2016/05/26 - 2016/05/27
19位(同エリア41件中)
walkingmanさん
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スペイン南部のセビリアから北西部のサンティアゴデコンポステーラまで銀の道とよばれる巡礼路を歩きました。カサールデカセレスからカルカバソまで、12〜13日目の記録です。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 徒歩
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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5時15分、大音量で目覚まし時計が鳴りました。欧米人って他人がいようが気にせずに大きな音をならす人の割合が高いと思います。
6時20分、カミーノ12日目のスタートです。
既に隣も上も、ベッドはカラです。巡礼者の朝は早いのです。 -
大きな岩が転がる平原。このあたりは牧草地帯です。セビリアからここまでの区間、平原はあっても岩はありませんでした。ゆっくりとですが土地の風土が変化しているようです。
大きくはありませんがアップダウンを繰り返しながら進んで行く道です。
キツイ度★ -
カサールから15km、遠くに湖が見えてきたところでグッと下ります。
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やがて国道にでました。
でも道標は国道に並行する山道へと導きます。土と砂利の道でアップダウンの繰り返し。こまかい上下動は疲れます。急な下りもあり慎重に歩きました。すぐ横に歩きやすい国道が見えているのに山道を歩くというのは、なんとも損した気分です。
日差しの強さも加わって、
キツイ度★★★ -
建設中の橋。面白い姿です。アーチ橋って、先にアーチをかけておいて、後から道路を左右から伸ばしていって造るんですね。
新しい橋をかけているけれど、すぐそばの国道を走る車も少ないのに、なぜ道路を新設するのでしょう。無駄な公共事業はどこの国にもあるようで。
Casar de Caceres〜Embalse de Alcantara 22.6km -
11時45分にアルカンタラ着。遠くに見える建物は今日の行程で唯一のレストラン(ホテル)。でも閉鎖されていました。このレストランの奥に閉鎖されたというアルベルゲがあるはずなので、経営母体が同一なのでしょう。
このレストランで食事ができないとなると、宿泊予定のカニャベラルまで店はありません。カサールから多めの水と食料を積んでおいて正解でした。 -
アルカンタラからいきなり急な上り。石がむき出しで足元もよくない。でも、幸いなことにほんの数分です。
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最初の坂さえ頑張れば、あとは想像していたよりも緩やかな道でした。岩がゴツゴツする場所もあるけれど、野花が可愛くて、楽しい道でした。
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カニャベラルの手前1.5km、地面に大きく黄色の矢印。矢印に従うとカニャベラル。これを無視して右に取ると駅方面。右に進んだほうが1.5km程短いですが、僕はカニャベラル泊りなので左へ進みます
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写真ではわかりにくいですが、なんじゃこりゃって感じの下り坂。岩盤が階段状になっているのですが、斜度20度はありそうです。体力の落ちた時間帯、筋肉の柔軟性がなくなったところで岩場の下りはこたえます。
荒れた坂を下りきると今度は上り。カニャベラルへは谷をひとつ越えなければならないのです。上りは舗装路だったのでのが救いです。
キツイ度★★★
Embalse de Alcantara〜Canaveral 11.4km -
14時30分、カニャベラルのアルベルゲ。アルベルゲの宿泊料は安いのですが、ここは1泊15ユーロ(1,877円)。相場の倍ほどの値段です。この町にはアルベルゲとホテルが各1軒しかないのをいいことに暴利を貪っているのかと思ってました。
ここは値段は高いけれど、設備は良かったです。室内はきれい、布団は軽やか、シャワーも清潔、バリアフリートイレ、ワイファイよく取れる。支払いはクレジットカードOK。
これなら納得でした。
この日はここ数日ずっと一緒のオーストラリアンと初めて会った元気姉さん(カサールから出発したそう)の二人が同宿。カサールのアルベルゲには10人以上いたのに、皆どこにいっちゃったんでしょうねえ。日本人のTさん夫妻はこの町のオスタルに泊まると言っていたけど、他の巡礼者もそっちに行っちゃったのかな。 -
