2008/03/20 - 2013/09/22
4位(同エリア82件中)
らびたんさん
高山病にかかりやすく、寒いのは苦手、
胃腸も弱いOLがアフリカ最高峰に登頂するまでの、
5年に渡る準備記録です。
実験→失敗→検証→実験・・・を繰り返して
1つずつ課題をクリアーしていった経過を載せますので、
これらを積み上げれば誰でも登頂できる山だと思います。
(登頂を確約するものではありません)
登頂率は50%などと言われるキリマンジャロですが、
およそ半数の登山者が山頂に行けなかった理由は何でしょうか。
①高山病
②体力不足
③寒さ
④下痢など感染症
⑤メンタルの弱さ
の5パターンを思いつきます。
これらは個体差があるので、
まずは【自分の身体を知る】ということが第一歩になりますね。
①高山病
自分はいったいどのくらいの標高でどのようなことをすれば、
どの程度の高山病を発症するのか?
あちこちに行って記録してみましょう。
メモするポイントは、歩いてゆっくり登ったのか?
または飛行機などで一気に高地へ到着したのか。
到着後何時間で睡眠したのか。
お酒をどのくらい飲んだのか。
息切れするくらい走ると悪化するか。
直前(おおむね1か月以内)に高地滞在した場合は
症状が軽減されるか。
ダイアモックスを使用しても高山病になるか。
(これでもダメな場合、キリマンジャロは厳しいかもしれません。)
そして、副作用には耐えられるか。
②体力不足
まず、毎日会社のビル(36F)を階段で上り下りするという
日常的なトレーニングを始めました。
しかしすぐに膝を痛めてしまい、
マラソンなどもそうですがコンクリートはNG、
ということがわかりました。
山の体力は山で作るのが近道ですが、
いきなりハードな山に登るのではなく、
1.標高差も500mくらいの、小学生が遠足で行くような山。
2.6時間程度で、標高差1,000mくらいの、中級クラスの山。
3.宿泊を伴う山
4.重装備を背負って縦走
など、あまり間隔を空けずにステップアップすると楽です。
そして、長期的には体重を気にしてください。
当然ながら軽いほうが有利ですので、
筋肉のないガリガリでは困りますが一番動ける体重、
というものを見つけてください。
私の場合、身長160cmに対し、48~49kgがベストでした。
私は1~4月をオフシーズンとしているのでその間は太りますが、
GW頃から減量します。
だいたい1か月に1kg~1.5kg減という無理のないペースです。
③寒さ
冬山登山をされる方にとっては全く問題にならない、
氷点下15度という気温ですが、
私のように冬はこたつでゲームして引きこもっているタイプには
想像もできない寒さですよね。
冬の北海道やスキー場に行って、
どんな服を着れば耐えられるのか体を張って実験しました。
結果、安比高原のスキー場と同じくらいの寒さだと感じましたので、これは日本国内で充分に対策を練れる分野でもあります。
ただし、目出し帽などは夏場は店頭に並んでいないこともあるので、冬装備は冬のうちに買いましょう。
そう考えると、やはり長期計画での準備が必要ですよね。
④下痢など感染症
現地で生野菜や生水を口にしないことも当然なのですが、
事前にぜひやってほしいのが下痢になる経験そのものです!
原因となった食べ物は何か、
トイレなしで何分くらい耐えられるのか、
日本のトイレットペーパーがいかに優秀か、
下痢止めはどの薬が自分に合うか。
これらを事前に知らないと、
いざ現地でひどい下痢になったときにパニックになります。
⑤メンタル
根性や気合いで特攻しろという話ではありません。
登山でなく野球など他のスポーツでも、お仕事でも恋愛でも、
自信のなさがパフォーマンスに影響を及ぼすことって多いですよね。
ここに紹介している登頂を阻む5つの要素を全てクリアし、
やれるだけのことは全て完璧にやったという状態で挑戦すれば、
絶対大丈夫です。
キリマンジャロ登頂日には、これだけやったのだから大丈夫!
