2016/06/02 - 2016/06/04
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walkingmanさん
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スペイン南部のセビリアから北西部のサンティアゴデコンポステーラまで銀の道とよばれる巡礼路を歩きました。サラマンカからリエゴデルカミーノまで、19〜21日目の記録です。
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6時20分出発。サラマンカのアルベルゲはドナティーボ(寄付)。小額のコインもジャラジャラいれて、少しでも荷物を軽くしようと、小さな努力。
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サラマンカの市街地は道標は乏しいけれど、とにかく町を突っ切り、国道630号線にでればいい。国道を北へとたどります。
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サラマンカから7km、アルムニャの町で道を間違えました。ガイドブックではアルムニャで国道を離れることになっているのだけれど、また国道に出てしまったので間違いに気がついた。
間違いの原因はここ。サンティアゴ巡礼といえば黄色の矢印がシンボルなのだけれど、ここは赤が正解。黄色の矢印をたどったら、国道に出てしまったんですね。引き返して赤矢印にしたがって進むと次の道標が見つかりました。
でもね…と後から考え直しました。巡礼路はアルムニャで国道を離れるものの15km程先でまた国道に戻るのです。であるならば、そのまま国道を歩いても結果はかわらないわけで(むしろ距離は短い)、黄色の矢印に従って国道を歩いてもよかったかなと、あとから思いました。 -
アルムニャからはこんな感じ(赤矢印に従った場合)。歩きやすいです。
Salamanca〜Castellanos de Villiquera 11.8km -
ビリケラでバルに立ち寄りました。この町のバルは巡礼路から少し外れています。住民に道を聞いてたどり着きました。こちらのトスターダス(トースト)はバターでもマーガリンでもなくてオリーブオイルをかけて食べるというのもでした。
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巡礼路に戻ります。
ビリケラからも土道。 -
花がきれいで、気分が軽くなれます。
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スペインでは側道を舗装せずにわざわざ土のまま残していることが多い。日本だと全部舗装してしまうのだろうけれど。
実はこの先でかなりやばいことをしてしまいました。うっかり、高速道路を歩いてしまったんです。
この付近は土道の巡礼路と舗装路がつかず離れずで並行している区間。ずっと土道を歩いてきたので、ちょっと気分を変えたいなと思い、舗装路を歩こうと思いました。
しばらく進むとある地点で土道と舗装路が接しているポイントがありました。間に金網があったけれど、人が通れる大きさに破れていたので、そこから舗装路へと入りました。もちろん、ここは人が歩ける国道だと思って入ったのです。立派な道路で側道も広かった。ドライバーがスピードを出していたのでちょっと怖いなとは思ったけれど、スペインのドライバーは一般道でもスピードをだすので、こういう道も慣れてしまった。気をつけながら歩いていました。
しばらく歩いていると交通看板がちらりと見えました。そこには『A66』とありました。
“Aって…”
看板を見た瞬間、血の気が引きました。Aってことは、ここは高速道路。ここで初めてここが高速道路だと認識したのです。すぐに一般道に戻ろうとしましたが、並行しているとはいえ一般道とは数十m離れていて、その間は谷のように切れ込んでいて渡れません。ここは覚悟を決め手決めて前進しました。数百m先に両者が接近するポイントがありました。ここなら巡礼路に戻れそうです。
高速道路は盛り土の上にあって、巡礼路より5m程高かったのですが盛り土の土手を駆け下りました。 -
土手を下りたものの高速道路に動物などが侵入しないよう、巡礼路との間にネットが張られていました。その高さは僕の身長を超えています。試しによじのぼってみたのですがネットが頑丈に張られていなかったので、僕の体重でたわんで、バックパックを担いでいることもあって体が後ろにもっていかれる。さらにはむき出しの針金が指に食い込んで痛くて耐えられない。数回チャレンジしたけれど、金網を越えることができません。
別の場所を探します。どこかでネットが途切れていないかと探し歩きました。すると、排水路の掘り下げた部分だけネットが張られていない場所がありました。ここなら通れるかもしれない。祈るような思いでバックパックを押し込んでみました。 -
なんとか通りました。
次は体の番。ほふく前進して通過しました。本当にギリギリの幅でした。普段は大柄の外国人の足の長さが羨ましいのだけれど、この時ばかりは小柄で良かったなあと思いました。 -
無事、巡礼路に戻れました。
土道の車道の脇に土道の歩道。これが巡礼路です。赤土の歩道の右側に柵があって、その先の一段高くなっているところが高速道路です。
実はこの高速道路の右側に一般道が並行して通っています。僕はこの一般道の側道を歩いているつもりだったんです。というのも、僕が高速道路に降りた地点の少し手前までは巡礼路の横が一般道だったんです。それがいつの間にか一般道と高速道路の並びが逆転していて。そのことに気がつかなくて、土道の横が一般道だと思い込んでいて、大失態をしてしまいました。とにかく、警察に捕まらずにすんでよかったです。 -
