2016/05/02 - 2016/05/02
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kojikojiさん
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通年ゴールデンウィークは仕事をしているか家でじっとしていることが多いのですが、予定している6月の旅行が2週間ほどしか取れないのでどこかに行こうという事になりました。比較的早い時期にアクションを起こしたのでクラブツーリズム社の「九寨溝・黄龍・峨眉山・楽山8日間」の予約が取れました。ANA便でマイルが貯まるのも選選択肢の1つでしたが、近年値段が下がってきたのも魅力でした。今回のタイトルの「熊猫深山」は中国の民謡の題名からお借りしました。中国では廃れてしまった歌ですが、日本で唯一中洲産業大学森田一義教授が伝承されています。テレビ業界では「タモリ」として知られている方です。
「武候祠」の見学から夕食が済むとこの日の予定は終了です。今回のツアーでは九寨溝での「蔵謎」の観劇と成都での「川劇」の2つがオプションでした。蔵謎はヤン・リーピンファンの我が家としては見ない訳にはいかず、「變臉(へんめん)この櫂に手をそえて」という映画を見たものとして「川劇」を見ない訳にもいきません。この日の夕食後は「川劇」の観劇で、「芙蓉国粹劇場」へ行きました。ガイドさんが事前に大まかなストーリーを教えてくれていたせいもありますが、最初から最後まで楽しむことが出来ました。変面は最後のほうの数分だけですが他の演目も歯切れよく面白かったです。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- ホテル
- 4.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.5
- 同行者
- 社員・団体旅行
- 一人あたり費用
- 10万円 - 15万円
- 交通手段
- 観光バス 船 タクシー 徒歩
- 航空会社
- ANA
- 旅行の手配内容
- 団体旅行
- 利用旅行会社
- クラブツーリズム
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-
夕食後にホテルへそのまま戻られる方と「川劇」の鑑賞をする方と劇場前でお別れです。バスの中にそのまま荷物を残せるなんてツアーはいいですね。
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「變臉(へんめん)この櫂に手をそえて」という映画があるのですが、映画を観て以来いつか変面を生で観たいと思っていました。それが叶う日が来ました。監督は呉天明(ウー・ティエンミン)さんといって西安映画製作所の所長として張芸謀や陳凱歌など著名な第5世代の監督を育てています。古井戸など良い映画を撮られていますが2014年に亡くなられています。
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最初にきれいなお姉さんの挨拶があります。
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清代の市井の男「皮金」(ピーキン)を軸に物語が始まっていきます。道化である彼は恐妻家でいつも怒られているような男です。
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彼はある日道端で仮面を拾います。
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その仮面を被るとタイムスリップしてしまいます。
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タイムスリップした先は三国志の時代です。
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登場人物は後ろの旗から中央に劉備玄徳、左に張飛、右に関羽という豪華メンバーだと分かります。
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恐ろしい隈取の張飛の蛇矛(だぼう)は柄が長く先の刃の部分が蛇のようにくねくねと曲がっているためにそう呼ばれます。これらの武器は劉備と関羽と義兄弟の契りを結び、義兵団を結成した桃園結義の際に劉備の「雌雄一対の剣」と、関羽の「八十二斤の青龍偃月刀」と一緒に張飛が揃えさせたものだといわれています。
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冷艶鋸(れいえんきょ)と呼ばれる青龍偃月刀を持った関羽です。
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ここで京劇のさわりを見られるとは思いませんでした。
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そこへ呂府が登場です。丁原と董卓に仕えて抜群の軍事力を誇りますが、董卓との亀裂から彼を殺した後天下を失い、放浪するも最後は曹操に殺される運命です。項羽と共に最強とされ、三国志関係の物語でもしばしば最強の武将として描かれています。
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甲という鎧を形どった衣装は無地の繻子に金色やとりどりの色糸で鱗形の縫いとりがしてあり、これを着て動くだけでも特殊な技巧が要求されるそうです。背中に靠旗と呼ばれる三角の旗を背負うのは将軍役で、靠旗は将軍の率いる軍勢を象徴して1本が1つの軍団に相当します。舞台上では1人でも背後には軍勢がいるという意味です。雉の尾羽がかっこいいです。
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しばらく3人との立ち回りが続きます。
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呂府の兜を取って一件落着です。
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皮金が再び現れて仮面を被ってタイムトラベルが続きます。
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「三慶と続花」衣装の早変わりから物語が始まります。
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ほんの1秒くらいで衣装も被り物も変わります。
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小三慶と小浣花の物語は舞台裏の衣裳部屋へ変わります。
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最初はお笑いから。
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皮金とその奥さんが登場します。
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場面は変わって小三慶と小浣花が登場です。
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2人は京劇の役者でお互いに愛し合っています。
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体の動きと衣装の流れるような動きが綺麗です。
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2人の仲をよく思わない男が計略を思いつきます。
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火噴き男が登場します。
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ものすごい迫力です。最前列から5列目くらいなのでガソリンの匂いが伝わってきます。
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そして小三慶の顔を焼いてしまいます。
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失意の小三慶の姿です。
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そこへ仮面が現れます。小三慶は仮面を被って小浣花の元を去ります。
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場面は変わって橋のたもとの市場になり道化が現れます。しゃがんでいるだけですが背の低い小男に見えます。時たま立ち上がったりもします。
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きれいな女優さんが登場しました。
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皮金とその奥さん。
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頭の上に燈明を乗せて。
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コミカルな動きに惹きつけられます。
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ポーズを決めたり。
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椅子の下を潜ったり。
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体が柔らかいです。
