2011/08/24 - 2011/09/07
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prinprinさん
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9月2日 スペインの最終日は、サグラダ・ファミリア聖堂とグエル公園。
世界中から団体さんが来ていました。
↑公園から撮った、サグラダ・ファミリア。
中央に十字架を頂くキリストの塔(170m)、それを囲んで福音書を書いた4大使徒を表す4本、その後ろにマリアの塔、12使徒を表す12本(生誕・受難・栄光の3つのファサードに各4本)、計18本の塔が立つ予定です。
現在完成しているのは、12使徒の塔のうちの8本(98~120m)だけです。
スペインは、キューバのサトウキビ農場でプランテーション経営など植民地活動で大儲けをして、スペインに戻って投資をするバブルの時代でした。
産業革命で繁栄したバルセロナでモデルニスモ建築が流行する中、
サグラダ・ファミリアは、1882年(明治15年)に建築が開始され、
その翌年ガウディ31歳が新進気鋭の建築家として建築監督を引き継ぎました。
しかし1882年パリで株価大暴落、バルセロナで経済破綻が起きます。
1926年(昭和元年)73歳で亡くなるまでガウディはこの建設に携わりました。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 4.5
- ショッピング
- 4.5
- 交通
- 4.0
- 同行者
- 家族旅行
- 交通手段
- 鉄道 高速・路線バス タクシー 徒歩 飛行機
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
開館時間9:00の15分前に着きましたが、すでに列ができていました。とりあえずその列に並んで待ちました。
チケット売り場のある、受難の門のファサードは、現代的な彫刻で、磔刑のキリストや最後の晩餐が彫られています。
テレビで見るとごつごつした尖塔(鐘楼)が目立ちますが、人の目にはファサードが大きく見えるので、思っていたより上品でした。
9:00にサグラダ・ファミリアの鐘が鳴りました。丸い、いい音です。
赤いポロシャツの人たちが出て来たので、1か月前予約した時にプリントアウトした入場券を見せて、「No elevator ticket.」と言ったら、空いた入場ゲートに連れて行ってくれました。 -
西側「受難のファサード」は、教会の祭壇を頭とすると、右腕にあたるほう。
世界遺産「生誕のファサード」とはガラッと違う。
地元の彫刻家ジュゼップ・マリア・スビラクスが制作した物で、賛否両論があるそうです。 -
案内されたゲートで、エレベーターのチケットを買って入りました。
9:20 a 9:30 となっています。
エレベーターのチケットは、エレベーターの整備や悪天候で登れないことがあるので、予約できないそうです。
入口近くのエレベーターは、クチコミで読んだとおり、混んでいました。 (下りもエレベーターが使えるが、ほとんどの人が階段で降りて来る。)
「アスセンソール(エレベーター)・デル・ナシミエント(生誕)」と言ったのに、エレベーターのチケットが違ってました。
入場ゲートに戻って、生誕NAIXEMENTのエレベーターに換えてもらいました。
エレベーターを指定せずににチケットを買うと、入口近くの混んでいるほうをくれるそうです。 -
キリストが浮いてる!