また土道から一般道(国道)へ入ります。とにかく長い一直線道路。人家のない国道をただひたすら歩きます。なーんにもない。こういう道は歩くのが嫌になります。
Castellanos de Villiquera〜El Cubo de la Tierra dei Vino 23.5km
19日目はエルクーボまで35.3kmを歩きました。 -
エルクーボにはアルベルゲが2軒あって、競争が激しいのか看板が対抗するようにたくさんありました。僕が泊まったのはここ。夕食付きで20ユーロ(2,544円)。悪くないです。
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これは前菜のスープ。他に目玉焼きと豚肉のソテー。ワイン飲み放題です。この日はイギリス人夫婦とスペイン人3人と一緒。初対面だけれど結構盛り上がりました。
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アルベルゲの壁に巡礼者が自国のお札を記念に残していました。メキシコ、アルゼンチン、ポーランド、カナダ、韓国…。日本のお札はありませんでした。せっかくだから野口英世先生を残そうかと思ったけれど、やっぱりもったいないのでやめました。
写真の20メキシコペソや50フィリピンペソは100円ほどでしかない。外国の紙幣って額面が小さいですよね。ユーロだって高額紙幣はあるものの、50ユーロ以上の紙幣には旅をしていても出てきませんものね。 -
6時40分、なんとも不思議な空の色です。
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8時でもこんなに影が長いです。
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麦畑に赤い花が点々と咲いていました。
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エルクーボからもほぼフラットな土道が続きます。ただし、途中から土の質が赤土から粘土質の灰色にかわりました。粘土には靴跡がくっきり。雨の日に奮闘した巡礼者のものでしょうか。
El Cubo de la Tierra dei Vino〜Villanueva de Campean 13.3km -
これも道標。瓢箪もよくシンボルマークとして使われています。
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この区間はほぼ平坦、ゆるゆると高度を下げてサモラへむかいます。
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草原の真ん中にモニュメント。
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何と刻まれているのかはわからないけれど、文字列の最後に、巡礼のシンボルである帆立貝、ユダヤ教のダビデの星、イスラム教の三日月と星、そしてキリスト教の十字が刻まれていました。巡礼路はすべての宗教の人を受け入れるという意味でしょうか。
逆に、唯一の神しか認めないイスラム教徒やユダヤ教徒がキリスト教の道を歩いても問題ないのだろうか。
ふと沸いた疑問でした。
Villanueva de Campean〜Zamora 18.1km
20日目はサモラまで31.4km歩きました。 -
サモラはローマ帝国時代に起源を持つ古都。カテドラルもあります。
カテドラルはカトリック世界では格のある教会ですから、せっかくだから訪ねておこうと僕なんかは思うのですが、欧米の巡礼者って、あまり巡礼路上の教会には行かないようです。なぜでしょうかねえ。クレデンシャル(巡礼手帳)を持参すると、入場料が割引になります。 -
カテドラルとしては小ぶり。祭壇の中央は石板でした。この町の経済力が小さいのか、比較的質素な教会です。
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中に入ってしまうとわかりませんが、ここのドームは特徴的な形をしています。むしろ、この外からの眺めの方が値打ちがあると思いました。
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夕食は缶詰にしてみました。イカのオイル漬け(1.19ユーロ、151円)、ロシアサラダ(マヨネーズたっぷりのポテトサラダ)(0.91ユーロ、116円)、缶ビール(0.62ユーロ、78円)。他にバゲットと果物。
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21日目、今日の目標は32km先のフォンタニラスにしました。
サモラの旧市街から新市街へと歩きます。するとでてきた道標にはふたつの矢印。どちらでもといわれると、かえって迷います。 -
ほどなく平坦な土道。本当に何もない平原に新しい道路を造成中。そしてその道路をまたぐための跨線橋ができていました。巡礼者はここを通ります。なので、歩行者は坂を上らねばなりません。新しい道路がなければ平坦道を進むことができたのに。こういう、歩く必然のない坂を歩かされるのは腹立たしいです。
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人のいない造りかけの道路を越えるために坂を上って下りて。
“なんだかなあ” -