と自分を信じる強い気持ちと、
週末ごとにでかけた山でバスや電車を運転してくれた人や
山小屋で働く人達への感謝の気持ちでいっぱいでした。
実際に、予期せぬトラブルも起こりましたが、
私は絶対に大丈夫!という“自分への絶対的な信頼”を持てたことが
登頂成功につながったことは確かです。
⑥おまけ
登頂日は極限状態になりますので、
とにかく不安要素は1つでも潰しておくべきです。
英語でのコミュニケーションに不安のある方は、
何かトラブルが発生したときにパニックになることも考えられます。
日本からガイドさんが同行するツアーであっても、
同行者が英語やスワヒリ語に堪能であっても、
登頂日はリタイヤが出るたびに隊が分かれますので、
ある程度の英語力がないと不安かもしれません。
現地では登頂日までに数日ありますので、
ガイドだけでなく他の日本人客とも積極的にコミュニケーションを取り、仲良くなっておくことをお勧めします。
ちなみに、時差ボケは西方面なのでほとんど心配いりません。
◆大まかな年表◆
2008年 キリマンジャロを目指すことを決意
2009年 いろいろ試す時期。ノリで富士山にも登ってみた
2010年 仕事が忙しくなり夏山を回避。そのぶんお金を貯めた
2011年 プレ・キリマンジャロその1:ネパール・アンナプルナ
2012年 プレ・キリマンジャロその2:マレーシア・キナバル山
2013年 ついにキリマンジャロ登頂
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
PR
-
<2008年3月>屋久島
キリマンジャロを目指すことになったきっかけ
それまでダイビングにハマり、海ばかり出かけていましたが、
ダイバー仲間とノリで出かけた屋久島。
海に出かけるといつも雨で仲間から恨まれる?ことも多かったのですが、
1か月のうち35日雨が降るなどと言われる屋久島なのに、
なんと晴れてしまったのです。
考えてみれば幼い頃から両親の影響で山には親しんでいたし、
海より山のほうが相性が良いってこと・・・?
よし!私は決めた。
冬山はやらない私だけど、ハイキング登山で最高峰のキリマンジャロを目指すぞ! -
<2008年6月>ウズベキスタン
僻地での感染症体験
サマルカンドでは家族経営の小さな宿に2泊。
家庭料理をいただいたのですが、これが良くなかった・・・(>_<)
生ものを食べたせいかと思いますが、
そもそも食器に細菌が付いているでしょうし、
やたら油まみれの郷土料理が連日続いていたし、
気温は40度くらいだし・・・
複合的な要因とも考えられます。
5分置きにトイレに駆け込んでいたのですが、
慣れてくると不思議なもんでグッとこらえることができるようになるのです。
1時間ほどならどうにかなるようになりました。
しかし、典型的な感染症の下痢が2週間も続くというのは本当に大変でした。
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10785713 -
<2008年>ペルー
高山病研究のはじまり
いくら高山病の研究に出かけるといっても、
せっかくだから観光も思いっきり楽しみたいですよね♪
食事もおいしく、観光大国のペルーに即決です。
(実験内容・結果・検証)
① 3,500m地点(クスコ)に飛行機で到着し、すぐに睡眠をとるとどうなるのか?
→6時間ほどで激しい頭痛に見舞われ、頭痛薬もあまり効果なし。寝起きには食欲なし。
→次回は飛行機でなく徒歩で到着したり、到着後はしばらく起きてみよう。
② 高山病にかかった場合、どのくらい標高を下げれば回復するのか?
→2,000mのアグアスカリエンテス、2,400mのマチュピチュ遺跡ともに高山病の症状が消えた。
→私の身体は、2,400m以下では高山病を発しないと確定。
③ どの程度滞在すれば頭痛が治まるのか?
→5日経っても治まるどころか悪化し、プーノ(3,850m)ではまともに眠れないほどの頭痛であった。
→5日も治らないということは、高山病にかからない方法を模索するしかないのではないか。
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10785386 -
<2009年1月>函館
寒さ研究のはじまり
どういう服装が暖かいのかも知らなかった私。
風をよく通すコート(!)と、綿の服、ジーパン1枚に短い靴下だけ。
などというとんでもない恰好で函館にまいりました。
−9℃では30分も歩くことができず、ぜんぜん観光になりません。
完全敗退でした。 -
<2009年1月>白川郷
雪でなく雨にやられる。
函館での敗退により、装備を見直す。
ダウンコート、ヒートテックの肌着、家にあったセーター、ジーパン、タイツ。
気温も0度と暖かく、雪のない白川郷ではありましたが・・・
なんと雨!