内部は完成したばかりでした。(2010年11月)
スペインを廻って、重厚で豪華絢爛な教会ばかり見て来たので、すっきりして気持ち良かった。
団体客は、私たちの出口(生誕の門)から入って来ました。
月に1度この聖堂で、抽選で市民が5千人参加できるミサが行われます。
主祭壇の地下に、ガウディが最初に手掛けた小さな地下礼拝堂(最も早く建設された場所)があり、地域の人たちの日々のお祈りをしています。
ガウディもそこで祈ったそうです。 -
大聖堂を直進して外に出てから、左側に、ナシミエントのエレベーターがあります。
急いでエレベーターに向かいました。
よかった、まだ並んでない! (聖堂の入場券を予約せずに行った人の旅行記を読むと、8:20分に並んで、買ったエレベーターは10:20となっています。)
オ〜高い。ちょうど目のくらむ高さです。
頂上の橋は、手すりが高くて狭いので、混雑してきたら写真が撮れないと思います。 -
少し降りて来ると、せり出したバルコニーがあって、下を見ると、(生誕の門)池のあるほうの公園。
-
上を向くと、トウモロコシのような飾り。
らせん階段も、吹き抜けをのぞくと目がくらみます。
当時バルセロナは繊維産業が急速に発展し、労働者が田舎から流入して、人口50万人に達していました。
成功した実業家からの巨額の寄付金もありました。
31歳(1883年)建築監督を引き継いだガウディは、まず地下の礼拝堂を7年かけて完成
→教会を計画の2倍の大きさに変更し、壁の装飾も一新
→後陣の壁(十字架の形の聖堂の 頭の部分)
→1893年生誕の門にとりかかり、1926年(昭和元年)彼が事故死した頃、完成しました。 -
降りて来てから、ゆっくり聖堂の中を見ました。
サッカーのグラウンドが入る広さがあります。 天井もとにかく高い。
柱の根元の部分は、曲線的な8角で、→16角→32角→円柱となっていき、
上部は、シュロ(ヤシ)の木のように枝分かれていき、重さを分散して支えるようになっています。
20世紀に入ると繊維不況が訪れ、失業者があふれて暴動が起き、多くの人命が失われました。
サグラダ・ファミリアも、寄付金が集まらなくなって、度々工事が中断しました。 -
柱の絵は、(福音書の筆者)4大使徒のシンボルです。
右はライオンだからマルコ、左は本を読む人の姿だからマタイですね。
→よろしければ、旅行記「キリスト教宗教画の見かた」をどうぞ。 -
天井の模様は、双眼鏡が欲しい。
天井は、直線だけで構成されているので、複雑な天井の形も建設可能になり、力学的にも強い構造になっています。 -
ステンドグラスも現代的で、鮮やかな色でした。
地下のガウディ資料館も行ってみました。
建設当初からの写真を見ると、この周辺はまだ何にもなかったようです。
構造の力を分散させるために力学的に研究した、糸を垂らした模型がありました。
工房もあって、模型を修復しているようでした。
ガウディは自分が生きている間に完成できないとわかっていました。
それで、職人に完成を目指してもらうために、精巧に造られた1/10の聖堂内部の、大きな石膏模型を残していました。
しかし、ガウディが死去した10年後、スペイン内戦が勃発し(1936〜1939年)、
ガウディの工房(受難の門の横、後年住居も兼ねていた)にあった図面や石膏模型も粉々に破壊されてしまい、
駆けつけた弟子たちは、1万個以上の破片を拾い集めて地下礼拝堂に保管しました。
内戦終結後に、20年かかって復元された模型のおかげで、設計の幾何学的な規則性が解明され、建築が進んでいます。
それをコンピュターを使って再制作された大きな模型が展示されていました。 -
熱心なキリスト教徒だったガウディは、近所の教会へミサに行く途中路面電車にはねられ、73歳で亡くなり、サグラダ・ファミリアの地下に眠っています。
弟子たちが、生涯独身だったガウディの棺を担ぎ、バルセロナ中の市民が葬儀に参列しました。
太陽の登る東側に、生誕の門のファサード(個人見学者の出口)があります。
ガウディが生きている時造った、豪華な彫刻で、こちらが世界遺産に指定されています。
祝い喜ぶ人々、生い茂る草花、楽器を奏でる天使たちの中心に、 -
(下)キリストの誕生を喜ぶ聖母マリアと父ヨセフ
教会の名のいわれ「聖家族」
(上)キリストの少年時代
楽器を奏でて祝福する15体の天使たちは、日本人彫刻家 外尾悦郎氏が制作した物です。
NHKのテレビ番組によると、
今秋から「生誕の門」の、高さ8mの扉の制作にとりかかっているそうです。
ガウディは扉のデザインについて何の手がかりも残してなく、
ブロンズなど金属で、草木が生い茂り、虫たちの森を表現した、緑色の扉ができるようです。 -
