2009/08/02 - 2009/08/03
22位(同エリア1088件中)
flatfishさん
- flatfishさんTOP
- 旅行記12冊
- クチコミ87件
- Q&A回答0件
- 54,146アクセス
- フォロワー1人
鄙びた旅館好きの僕たち夫婦にとっては、かなり妥協した選択だったんだよね。リゾートホテルよろしく大人数収容をかかげた旅館って、外観はコンクリート丸出しでそのへんのマンションみたいだわ、宴会場やらカラオケやらゲームセンターやらの施設で非日常性ぶちこわしだわ、なんか高い金を出して行く価値を見いだせなくて。
今回行った「よろづや」は、そうやって毛嫌いしていた大規模旅館。だけど外観はまあコンクリートコンクリートしてないし、せっかくとれた夏休みに一泊くらい旅行せねばバチも当たろう、と、急遽予約をして宿泊することに。前述の理由でまあそれほどの期待はしていなかったのだけど……はい、僕が間違っておりました。申し訳ございませんでした。実に充実した時間を過ごさせていただきました。
ここではその時間のほんの一端をご紹介。
- 同行者
- 乳幼児連れ家族旅行
- 交通手段
- 自家用車
PR
-
旅館についたのは午後3時ちょうどくらいだったと思う。車で到着したとたんに、従業員が笑顔で迎えてくれる。御年1ヵ月半の娘の寝姿を見て、さらに目を細めてくれたりして。「かわいいですねえ」などと言っていただくと、お世辞と分かっていても嬉しいもんだ。わはは、そうなんです、かわいいんですよ。
……いや、それにしても立派な門構え。ずいぶんと伝統のある旅館らしく、うん、なんかそんな雰囲気がびんびん漂ってくる。 -
いやはや、部屋が広いの。
まず玄関が広々としている上に、和室10畳+7畳の2部屋。加えて、縁側(のようなもの)やトイレやお風呂や収納やなんやかやで、都会の一人暮らしが住む家よりも確実に広い。
どうせ僕らは1部屋しか使わないんだからもったいないなーとは思うものの、やっぱ贅沢感はかなりあるよね。な〜んて部屋に入ってしばらくうっとりしてたら、仲居さんが抹茶を持ってきてくれた。うわ、なんか本格的。会社で茶道部の幽霊部員としてバリバリ活動している僕は、気を引き締めながらそれをたしなむのであった。 -
「よろづや」の何が有名って、「桃山風呂」という大浴場なんだって。ここは登録有形文化財指定がされていて、日本の大浴場ベスト10にも選ばれたことがあるらしい。そことつながっている「大野天風呂」ってのがこれまたすごい代物で、め〜っちゃくちゃでかい露天風呂とのこと。
露天風呂大好きの妻なんか、これだけを目的に来たようなもんである。 -
チェックインしてからしばらくの時間、件の風呂は女性専用になっている。男性が入れるのは午後10時を過ぎてからなのだ。というわけで先に入った妻によると、なにやら「コイになった気分」とのこと。露天風呂への評価は厳しく、「辛口露天風呂評論家」の異名をほしいままにする妻にして大絶賛せしめた露天風呂、その実力や推して知るべし、である。
10時を過ぎて入るのが待ち遠しくて、意味もなく腹筋してみたりして。うん、ほんとに意味がないな。 -
さてさて、いよいよ夜10時、こっから「桃山風呂」「大野天風呂」は男性用にスイッチされるのだ。早速入ってみると、まず門構え(脱衣所から風呂への入り口)に趣がある。全体的に木でできていてね。そういや、純木造伽藍建築なんてどっかに書いてたような気がするなあ。
-
「桃山風呂」は、まあ普通のお風呂でした。いや、たぶん建築に興味のある人だったら相当感動するのだろうけど、僕なんか建築家と言えばガウディかル・コルビジエか義理の弟くらいしか知らないバリバリの素人なんで、何がどう良いのかいまいちピンとこないのよ。いいお風呂だったのは確か。だけど他と比べてここが突出してます、とは説明できない。情けないことに。
-
ということで素人でもその傑出したすごさを伝えられるのは「大野天風呂」の方。「コイになった気分」とはよく言ったもんで、ありゃ風呂じゃなくて池だな、池。それもスネ夫の家にあるようなちゃちなやつではなくて、自然にあるようなでっかい池。
昔、どっかに「千人入れる千人風呂」ってのがあって期待して行ってみれば、「なんじゃこりゃ。こんなもん『三つ目がとおる』に出てくるポコくらいのサイズでも、ぎゅうぎゅうに詰めてようやく500人ってとこなんじゃねーか。しかしそもそもポコは『人』と数えていいのかどうか」などと憤ったことがあったが、今回そのような怒りは微塵も感じず、ただただ驚嘆、ただただ瞠目。なんて壮大な露天風呂!
思わず泳ぎたくなる衝動を必死で抑える。人間30歳を超えると、なかなか分別がついてくるもんである。 -
木を基調にしている「桃山風呂」とは対照的に、こちらは石がメインで、石庭のようなイメージ。周りにはもみじがたくさんあって、紅葉の時期はさらに趣深くなりそうだな。
あと特筆すべきは温度。露天風呂の特性として、かなりぬるめのお湯ってのが一般的だと思うんだけど、ここは充分に熱い。好みの問題ではあるものの、僕にとっての得点は結構高いんだよね。秋にまた来たい、と心から思いました。
てな感じで「部屋と風呂」だけでもずいぶん満足。たまにはこういう大規模旅館もいいかもね。ただ一つ難を言えば、もう少しネット環境をよくしてほしかったなあ、って、温泉旅行にそんなもの求めるなって?はい、おっしゃる通り。
この旅行記のタグ
利用規約に違反している投稿は、報告する事ができます。
コメントを投稿する前に
十分に確認の上、ご投稿ください。 コメントの内容は攻撃的ではなく、相手の気持ちに寄り添ったものになっていますか?
サイト共通ガイドライン(利用上のお願い)報道機関・マスメディアの方へ 画像提供などに関するお問い合わせは、専用のお問い合わせフォームからお願いいたします。
湯田中渋温泉郷・志賀高原(長野) の旅行記
旅の計画・記録
マイルに交換できるフォートラベルポイントが貯まる
フォートラベルポイントって?
0
8