ライトアップを見るための展望台で30分も雨に打たれて、
その夜は40度もの高熱にうなされることになりました。
濡れないようにする対策が必要なんですね。
(基本的なこと、何も知りませんでした。) -
<2009年2月>ホテル千畳敷
2,600mならさすがに高山病にならないよね?
マチュピチュにて、私は2,400mまでは高山病にならないことを確認したので、
今回はほんの少し高い場所にある2,600mで宿泊。
ロープウェイで高度を一気に上げる場所ですが、2,400mで大丈夫なんだから2,600mで仮に高山病になってもひどくはならないよねという安易な計算で、宴会プランでお酒を飲みまくったのです。。。
結果→翌朝あまりの頭痛に自力歩行さえ困難に。
食べ物を見るだけで吐きそうでした・・・。
なんと、抱えられて下山という見事な敗退となりました。
【確定】私は標高2,500mほどで高山病になる体である。 -
<2009年7月>八ヶ岳
歩いて高地に着いた場合、高山病は軽いのか?
ホテル千畳敷2,600mでは見事な高山病になりましたが、
今回2,700m地点に「歩いて」行った場合も高山病になるのか?
一般的に、ゆっくり高度を上げるほうが体の順応が早く、
高山病にもなりにくいと言われています。
さらに、今回は大好きなお酒も我慢しました。
結果→寝起き1時間ほど軽〜い頭痛があったものの、
上体を起こしていたら自然に解消☆
【確定】高地でのお酒は高山病を悪化させる。原則禁酒のこと。
【確定】ゆっくり登れば高山病にもかかりにくい。 -
<2009年8月>富士山
食べる酸素の効力はいかに?
私たちは富士宮ルートを入り、9.5合目の山小屋に泊まりました。
泊まったといっても、ほとんど体を横にするだけです。
寝返りをうつスペースはありませんし、外は絶えずうるさいわけです。
高山病による頭痛で眠ることができません。
寝ている間は呼吸が少ないので、酸素が不足します。
劣悪な環境で高いお金を払って眠る(横になる)なら、
私は高山病のリスクが低い弾丸登山をお勧めします。
どうせ山小屋に荷物を置いて頂上にいくことなどできないのですから。
TVでは弾丸登山が危険だと報道されていますが、
高山病というのは高地に着いていきなり発症するものではなく、
重篤な症状はだいたい6時間くらい後から出てくるものです。
つまり、高地に滞在する時間や、酸素を取り込みにくい睡眠時間を、
極力減らしたほうが良いと私は考えます。
前置きが長くなりましたが、今回の実験内容は2つ。
① 高地に着いて息切れする動きをすると高山病は悪化するのか?
→スタート地点の5合目で元気にハシャいでいたメンバーほど、高山病は重症化していました。
② 食べる酸素なるものの効力は?
→4人が試しましたが、ほとんど気休め程度の効果です。
【確定】高地に着いて走り回るほど高山病が重くなる。
【確定】食べる酸素は大きな成果を得られない -
<2009年9月>九寨溝&黄龍
ツアーで見かける「酸素缶」の効果は?
母が一緒だったので、中国・四川省の九寨溝&黄龍ツアーに申し込みました。
(標高2,000m〜3,500m)
なんと、1人1本の酸素缶なるものが配られるらしい。
富士登山3週間後なので、体が高地慣れしている可能性があるし、高地に宿泊するわけではないので、今回はあまり高山病の恐怖はなかったのです。
(実験1)
酸素缶の効力は?
3,500m地点で一瞬足下がフラついた気がしたので酸素を吸ってみた。
(30分ほどで空っぽになります)
→滞在時間が3時間ほどと短かったせいもありますが、頭痛など高山病の症状は現れずに済んだ。
(実験2)
直前に高地に行っていると、体の慣れというものはあるのか?