夕食はアルベルゲ近くのレストランでとりました。
巡礼者の夕食と言えばムニュです。
ムニュとは前菜・メイン・デザートそれぞれ指定された3種類ほどの料理の中から好きなものを選ぶスタイルです。パンと飲み物がセットで、10ユーロほどで提供している店がほとんどです。
田舎の場合、英語のメニュー表示は期待できないので、注文は数少ない知っているスペイン語の単語から料理を類推してたのみます。
前菜はガルバンゾという単語の入った料理をたのんでみました。ひよこ豆のスープを予想してみましたが、運ばれてきたのはサラダ。ひよこ豆とトマト、玉ねぎなどがさっぱりしたドレッシングで和えてありました。これ、うまし。 -
メインはカスティーリャという料理。全く想像がつかないまま注文してみました。運ばれてきたのはスペアリブでした。おいしいけれど、意外と肉がついていませんでした。ナイフとフォークがでてきたけど、骨を掴んで食べました。
それってマナー違反ですか?。 -
13日目、6時40分出発。
カニャベラルを出ていきなり道を間違えました。たぶんあそこでミスったかなあと思っているところがあります。
“白っぽい矢印を見てこれかなあと坂を上がって…。あの矢印、やっぱり違ったのかなあ。”
ここだけに限らないのですが、スペインにはたくさんのハイキングコースやバイクロードコースがあって、様々な道標が記されています。それらと区別するためにサンティアゴ巡礼路を示す標識はシンボルカラーの黄色を使って表記されるのですが、たまに青色だったり、木の看板だったりすることがあります。また、巡礼路と別のハイキングコースが同じ道をたどるような時はハイキングコースの標識だけが掲示されていることもあって、なので、黄色矢印じゃなくても巡礼路っぽいなあと思ったら、その矢印に従って進むこともあります。たぶん、この時は白色矢印が違ったのでしょうね。
ガイドブックのルートは国道の近くを通っているのだけれど、僕が進んでいる道はだんだん離れていくので、“これは違うな”と思って、国道の方へ下る道をさがして、なんとか巡礼路に戻ったのだけれど、戻ったとたん、また上り坂が現れたのでへこみました。しかもこれが短いけれど角度のある坂で、朝一から疲れました。
キツイ度★★ -
後半は草原の道。
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8時30分、草原の中に分かれ道。バルに寄りたければ右折してガリマルドの町へと進みます。僕はバルにはよらずにそのままガリステオに向かいます。
Canaveral〜Grimaldo(分岐点) 10.1km -
牧草地の中を進みます。雨は降っていませんが下草が朝露で濡れている。おかげで靴から染み込んだ水分でソックスまで濡れてしまいました。僕の靴は撥水加工されたものですが、役には立ちません。
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こういう道は要注意。水溜まりを避けて草の部分を歩けば大丈夫と思いきや、踏んだ草ごとズブズブっと床が沈んで…。足首までつかってしまいました。地盤が硬い部分と柔らかい部分がまだら模様にあるのですが、草がマスクをして地面の硬さがわからない。ストックを使って足場を探り探り。思うように進めなくて歯がゆくなって適当に足をつくとズブズブ…。
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11時40分、標識が現れました。ガリステオまで6kmと落書き?がありました。もう少しでバルで休憩できると思うと力が湧いてきます。
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草原の中をゆるゆると上っていく道。ガリステオはまだまだ見えません。
Grimaldo〜Galisteo 20.3km -
13時10分、ガリステオが見えました。町の上部を城壁がぐるっと取り囲んでいる。遠目にインパクトがあります。こういうちょっと個性的な町に泊まってみたいと一瞬思いましたが、今日の予定はこの先のカルカバソ。ここまで30km歩いているので、結構疲れてます。
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ガリステオのバルにて。
トスターダス(トースト)のトッピングにハムを注文したら、パンを覆うように生ハムがかけられていました。これにビタミン補給に追加したトマトのすりおろしと搾りたてオレンジジュース。3.5ユーロは値打ちありです。 -
