2012/04/07 - 2012/04/07
93位(同エリア243件中)
まみさん
早春の花は冬の終わりを告げるからでしょうか、待ちわびる心が強いです。
そして、新しい季節への期待と、期待があるがゆえの不安のような、ブルーめいた気分も同時にかきたてられます。
そんな春を告げる代表のようなカタクリの群生地がある小川町。
その存在を知ってから毎年のように出かけていましたが、去年2011年は東日本大震災後の計画停電のため、あきらめました。
計画停電で電車が走らなかったあのときは、それ以外の時間は走るとわかっていても、遠くに出かけたら、二度と家に戻れないんじゃないか、という不安がぬぐえませんでした。
なので、カタクリの花が咲き始めたことを知っても、涙をのんであきらめるしかありませんでした。
というわけで、2年ぶりとなった小川町のカタクリとニリンソウの里。
行く前に小川町の観光局に電話をして、満開であることを確認して、浮き足だって出かけたのに。
哀しいことに、私自身が撮影散策をできた12時から15時半までは、ずっと曇り空でした。
でも、午前中、晴れていたので、カタクリの花がちゃんと開いていただけでも、幸いでしょう。
そして確かにカタクリの里はぎっしり満開でした。
花が痛み始めたものもやや目立ち、ぎりぎりでした。
けど、果実だって腐り始めるぎりぎりが一番甘いものです。
それに、今回はカタクリで、マクロレンズを使ったいろんな写真が試せました。
こういう写真が撮りたかったんだ!
というのが、私なりに実現できました。
おかげで、たちまち気分が浮上した、ゲンキンな私@
逆に日差しが強かったら、ああいう写真は撮りづらかったかもしれません。
東武東上線の小川町駅前からいつものように路線バスに乗ったのですが、やって来たバスは、大勢のハイキング客を降ろしました。
でも、まだお昼前だというのに、乗ったのは、私と、地元の人の2人だけでした。
せっかくカタクリが満開なのに、みんな見に行かないのかな?
そして、カタクリの里の最寄りの伝統工芸館に着いたときも、帰宅するハイキング客がたくさんいました。
一体、どういうこと? みんなどうしてそんなに早く帰るの?
午後、曇ってきたから、みんな早々に引き上げたの?
もうカタクリは見頃じゃなくなったの?
………なぁんて心配していたら、なんと、本日4月7日は、奇しくも東武鉄道が主催する健康ハイキングの日で、ターゲットが小川町のカタクリとニリンソウの里だったようです。バッティングしていたわけです。
私はハイキングにはあまり興味がないので、全くチェックしていませんでした。
ハイキング客は小川町のとなりの駅のつきのわ駅で下車して、一駅分を歩いてきたそうな。
わあ、すごいな。一駅分といっても田舎の駅らしく、つきのわから小川町までの区間が長いのに@
この日は2,000人以上の参加者があったようです。
でも、ハイキング客の目的はハイキング。
みなさん、一面のカタクリに感激していましたが、あまりカタクリ撮影に時間をかけないし、満開のカタクリはあちこちにあるので、撮影していても、混雑を感じることはありませんでした。
むしろ、のんびり撮影できました。
おそらく、本日、東京の桜が満開を迎えたことも影響しているでしょう。
私自身も、そういった桜を撮りに行くか、やはり予定どおりに小川町に行くか、一時、迷ったくらいですから。
カタクリは花が下向きなので、ほとんど腹這いにならないと、いいかんじの写真は撮れないです。
私のお供の一眼レフCannon EOS Kiss X5はバリアングル液晶なので、カメラだけを花の下から覗き込むように撮ることは可能ですが、それも限界があります。
私自身が花の下から覗き込むようにしないと。
まあ、花を相手にしていると、そういう、乙女だったら人には見せられない姿勢をとることはよくあるのですが(苦笑)。
撮り終わって液晶画面で確認していたとき、「いい写真が撮れましたか」とおもむろにハイキング客の1人に声をかけられました。
と同時に、「見ているこちらが苦しくなるような姿勢でしたよ」と笑われてしまいました(苦笑)。
<2年ぶりの4度目の小川町のカタクリの旅行記のシリーズ構成>
□(前編)ぎっしりのカタクリ・カーペットと山道を彩る春の花
■(後編)マクロレンズでいろんなカタクリの表情を探りながら
<これまでの小川町カタクリの旅行記>
2010年3月26日
「はかない日差しの下の小川町カタクリ詣(1)反り返っている方が貴重だったカタクリ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10443388/
「はかない日差しの下の小川町カタクリ詣(2)心慰められた可憐な春の花」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10443389/
2009年3月26日
「3度目の小川町もカタクリを求めて(1)西光寺のしだれ桜から始まって」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10320826/
「3度目の小川町もカタクリを求めて(2)7年目のコンニチワ、カタクリさん」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10320829/
2008年4月3日
「今年も小川町のカタクリを求めて(1)念願の満開のカタクリ」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10231097/
「今年も小川町のカタクリを求めて(2)カタクリ以外の魅力」
2007年3月21日
「小川町のカタクリの里を訪ねて(1)プロローグ(西光寺)とエピローグ(埼玉伝統工芸館みやげコーナー)」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10133745/
