鎌倉和賀江嶋－2013年初夏

2013/06/09 - 2013/06/09

　材木座海岸の南端にある和賀江嶋あたりは鎌倉市と逗子市の市境線が不自然に南に折れて飯島崎に向かう。旧道小坪海岸トンネル入口からこの境界線沿いに小さな道があるが、これが名越坂切通が出来る前の古道であろう。やぐらも見られる。
　鎌倉時代に陰陽師が四境祭を行ったという小壺（小坪）とは石祠などが建っている飯島崎のこのあたりだったのであろうか。だとしたら和賀江嶋までを鎌倉中としていたのであろう。
　飯島崎からは飯島公園があり道は不確かになるが、正覚寺や海前寺、神明宮、小坪寺の前を通る道路に繋がっていたのが昔の海岸道路であろう。一の宮神社から旅人たちは一の宮神社から須賀神社を通って逗子に抜けて行ったのであろう。
　「和賀江嶋」史跡碑（鎌倉町青年団、大正13年（1924年）建立）は2009年10月の台風16号の高波で転倒し、保管されていたが2012年2月頃までに復旧された。
　転倒した石碑を元のように建てるのに2年余りも掛かったのはいかにも鎌倉市文化財課らしいのだが、逗子市との境界線上にあり時間が掛かったのだという。こんな調子だから、落選して推薦を取り消した世界遺産「武家の古都・鎌倉」のまとめでも逗子市との交渉が大変だったとでも言いたいのであろうか？
　「和賀江嶋」史跡碑は鎌倉に向いて建てられている。満潮時には船ででも見なさいということなのであろうか？
（表紙写真は和賀江嶋）

エリア 鎌倉(神奈川)

小坪方面。

材木座海岸。

「和賀江嶋」標石。今日はここで会合している一団がいる。

土のような岩礁に建て戻された「和賀江嶋」史跡碑。

土のような岩礁に建て戻された「和賀江嶋」史跡碑。

「和賀江嶋」史跡碑（鎌倉町青年団、大正13年（1924年）建立）。

「和賀江嶋」史跡碑。

「和賀江嶋
和賀トハ今ノ材木座ノ古名ニシテ此ノ地住昔筏木運湊ノ港タリシヨリヤガテ今ノ名ヲ負フニ至レルナリ和賀江島ハ其ノ和賀ノ港口ヲ扼スル築堤ヲ言ヒ今ヲ距ル六百九十四年ノ昔　貞永元年勧進聖人往阿弥陀仏ガ申請ニ任セ平盛綱之ヲ督シテ七月十五日起工八月九日竣功セルモノナリ
大正十三年三月建　鎌倉町青年團」
貞永元年は1232年

和賀江嶋。

和賀江嶋。

和賀江嶋。