道標はオリーバを通る迂回路につけられているのだと思います。このあたりがちょうどオリーバからの迂回路との合流点です。そう考えれば、僕の歩いたマイナールートに道標がなかった理由がつきます。 -
カパーラ遺跡の手前にホテルの看板がありました。遺跡から10km先ですか。カルカバソに泊まった場合は使えそうですね。
ただし、ガリステオからだと39kmあるから、健脚の人でなければ遠すぎる。ガリステオに泊まった場合はやはりオリーバ泊まりが妥当でしょうか。
Carcaboso〜Arco romano de Caparra18.6km -
アルコデカパーラはローマ遺跡が広がっている史跡公園のようになっていました。巡礼路上に有名なカパーラの門があります。この門は道標のイラストにも使われていて、銀の道を象徴する建物でもあります。
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カパーラの門をつらぬくように黄色の線が描かれた道標。この地方でよくみかける道標です。
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ローマ遺跡を見学しはじめて3分、急に雨が激しくなりました。風も強く横殴りの雨が遺跡の敷石をたたきつけます。これでは見学どころではありません。
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カパーラの門は4本足の建造物で、門の下には正方形の空間が広がっています。この付近で唯一雨宿りができそうなのは門の下だけ。急いで駆け込みました。
豪雨からのがれることができてやれやれと思ったのですが、楽はさせてもらえません。雨水が門の下に流れ込んできます。地面に置いていた荷物を担ぎ、立ったまま雨をしのぎます。この雨をもたらしたのは寒冷前線だったらしく、気温がどんどん下がり、Tシャツとポンチョだけでは寒くてガタガタ震えました。門雨水が溜り、僕はその中でつっ立っている状況に。一瞬たりともバックパックを地面におろせる状況ではないため、上着を取り出すことができません。寒くても我慢するしかない。
30分程すると雨があがりました。これで一息つけます。気温は低いままですが、風がやんだぶん、体感温度はあがりました。 -
先ほどの雨で、道は水溜りだらけです。こんな大きな水溜りもできていました。今までは水の中を進む時は靴を脱いでいましたが、ここは靴のまま入りました。既に濡れてしまっていた足元なので、靴が完全に水没しようと、状況は同じなのです。それに、靴を脱ぐのが面倒だし、雨宿りしたおかげで予定より時間もかかっているし。で、どうでもいいやって気持ちになって…。
半分ヤケでズカズカ歩きました。水が想像以上に冷たかったです。 -
ローマ遺跡から5km進むと、車道脇に造られた土道へと誘導されます。でも雨の直後ですからすぐ横の車道を歩きました。
この先に道標のない三叉路がありました。地図を出すのがもどかしくてカンで右側をとると、車が停まって道を間違えていると教えてくれました。こちらから声をかけたわけでもないのに、わざわざ車を停めて知らせてくれました。どこの国でも田舎は親切な人が多いですね。 -
やがて小さな車道から国道へとかわります。巡礼路は国道を横切り右側へと進みますが、僕はこのまま国道を歩くことにしました。その方が距離が短いからです。この時は疲れていて、早く休みたいという思いでいっぱいでした。
日差しは強く、2時間前に降った雨がすっかり乾いていました。楽そうに見えた国道でしたが、それなりに歯ごたえのある上り坂が長く続きます。もう勘弁して欲しいです。
キツイ度★★
Arco romano de Caparra〜Aldeanueva del Camino18.7km -
アルデアヌエバに着いたのは17時でした。雨宿りをしたので遅い時間の到着となりました。
やっとたどり着いたアルベルゲだったけれど…。掃除はできてないしベッドのマットはボロボロで体が沈んだままで反発がない。シャワーは水。ここは近くのバルが鍵を管理している宿でドナティーボ(寄付制)です。管理が行き届いていないのもわかる気がしました。
同宿はチェコの自由青年。なぜかお手製のギターを持っていて、そのギターが雨で濡れていました。ちょっとやばそうな身なり。話すといい奴なんだけどね。
14日目は37.3km歩きました。 -
目覚めると体が重くて熱っぽい喉が痛い。風邪の兆候です。雨の中長距離歩いてからの水シャワー、僕の体には負担だったようです。
今朝の天気は雨が降ったりやんだり。今日も厳しい一日になりそうです。
7時、アルデアヌエバの町でバル探しをしました。が、開いている店がない。朝食抜きかと諦めていると町外れでバルを見つけました。トスターダス(トースト)を注文すると、ジャムの代わりにトマトペーストがついてきました。トマトをぬったパンは何度も食べましたが、容器入りははじめてです。