→黄龍はロープウエイで3,500m一気という場所なのですが、
普段ならめまいくらい出てもおかしくない高さなのに
問題ありませんでした。
なお、ツアー客の2割ほどには高山病の症状が出ていたように見えました。
【確定】酸素缶は長期滞在には無益。荷物が増えるだけ。 -
<2009年10月>木曽駒・宝剣岳
高地への慣れ
九寨溝・黄龍からさらに2週間後。
冬に宴会をしてひどい高山病になった2,600m地点へ戻ってきました。
富士山→(3週間)→九寨溝&黄龍→(2週間)→木曽駒・宝剣岳
というスパンで高地に到達したことになります。。
今回は宿泊ではありませんが、3,000m近い木曽駒・宝剣岳では走り回っても平気でした。
【確定】直前の高所滞在は、高地順応に有効である。 -
<2010年10月>ボリビア
ダイアモックス投与でキリマンジャロ登頂に光明
2010年は仕事が忙しく、目指せキリマンジャロ企画も1年ほどお休み状態でした。
(そのぶんお金貯めました☆)
久々の高地実験は南米・ボリビアで、最高到達点はなんと5,300m!
これまでは自然体でいろいろ実験を繰り返してきましたが、
これからはダイアモックスを服用しての高山病研究という段階に移行します。
(実験内容・結果・検証)
① 飛行機でラパス(3,500m)に到着するが、ペルーのときと違いはあるか?
→頭痛が起こらなかった。ダイアモックスが確かに効いているようだ。
到着してすぐに眠らなかったことや、初日の夜は夜行バスで眠りが浅かったこともプラスに作用。
② 未知の高度・5,300mまで行ってもダイアモックスは高山病を抑えてくれるのか?
→問題は認められなかった。
③ そんなに大丈夫なら、走ってみたらどうか?
→4,400m地点でダッシュしてみたが、問題は生じなかった。
④ ちなみにお酒飲んでみたらどうか?
→ワインをボトル半分飲んでしまったが、異常は現れなかった。
⑤ 副作用はどんなもんか?
→手足の指先がしびれることもあるが、行動には一切支障なかった。
【確定】ダイアモックスは高山病に著しい効果がある。素晴らしい。
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10777899 -
<2011年3月>道東
毛という素材
高山病対策に光が見えた一方、寒さ対策はまだまだのところにいました。
素材を指摘されたのでワードローブを確認したところ、綿やらポリエステル、アクリルが多くて、
あったかいな〜と長年愛用している服なんかはウールだったのです。
セーターはもちろん、靴下もしっかりウールを重ね履きして流氷を見にいきましたが、なんと気温は8度!
流氷の影も形もなく、全然寒くない・・・。
3月の北海道がかなり暖かいこともあるのだと学びました。
(写真は摩周湖) -
<2011年11〜12月>伊豆ヶ岳など
晩秋〜初冬にお勧めの山
2011年も仕事がハードでトレーニングする暇もなく、気が付けばネパールが目の前に迫ってきました。
慌てて山に行ったのですが、陽が短く、雪の危険があるので、夏山のようにがっつり鍛えることはできません。
そんな時期に体力を作れるお勧めの山を紹介します♪
・伊豆ヶ岳(奥武蔵)正丸駅から吾野/西吾野まで
・戸倉三山(奥多摩)
どちらもアップダウンがあり、鍛えられます。
もちろん、アイゼンをお忘れなく! -
<2011年12月>ネパール
高地では、消化機能が低下する
減量や筋力がずいぶん足りていない状態で出かけたアンナプルナ5日間。
今回は最高点が3,200mですが、プレ・キリマンジャロとしてなるべく状況を近づけるためにもダイアモックスを服用しました。
宿泊は2,900m地点のゴレパニが最も高かったのですが、1人旅ならではのトラブルを経験しました。
夕食にラザニアを頼んだのですが、かなり大きい・・・。
例えるならピザ1枚を1人で食べるようなもの。
食べ物を残すことができない私はもちろん全部食べるのですが、
翌日になっても胃に残っているような感じがしたのです。
ちなみに、ビールも毎日飲んでいましたが、缶でなく瓶で出てくるので、1人で全部飲むわけですハイ。
アップダウンの激しい道を歩くには堪えました。。
【確定】高地の食事は、腹八分目まで。
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10777708 -
<2012年1月>函館
山装備なら余裕の雪国?
再び函館です。
3年前は観光などとてもできない寒さと感じましたが、
今回は山装備で来たためかバリバリ観光できてしまいました。
とはいえ気温はマイナス6度くらいで、
極端な寒さではなかったようです^^; -
<2012年1月>安比高原スキー場
これがキリマンジャロ山頂の寒さ
気温は氷点下14度ほど。
しかも強風でゴンドラが停まってしまうような荒天。
これぞキリマンジャロで最悪の天気に当たるような感覚です!
