2015/08/02 - 2015/08/02
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たびたびさん
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八戸から弘前に移動してきましたが、弘前ねぷたは夜の祭り。ということはそれまでの時間を有効に使わなければ。。
以前、ランプの宿に泊まった時に、黒石を素通りしたことがあります。それから、いつでも行けるだろうと思っていたのですが、未だに行けずじまいになっている。それを思い出して、今回は、そこの課題を解消することにしました。
さて、黒石はかつて弘前藩の支藩だった黒石藩があった街。この黒石藩というのは弘前の本家4代藩主信政が藩主にはなった際、まだ幼少だったため、幕府の命により叔父の信英をその後見人とすべく、弘前藩より5,000石を分知されたのが始まり。さらに、黒石八代目となる親足の代になって、さらに6,000石の分与があり、1万石の外様大名と列っせられることとなります。この間、黒石から本家の家督を継ぐ事例もあって、本家との関係はかなり濃密な関係があったように思われます。
支藩と本家の関係は結構微妙な関係の場合が多いので、むしろ、珍しい例のようにも思います。
黒石の観光の中心はこみせ通り。信英は、5000石の陣屋を造るとともに分知以前からあった古い町並みに侍町、職人町、商人町を加えて、新しい町割りを行いました。これが現在の町並みの基本です。こみせ通りは、浜街道に位置していた立地の良さもあって、商業の中心として栄えます。
そして、この日はたまたま黒石ねぷた祭りの日。ここの特徴は、扇型ねぷたと人形ねぷたの二種類が混じっていることです。お昼の間に御幸公園に集結するのですが、各町内から人が引いたり、トラックに積んだりして運ばれてくる。夜の姿もいいですが、日の当たる中で見ると鮮やかな色彩がよけい映えるように思いました。
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八戸から、弘前へ。そこで、弘前ねぷたの有料席を確保して、そのまま黒石にやってきました。
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黒石駅です。覚えているような、いないような。。
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こちらの黒石観光案内所は、黒石駅を出てすぐ。まだ出来て間もない施設のようですね。黒石の街歩きのことをいろいろ聞いたのですが、まだ要領を得ないところが感じられて、最後は自分で手探りで歩くというようなかっこうになりました。特に食べ物屋さんとか、明らかに外せないお店があるのですが、遠慮もあるんでしょうかズバリをなかなか言ってくれていないように思いました。
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駅前の観光地図でもう一度位置を確かめて、
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こみせ通りに向かいます。この辺りは、夜の店も集まる繁華街です。
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黒石市第3消防部屯所はもうこみせ通りに近い場所。構えも大きいので目立ちます。黒石の市街地には、レトロな消防署がいくつか残っていて、そのうちの一つということかと思います。大正13年に建てられた町屋を改造したもののようですが、現在も現役で、覗くと中には消防車が置いてあるのが見えました。
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イチオシ
こみせ通りに出て、まずは松の湯交流館へ。
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観光案内所兼休憩所といった施設なんですが、名前の通り、元は銭湯だった建物で、浴場などそのままの姿で残されています。
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浴場の横にはパソコンなんかも置いてあって、ちょっと便利。
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一方で、休憩所の日本間などは
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旧家のような落ち着いた空間となっていて、これ自体が見応えのあるもののようにも思います。
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松の湯交流館からすぐの松葉堂まつむらは、老舗の和菓子屋さん。
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名物「梅干」は、黒石を代表する銘菓です。白あんを求肥で包み、さらには、全体をシソの塩漬けで包んだお菓子。白餡と梅干のシソなんか本来合うはずないのですが、ここでは一体となっていい味わい。どこをどう調整しているのか分かりませんが、そのサプライズも銘菓の所以だと思います。
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で、これが中町こみせ通り。黒石観光の中心で、国の重要伝統的建造物群保存地区、また、日本の道百選にも選ばれているんです。
この通りの特徴は、藩政時代から残るアーケード状のいわゆる「雁木」ですね。雁木は新潟などでもあるのですが、小店というのはこの辺りでの雁木造りの呼び方のよう。この小店と古い町家の組み合わせが見どころです。
これまで、あまり気に掛けることはなかったのですが、やっぱり特徴があるような。。①白い漆喰の使用がまったくない。②家屋の大きさが一回り大きいというか、けっこうバラバラ。③妻入りと平入りも適当。火事に対する考え方の違いや雪国だからという理由もあるのでしょうが、見栄えという意味では、正直言えば、赤いトタン屋根も含めて、地味な印象は否めないかもしれません。 -
こみせ通りには保存状態のいい古い町家がいくつかあって、西谷家もその一つ。美術館もやっているといった情報でしたが、今はやっていないし、内部の公開もしていないように思いました。外観は規模からしても立派ですが、それ以上のものではないようです。
