2006/10/11 - 2006/10/20
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kojikojiさん
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漓江下りが終わって西街歩行街を抜けると車が待っていました。
そのまま陽朔の街を桂林方面向かった世外桃源に向かいます。
元々トン族の村があった所をあまりの風景の美しさに桃源郷を感じた中国の富豪が村ごと買い取って、テーマパークのような設えにしてしまったところです。ちょっと俗っぽさはありますが、この当時は中国内陸部や少数民族初心者だったのでそれなりに楽しめました。園内は貸切船に乗って進みます。1グループごとに1艘の船なので、我々はガイドさんと3人で乗ることになりました。ここは名前の通り「桃源郷」をテーマにしたテーマパークです。船に乗りながらトンネルを抜けて桃源郷に至る事が出来ました。
桃源郷は陶淵明の「桃花源記」という作品に由来し、興味を持ったのは諸星大二郎の「桃源記」という短編からでした。「桃花源記」は主人公の漁師が谷川を船で下っているうちに迷ってしまい、いつしか桃の花が咲き乱れる不思議な景色に出会うというところから物語は始まります。桃の林を漕ぎ進んでいくと山の麓に小さな穴が見え、奥から光が差し込む光を見て船を降りて穴を潜ります。そこに住む村人の話では、「先祖は秦の始皇帝が死んだ後の世の乱れを避け、妻子や村人を引き連れて、この世間から隔絶した場所にやって来た。」と言います。主人公は数日留まってから村人に別れを告げますが、「外の人間にこの場所の事を決して口外しないでほしい。」と頼まれます。主人公は無事に異世界から現実世界に帰りますが、その村のことを土地の権力者に話してしまいます。その後その場所にもう一度行こうとしても、もう二度とあの桃の林すら見つけることはできず、以後誰もその村に行き着いた者はいなかったという内容です。
更にここで知っていかなければならないのはチワン族の伝説の歌仙である「劉三姐」のことです。歌仙劉三姐とは広西チワン族自治区の中で知らない人はいないほど有名で、生まれは唐朝時代の中宋年代で本名は劉三妹で、広西柳江流域において優秀な実力派民謡歌手として活躍しました。三妹は歌唱力だけではなく、その容姿も美しく、どんな言葉も学ぶことなく見るだけで習得することができたといわれます。三妹が17歳の時に1人の俊英な青年歌手と出会います。2人は歌の最中に意気投合し、心惹かれあうようになり一生の愛を誓い合います。しかしその幸せは長続きせず、村のある悪人が三妹を狙い三妹と青年の関係に激昂し三妹を奪い去ることを計画します。ある月の白く光る夜に三妹と青年が河辺の岩の上で月を見ながら語り合っていた時、突然周囲で炎が灯り声が沸き起こり村の悪人たちがやって来ます。2人は山中をさまよい、河のほとりで窮地に陥ってしまいます。2人は生死をも共にすることを決意し、現世だけではなく来世でも一緒になることを誓い、手を繋ぎ、身を寄せ合ったまま河に身を投げ波の中に消えていきます。
これらの事柄を知ってくるのと知らないのでは面白みが違うと思います。
- 旅行の満足度
- 5.0
- 観光
- 5.0
- ホテル
- 5.0
- グルメ
- 5.0
- ショッピング
- 4.0
- 交通
- 4.0
- 同行者
- カップル・夫婦
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- 高速・路線バス 船 タクシー 徒歩
- 航空会社
- JAL
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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漓江下りが終わり、陽朔の港で船を降りて西街?行街をしばらく歩きました。この後陽朔には2泊してゆっくりするので先を急ぎます。通りを抜けたところに車が迎えに来てくれています。ここから桂林方面に少し戻ったところに「世外桃源」があります。
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元々トン族の村があった所をあまりの風景の美しさに桃源郷を感じた中国の富豪が村ごと買い取って、テーマパークのような設えにしてしまったところです。ちょっと俗っぽさはありますが、この当時は中国内陸部や少数民族初心者だったのでそれなりに楽しめました。
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本物の風雨橋です。中国の少数民族の方の伝統は昔のまま残されているので、建築技術や工法もそのままで造られています。
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園内は貸切船に乗って進みます。1グループごとに1艘の船なので、我々はガイドさんと3人で乗ることになりました。風雨橋の先に集落が続いているようです。
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伝統的な鼓楼の姿も美しいです。トン族の伝統ではこの鼓楼は重要なもので、村の長老の集会場でもあり、伝統の歌を練習したり謡ったりする場所でもあります。この後の貴州省の旅では肇興で巨大な鼓楼を見る事が出来ました。船が通ると民族衣装を着た女性たちが歌を謡ってくれます。
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桃源郷は陶淵明の「桃花源記」という作品に由来し、興味を持ったのは諸星大二郎の「桃源記」という短編からでした。「桃花源記」は主人公の漁師が谷川を船で下っているうちに迷ってしまい、いつしか桃の花が咲き乱れる不思議な景色に出会うというところから物語は始まります。桃の林を漕ぎ進んでいくと山の麓に小さな穴が見え、奥から光が差し込む光を見て船を降りて穴を潜ります。そこに住む村人の話では、「先祖は秦の始皇帝が死んだ後の世の乱れを避け、妻子や村人を引き連れて、この世間から隔絶した場所にやって来た。」と言います。
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主人公は数日留まってから村人に別れを告げますが、「外の人間にこの場所の事を決して口外しないでほしい。」と頼まれます。主人公は無事に異世界から現実世界に帰りますが、その村のことを土地の権力者に話してしまいます。その後その場所にもう一度行こうとしても、もう二度とあの桃の林すら見つけることはできず、以後誰もその村に行き着いた者はいなかったという内容です。
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ここは荘族のエリアで女の子達の歌は背筋がゾクッとするほど素晴らしいです。軒に吊られた繍球については後程。
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船に乗ったまま洞窟に入ります。まるで「桃花源記」の記述の通りのシチュエーションです。
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そして洞窟を抜けると・・・。
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桃源郷に入ったことになります。季節的には10月なので桃の花は咲きませんので、造花なのはご愛敬です。桃源郷を体感できるとは思わなかったので感無量です。