余談ですが、露天風呂に漬かると、5分もしないうちに髪の毛が「つらら」になってしまったことに驚きました(≧∇≦) -
<2012年2月>さっぽろ雪まつりと旭山動物園
寒さ訓練最終章★寒いところでどれだけじっとしていられるか
北海道の中でもアクセスしやすい都市で、とても寒いところといえば旭川ですね!
旭山動物園のキングペンギン達がお散歩するのはとても人気のあるイベントなので、場所取りを兼ねてじっとしていました。
気温はマイナス10度。
山装備完璧でも30分も動かないでいるのはけっこうきつかったです。
ウフルピークでは記念写真の順番待ちで30分くらい待ちましたので、
ここで一度体験しておくといいですよ☆
ペンギンたちもとてもかわいいです(*^▽^*) -
イチオシ
<2012年4月>御前山など
花粉症のせいでぐっと短くなった春の登山シーズン
シーズン初戦、ならびにGWから梅雨入り前までにお勧めの山を紹介します♪
・高川山(大月周辺)→初心者にもお勧め。富士山の眺め良し
・高水三山(奥多摩)→3つの山を制覇する達成感満点の山
・御前山(奥多摩)→4月末はかたくりの花がキレイ。奥多摩湖の眺め最高。初級者向け
千里の道も、一歩から。
(写真はサス沢から眺める奥多摩湖) -
<2012年7月>安達太良山
キリマンジャロは火山です
富士山も火山ですが、キリマンジャロの前にぜひとも火山を歩いておくことをお勧めします。
登頂日、5,500m付近はガレていて、一歩進んで半歩下がるような足場なので、そういう経験をしていないと心が先にギブアップしてしまいます。
実際に、ギルマンズポイントを目前にリタイヤしていく登山者は大勢いました。
安達太良山では、特にくろがね小屋から山頂への道がズルズル滑りやすいのですが、難しい山ではないし、東京から日帰りが可能な火山なのでお勧めです(*^_^*) -
<2012年8月>谷川岳
夏に東京から日帰りできるハードな山
梅雨明けから9月までの暑い時期に鍛えたいが、連休が取れない人にお勧めの山を紹介します。
・谷川岳→西黒尾根を下りに使うと急にレベルアップします。危険なので慣れた人向け。
・男体山(日光)→高低差1,200m。途中岩場もあるが、体力さえあれば充実した1日になります。
・鷹巣山(奥多摩)→東日原から登り、奥多摩駅まで下るルートは激しいです。
注意点として、まず雷です。
いくら陽が長い夏場とはいえ、15時を回ると危険ですので早朝出発を心掛けてください。
水は最低2リットル。死活問題です。 -
イチオシ
<2012年10月>八ヶ岳
メンタルを鍛える
自信をつけるために、実績を作りましょう。
八ヶ岳は豊富なルートがありますが、テント泊で2泊3日、装備は15kg(男性は20kg以上)を担いで歩き回ると相当の自信になります。
キリマンジャロではポーターさんが10kgまで持ってくれるため、重くて辛いことにはならないのですが、辛いというのは相対的なもので、より辛い経験をしておけば「あの時に比べれば余裕だ」などと気持ちを強く持てるもんなのです。 -
<2012年10月・11月>
秋の登山の危険性
秋は天候も安定し、涼しくなって、紅葉も見られる山のベストシーズンだと思いますか?
10月・11月はスズメバチが狂暴でとても怖いシーズンの1つです。
年末年始に海外遠征される方は、こんなところで事故死しないようご注意を!
中でも最強戦士のオオスズメバチは地中に巣があるので発見が遅れ、集中アタックを受けて死ぬ可能性が高いのです。
私も、踏んで初めて巣を発見したという恐怖の経験をしました。
スズメバチはどんなところにいるか?
→低山によく出没します。甘いものが好きなので、ぶどう畑がある地域は要注意。
活動時間は決まっているのか?
→暑いのが大好きで、日中は元気に活動します。
出会ってしまったらどうすればいいのか?