労働者の祈りの為、誰もが集える教会を建てようとしたサグラダ・ファミリアは、全額寄付によって賄われた為、資金難で建設が進みませんでした。
コロンブス新大陸到達500周年の1992年、バルセロナオリンピック開催され、マラソン中継で世界中に繰り返しサグラダファミリアが放送されて、観光客が急増しました。(1992年65万人→2011年300万人)
入場料の8割は建設費になる為、建設が一気に進みました。(2011年は20億円以上)
今年は建設開始から129年。 完成は、ガウディの没後100年、2026年をめざしているそうです。
カテドラルはどこも長期間かかって造っていますね。 ミラノのドゥオモなんて500年だもの。内部が完成したんだから、急がなくてもいいんじゃない? -
地下鉄で1駅行くと、銀行家サン・パウの寄付によって建設された サン・パウ病院があります。
自由に見学する人が敷地内へ入るのは、見学ツアーの入口より道路をもう少し進んだ、教会の横の入口から入ります。
広い敷地の中には、48棟の建物があり現在も治療が行われていますが、23の病棟は一昨年使命を終えています。
見学ツアーの人たちが、お揃いのベストとヘルメットで廻っていました。 -
昨日行ったカタルーニャ音楽堂と同じ、ガウディのライバル、モンタネールの設計で、この広大な病院の設計にあたり「患者を癒す建築」にしようと考えました。
彼は25歳でバルセロナ建築学校の教授となり、ガウディはその学校で2歳年下の苦学生でした。
モンタネールはその後、校長、国会議員にもなっています。
まだいくつも改修工事をしていました。 -
自由に見学する人が入れるのは、教会だけです。
「花の建築家」として有名なモンタネールですが、教会には花のモチーフはありませんでした。
教会の裏の建物(学校?)にトイレがありました。
教会出たら、ちょうど92番のバスが来たので、それでグエル公園に行きました。
ぐるぐる回り道するので、タクシーの方が良かった気がします。 -
バスは、グエル公園の、上の入口に停まります。
ガウディのパトロン、グエル(伯爵で紡績業の実業家)が住宅地を造ろうとした所ですが、
販売不振で、グエルが死亡後計画が中止されました。
ギリシャ劇場になる予定だった広場(テラス)にある、蛇のように曲がりくねったタイル装飾のベンチから、地中海が見えます。
気持ち良くて、もっと座っていたかった。 -
もう少し下ると、柱廊があります。
これが、ヤシの木に石を貼り付けてある柱かな? -
テラスの下は、住民の為の市場を予定していた、列柱ホールになっています。
天井の丸い飾りは、太陽や月を描いています。
柱の、(目の高さの)継ぎ目の高さは、ホールの奥の方が高くなっていて、奥から継ぎ目に沿って景色を眺めると、地中海の水平線と重なるようになっています。 -
北アフリカっぽい音楽を奏でている人が、何人もいた。
-
有名なカラフルなトカゲさんは、入れ代わり立ち代わり写真を撮る人で大賑わい。
-
←下の入口から見上げると。
ガウディの家博物館も混んでいたので、空腹をがまんできない夫が、待ってくれない。
坂を下って、バスでグラシア通りに帰りました。 -
「タパ・タパ」で、昼食を食べました。どれもおいしかったです。
目抜き通りに、テラス席があるなんて、東京じゃ考えられない。
明日はスペインを出るので、おいしいオルチャタ(トレド駅で物足りなかった)を飲みたい。
「カカオ・サンパカ」に行ってみましたが、オルチャタは品切れでした。チュロスとチョコレートドリンクを頼んだら、チュロスもできたてで、ン〜おいしい!
ホテルでのんびりした後、船乗りたちが浄財を出し合って建てられたという、サンタ・マリア・ダル・マル教会に行きました。
八角形の尖塔や、ばら窓があります。
この界隈はレストランもたくさんありましたが、雑然としていてあまり治安が良くなさそうです。
バルセロナは地中海に面しているのだから、夕食はシーフードが食べたい。 -
で、タクシーでバルセロネータ海岸地区に行きました。
大きな通りの左側は、レストランがたくさん並んでいます。
←レストランが切れた所は地中海。横浜グランドインターコンチネンタルホテルと同じ形のビルがあった。
道路の右側は広い港です。
レストラン「カン・マネル」
海辺だから湿気が多くて、店内で食べました。カタルーニャ名物サルスエラ(ブイヤベース)もおいしかった。
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この旅行記へのコメント (4)
-
- ニッキーさん 2011/10/18 13:45:37
- グエル公園から海が!