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中村亀吉酒造のブランドは、「玉垂(たまだれ)」というらしいですが、軒下に下がる杉玉も異様に大きくて目立っています。この辺りはこみせ通りでも一番風情を感じる景観だと思います。NHK大河ドラマ「いのち」のロケ地にもなったようですが、そのドラマはちょっと私には記憶にありません。ここも外観を楽しむだけです。
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さっきもらった街歩き地図でチェックしていた寺山餅店です。
品数は少ないのですが、朝出来立ての商品が並びます。 -
イチオシ
お勧めを聞くと、ゴマをまぶしたようなお餅で、これはあさか餅。これをいただきました。ところで、このゴマのようなものは、荒く砕いた米を炒ったりしたもの。その食感も楽しみながら餡子の入った大福を味わいます。餡子の滑らかな甘さがとってもいい。これも年季を重ねた技のような気がします。
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今日は残念ながら雨模様です。
通りはけっこうまっすぐですね。外敵を防ぐためにも、少しカーブをしているようなことが多いのですが、通りが整備されたのはもう太平の世。そんな考え方は必要なかったのかもしれません。 -
高橋家住宅は、こみせ通りの主役級という建物。国指定の重要文化財だし、通りに面して建物が長く続いています。これも街道の建物だと異色。江戸時代は多くの場合、間口の広さによって税金を取られたので、このような建て方はしないものだったはずなんですが。。信英は、そんな狭い考え方はしていなかったのかもしれませんね。
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この家は代々理右衛門を名乗る黒石藩御用達の商家で、屋号は「米屋」。
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米のほかにも味噌や醤油、塩などの取扱いをしていたそうです。
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津軽地方の典型的な大型商家の造りなのですが、
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こみせ通りに面しては他にも大きな住宅がいくつかあるので、抜きんでて大きいというまでの印象はないかもしれません。
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喫茶のコーナーがあって、お茶を飲みながら女将さんから高橋家の説明を聞いたりしている人もいました。
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内部はその喫茶コーナーのある土間と庭の方を見学します。ただ、これは必見というようなポイントはなかったように思います。
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表通りに出て、これがこみせです。ずいぶんしっかりしたものですよね。
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これは、津軽こみせ駅。
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お土産物の販売とかやっているんですが、
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こんなコーナーもあって、ちょっと楽しい。
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その二階に、秋田雨雀記念館というのがあって、ちょっと見てみましょう。
ただ、近所でここのことをきいてもよく分からず、あまり認知度はないように思いました。確かにあまり人が訪ねていなさそうな感じです。 -
詩人、劇作家、社会運動家の活動の傍らでエスペラントの普及にも努めたということですが、
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ちょっと捉えどころがないような人物かもしれません。
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さて、この津軽こみせ駅では津軽三味線の公演をやっていて、しばし演奏を楽しみました。ランプの宿でも、津軽三味線を聴かせてくれたのを思い出しました。このお兄ちゃんも若いですけど、生まれた時から津軽三味線を聴いて育っていますから、キャリアは十分。迫力ある演奏は当然一級品です。
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再び、こみせ通りを先に進みます。
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鳴海醸造店菊乃井は、ここも古い酒蔵のようです。
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中に入ると風情のある土間には酒瓶がいくつか置いてありました。
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一方で、座敷の庭も見て行ってくださいとのこと。
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イチオシ
すると、なんですかあ。この絵画に描かれたように整った庭は、
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全体的な豪快さの一方で、隅々まですきというものがありません。
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大石武学流の庭のようですが、これは一見の価値あり。確かに、お店の人が自慢するだけのことはあると思います。
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ちょっとここいらで昼食にしましょうか。
すずのやは、黒石焼きそばの専門店。最近は芸能人も訪れたということで注目度は上がっています。 -
イチオシ
メニューは黒石焼きそばとつゆ焼きそばがあって、私は黒石焼きそばの方をいただきました。優しい酸味のソースとちょっとモチモチ感のある麺の組み合わせが意外に個性あり。御主人が黒石焼きそばのあれこれを説明してくれたり、気さくなのもとてもいいと思います。
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こみせ通りを抜けて、ちょっとスイーツ巡り。