「小川町のカタクリの里を訪ねて(2)まだまだプレリュード(カタクリ以外の野山の花)」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10133756/
「小川町のカタクリの里を訪ねて(3)クライマックス(本命のカタクリの花)(完)」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10133787/
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10231268/
※アクセスメモ
東武東上線小川町に到着したのは11時35分頃。
そのあと駅前一番手前のバス停から小川パークヒル行きの11時41分発のバスに乗り、伝統工芸会館前にて下車。乗車時間5分ほどで運賃180円(Pasmo/Suica OK)。
伝統工芸会館のトイレの裏の臨時駐車場を抜けて先に西光寺へ。
和紙のふるさと小川町公式サイト
http://www.town.ogawa.saitama.jp/
小川町花ごよみ───カタクリの開花状況をチェックしたサイト
http://www.town.ogawa.saitama.jp/kankou/hanagoyomi.html
小川町の公式サイト
http://www.town.ogawa.saitama.jp/
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しっとりたたずむカタクリ
西光寺裏から山道を少し歩き、2カ所目の群生地にやって来ました。
群生地といっても、カタクリがいくつかずつ固まってポツポツと咲いているので、いまのところ柵はなく、近くで下から覗き込むように撮影することができます。
でも、うっかり他の花を踏んづけてしまわないように気をつけなくては。
レンズを交換してマクロレンズを装着しました。
この子をターゲットに、ゴザ代わりにもってきた大きなビニール袋を敷いて撮影開始!
ちなみに、この写真もマクロレンズで撮りました。
おかげで、まわりがしっかりボケてくれました。 -
花びらの美しいラインを狙って
この子をマクロレンズのターゲットにしたのは、反り返った花びらの全体の姿が良いだけでなく、この花びらのラインがくっきりと出ていたためです。
とはいえ、はじめはシベにピントを合わせようと思ったのですが、なかなか合わなくて……。
で、シベを無視して、花びらのラインにピントを合わせるのも良いではないかと思い始めました。 -
ココア・パウダーをたっぷりつけたチョコレートようなおしべ@
やっとシベにピントが合いました。
おしべの方に合っていて、めしべのピントは甘いですけどね。
ここで、反り返った花びらの裏側のラインの美しさに気付きました。 -
花びらのなだらかなライン
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天使の羽のような花びら
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くっきりと描かれたライン
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なんとなく造形美@
しべのピントもいまいち甘いのですが、あしからず@ -
カタクリの隠れたる美しさ
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めしべを通して葉っぱを眺める
葉っぱの模様の面白さも出そうと欲張ってしまったのですが(苦笑)。 -
花の中心にチョコレートが5粒@
両脇の反り返った花びらの反り返るラインも、美しいです。 -
金のとんがり頭の帽子
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くっと曲がった茎と、反り返った花びらのライン
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今度は花びらの美しいぎさぎざ模様に注目して
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やさしいギザギザラインは桜の花びらのよう!?
こういう写真は、EOS Kiss X5のバリアングル液晶を駆使できれば少しは姿勢がラクになったと思いますが、ファインダーから覗き込まないとマクロレンズでのピント合わせは難しく、すぐにずれてしまうので、ふつうにカメラを構えて、ほとんど腹ばい状態で、下から覗いて撮影しています。 -
三つ叉に割れためしべ
やっとめしべにピントが合わせられました! -
美しいギザギザライン
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ほっそりとはかなげな美しい姉妹
これもマクロレンズで撮影しました。
背景が見事にボケてくれました@
今度はこの子たちをターゲットに……と思ったけれど、苦しい姿勢で撮っていて疲れてしまったし、あれ以上のバリエーション写真はゲットできそうになかったので、レンズを交換して、いつもの高倍率ズームレンズにもどしました。 -
かすかな光をその花びらに受けて
望遠ズームで撮りました。
掃きだめに鶴、というかんじがでているでしょうか。
いやいや、掃きだめ、なんて失礼なたとえですが、あくまでムードをたとえたものです@ -
3番目のカタクリ群生地へ
ニリンソウもあるところですが、今回、ニリンソウは、まだほとんど花を咲かせていませんでした。
代わりにフキはたくさんありました。 -
ちっちゃな妖精たちがぎっしりで壮観@
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カタクリのお友達
フキです。
遠目でも、カタクリに混じって、この黄色い姿がポツポツとよく目立ちました。 -
焼却炉?