ガリステオ市内は道標が少ない。町の出口と思われる道はみつけたんだけど、矢印がないから確信がもてません。地元のおばちゃんに聞くと、「あのローマ橋をわたって真っ直ぐ」と手振りで教えてくれました。
写真はそのローマ橋で振り返ってガリステオを見た所。 -
カルカバソまでは平坦なアスファルト道でした。道の端っこに控えめな矢印がポツリ。巡礼者には大きな安心材料です。
Galisteo〜Carcaboso 10.3km -
16時30分、カルカバソのアルベルゲに入ります。今日は40km超のロングだったし、坂も多かったからくたびれました。
アルベルゲには9人の巡礼者がいました。メンバー一新、見知らぬ人ばかりです。
その中の6人組が僕に声をかけてきました。
「今夜みんなで食事をしたあと、町の教会にミサに行くんだけれど参加しない?」
勿論、断る理由はありません。
さらに僕が洗濯しようとしているのを目に留めて、
「これからみんなの衣類を洗濯機にかけるから、君のもいっしょに洗うよ」
と一番年若な男性からありがたい申し出。
「それより、こっちに来て一緒にワインを飲まないかい?」
なんだかフレンドリーな、グループです。
彼らが囲んでいたテーブルに加わります。会話が英語だったりドイツ語だったりするので、彼らの国籍を聞いてみました。オーストリア人3人、オランダ人2人、ドイツ人1人。年齢は40代から60代で男3人女3人。国籍が違うので、話し相手によって、言葉を使い分けているそうです。こういうのを目の当たりにすると、ヨーロッパだなあって思います。庶民レベルで多言語化が日常なのですね。
それにしても、彼らはどういう団体なのでしょう。まったく想像がつきません。くわしく知りたいけれど、僕の英会話力では無理。
“やっぱり英語ができないと旅はつらいよなあ”
女性陣が夕食の買出しに行くというので僕も荷物持ちのお手伝い。その後女性陣が作ったパスタをみんなでシェアしました。 -
20時、ミサの時間です。場所はカルカバソの教会。教会は地元のおばさんが管理されていて、他に信者が5人ほどが待っていました。
オランダおばさんと話をしていると、10分後に洗濯を申し出た男性が白衣をきて祭壇の奥から登場です。
“彼が司祭役をつとめるの?”
巡礼者が知らない場所でミサを取り仕切るなんて、どうやって地元の人と話をつけたのでしょう。彼は何者なのでしょう。オーストリアで牧師やってるなんて言ってなかったし。謎だらけです。
ミサの手順は一般的なものと同じでした。牧師が説教したり、賛美歌を歌ったり十字を切ったり。
賛美歌を歌う場面ではドイツ語オランダ語スペイン語、それぞれが自分の国の言語で歌います。言葉は違っても歌は共通だから、打ち合わせなしなのに合唱が成立しています。同じ宗教、メロディが国籍を越えた一体感を生んでいます。
儀式は進行し、パンをみんなで分け与える場面。ドイツ人のお父さんが僕の耳元で囁きます。
「君はキリスト教徒ではないから、パンは受け取ってはいけないよ。祝福を受けるだけだからね」
僕は司祭の前で軽く頭を垂れ、パンをもらう代わりに頭にそっと手を置いてもらいます。
“異教徒はパンは食べちゃいけないなんて知らなかったよ。これまでに他の場所で数回食べちゃったけど。”
ミサからの帰り道、スーパーで財布を握っていたおばさんに、夕食の食材代を払おうとすると
「いいのよ。受け取れないわ」
と言われました。
もう謎だらけ。この人たちはなんなのでしょう。わけがわかりません。
なんとも不思議な夜の出来事でした。 -
宿に戻ると、近所のおばあさんがアルベルゲから先の道筋を教えてくれました。こうして何百回と地図を描き、巡礼者を迎えてきたのでしょうね。
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この旅行記へのコメント (1)
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- おくさん 2021/12/28 13:40:17
- パン
- カナベラルを出た所で私もカミーノを見失いました。GR表示があったのをカミーノと勘違いしてしまった。
その後に出てきた坂は、一目見てすぐ分かりました。
余りの急坂なので、道幅は狭いのに蛇行歩きで登りました。
ミサですが、あのパン(ホスチア)は洗礼を受けていても教会の勉強を一通りやって理解しないと貰えないものです。
なので、赤ん坊で洗礼を受けた子供は勉強が済んで晴れてパンを貰う時を初聖体と言って祝って貰えます。
ホスチアはミサの中心で、カトリック教会で一番大切にしていると言っても過言ではありません。
殆どの日本人巡礼は何も知らないままミサに与っていますね。
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