- prinprinさん、こんにちは。
アルハンブラ、バルセロナ楽しませていただきました。
バルセロナではたくさんのモデルニスモ建築をご覧になったのですね。
カタルーニャ音楽堂の内部やサン・パウ病院も見られて、サグラダ・ファミリアではエレベーターで上へも登られて・・・羨ましいです。
それにしてもグエル公園から地中海が見えるとは気づきませんでした。
私もギリシャ広場から展望を見たんですが、グエル公園ではとにかく暑くて眩しくて景色を堪能するどころじゃなかったのかもしれません。
(その代わり、後でモンジュイックの丘から海の景色も満喫しました)
バルセロナータへも行けませんでした。
いろいろおいしい食べ物も召しあがったようですね。
ホテルもすてきです。
やっぱり駅近ホテルは便利でいいですね。
私たちはカタルーニャ広場から電車で40分の郊外のホテルだったものですから。
ニッキー
- prinprinさん からの返信 2011/10/18 15:18:42
- RE: グエル公園から海が!
- ニッキーさん、こんにちは。
投票ありがとうございます。
ニッキーさんの旅行記、本当によくできていますね。
私は、腹ペコ夫のせいで、グエル公園のガウディ邸に入らなかったんですよ。見れてヨカッタ。
私は、最終日の写真がトラブルで、あと1冊の旅行記が書けずに困っております。
また、自分の思い出代わりに、ゆっくり拝見させていただきます。
では、また〜
-
- TSUNEさん 2011/10/15 18:11:45
- バルセロナいいところですよね。
- はじめまして。
旅行記よんでいるうちにまたいきたくなりました。1998年と2005年に訪問しているんですが、またいきたくなるような記録でした。
prinprnさんは自分たちであちこちにいかれていますね。関心してしまいました。
私は2回とも個人手配ですから滞在都市がおおくなるのは不安なんですよね。スペイン、今度はパックツアーで見どころをおさえるか、頑張ってトライするか検討中です。
移動とか問題ありませんでしたか?
よければアドバイスお願いします。
- prinprinさん からの返信 2011/10/16 15:00:43
- RE: バルセロナいいところですよね。
- ツネさん、こんにちは。
今回初めてのスペインだったし周遊になるので、ツアーも調べてみたのですが、どれもマドリッド〜グラナダ、バルセロナ〜グラナダがバス移動で8時間くらいかかり、1日つぶれるのでやめました。
スペインは、フランス製の新幹線が発達しているし、LCCもたくさんあるので、都市間の移動に時間がかかりません。
ただし、コスタ・デル・ソル方面(マラガ、ロンダ、ミハス、ジブラルタル海峡)は、パックツアーのほうが効率的に廻れるようです。
私は、鉄道やバスの乗り継ぎが悪く、レンタカーで行こうとしましたが、日程が足りず行けませんでした。
ツネさんは何度も海外旅行なさっているようなので、個人旅行で大丈夫じゃないですか。
私は、怖い思いも、嫌な思いもしませんでしたし、
道を訊いても、グラシャス(ありがとう)を言うと必ず笑い返してくれて、楽しかったです。
旅行記やクチコミは、大変役に立ちました。
掲示板に質問を出すと2,3日で解決しますし、スペイン旅行の達人が何人もいらっしゃいます。
質問を出した時、「コルドバは夜泊まっても何もないので、セビリアに泊まる方が良い」と教えて頂き、日程がスムーズにいきました。
治安についてですが、
マドリッドでは、人の集まる所には、たいていパトカーが見張っていました。
夏だったので8時すぎまで明るく、暗くなってからは、近所のレストランかタクシーで夕食に行く位でした。
私は、立地条件第1でホテルを選んだので、それは良かったと思います。
長くなったので、メールで続きを送ります。
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