2012/05/15 - 2012/05/29
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jijidarumaさん
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Romantische Strasseロマンチック街道、Schwaebische Alb Strasseシュヴェービッシュ・アルプ街道、Burgenstrasse古城街道の旅
期間 :2012年05月15日(火)〜05月29日(火)15日間の旅
5月27日(日);曇り時々晴れ間、25℃、139km ・Pfingstsonntag聖霊降臨祭
<ハイデルベルク城址に残る2つの伝説・悪魔の一噛みと騎士の跳躍>
写真は城門塔
- 旅行の満足度
- 4.5
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 30万円 - 50万円
- 交通手段
- レンタカー
- 航空会社
- ルフトハンザドイツ航空 ANA
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
①≪伝説・Der Hexenbiss 悪魔の一噛み≫
城門塔の立派な城門は通常、入口を閉ざしている。戦時の際は、使者たちは城門にある通用門(潜り戸;門の扉などに設けた、くぐって出入りする小さい戸口)を出入りしていた。そこには使者が訪れの合図(ノック)に使う鉄製のリングが取りつけられていた。
ハイデルベルク城に残る伝説では、ある時、城主がこのリングを噛み切った者に城を譲ると言った。多くの者がこの課題に挑んだが、結局、皆失敗した。
この事を聞きつけた悪魔は“我こそ、城主になる!”と何度も挑戦したと云う。しかし、悪魔の丈夫な歯が砕けるまで鉄製のリングに挑戦したものの、ついに成功しなかった。
そして、リングにはその時の小さな噛み跡だけが残された。現在も城門のリングには写真に見るように傷がついている。
この噛み跡をその時以来、「Der Hexenbiss悪魔の一噛み」と呼んでいる。
写真はリングと噛み跡! -
写真は城門塔・城門に残る獅子
-
写真はBrueckenturm橋塔(城門塔)
-
写真はBruecke_und_Brueckenhaus橋と橋上家
-
②≪伝説・Rittersprung騎士の跳躍・テラスに残る騎士の足跡≫
ハイデルベルク城のテラス“Balkon der Fuersten選帝侯のバルコニー”に出ると、この町の誇る景観・・・ネッカー川、旧市街、そして対岸の哲学者の道が手に取るように見える。
ここのテラスには“騎士の足跡”と称する窪みを見る事が出来る。
このいかにもありそうな騎士伝説は
Wilhelm Sigmundヴィルヘルム・ジークムント作“Alt Heidelbergアルト・ハイデルベルク”(1936年)に、以下のように書き記していると云う。
『ある時、宴会か何かの催しの際に、ハイデルベルク城の上階から突然火事が起こった。直ちにすべての人が安全を確保しなければならなかった。
ある騎士も同様に安全の道を探したが、彼のいた所からは、部屋も階段も廊下も、すべての出口が炎に遮られていた。炎はカーテンや燃えやすい布を餌食にしていった。
炎に取り囲まれた騎士の助けを求める声は何の役にも立たなかった。誰もそれを聞かなかったし、助け出された人は彼ももう救出されたのだと、思っていたのかもしれない。
彼にはもう窓から、はるか下の地面に飛び降りるしか助かる方法がなかった。
騎士の大胆な振る舞いに神が報いたのか、彼は無傷で飛び降りることができた。
しかし、丈夫なブーツが地面に穴を開け、そこに足跡を残した。
今でもその足跡を見ることができる。人々は奇妙なことにだんだん深くなるアルタン(テラス)の足跡を“騎士の足跡”と呼ぶようになった。』と。
写真はSchloss Heidelberg:1844年のアルタン(テラス)と鐘楼、フリードリヒ館 -
現在では、城を訪れた観光客が、自分の靴が騎士の足跡と合うかどうかを試している。
別の伝説では、この足跡は「選帝侯フリードリヒ4世が泥酔して、宮殿であるフリードリヒ館から飛び降り、テラスに残したものである。」としている。
観光ガイドなどは、「選帝侯妃の浮気相手であった騎士が、妃との密会を見つかりそうになり、選帝侯妃の寝室から飛び降りた跡」とも、面白おかしく説明される。
また、「ある日、騎士達が宴会をしていた時、落雷による火災が起きたそうだ。
燃え上がった火の手が早く出口を失った一人の騎士が鎧を着けたまま40数メートルの高さの窓から、テラスに飛び降りたと云う。
幸いにも傷一つ負わなかったのだが、鎧を着けた騎士があまりに重かったのでテラスの石畳に騎士の足跡がついてしまった。」と、先に述べた話にも似ている。
・・・とも、諸説入り乱れたものだが、伝説はそんなものなのでしょう。
XXX
写真は“騎士の足跡”と称する窪み -
結構高い建物から鎧を付けた騎士というのも、何やら無理な話に思えますし、片足だけの足跡も妙だとか・・・現実的な、冷めた目では伝説は面白みが無いですね。
浮気説がいちばん大衆受けするものなのでしょう。
人々は奇妙なことにだんだん深くなるアルタン(テラス)の足跡はいたずら心のあった石工の仕業だったのかもしれません。
それにしても、この話以外でも各地の古城を巡ると、石造りの城がしばしば火事に見舞われたというのを見聞きしましたが、見かけとは違ってもろいものだったようです。城が簡単に燃えてしまうのは少々不思議だが、雷で火事になったとか・・・様々な城の焼失話が残る。
写真は城址のテラスからの眺望 -
古城巡りに伝説が無いと、画竜点睛を欠く、思いがします。私は城巡りも、伝説も好きなので、ハイデルベルクにいろいろと伝説があるのには驚きました。
ドアノブの噛み跡についてはガイドは「魔女の噛み跡」と云い、騎士の足跡の方は「火事説」をとっていました。
伝説もお好み次第ですが、<悪魔の一噛み>に関しては、選帝侯と旗下の騎士・兵士たちの話(男共の話)に飛び入りしたのはやはり悪魔だろうと、悪魔のイメージが似つかわしいと思っています。
写真はハイデルベルク城・ドイツ薬事博物館
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