2011春、韓国旅行記23(31/32：補遺)：百済歴史文化館(1/2)：ジオラマ展示、建築模型

2011/04/12 - 2011/04/16

最近建設された百済歴史文化館の展示品紹介です。1350年ほど前に滅びた百済文化の遺物は数少なく、今も発掘調査が続けられています。古代日本との繋がりも深く、百済文化を知るには、日本の奈良を訪ねた方が早いとも、韓国国内で語られているようです。

エリア 扶余(韓国)

660年の百済滅亡の時の戦いの様子を再現したもののようです。新羅軍が5万人、これを上回る唐の水陸13万人の大軍が百済を攻めました。

同じ展示の別の場面のアップです。負け戦を連想させるような折れた旗や血のりが表現されています。

背後の明かりで浮かび上がった船の光景です。百済時代では大型船かも知れません。百済が新羅と唐の連合軍に攻められた時、中国軍は陸路と海を渡って水路からも攻めてきたようです。

660年の戦いの時の唐軍と新羅軍の主力の移動経路を示した図のようです。赤色で記されたのは、海を渡っては攻め入った唐軍です。663年には、白村江の戦いで、倭国・百済遺民の連合軍が、唐・新羅連合軍に敗れました。

『百済の農業』のタイトルがあった展示コーナーです。牛に鋤を引かせて耕す農作業風景です。千年以上経った今でも、アジアの国にはこの光景が残っています。

展示室の入口付近の光景です。築城の光景などが展示してありました。

農家の室内光景です。

農家の室内です。機織り光景のようです。

農家の庭で飼われている鶏の光景です。この光景は、いまでもアジアの国では普通に見ることが出来ます。

『百済の農機具』のタイトルがあったコーナーです。鑿を使った木工作業の様子です。椀を作っているようです。

『百済の工業』のタイトルがあったコーナーです。鑿を振るって、器を作っているところのようです。

鍛冶の様子表わしたジオラマです。農機具を製作しているところでしょうか。

『百済の商業』のタイトルがあった展示コーナーです。大勢の人で賑わう街角光景です。

穀物らしいものを量り売りする商人と買い物客の光景です。量り売りの時代は、戦後しばらくの間、日本にもありました。

同じく、大勢の人で賑わう街角光景のアップです。人の表情が、かなりリアルに表現してあります。

台の上に並べた反物を取引する光景です。反物を手にとって、客に勧めています。

『百済の窯業』のタイトルがあった展示コーナーです。青磁や白磁に代表される韓国の窯業は、日本に大きな影響を与えました。

薪をくべる窯の焚き口のアップです。中部地区で陶芸作品を製作されていた加藤唐九郎さんは、登り窯に火を入れた後、不眠不休で温度調整をされていたことが、当時の新聞で紹介されていました。志野焼の名人でした。

同じく、火の管理をしている当時の様子を表わしたジオラマ展示です。そう言えば、服装まで当時とそっくりに見えます。

焼き上がった壺などを並べている光景です。奥の方の人物などは、立体的な人形ではなく、パネルです。

左端に座っているのは、王様か貴族のようです。その前に部下たちが神妙そうに居並んでいます。

未盗掘の陵から出土した武寧王(462-523年)の墓碑銘の拓本です。武寧王は百済の第25代王(在位:502-523年)です。1143年に執筆開始され、1145年完成下韓国の歴史書、三国史記や、日本で編纂された日本書紀にも記載されている王です。

建築の様子を表現した、かなり大がかりなジオラマです。

再建された天政殿の縮小モデルです。

再建された五重塔の縮小モデルです。

天政殿の縮小モデルの上には、額も展示されていました。

彩色に使われた塗料見本のアップです。現在でも王宮や寺院などの再建工事や修復作業で使われているものでしょう。赤と、黄色、それに緑の塗料です。

天政殿の縮小モデルの上には、額も展示されていました。

同じく、当時の建築物の内部構造を示した断面モデルです。屋根瓦の下の構造等も分かりやすく展示してありました。

同じく、当時の建築物の内部構造を示した断面モデルです。屋根瓦の下の構造等も分かりやすく展示してありました。