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横浜屋は、黒石市街の端っこ。
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この店の名物は、「こけしだんご」です。
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いわゆるみたらし団子なんですが、もっちりとした団子のうまさとタレはなんだかクリーミーな甘がらさ。伝統の味に新味を加えた面白い味わいだなあと思います。
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シャロン甘洋堂もすぐ近く。おしゃれな洋菓子屋さんですね。
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お菓子の種類は豊富なんですが、
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看板商品はお店の名前と同じ「シャロン」です。ココア味のスポンジケーキでクリームを包んだもの。見た目から想像した通りの味なのですが、しっかりポイントにはまった感じがあって、悪くないと思います。
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こちらは、黒石神社。黒石津軽家を創設し、黒石藩の藩祖とされる津軽信英を祀る神社です。黒みかげ石の黒石鳥居も含めて、
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雪深い場所だからでしょうが、本殿の屋根も銅板造り。
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がっちりした雰囲気のある神社です。
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御幸公園は、黒石市街地の端っこです。
ここで黒石ねぷたの屋台が見れるよということでやってきました。
なお、この公園には弘前藩から分知した交代寄合旗本、黒石津軽家(5千石)の陣屋があった場所なんです。 -
既に、黒石ねぷたの屋台が何台も待機しています。
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午前中は雨が降っていたので、こちらの屋台はまだビニールシートが掛けてあります。
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日に当たる屋台は、色が鮮やかですねえ。
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イチオシ
絵は玄人が描いたほどの濃密さはないように思いますが、この色使いは独特の明るさがあって、シンプルに楽しめます。
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黒石ねぷたは、扇型ねぷたに組ねぷたも混じるのが特徴。そして、人が押してくるのや
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トラックに積んでくるのや。
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天気が晴れてくる中、
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どんどん集まってきます。
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今夜は弘前ねぷたを見るので、黒崎の方の本番の方は見れませんが、ここで昼間の様子を見れたのはラッキーだったでしょう。
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あれは、立体的な組みねぷたですね。
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青森のねぶたと比べると小ぶりですが、なんかがんばってますね。
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もう終わりかと思ったら、
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次々やってくる。
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イチオシ
けっこうな数のように思いました。この脇絵は例によって源平合戦ですね。中の女性は江戸期のような着物で、このアンバラの組み合わせが逆にちょっとほっとさせてくれる感じでしょう。
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そのまま、金平成園に向かいます。ここは、こみせ通りと並んだ黒石観光のもう一つのハイライトかもしれません。
というのも、ここは代表的な「大石武学流」の庭があるんです。 -
なるほど、さっきの鳴海醸造の庭もすごかったですけど、これは規模が全然違います。
ちなみに、「大石武学流」は、津軽地方で江戸時代末期から流行したという造庭技法。その由来については、いくつか説がありますが、一つは、江戸時代に津軽に配流された京都の公家花山院忠長卿が仏教文化に古神道文化を取り入れてつくったとするもの。一つは、津軽藩主が、藩の庭園守護であった高橋亭山を京都に派遣し、庭園築造術を研究させたという説です。 -
津軽地方には他にもなくはないようですが、ここの「大石武学流」の庭園は規模も破格だしまさに圧巻。地元の政治家及び実業家であった加藤宇兵衛が造ったもので、明治15年から第3代の高橋亭山が着手し、その弟子である小幡亭樹、池田亭月に引き継がれた後、明治35年に完成したというもの。
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イチオシ
分類上は明らかに座観式なのですが、規模というか雰囲気は池泉周遊式の大名庭園と同じです。
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三つの大きな池の手前から見る景色は、異常なほど豪快さとバランスのとれた整った美しさが融合したものです。
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これほど日本庭園として典型的なもののはずなのに、何故かはっきりと個性を感じます。