→足音を立てずに逃げましょう。騒いだり、手で追い払ったり、地面に振動を与えてはいけません。
(写真は紅葉の巻機山) -
<2012年12月>マレーシア・キナバル山
実験の集大成。まさに予行演習。
元旦に4,095mに登る目標に向かって、体を作ってみることにしました。
こういった「目指す時期にピークを持っていく練習」というのは自信になりますし、やっておかないと本番直前に頑張りすぎて怪我をするというあっけない敗退になる可能性もあります。
部活でも、大きな大会前に必ず練習試合ってありますよね。
高山病を始め、全項目をクリアし、いよいよキリマンジャロに王手です!
ここで、女性特有の問題について書いておきます。
長時間青空トイレしかない日に当たってしまうと地獄ですよね。
今回、私は当たりそうだったので薬で早めました。
このピルの副作用で食欲旺盛になって体重が増えてしまったのですが、
元々減量していたので問題にはならずに済みました。
結局キリマンジャロでは当たらなかったためピルを飲むことはなかったのですが、体の変化を見るためにも、女性は事前に一度試してみるべきです。
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10775892 -
<2013年2月>目出し帽購入
キリマンジャロ出発は9月なので、目出し帽などという冬の道具は買えないかもしれない!と思い(ネットではもちろん買えるでしょうけど、チクチクしたら嫌なので、試着したかったのです)冬のセールでゲットしました。 -
<2013年7月>北岳
本格的な追い込みスタート
梅雨明けと同時に体の絞込みとさらなる筋力増強に取り組みます。
北岳は日本で2番目に高い山ですが、傾斜はかなりきつかったです。
重量があるとゆっくりでも良い訓練ができますが、
広河原から日帰りでの往復にチャレンジするのもアリと思います。 -
<2013年7月>利尻岳
火山を歩く+体力強化
日帰りの山としては高低差1,500mもあり、
標準タイムが9時間というけっこうな山。
9合目より上は火山なので、キリマンジャロ直前に鍛えるには最適の山かもしれません。
私は8時間で往復しましたが、筋肉痛にならなかったので自信になりました!
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10795379 -
イチオシ
<2013年8月>燕岳
メンタルを鍛える その2
北アルプス3大急騰の1つ・合戦尾根を、フル装備で登ってみる。
だけでなく、下りは走って下山する。
真夏の暑い日でした\(^o^)/
出発前の2か月は、とにかくハードなことをして自信をつけること、
私の体力は無尽蔵だ、などと自分を洗脳することに専念しました。 -
<2013年8月>鳥海山
登頂日を想定した、睡眠不足で歩き続ける訓練
キリマンジャロ登頂日は23時に出発し、お昼過ぎまで歩き続けますので、
ものすごいハードです。
短い人でも12時間、長い人だと16時間くらい歩くことになるのでしょうか。
これはちょっと・・・体験できるような山が見当たりません。
そこで私は、こんな計画を立てました。
① 金曜日、会社上がりに夜行バスに乗り込む
② 1泊2日推奨の鳥海山に日帰りで登山→その日また夜行バス
③ 早朝に帰京
つまり0泊3日で東北の名だたる山を制するという無謀な内容。
これ、コストも最低限で済みますし、お勧めです^^;
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10805730 -
<2013年9月>仙丈ケ岳
直前の高所順応
出発前週に高地滞在して、少しでも高度順応を獲得しておくと効果が期待できるのは上述のとおりです。
東京から近くてできるだけ高いところにある山小屋ということで、仙丈小屋(2,900m)にお世話になりました。
あいにくの荒天でバスも小屋もガラガラ。ラッキー☆
アルプスには他にも3,000mくらいの山小屋がたくさんありますが、
東京からだと近くて安い南アルプス、
その中でも難所がなくて怪我しにくい仙丈ケ岳は直前のお出かけにぴったりかもしれません♪
(写真は荒天時のお楽しみ・ライチョウ)
なお、出発前日には足裏リフレクソロジーをしておくと◎です。
私が行きつけの某サロン(知りたい方、個別メッセージくださいませ)では、
60分のコースを受けると2週間くらい体がポカポカになります。
免疫力が一時的に高まり、寒さにも強くなるので、
いつもお世話になっています^^ -
<2013年9月19日>ウフルピーク登頂
こうして5年以上の月日をかけて、ウフルピークに到達しました。
長い旅行記にお付き合いいただき、
誠にありがとうございましたm(_ _)m
参考旅行記→http://4travel.jp/travelogue/10815450
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この旅行記へのコメント (11)
-
- Sagres★さん 2020/03/20 18:37:34
- 私もいつか・・・!
