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ラブハンバジョ〜リンチャ島<br />コモド島〜ビダダリ島〜ラブハンバジョ<br /><br />バリからIAT(Indonesia Air Transport)定刻どおりラブハンバジョに向かって飛び立った。<br />機材はFokker50、40席の機内はほぼ満席で乗客の殆どは西洋人だ。<br />バリからロンボク島あたりまでは曇っていたがスンバワ島上空に差し掛かる頃には雲が晴れていた。<br />コモド空港に到着。”コモド空港”という名だがここはコモド島ではない、ラブハンバジョだ。<br />荷物が降ろされるまで出口のドアは開かない。外では出迎えの人たちがネームカードを窓ガラスに貼り付けて待っている。<br />外に出ると私のガイドをしてくれるKanisさんとバリ島でお世話になったKadekさんのご主人、Hayunさんが出迎えてくれた。<br />Hayunさんの運転でラブハンバジョの港まで直行、すぐに船に乗せられた。<br /><br />これからリンチャ島とコモド島へ1泊の船旅が始まる。<br />Hayunさんはラブハンバジョに残り、Kanisさんが案内をしてくれる。<br />船の上で昼食が準備された。この船の乗組員が料理もしてくれているようだ。<br />きれいな海を快適なクルージング、ガイドのKanisさんの話は面白いので退屈することが無かった。<br />2時間30分くらいでリンチャ島へ到着。<br /><br />この時期はコモド・ドラゴンの繁殖期らしく遭遇できる確率が高いとのこと。<br />私はてっきりコモド・ドラゴンはウヨウヨいて簡単に会えるものだと思っていたのだが普通の時期には1匹も遭遇できないこともあるそうだ。<br />コモド・ドラゴンに遇った時の注意事項は...物を落とさない、ペットボトルを振って歩かない、彼らが向かってきても決してパニックにならないようになど等。と、話が終わらないうちにコモド・ドラゴン発見!その後も続々現れる。レンジャーさんの案内で島の中を歩きながらコモド・ドラゴンの生態について話を聞く。<br />彼らは卵を産んで孵化しても子育てはしない。子供たちは大人のコモド・ドラゴンたちに食べられないようにある程度の大きさになるまで樹上で生活を強いられる。コモド・ドラゴンは共食いをするのだ。その口には50種類を超えるバクテリアが含まれていると言われており、人なら噛まれただけでも死に至るそうだ。<br /><br />レンジャーさんが,<br />「そういえば日本から足の速い女がやってきてコモド・ドラゴンと走ったよ」と言う...あっそれテレビで見た。<br />ほんとうに危険なことをやったのだな、私たちを守ってくれるレンジャーさんの武器は「木の棒」のみだ。<br />人間が襲われたとしても絶滅危惧種のコモド・ドラゴンを殺すわけにはいかないのだろう。<br />休憩小屋でトイレに入ろうとしたらレンジャーさんに止められた、まず彼が中にドラゴンが居ないことを確認してくれる。<br />ここには宿泊施設もあり今晩はここに泊まることも出来るのだが船で寝るほうを選ぶ。<br /><br />私たちを含めて3隻のボートが停泊していてここで夜を明かすようだ。<br />夕食はおもっていたより豪華な食事だった。この船の乗組員は3人、みんな礼儀正しくて気が利く。<br />ガイドのKanisさんはとても話し好き、特に政治の話になると止らない。私にはあまり興味がわかない話題なのだが、たまにはいいかと耳を傾けていたら首が痛くなってきた。<br />しばし船を降りて桟橋に寝転がって夜空を仰ぐ。月は明るかったがそれでもはっきりと星が輝いていた。<br /><br />就寝時には船のデッキはビニールシートの風防で覆われてまるで旅館のように布団が敷かれていた。<br />時折、吹き込んでくる風の音が気になり熟睡はしなかったが快適に休むことが出来た。<br />4時半に船が動き出した。これからコモド島へ向かうのだ。私はまだデッキに寝転がったままビニールシートの隙間から外の様子をうかがう。<br />夜はまだ明けておらず星が輝いている。エンジン音が心地よく響きまた眠ってしまった。<br />目が覚めるとシートは取り除かれていて、まるでジュラシックパークのような景色が見える。木の生えていない茶色い島々の間に太陽が昇ろうとしていた。<br />ちょっと心配だったトイレ事情だが、ちゃんと船内にあり便座つきだった。<br /><br />コモド島に到着、船着場はずいぶん前に壊れたままで修復されていないらしい。世界遺産なのに...Kanisさんも船の乗組員も「高い入場料取るのにねぇ」と呆れている。しばらくすると迎えのボートが岸からやってきた。<br />コモド島ではコモド・ドラゴンに出会えなかった。オランダからのご家族と一緒だったのだが、Kanisさんのほうがレンジャーさんより動植物に詳しくてみんな彼の話のほうを聞いていた。コモド島には少しがっかり。<br /><br />ラブハンバジョに戻る途中にPink Sand Beach(Pantai Merah)に寄りたかったのだが浜には着岸できないので数十メートル泳いでいかなくてはならない。Kanisさんに「泳ぎには自信ががあるか?」と聞かれ、潮の様子を見ると私の力量では無理そうだった。このあたりは潮流が複雑で小さな渦が幾つか見えた。浜がピンク色だったのは昔のことで、いまは白っぽくなっている。遠くから眺めるだけで先へ進んだ。<br /><br />だんだん風が強くなり白波がたってきた。デッキの椅子とテーブルをしまってデッキに座り揺れに身を任せる。船は激しく揺れるがKanisさんいわく、この船の船長は経験豊富だから安心しろと。たしかに、私と同じルートで近くを航行していた船を大きく引き離している。<br /><br />Pulau Bidadari(天女島)に立ち寄りシュノーケリング。<br />このあたりはダイビング目当てで訪れる人が多いのがうなずけるきれいな海。一見穏やかな海だがやはり潮の流れは速かった。<br />そしてラブハンバジョに帰港した。<br /><br />さいわい私は船酔いし難いのだが陸に上がってから次の日まで揺れているような感覚が抜けなかった。<br />ラブハンバジョは夕日がきれいなことでも知られている。宿泊ホテルは少し高台にあったのでテラスから夕日を眺めることが出来た。<br />