巡礼中によく食べた果物がりんごと写真のへしゃげ桃。日本ではお目にかかれない平べったい桃。この桃、皮ごと食べられるんです。そして案外丈夫なので、持ち歩けるんです。バックパックに荷物を詰めて、そのいちばん上に、袋に入れたへしゃげ桃をちょこんとのせて歩いていました。オレンジと違って川を剥かなくていいので手が果汁でベトベトにならない。バナナと違ってジューシーなので喉の渇きをいやしてくれる。りんごよりも甘くてジューシー。
季節物なので年中はありませんが、見かけた方はお試しあれ。 -
11時20分、バルで朝食兼昼食。いつものようにトスターダス(トースト)とカフェコンレチェ(カフェオレ)を注文したのですが、エスプレッソマシーンが故障していると言われました。仕方ないので牛乳を注文したら、温めたレチェ(ミルク)にインスタントコーヒーが添えられて出てきました。こんなのはじめて。
Zamora〜Montamarta 19.4km -
モンタマルタをでてすぐ、巡礼路は湖?にぶちあたります。道標はこの水の中を示していますが、こんなの渡れるわけがない。というわけで、橋へと迂回します。この写真は橋から撮ったもの。水の幅は数十mある。乾季だと渡れるのでしょうか。
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橋を渡る時の感覚は川を渡っているのと同じでした。
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橋を渡り終えたら上りがありますが、その先は比較的ゆるやかなアップダウンの土地。ただしここでもまた高速道路を越えるために、歩行者は無駄なアップダウンをさせられます。
Montamarta〜Fontanillas de Castro 12.4km -
14時30分にフォンタニラス。ここで泊まるつもりでしたが、今日は調子がいい。次の町まではたったの3.4km。まだ行けるという思いが頭をもたげます。
“歩いちゃえ”
カミーノは競争ではない、急ぐ必要はないとわかっていても、なぜか行けるのであれば少しでも先の町まで歩こうとしてしまいます。
Fontanillas de Castro〜Riego del Camino 3.4km
21日目はリエゴまで35.2kmを歩きました。 -
リエゴは小さな町。なのにアルベルゲを見つけられなくて町の中をさまよいました。アルベルゲへと導くはずの矢印にしたがって歩いていると町を抜けてしまって引き返しました。町の中をあちこち歩いたがアルベルゲがみつからない。小さい町でしかもシエステの時間帯。人もいません。
なんとか一人の少年を見つけて道を聞いたがよくわからない。教えてもらった道はさっき歩いたけれどもアルベルゲなんてなかった。しつこく聞いていたら、見かねたのか少年がアルベルゲまで連れて行ってくれました。そこは確かに先程歩いた道。アルベルゲの前をを通っていたのに気がつかず素通りしたのです。玄関の扉にカミーノのマークのシールが小さく貼ってありました。もうちょっと目立つように看板でも掲げてくれてもいいと思いました。 -
一休みしたくてこの町唯一のバルへ。
なんだか薄暗くて、やる気のないバルです。セルベッサコンリモをたのみます。セルベッサコンリモはビールをレモンジュースで割った飲み物で、甘苦いのが特徴。昼間からお酒を飲むのにどうも罪悪感を感じてしまうのですが、セルベッサコンリモはジュースみたいなものなので、巡礼終わりで一息つきたい時などによく注文していました。だいたいはジョッキやグラスに注がれたものがでてくるのですが、この店では瓶ビールとレモンジュースのペットボトルがでてきた。いかにもやる気がなさそうな店らしくて、笑ってしまいました。
ちょっと面白かったので記念に撮影。するとカウンターのむこうから店のババアがぎゃあぎゃあわめきだした。何かと思えば、「店内を撮影するな」と。
いやあ、僕はドリンクをとっただけで、店の様子は撮影していないんですが。
「ドリンクを撮っただけだから」
とデジカメを見せてもギャアギャアうるさい。
“ハイハイわかりました。カメラしまいますから。こんな店、写真でとられても、誰かがまねしたいような点なんてひとつもないのに。”。
ドリンクを飲み干したあと、僕はここで夕食を用意してもらえるかたずねました。
すると、ババアの愛想が急に良くなった。ドリンク一杯では儲からないけれど、食事をしてくれる客は歓迎ということなのでしょう。8時に用意してもらうことになりました。
ババアが壁に貼ってある地図を盛んに指差します。それはこの先の巡礼路の地図で、近道が記してありました。ババアはこれを写真に撮っておけと言う。けれど、僕はその近道をとるつもりがないので無視していると、ババアが写真写真とうるさい。そこで、「だって撮影不可でしょ」と言い返すと、ババアは「これはいいの」と興奮して声が裏返る。ババアをからかっているのは楽しいです。でも、これ以上怒らせてへそを曲げられても困るので、ここはババアの言う通り、写真を撮りました。 -
一枚撮ったら機嫌がおさまったみたいです。
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後刻、夕食をとりにバルへ再び行きました。なにしろこの町で食事を摂れるのはここだけ。他の選択肢がないのだから、気に入らない店でも行くしかありません。あらかじめセットされたテーブルの上にりんごがひとつ転がっています。デザートってことのようです。一品目は野菜を切っただけのサラダ、二品目はチョリソとチーズとトルティーヤの盛り合わせ。店にある食材を並べましたっていうメニューで、その場で焼くとか温めるとかいう行為はありません。サラダのドレッシングは少し前にかけられていたようで、皿の底に沈んでいます。ワイングラスは汚れています。まったく愛の感じられない料理を寂しい思いでいただいたのでした。9ユーロ(1,146円)。
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