- らびたんさん
初めまして。
今年の正月、エチオピアへ行った事をきっかけに、キリマンに興味を持ち始めた者です。
私は登山靴すら持っておらず、普段、トレッキングすらしていない運動不足人間です。
少しずつ準備をしつつ、いつかキリマンに行けたら・・・等と、夢のような事をぼんやり考えていたところ、らびたんさんの旅行記に出会いました。
登頂の様子も詳しく書かれていたのでとても参考になりました。
コロナ肺炎の関係で海外へしばらく行けそうにないですし、
ある意味、国内で登山トレーニングする良い機会と捉え、
体力づくりをしていきたいと考えています。
旅行記参考になりました。
よい旅をお続けください♪
Sagres★"
- らびたんさん からの返信 2020/03/21 07:05:54
- Re: 私もいつか・・・!
- Sagres★さん、はじめまして。
エチオピアいいですねー!
ダナキル長年憧れつつ、実現できずにいます。
キリマンジャロ懐かしくも昨日のことのように思い出せます。
健康で長時間歩ける方であれば誰でも登頂可能なのがキリマンジャロのよいところですね。
準備をしっかりすればするほど楽に登れます。
いつか実現できるといいですね(^_^)
今年はおっしゃるとおりコロナのせいで、国内に留まってトレーニングが吉かもしれません(>_<)
応援しています!
らびたん
-
- 夏子の探検さん 2017/04/24 22:43:15
- お返事無くてOKですよ。
- らびたんさん、一番古い?キリマンジャロ制覇の行程、素晴らしいです!!
こうして、準備万端整えて、精神的にも鍛えて、アスリートさまでしたのね。
知らなくって、ごめんなさい。ホント素晴らしいです。
脱帽しました。前に向かって目標の為に進むと言う努力と計画、流石です。
兎に角、素晴らしい☆☆☆☆☆
私も日々の生活、頑張ります。ありがとうございました。
夏子
-
- ほいみさん 2017/02/02 12:34:13
- 感動しました!
- 実は2月19日からキリマンジャロに行くので、4トラ内を捜しているうちに、らびたんさんのところに辿り着きました。
私は高いところが好きなんですが、低酸素にはとても弱いです。
スイスの登山電車でも気持ちが悪くなってしまいます。
高山病で断念したことも3回あります。
ただ高山病との付き合いが上手になるとともに、ダイアモックス効くじゃん! ということが分かり、5000m前後のところを何回か行くことが出来るようになりました。
が! キリマンジャロってけっこう急に高度が上がるし、最終日の予定表を見る度に「無理だ〜」と諦めてました。ところが先々週、意外な事態の展開から、勢いでツアーを申し込んじゃいました。
らびたんさんのキリマンジャロ編、凄く参考になります。
- らびたんさん からの返信 2017/02/02 17:04:34
- RE: 感動しました!
- ほいみさん、はじめまして^^
メッセージありがとうございます。
もうすぐキリマンジャロに向かわれるのですね!
頑張ってください☆本当に応援しています!(^^)!
私も低酸素に弱く、試行錯誤してやっと登った感じでした。
ダイアモックスすごい効果ありますよね。
キリマンジャロでもとうとう最後まで頭痛は出ませんでした。
登頂日は長い時間歩くので本当に疲れると思います・・・
ホロンボハットに帰りつき、泥のように眠りました。
全部が素晴らしい思い出です。
ギリギリ乾季で行けるでしょうか?
お天気に恵まれるといいですね☆
私は登頂日吹雪で残念でした〜。
旅行記拝見できることを楽しみにしていますね(*^_^*)
らびたん
-
- たるとさん 2014/06/23 16:08:06
- あこがれます!
- はじめまして、利尻山の旅行記からリンクをたどってお邪魔しました。
私はヨーロッパアルプス、日本の高山は何度も行っているのですが、
五大陸の最高峰のひとつでもあるキリマンジャロなんて、
まったく行けるとは思えませんでした。
高山病、冬山の経験、体力・・・いくつものステップを踏んで
登頂された記録を見て、同年代(だと思います)の女性として
とても勇気が湧きました。
私もいずれチャレンジしてみたいです!