Indonesia★Bali&NusaTenggara★コモド&リンチャ島

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2008/07/12 - 2008/07/13

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旅行記グループ インドネシアの旅

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edan

edanさん

ラブハンバジョ〜リンチャ島
コモド島〜ビダダリ島〜ラブハンバジョ

バリからIAT(Indonesia Air Transport)定刻どおりラブハンバジョに向かって飛び立った。
機材はFokker50、40席の機内はほぼ満席で乗客の殆どは西洋人だ。
バリからロンボク島あたりまでは曇っていたがスンバワ島上空に差し掛かる頃には雲が晴れていた。
コモド空港に到着。”コモド空港”という名だがここはコモド島ではない、ラブハンバジョだ。
荷物が降ろされるまで出口のドアは開かない。外では出迎えの人たちがネームカードを窓ガラスに貼り付けて待っている。
外に出ると私のガイドをしてくれるKanisさんとバリ島でお世話になったKadekさんのご主人、Hayunさんが出迎えてくれた。
Hayunさんの運転でラブハンバジョの港まで直行、すぐに船に乗せられた。

これからリンチャ島とコモド島へ1泊の船旅が始まる。
Hayunさんはラブハンバジョに残り、Kanisさんが案内をしてくれる。
船の上で昼食が準備された。この船の乗組員が料理もしてくれているようだ。
きれいな海を快適なクルージング、ガイドのKanisさんの話は面白いので退屈することが無かった。
2時間30分くらいでリンチャ島へ到着。