ここで、東武健康ハイキング参加者のために、甘酒が用意されていたようです。
でも、2,000人分を用意したのに、午前中だけで、あっという間になくなってしまったとのこと。
いやはや、ハイキング・ブームですなぁ。
カタクリの群生地はまだ続くのですが、この先は曇天だと薄暗くなってしまって写真は撮りにくいし、近くに寄れないのでしょうから、今回はここで戻ることにしました。 -
竹林の間の小径を戻る
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強風にさざめき揺れる竹・その1
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強風にさざめき揺れる竹・その2
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あまりの強風にしなる竹
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ぶんぶんうなるように揺れる竹林
15時近く、一時、ものすごく風が強くなり、ポツポツと雨も降り出してしまったのであせりました。
1日晴天だと思っていたので、雨具の用意をしていませんでしたから。
でも、雨というより、雲からちょっと雨漏りしちゃった、という程度の滴だけでした。
やがて風も止みました。
強風のおかげか、太陽を覆い隠していた雲に隙間が出来て、かすかに日差しが戻ってきました。 -
西光寺方面に戻る途中の開けた斜面
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かすかに雲間から覗く太陽の光で透き通ったカタクリ
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ひっそりと
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光に溶けそうなカタクリ
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第二の群生地でカタクリ写真をもう少しゲットしよう!
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花びらの筋がくっきり出た美人姉妹をターゲットに
再びマクロレンズでチャレンジすることにしました。 -
染めたような、くっきりしたライン
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きれいにカールしてこれほど筋がくっきりしたカタクリさんは、めったにない!
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その模様をよぉく見せて@
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ぎざぎざ模様の、手描きのようなふぞろいさもイイ!
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こちらはやわらかく花びらを広げて披露して
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カタクリの若草物語
まだマクロレンズのままです。 -
ユニークなポーズ@
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美しいカール
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こもれ日の中のカタクリ・その1
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奔放に花びらを広げて
バリアングル液晶を立てて、カメラだけを下から花を覗き込ませるようにして撮ってみました。
しかしこれは構図を決めるのが難しいです。 -
みんなでスケート@
これもバリアングル液晶を駆使。 -
こもれ日の中のカタクリ・その2
これもバリアングル液晶を駆使して、液晶の中に写る姿で構図を決めました。
というより、液晶画面に飛び込んできた構図を調整するのがせいいっぱいでした。 -
帰り道───さまざまな形の石碑が並ぶ
いつもなら帰りはコースを変え、川を渡って平坦な道路を行くのですが、今回はもう一度、西光寺裏のカタクリぎっしりの光景が見たかったので、山道を戻りました。 -
墓地の脇に続く山道
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山林の中に石碑が2つ
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再び西光寺裏のカタクリ群生地へ
カタクリは太陽の光がないと花を開いてくれません。カサのように閉じてしまいます。
午後はずっと曇っていたので花が閉じてしまうかと思ったのですが、午前中の太陽のおかげで、まだほとんど花が開いたままでした。
くるっと反り返っている花は少なかったですけど、曇ったばかりのお昼時も、反り返った花がそんなにたくさんあったわけではなかったです。
薄曇りだったので、そんなに急速に花びらが閉ざされたりしなかったようです。 -
見納め、カタクリ・カーペット@
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西光寺の裏の仙元山のふもとの池
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池に添えられた桜模様
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桜がぽつぽつと、山景色に彩りを添える
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西光寺のしだれ桜を再び
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鐘楼越しに見た枝垂れ桜のカーテン
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西光寺にはじまり、西光寺でおわる───小川町のカタクリ詣
ずっと曇天だったのは残念でしたが、カタクリの哀愁を帯びた写真をたくさん撮ることができたので、だいぶ満足できました。
翌日の日曜日は申し分ない天気でしたが、さすがに続けて通ってリベンジしたいと思うほどではありませんでした。
それに……翌日の日曜日は、いよいよ花見です!
今日一日でさらに咲き進んでいるといいナ。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- 吉備津彦さん 2014/08/27 16:32:15
- うつむいた うすむらさきの 君が好き
- カタクリ、良い感じに撮れていますね。
- まみさん からの返信 2014/08/28 22:48:29
- RE: うつむいた うすむらさきの 君が好き
- 吉備津彦さん、こんにちは。ステキなタイトルのコメントをありがとうございます。
> カタクリ、良い感じに撮れていますね。
ありがとうございます。
このときはマクロレンズで時間をかけて、思いっきり近づいて撮りました。いまの自分が見ても、あのときほどの時間と根性をかけてこれ以上撮れるかな〜と思っているくらいです。
-
- eahawkさん 2012/04/12 01:37:29
- こんばんは!
- まみさん
今回も綺麗な写真ですね!!
しかし、マクロ撮影堪りませんね!!!
花の造形美は接近すればするほど、本当に驚かされます!!
eahawk
- まみさん からの返信 2012/04/13 12:36:40
- RE: こんばんは!
- eahawkさん、こんにちは。コメントありがとうございます。レス遅れてすみません。
マクロレンズでの花の撮影は、やっと、こうしたい、と思ったような写真が少しずつゲットできるようになりました。
でも、発想の転換が難しいし、姿勢が苦しかったです。
ついつい花の全体を撮ろうと思ってしまいますしね。
花って小さな宇宙ですよね。奥が深いです。
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