#2 文協・日伯移民資料館（リベルダージ／サンパウロ／ブラジル）

2016/07/23 - 2016/07/23

ブラジル・日系移民の心のオアシス、「ブラジル日本文化福祉協会」のご紹介。

この移民資料館はサンパウロ大学教授の斉藤広志という方の発案により実現したそ?ぉ...。どんな方かは知りませんが.......。


PS)
2010年に成田‐サンパウロ間、日航直行便（ニューヨーク経由）は廃止されています。な、なんとその日航が1978年に就航した当時の新聞記事を発見.....36年前ですぜ....

エリア サンパウロ(ブラジル)

• 旅行の満足度: 3.5

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

以下、文協のホームページより：

日本の真裏の異国の地にまでやってきた日本移民（船で６０日も掛かったらしい）にとって、この地で助け合って生きていくためにはいろいろな寄合が必要だった様です。その一つがこの「文協」です。

ブラジル日本移民史料館 博物館・美術館・ギャラリー

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

ただしその後、戦火を交える事になった世界情勢下（第２次世界大戦）をきっかけに、ブラジルでは、外国人による組織は一切禁じられたそうです。

その為、戦後、1954年「サンパウロ市制400周年祭典」の際に、日本人の寄り合いとして再スタートを切ったのがこの組織です。

メトロポリタン大聖堂 (サンパウロ) 寺院・教会

1955年12月17日に「サンパウロ日本文化協会」の名称で創立。2006年には「ブラジル日本文化福祉協会（文協）」と改名して、現在に至っているそうです。

喜怒哀楽 和食

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

写真：大昔の柔道着・剣道着・野球用品等....年季は言ってますが、大切に飾られています。

州立ピナコテッカ美術館 博物館・美術館・ギャラリー

【海外雄飛、行けブラジルへ！】

当時の夢の大きさが見て取れます。

アルティーノ アランテス ビル 建造物

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

文協ホームページより：

【文協は、「ブラジル日系社会の中心的機関として、ブラジル社会において日本文化の継承と普及を促進すると共に、日本においてはブラジル文化の紹介と普及に務め、その目的を持った他団体の事業を奨励し支援する」という理念の下に発展を目指している】.....

3月25日通り 散歩・街歩き

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

【活動はすべてボランティア会員により営まれており、32の専門委員会が日本文化の普及、移民史料の保存・研究、各種交流を中心に、様々な年間事業や日本の伝統行事の実施、要人接待、文化施設（移民史料館、日本館、図書館、国士舘大学スポーツ・センター）の運営管理などにあたっています。】.....との事です。


写真：移民とは切っても切り離せない「コーヒー」に関しての展示。移民たちの多くは、当時の世界的な珈琲ブームに乗って、担い手としてこの地にやってきという歴史があります。

ルース公園 広場・公園

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

「....ブラジルにおける採卵、養鶏の約七割は日系人の手にあるといわれる....」

Museu da Lingua Portuguesa 博物館・美術館・ギャラリー

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

ここはメルカードムニンシパウ（メルカドン）の昔の光景。ここで働いていたアントニオ猪木（青年）を、力道山がスカウトしたんです。


※ご参考までに。

「メルカドンってなあにぃ?」
http://4travel.jp/travelogue/11135979

サン ベント聖堂 寺院・教会

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

このメルカドンの外からの光景（1933年当時）は、今と一寸変わりありません。

市営市場 市場

【移民史料館　8階・9階】

ギャラリア・ド・ロック ショッピングセンター

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

....7階でチケット買って、7階を見た後、8階・9階に階段を上ります。

7階は、笠戸丸模型・日本人が住んでいた家の模型や動物のはく製などの展示
8階は、写真が中心の展示
9階は、大きなガラ?ンとしたホール風。平成天皇皇后両陛下の肖像画等