空腹で歩いてもスピードが落ちるので、朝食がとれたのは助かりました。 -
アルデアヌエバからはアスファルトの国道を少しづつ高度を上げていく道程。つらかったけど、僕の体調が悪かったせいの気がします。
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しつこいほどに書かれた矢印。右側の土道の先に四角い道標が見える。これだけ矢印があるということはあの道標に従うなと強調しているようですね。だったら道標自体を撤去すればいいのにと思うのですが、そうはならないようです。
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右へと誘導する道標。脇道に入りました。
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こんなことになりました。酷い泥道。昨日の雨水がドクドクと道に流れてきます。足元を気にして歩くので時間がかかります。濡れるだけならいいけれど、滑るので慎重に進まなければなりません。
しばらく泥道と格闘していたら、また元の国道に戻りました。ここは(雨の日には特に)歩く必要のない道です。 -
この道標をみて脇道へ入ったのが大失敗。脇道を進むと下り坂でそれがどんどん続く。道標がなくなり、これは間違えたかなと思ったけれど、引き返すとなるとここまで下がった分だけ上らねばならず、それが嫌で突っ込んだ。これが怪我を大きくしました。
住人をみつけてバニョスへの道を教えてもらうと、下った分を上り返す坂ばかりの道でした。アルデアヌエバからバニョスまではずっと国道を進むのが正解に思います。
Aldeanueva del Camino〜Banos de Montemayor 9.5km -
バニョスで見つけました。サンティアゴまで残り569km。
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バニョスにはアルベルゲが複数あって他にもホテルがあります。土産物屋があったり、ちょっとしたリゾート風の町。距離さえあえば、泊まるのに条件が良さそうなところです。僕が通過したときは雨の日曜日なのでひっそりとしていましたが、普段は賑やかそうな印象を持ちました。
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10時40分、バニョスのバルにて。
体は重いし、余計な回り道をして落ち込むし。もう歩きたくありません。
カカオの甘さでホッと一息。 -
バニョスをでてすぐ、石畳の坂。けっこう急です。体調不良もあって、辛かったですねえ。
キツイ度★。 -
石畳のあと、また国道に戻ります。まだ上りが続きます。
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国道を離れ公園のような整備された森へ。今度は一転してドンドン下ります。足元はいいです。
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車道と土道が並行しています。道標は土道を示していますが、雨の日だから車道を歩きました。車道の方が5m程高いので巡礼路を見下ろしながら歩きます。車道といっても車はほとんど通らないので自分のペースで歩けます。
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ベハルの手前は石だらけの上り。歩きにくいです。疲れてボロボロだったのでかなり辛く感じました。
キツイ度★★
Banos de Montemayor〜Calzada de Bejar 12.7km -
ベハルのアルベルゲ。当初の予定ではここから8km先の町で泊まる腹づもりでしたが、今日はもう限界って感じで心が折れてしまいました。
15日目は22.2km歩きました。 -
ベハルは田舎の町、標高800mの高地にあるため寒いです。山の町らしくロビーでは薪が燃やされていました。でも、残念なことに部屋が広すぎて暖炉の周囲しか暖かくない。脇のソファから動けません。
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夕食もアルベルゲでいただきます。泊り客3人でテーブルを囲みます。自転車で巡礼しているお父さん達と一緒。徒歩と自転車ではスピードが違うので、もうこの人たちと会うことはないでしょう。一期一会の夕食会です。
前菜は野菜のスープ。自分たちで育てた野菜で作ったものだそう。素朴な味が山のアルベルゲらしい。ちなみにメインは豚肉のソテーでした。
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