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それも、不思議なものに出会ったような気持ちがするのはどうしてなんでしょうね。
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これは対岸から建物を振り返った景色。整っているようですが、やはりこれは設計上見るべき景色とはなっていないでしょう。池泉周遊式の庭とは明らかに異なります。
ここからは私の推測ですが、設計は石組みの位置とか遠近法などで緻密に計算しつくされている。なので、自然を見せる庭なのに、その計算の効果による視覚への訴えが勝ってしまうんでしょう。たとえて言えば、自然を見ているのに、知らず知らずまるで建物を見ているかのような感覚になってしまう。そんなことなんじゃないでしょうか。
そういう意味では、ある種の究極の型を示しているのかもしれませんね。そのことと津軽人気質とに何か関係があるのかどうか、また機会があれば考えてみたいテーマにも思えてきます。 -
さて、ここで、もうひと踏ん張りして、つゆ焼きそばの名店に向かいます。
沖野餅店は、その途中。 -
時間が遅かったので、残っているのはおいなりさんだけ。まあ、それもいいかなと思って、おいなりさんをいただきました。あとで、食べましたが、赤い生姜でご飯も薄くピンク色。少し甘めの味付けも悪くないと思いました。
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そして、これが黒石では外せない妙光食堂。黒石つゆ焼きそばの有名店です。黒石の中心市街からすると少しあるのですが、思い切って来てみました。以前、どこかのB級グルメ大会でつゆ焼きそばを食べた時、あまり印象がよくなくて、その時のイメージを引きずってもいたし、それをここで確かめる必要もありました。
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イチオシ
食べ始めると、これはラーメンの変形ですよねって感じで、なあんだと思ってしまったんですが、食べ進めるにしたがって、そんなことより、酸味のあるソースの加減がかなりうまい。なるほど、やっぱりうまいものだったんですね。というかめちゃうまいものだったんですね。これは、ちゃんと食べないといけない。確かにB級グルメの王様だと思います。
やっぱり来てよかった。これで黒石がしっかり完結した思いです。 -
黒石から弘前に帰る途中。田んぼアートにも寄ってみます。
田んぼアートはテレビとかでは見たことはありますが、実際に見るのは今回が初めて。田舎館村田んぼアートには、第一会場と第二会場があります。第二会場の方は、駅から歩いてすぐなので、こちらの方を見学します。 -
イチオシ
今年のテーマはスターウォーズ。スターウォーズの文字の両側に、R2-D2、C-3POの愉快な姿に、光速で進む宇宙船の周囲を流れる光の筋とか、あまりにリアルに表現されていてしばし見入ってしまいました。
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風に揺れる田園風景のはずが、くっきりとした巨大な絵画が鮮やかに目に飛び込んでくる。
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このスカッとした心地よさは、実際に見ないととても味わえないと思います。
すばらしいです。 -
高倉健さんの方は石でできたもの。これも鮮やかです。
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三笠屋餅店は、土手町通り。お餅屋さんと言っても、甘味処といった感じ。
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店内のカウンターで、こちらでも「あさか餅」をいただきました。あさか餅というのは、弘前では伝統的な食べ物のよう。
改めて言うと、ごまみたいなのは、「あさか種」といって、米を蒸して、乾燥して、粉砕して、焙煎したもの。何か積極的な味わいがあるものではないのですが、見た目のインパクトはあると思います。 -
弘前昇天教会は、弘前中央駅近く。プロテスタント系の教会で、明治29年が始まり。建物はレンガ造りのがっちりした印象。大正10年に、宣教師ジェームズ・ガーディナーが自ら設計したものだそうです。中も見たかったのですが、鍵がかかっていてそれはかないませんでした。
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開雲堂は、土手町通りに面した立派な構えの和菓子屋さん。看板商品という卍最中をいただきました。卍は弘前の市章だし、そのルーツは津軽為信が戦国時代に旗印として使っていたというものだそうでして。そういう意味では、これを使う以上、弘前を代表する気概を持って作られたお菓子ということになるんでしょう。
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最中の中は白あんですが、この白あんは只者でではない。ネチョっとした適度な水分があって、かつ、火が芯まで通ったような見事な仕上がり。これは間違いなく、銘菓だと思います。
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中三は、青森市と弘前市の二店舗がある地元の百貨店。ルーツは五所川原の呉服店のようですが、弘前の目抜き通り、土手町通りの一番目立つ場所にあります。
今日は、ねぷた祭りの日。周辺には、既にたくさんの観光客が陣取っていましたが、私は有料席を確保しているので慌てることはない。有料席はこの先です。 -
その前に、万茶ンへ。
こちらは、昭和4年創業の弘前では有名な喫茶店です。これまで何度も来ようとおおっていたのですが、今回が初訪問。 -
イチオシ
ゆったりした店内で、名物の焼きリンゴのアイスクリーム添えをいただきました。焼きリンゴの見た目の美しさはため息が出るよう。アイスクリームのさっぱりした味わいとの相性もとってもグッド。量がもう少しあったらなあと思わなくはないですが、それでも老舗の力ってすごいなと思わせるには十分。名店だと思います。
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落ち着いたところで、これが有料席の辺り。
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少しづつお客さんが集まってきています。
さて、これからがいよいよお待ちかね。今夜は、弘前ねぷたを存分に楽しみたいと思います。
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