でも・・・北岳を日帰りなさるなんて、やっぱり私よりずっと体力がありそうですね(^o^;
- らびたんさん からの返信 2014/06/23 16:49:59
- RE: あこがれます!
- たるとさん、こんにちは^^
メッセージありがとうございます☆
去年の連休のときに利尻&礼文に行かれたんですね♪
私が行ったのはその翌週でした。
同じく原付で時計回りにぐるっと一周しましたし、
ウニが本当においしかったこと、最高の思い出ですよね\(^o^)/
キリマンジャロの準備記録までお読みいただき、ありがとうございました。
長文失礼しました。
氷河が消えてしまう前に、ぜひ挑戦なさってください!
私なんてまだまだ・・・有名なN口健さんなんかは、利尻をなんと5時間で往復されたそうです!
たるとさんは自然がお好きとのこと、
私もNZやスキー、八重山などなど、とても好きです(*^▽^*)
フォローさせていただきましたので、これからの旅行記も楽しみにしていますね☆
らびたん
-
- tanupamさん 2013/12/26 12:37:07
- 平凡なんですか・・・???
- らびたんさん
こんにちは
以前、キリマンジャロ登山の旅行記読ませていただいて
親子で登山されたんですよね、すばらしいなぁ〜〜と思
っていたところ、こんなに用意されていたとは・・。
とっても、平凡なOLさんとは思えませんけど。
体力しっかりある、スポーツ万能とか?
自分の足で歩く登山はあこがれです。
仕事で白馬岳に登山したことしか、あとはハイキング程度
の高尾山くらいでしょうか、ありません。
今度、コタキナバルへ行く予定していますが、キナバル山
はあこがれでしかありません。
体力作りして、登山もいいのかなぁ、
とホント思わせていただいた、すてきな記録です!
tanupam
- らびたんさん からの返信 2013/12/26 15:14:32
- RE: 平凡なんですか・・・???
- tanupamさん
こんにちは^^
メッセージありがとうございます!
こんなに長い準備記録を読んでいただけでも恐縮なのに、
キリマンジャロのほうも読んでいただいたとは、本当にありがとうございます。
思いつきや世界一周旅行の途中で立ち寄って登れてしまう人も
たくさんいらっしゃるのですが、
私は貧乏性なのか「大金かけるなら絶対登頂したい。2度目はない」
という気持ちで準備しました^^;
私も父も運動神経は平均以下で、特に秀でた能力があるわけではありませんが、
小さい頃によく山へ連れていかれたので「歩く土台」はあるのかもしれません。
健康で歩ける人なら誰でも楽しめるのが登山のよいところだと思っています。
tanupamさんはお仕事で白馬岳に行かれたのですか!
うらやましいです☆
私もいつか夏の大雪渓を歩いてみたいです(*^_^*)
もうすぐボルネオ島に行かれるとのこと、
晴れるといいですね!
これからもお互い、安全で楽しい旅行をしましょうね〜(*^▽^*)
らびたん
-
- 琉球熱さん 2013/12/25 23:47:01
- 完璧
- らびたんさん、こんにちは
いや〜 あっぱれ!
緻密かつ周到ですね。
データを取っていく、検証する、、、口で言うのは簡単ですが、仕事以外でこれを実行するのは意志の強さも必要かと。
参考になるというより、腹の底から感心しました。
キリマンジャロと言わず、近隣の山でもこうありたいものですね。
最近、長野県警山岳遭難救助隊の本を数冊読んだものですから、山の遭難の恐さを改めて考えています。
同時に、その陰で危険と隣り合わせで人命救助に奔走する人たちがいることも。
ダイビングも登山も、一番大切なのは、笑顔で帰還することですね。
- らびたんさん からの返信 2013/12/26 11:12:57
- RE: 完璧
- 琉球熱さん、こんにちは^^
メッセージありがとうございます!
あんな細かい、ごく一部の登山者向けの記録に目を通していただき、
大変恐縮です(^_^;)
長野県警山岳遭難救助隊の本、私も読んでみますね!
怖いもので、山でも海でも慣れてくるとどうしても油断してしまいますので、
定期的に自らの甘さを振り返る機会を持たなければと思っています。
> ダイビングも登山も、一番大切なのは、笑顔で帰還することですね。
本当に、これに尽きますね!!!
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