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「イ族」は中国西部の古羌の子孫で、西蔵族や納西族や羌族の先祖でもあるといわれます。 雄牛の頭は彼らの信仰の対象です。 この部族の人々は浅黒くて美男美女ばかりです。最もハンサムな若い男は「黒馬王子」と呼ばれ、最も美しい女性は「黒真珠」と呼ばれます。
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独特の文化を持った民族で、中国の少数民族の奥深さを感じさせます。四角い巨大な頭飾りと民族衣裳を纏ったイ族女性には雲南省の旅で、麗江から虎飛峡へ行く道中で出会う事が出来ました。
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ここでの体験は昆明の雲南民族村の旅へと続いて行きます。
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イ族の男性はワイルドでカッコ良いです。中国の少数民族とは思えない雰囲気です。
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改めて中国という国の多様性を感じます。
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ここで働いている人たちは周囲の家々に住んでいるそうです。この辺りで船を降りて歩きて園内を散策します。
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菜の花が咲き水牛が遊ぶ牧歌的な風景が広がっています。
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イ族の次はトン族のエリアに入ります。前日に龍背棚田の後に銀水のトン族の村に行きましたが、歌が聴けずに残念な思いをしていました。
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ここでは囲炉裏の周りで歌を歌ってくれます。本来は鼓楼の周囲で女性たちが円陣を組んで、勇敢な女性が戦い続けて最後は壮絶な最後を遂げて女神に祀られた経緯を叙事詩のようにして歌います。踊りと一体化した見事な集団歌謡で、歌の種類は豊富で毎晩のように老女が娘たちに伝えていました。この歌は現在では「トン族大歌」と呼ばれ、ユネスコの無形文化遺産に登録されています。
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2年後には貴州省の肇興で貸切りでトン族の踊りと歌を披露してもらいました。
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続いて「チワン族」のエリアに移ります。桂林と言えば「劉三姐」の伝説が有名で映画にもなっています。歌仙劉三姐とは広西チワン族自治区の中で知らない人はいないほど有名で、生まれは唐朝時代の中宋年代で本名は劉三妹で、広西柳江流域において優秀な実力派民謡歌手として活躍しました。三妹は歌唱力だけではなく、その容姿も美しく、どんな言葉も学ぶことなく見るだけで習得することができたといわれます。
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三妹が17歳の時に1人の俊英な青年歌手と出会います。2人は歌の最中に意気投合し、心惹かれあうようになり一生の愛を誓い合います。しかしその幸せは長続きせず、村のある悪人が三妹を狙い三妹と青年の関係に激昂し三妹を奪い去ることを計画します。ある月の白く光る夜に三妹と青年が河辺の岩の上で月を見ながら語り合っていた時、突然周囲で炎が灯り声が沸き起こり村の悪人たちがやって来ます。2人は山中をさまよい、河のほとりで窮地に陥ってしまいます。2人は生死をも共にすることを決意し、現世だけではなく来世でも一緒になることを誓い、手を繋ぎ、身を寄せ合ったまま河に身を投げ波の中に消えていきます。
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この「繍球」は刺繍を施した鞠のことです。繍球の歴史は、2000年以上前に遡ることができ、初めは石に紐を付けて振り回し投げつける武器として戦いや狩猟に使われていました。それが次第に現在の繍球になっていったということです。 この繍球は映画の中でも出てきます。
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1000年近くにわたり繍球は愛情のしるしとして、若い男女に親しまれてきました。春節や中秋節やチワン族伝統の祭日である「三月三」などになると、若い男女は誘い合って村はずれの畦道や川辺の草地で、男女がそれぞれ1列に並び、互いに歌で問答をしながら気持ちを伝え合います。そして女の子は想いを寄せる人に繍球を投げます。もし双方が意気投合すれば将来を約束します。 ガイドさんが声を掛けると上にいた女の子が繍球をクルクク回して投げてくれました。
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1961年に映画「劉三姐」が公開され、現在でも評価は衰えることなく現在まで最高の来客率を誇る作品となっています。主演の黄婉秋は中国の著名俳優として有名になったそうです。その物語を題材にしたのが映画監督の張謀芸(チャン・イーモウ)の「印象・劉三姐」で、今回陽朔に滞在するのもこのショーを観るためです。
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「民族長廊」では機織り機が並び手工芸品が造られています。
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この後中国の少数民族巡りから東南アジアへ興味は広がり、いろいろな国で織物や刺繍などを買い求める原点になった旅でした。
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藍染や蝋結染も中国の少数民族の伝統工芸です。女の子たちが簡単そうに蝋を置いていますが、実際にやったことがありますが非常に難しいです。
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風雨橋をバックに記念写真を撮りました。
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確かに金があったら村ごと買ってしまいたくなるような気持ちは分からなくはないと思えるほど美しい村です。
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他にもお酒を作っていたり印刷の実演があったり楽しいです。印刷の実演では刷った紙をくれました。紙も手漉きのようで、「酒歌」と題されたものが刷られていました。桂林で作った印鑑があったので、中国の皇帝が観賞した証に押したように押印しておきました。「酒歌」とは我が家にもってこいの題名です。
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比較的空いていたので十分に楽しめました。この後はエクスペディアで予約しておいた「百楽来陽朔度暇飯店」にチェックインして、夜まで一休みです。
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