この時期はコモド・ドラゴンの繁殖期らしく遭遇できる確率が高いとのこと。
私はてっきりコモド・ドラゴンはウヨウヨいて簡単に会えるものだと思っていたのだが普通の時期には1匹も遭遇できないこともあるそうだ。
コモド・ドラゴンに遇った時の注意事項は...物を落とさない、ペットボトルを振って歩かない、彼らが向かってきても決してパニックにならないようになど等。と、話が終わらないうちにコモド・ドラゴン発見!その後も続々現れる。レンジャーさんの案内で島の中を歩きながらコモド・ドラゴンの生態について話を聞く。
彼らは卵を産んで孵化しても子育てはしない。子供たちは大人のコモド・ドラゴンたちに食べられないようにある程度の大きさになるまで樹上で生活を強いられる。コモド・ドラゴンは共食いをするのだ。その口には50種類を超えるバクテリアが含まれていると言われており、人なら噛まれただけでも死に至るそうだ。

レンジャーさんが,
「そういえば日本から足の速い女がやってきてコモド・ドラゴンと走ったよ」と言う...あっそれテレビで見た。
ほんとうに危険なことをやったのだな、私たちを守ってくれるレンジャーさんの武器は「木の棒」のみだ。
人間が襲われたとしても絶滅危惧種のコモド・ドラゴンを殺すわけにはいかないのだろう。
休憩小屋でトイレに入ろうとしたらレンジャーさんに止められた、まず彼が中にドラゴンが居ないことを確認してくれる。
ここには宿泊施設もあり今晩はここに泊まることも出来るのだが船で寝るほうを選ぶ。

私たちを含めて3隻のボートが停泊していてここで夜を明かすようだ。
夕食はおもっていたより豪華な食事だった。この船の乗組員は3人、みんな礼儀正しくて気が利く。
ガイドのKanisさんはとても話し好き、特に政治の話になると止らない。私にはあまり興味がわかない話題なのだが、たまにはいいかと耳を傾けていたら首が痛くなってきた。
しばし船を降りて桟橋に寝転がって夜空を仰ぐ。月は明るかったがそれでもはっきりと星が輝いていた。

就寝時には船のデッキはビニールシートの風防で覆われてまるで旅館のように布団が敷かれていた。
時折、吹き込んでくる風の音が気になり熟睡はしなかったが快適に休むことが出来た。
4時半に船が動き出した。これからコモド島へ向かうのだ。私はまだデッキに寝転がったままビニールシートの隙間から外の様子をうかがう。
夜はまだ明けておらず星が輝いている。エンジン音が心地よく響きまた眠ってしまった。
目が覚めるとシートは取り除かれていて、まるでジュラシックパークのような景色が見える。木の生えていない茶色い島々の間に太陽が昇ろうとしていた。
ちょっと心配だったトイレ事情だが、ちゃんと船内にあり便座つきだった。

コモド島に到着、船着場はずいぶん前に壊れたままで修復されていないらしい。世界遺産なのに...Kanisさんも船の乗組員も「高い入場料取るのにねぇ」と呆れている。しばらくすると迎えのボートが岸からやってきた。
コモド島ではコモド・ドラゴンに出会えなかった。オランダからのご家族と一緒だったのだが、Kanisさんのほうがレンジャーさんより動植物に詳しくてみんな彼の話のほうを聞いていた。コモド島には少しがっかり。

ラブハンバジョに戻る途中にPink Sand Beach(Pantai Merah)に寄りたかったのだが浜には着岸できないので数十メートル泳いでいかなくてはならない。Kanisさんに「泳ぎには自信ががあるか?」と聞かれ、潮の様子を見ると私の力量では無理そうだった。このあたりは潮流が複雑で小さな渦が幾つか見えた。浜がピンク色だったのは昔のことで、いまは白っぽくなっている。遠くから眺めるだけで先へ進んだ。

だんだん風が強くなり白波がたってきた。デッキの椅子とテーブルをしまってデッキに座り揺れに身を任せる。船は激しく揺れるがKanisさんいわく、この船の船長は経験豊富だから安心しろと。たしかに、私と同じルートで近くを航行していた船を大きく引き離している。

Pulau Bidadari(天女島)に立ち寄りシュノーケリング。
このあたりはダイビング目当てで訪れる人が多いのがうなずけるきれいな海。一見穏やかな海だがやはり潮の流れは速かった。
そしてラブハンバジョに帰港した。

さいわい私は船酔いし難いのだが陸に上がってから次の日まで揺れているような感覚が抜けなかった。
ラブハンバジョは夕日がきれいなことでも知られている。宿泊ホテルは少し高台にあったのでテラスから夕日を眺めることが出来た。