下からだんだん年月が近代に近づいて行くような展示になっています。

らーめん 和 和食

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

「1908年」というのはここに暮らす日本人・日系移民にとっては最も重要な年号です。
笠戸丸で日本人移民が初めてこの地を踏んで90年目に当たるのが1998年。

今から数えてももう18年も前ですが、その際にも移民を上げて、大きな行事が行われた模様です。

甚六 和食

写真は、1911年当時、この橋を日本人たちは「御茶ノ水橋」と呼んでいました。

今でもサンパウロのセントロ（セントラル）に行くと、私は良くこの橋を渡りますが、もう105年も前からあったんですね....。こういう写真をみるとゾクゾクします。

サンパウロ市立劇場 建造物

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

8階には、すごく保存状態の良い鎧が飾られています。

Meu Udon 和食

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

1910年当時の日本人の事が掛かれた記事が展示されています（日本語にも翻訳されています）。当時の日本人の様子が克明にわかります。

ニッケイパレスホテル ホテル

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

1910年より「コンデ・デ・サルセダス街（俗称：コンデ地区）」という場所から日本人街の歴史が始まったと書かれています。

一茶 和食

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

1910年ー1940年まで、うどん屋・まんじゅう屋、大正小学校等があった事が地図からわかります。

Thai Chef Restaurante その他の料理

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

へぇ～。実に興味深い....。

Spa Aclimacao エステ・スパ・マッサージ

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

この文協のビルの中には、日本語の本ばかりを置いてある図書館もあります。毎日、日系の年老いた「おじいちゃん」やら「おばあちゃん」がたくさんここを訪れています。
日本の雑誌なんかを一生懸命読んでいる方が多いです。

かぶら 和食

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

ここには日系移民に関する書物や過去の地元の日本語新聞などが大切に保管されています。

テハッソ イタリア イタリアン

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

「へぇ～こんな事があったんだ～」「へぇ～あのお店、もう３０年も前からあるんだぁ～」という発見が沢山あり、今から約３～４０年前の日本語新聞などを読み込んでいると、面白すぎて時間もあっという間に経ってしまいます....

フォノマギ竹内書店 専門店

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

これは当時の日本語新聞が、分厚い表裏表紙つきで、大切に綴じられています。

レストラン 植田 焼肉

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

ブラジル関連の（新旧）いろいろな書籍・資料も山ほどです.....

でいご 和食

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

ただし、ここに出ているのはほんのその一部。

Chi fu 中華

【＝文協・日伯移民資料館（東洋人街／リベルダージ／サンパウロ）＝】

貴重な日本移民の足跡や歴史的な重要資料の数々が、この建物の中に大切に保管・所蔵されています。




....つづく....

ファミリア マンシーニ イタリアン

この旅行記へのコメント （4）

• konomiさん 2016/08/20 16:30:06

  大切な記録！

  明治時代に海外に渡った人たちの勇気には脱帽です。
  
  きっと苦労したんだろうなぁ・・・。
  海外旅行なんて物見遊山、考えられなかった時代ですものね・・・。
  
  今年のお盆は父の実家に行ったのですけど、そこで面白い話を聞きました。
  うちのひいひいおじいさんが、80年ほど前に牧草を買い付けるために、南米に行ったのだそうです。
  
  ？？？南米に？明治時代に？？牧草？？
  
  なんでも明治維新後、それまで四足・・・として敬遠された牛肉のおいしさに目覚めた日本人をターゲットに、肉牛を生産しようと思い立ったのだそうです。
  
  牧畜業は父の兄の家系がついでいますけど、その家系の私の従兄弟から聞いた話です。
  で・・・ブラジルだったたのか、アルゼンチンだったのか？尋ねてみたのですけどよくわからん・・・だそうで・・・。
  