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逃げ回ったり。
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椅子の上で決めポーズ。
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頭の上の燈明を下から吹き消すのにはびっくりしました。
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消した瞬間に奥さんが火をつけるのでみんな大笑いです。
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操り人形が登場しました。
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一昨年はミャンマーの操り人形にはまりましたが、東南アジアの人形とは違った艶やかさがあります。
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その市場で小三慶と小浣花は偶然に再会します。仮面を被っていても誰だか分かった訳です。
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その愛情は「綢吊Silk skills」という空中バレエで表現されるのですが…。
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ハッピーエンドで劇は終わりです。
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ある意味ここからがメインの出し物になります。
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レーザーで顔がどんどん変わっていきます。
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「吐火」火噴きからスタートです。
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そして変面が始まります。
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人間の変面に合わせて人形の仮面もどんどん変わっていきます。
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女性のパフォーマーということは分かります。
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どうなっているのか考える間もなく顔の仮面が変わっていきます。
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この後素顔が現れますが結構な年齢の方でした。技術を会得するのに時間がかかるのでしょうね。
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川劇の特色は「変臉」で、役者が顔に手を当たり自身が着ている衣装の大きくて長い袖や大型の扇子で顔を隠す瞬間に「瞼譜」が変わります。これは布製の仮面を使用しているとされますが、どのような仕組みかは一子相伝の秘伝とされます。
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「變臉 この櫂に手をそえて」では「変面王」と呼ばれる大道芸人の王(ワン)の話で、子供のいないワンは一子相伝の芸を伝える後継者を求めて違法な幼児売買で男の子を買い、狗娃(クウワー)と名付けます。クウワーが実は性別を偽って売られた女の子であることを知って、伝統的に芸は男にしか伝えられないものとされており、怒ったワンはクウワーを追い出そうとしますが、必死に食い下がり召使いとして置いてもらうことになります。
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クウワーは誤ってワンの住まいである船を火事にしてしまい、罪の意識からワンの元を逃げ出したクウワーは償いのつもりで幼い男の子を密かにワンの元に連れてきます。そのせいでワンは誘拐犯の罪を着せられて逮捕されて死刑を宣告されてしまいます。
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クウワーはワンの友人の有名な京劇俳優のリャンに助けを求め、その客である軍の要人の前で命を捨てようとします。クウワーの覚悟を見て初めは警察に口出しすることを渋っていた要人も重い腰を上げ、その助力の甲斐もあってついにワンは釈放され、クウワーの自分を慕う気持ちに心を打たれたワンは彼女に芸を伝えることを決め、2人は仲よく旅を続けていきます。
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そんな映画のストーリーを思い出しながら変面を楽しみました。
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上から順番に捲れていくのは分かるのですが、次に上に捲れるのか横に捲れるのかも分かりません。
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もう単純いその技術の高さに見惚れるだけです。
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操り人形も瞬きする間もなく仮面が変わっていきます。
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こちらはローブで顔が隠れた瞬間に面が変わっています。
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その決めのポーズのかっこよさにも惹かれます。
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ここ数年は世界各国で人形劇を観ている気がします。
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舞台から降りてきて観客と握手する間にも仮面は変わっていきます。
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最後には普通のおじさんが現れました。
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こちらは仮面だけではなく衣装もあっという間に変わります。
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多分ステージの後ろ側に仕掛けがあるのでしょうが肉眼では分かりません。
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この辺りで興奮は最高潮です。
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まだまだ終わりません。大きな旗を持った男が現れます。
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今度は背中の顔も一緒で6つの仮面が一斉に変わります。
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手に持った旗の一振りで。
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この通りです。
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もう難しいことは頭から離して単純に子供のように楽しめます。
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これだけ写真を撮っていてもヒントになりそうなものも映っていません。
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もうお手上げです。降参です。
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フィナーレです。
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演者がどんどんステージに上がってきます。
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大団円でステージが終わりました。
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全員がステージに集合して終了です。
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約1時間20分のあっという間の楽しい時間でした。
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2階席の楽団にも大きな拍手を送ります。
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楽しい時間でした。
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ガイドさんが迎えに来て、劇場の裏側に停めてあったバスに乗り込んでホテルに向かいます。ホテルは初日と同じ「成都向陽大厦賓館」でした。裏のコンビニでビールを買ってすぐに休みます。残り少ない旅程ですが、翌日も早朝に出発して楽山から峨眉山ヘ向かいます。
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