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  • フローレス島が近づいてきた。飛行機の窓から眼下に見える青い海、これから始まる6泊7日の旅に期待が高まる。

    フローレス島が近づいてきた。飛行機の窓から眼下に見える青い海、これから始まる6泊7日の旅に期待が高まる。

  • ラブハンバジョのコモド空港に到着。

    ラブハンバジョのコモド空港に到着。

  • 空港から15分くらいで港に着いた。<br />なんだかよくわからないうちに船に乗って出航していた。

    空港から15分くらいで港に着いた。
    なんだかよくわからないうちに船に乗って出航していた。

  • 船の上で昼食。

    船の上で昼食。

  • 船上は暑くもなく快適、風が心地よかった。

    船上は暑くもなく快適、風が心地よかった。

  • リンチャ島についてすぐにコモド・ドラゴン発見。<br />ちょっと怖いので遠巻きに見る。

    リンチャ島についてすぐにコモド・ドラゴン発見。
    ちょっと怖いので遠巻きに見る。

  • 動くとすばやい。

    動くとすばやい。

  • レンジャーさんと一緒だったのでちょっと近づいてみる。

    レンジャーさんと一緒だったのでちょっと近づいてみる。

  • 水を飲むコモド・ドラゴン

    水を飲むコモド・ドラゴン

  • 柵があるわけじゃないので突然走ってこられたら怖いだろうな...

    柵があるわけじゃないので突然走ってこられたら怖いだろうな...

  • 水牛やってきた。

    水牛やってきた。

  • レンジャーの詰め所付近にもコモド・ドラゴン。この日は普段よりも多くより多く見られたそうだ。

    レンジャーの詰め所付近にもコモド・ドラゴン。この日は普段よりも多くより多く見られたそうだ。

  • リンチャ島の桟橋

    リンチャ島の桟橋

  • 夕方の入り江、風が止んで海は静まり返っていた。

    夕方の入り江、風が止んで海は静まり返っていた。

  • 今夜はここに停泊して船の上で1泊する。

    今夜はここに停泊して船の上で1泊する。

  • 夕飯は豪華。全部おいしかったけど...<br />IndoMie(インスタント麺)が一番スキ。

    夕飯は豪華。全部おいしかったけど...
    IndoMie(インスタント麺)が一番スキ。

  • 早朝、コモド島に向かって出航。

    早朝、コモド島に向かって出航。

  • コモド島の壊れた桟橋。船をつけられない何隻かのボートが岸からの迎えを待つ。

    コモド島の壊れた桟橋。船をつけられない何隻かのボートが岸からの迎えを待つ。

  • さすが世界遺産、ここはきれい。桟橋は早く直して欲しいものだ。

    さすが世界遺産、ここはきれい。桟橋は早く直して欲しいものだ。

  • コモド・ドラゴンに出遭えなかったコモド島。

    コモド・ドラゴンに出遭えなかったコモド島。

  • ここがPink Sand Beachだがあまりピンクじゃない。

    ここがPink Sand Beachだがあまりピンクじゃない。

  • 透明度の高い海

    透明度の高い海

  • 風が強くなり白波が立ち始める。

    風が強くなり白波が立ち始める。

  • かなり揺れている状態が2時間ばかり続く。

    かなり揺れている状態が2時間ばかり続く。

  • Pulau Bidadari(天女島)に到着。

    Pulau Bidadari(天女島)に到着。

  • ちょっと海を覗くだけでもたくさんの魚を見ることが出来た。

    ちょっと海を覗くだけでもたくさんの魚を見ることが出来た。

  • 無事に戻ってこられたよ。<br />キャプテン、ありがとう。

    無事に戻ってこられたよ。
    キャプテン、ありがとう。

  • ラブハンバジョのホテルのテラス

    ラブハンバジョのホテルのテラス

  • エアコン、テレビもある。でもシャワーは水のみ。

    エアコン、テレビもある。でもシャワーは水のみ。

  • コモド島で買った一刀彫の闘うドラゴン

    コモド島で買った一刀彫の闘うドラゴン

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