  でも・・・そのころパスポートなんてあったんですかね？？
  個人で行ったわけじゃないと思いますけど、詳しい記録が残ってないのが残念です。
  
  もしかして、ブラジルのこの文協ビルにのこってないかなぁ・・。
  
  父の家系にはちょっと変わった人が多いんです。（それを言うと母の家系も変わってますけど・・・）
  
  戦後イタリアに留学し、その後ローマで大谷豆腐・・・という店を立ち上げた父の従兄弟とか・・・。
  なんでまた、イタリアで豆腐？？
  この父の従兄弟は1953年に、自分の住んでいる部屋をある映画の撮影の時に貸したのだそうです。それが、「ローマの休日」でゲーリー・クーパー扮する新聞記者の住んでいる・・と設定された部屋。
  
  昔あったTV番組のトリビアの泉に応募しようかなぁ〜〜〜なんて言ったら、父が猛反対しました（笑）
  
  大谷豆腐は今でもイタリアにあるんですよ。大谷健おじさんはもう引退してますけど。
  
  それにしても・・・1953年って、海外旅行が解禁されてない時代ですよね。
  
  お前の海外をふらふらするヘキは、うちの家系にたまに出る変人の伝統のようなもんだな・・・と言われました（笑）
  
  
  
  

  コタ(Kota)１号さん からの返信 2016/08/24 12:45:37

  RE: 大切な記録！

  konomi 様
  
  うひっ〜、そ...それは、す...すごい話ですね...
  
  【......戦後イタリアに留学し、その後ローマで大谷豆腐・・・という店を立ち上げた父の従兄弟とか・・なんでまた、イタリアで豆腐？？この父の従兄弟は1953年に、自分の住んでいる部屋をある映画の撮影の時に貸したのだそうです。それが、「ローマの休日」でゲーリー・クーパー扮する新聞記者の住んでいる・・と設定された部屋.....】
  
  って、ちょっと！！それって.....。
  
  
  【....うちのひいひいおじいさんが、80年ほど前に牧草を買い付けるために、南米に行ったのだそうです？南米に？明治時代に？牧草？なんでも明治維新後、それまで四足・・・として敬遠された牛肉のおいしさに目覚めた日本人をターゲットに、肉牛を生産しようと思い立ったのだそうです。牧畜業は父の兄の家系がついでいますけど、その家系の私の従兄弟から聞いた話です。で・・・ブラジルだったたのか、アルゼンチンだったのか？尋ねてみたのですけどよくわからん・・・だそうで.....】
  
  これも凄い...話.....。
  
  １９３０年代ぐらいに掛けては、北米で日本人排斥運動が盛んになり、官民挙げて、南米への移住を推進した時代だったそうです。その頃に沢山の日本人が南米に夢を求めて移住したそうです。
  
  また、５０−５３年に掛けて沢山の日本人が南米への移住を再開した年で、とんでもない数の日本人が往来したようです。
  
  でも、konomiさんの家系って......冒険家系だぁ〜〜〜〜〜。
  
  コタ＠
  
  
  

  コタ(Kota)１号さん からの返信 2016/08/24 18:00:46

  RE: RE: 大切な記録！

  でも、こういう歴史って、その当時、その当事者達にとっては、生きるのに必死なはずで、個人の記憶にしか残っていないんです。
  
  誰かが覚えているうちに、体系づけて記憶を記録として残す作業をしないと、結局、風化してしまうんだと思います。
  
  ブラジルの日系移民たちの多くは、数が多いというのもあるのですが、この土地で勝ち残った(あるいは成功したと思っている)個人、家族が多いため、この様に昔の歴史が大切に保管され続けているのだと思います。本当に貴重な記録です。
  
  日本人である事を誇りに思うブラジル人が、日本の真裏にいる事をオリジナル日本人は、もっと知らなければならないのかも知れません。
  
  コタ@

  konomiさん からの返信 2016/08/24 20:12:05

  RE: RE: RE: 大切な記録！

  こういう歴史って、その当時、その当事者達にとっては、生きるのに必死なはずで、個人の記憶にしか残っていないんです。
  
  本当にそうですよね。
  誰かが体系づけて記録を残さないと・・・。
  ブラジルに住む日本の方は、日本より昔の良き日本の伝統を受け継いでいる部分がある・・と聞いたことがあります。
  
  是非、残してもらいたいです。