Pakistan 　お姉ちゃんっ！人が道路に血をはいたっ！（◎◎；）

2007/06 - 2007/06

表題のセリフはカラチ滞在15年？の「めんたいこさん」の妹さんが
初めてカラチにいらしたときのものです。

さもありなん。カラチの町は赤く血塗られている。
な～んちって(*^_^*)

血の正体はキンマです。
キンマつば吐き圏は大東亜大豆圏より大きい（と思う）。

だってカラチでも大豆は売られているがそれは中国人が豆腐を作るためで、パキスタン人が日常的に食べているとは思えない。
（めんたいこさん、正しい？）
スーパーでソイミルクは売られているが
これは欧米からはいってきた健康食としてのものだと思う。

一方
キンマはパプアニューギニアでも好まれるのをテレビで見たことがある。
そして東南アジアでは
いろんな国でお婆さんが歯をまっかにして口をもぐもぐさせていた。
キンマの西限はどこなのかしら？
パキスタン？

★Pakistan 179編＆ジャンル別サイトマップ7編　あわせてぜ～んぶのサイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10406139/

?Pakistan カラチこぼれ話　サイトマップ
http://4travel.jp/traveler/tougarashibaba/album/10405927/

エリア カラチ(パキスタン)

ともかく、キンマとは、ウィキペディアによりますと（抜粋）

「ビンロウジを薄く切って乾燥させたものとキンマの葉に水で溶いた石灰を塗り、これを口に含み噛む。
噛んでいる間は渋みが広がり、大量に口中に溜まる唾はビンロウジの赤い色に変わる。飲み込まず頻繁に唾を吐き出す。」

そんなものがマリオット・ホテルで売られているとは。

「ビンロウジには依存性があり、何回も用いると次第に手放し難くなる。
使用することでアルコールに酔った様な興奮を催す。

石灰を含んでいるため赤くなった唾液と共に歯にこびりつき
歯が褐色に変色する。
また、常習によってあごに変形をきたす。
最近ではキンマ噛みを行なうことにより、口腔ガンが発生しやすくなることも
報告されているが
これらの副作用は主にキンマよりもビンロウジによるものである。」

茶色いのがペースト状にしたビンロウジ、白いのが石灰です。

「キンマの文化

キンマは西洋文化が流れ込んでくる以前は、貴賤・年齢問わず広く用いられた。
台湾では、キンマの常習であごが変形した先史時代の人骨が出土しており
その嗜好品としての歴史は極めて古い。
子供でも物心がつくと用いることがあったほどであった。」

キンマの葉にビンロウジのペーストを塗る。

「背景には熱帯性気候の中での重労働による労苦を癒す目的が有ったと考えられる。
この異様なほどの普及はキンマ入れや痰壺の発展を生み出した。
特にタイでは沈金の影響を受けて、竹で編んだかごに漆を何回も塗り、彫刻で模様を施した後に、彩漆を塗ったものの表面を削ってなめらかにしたキンマ入れ（蒟醤手）が作られた。」

他の国ではキンマの葉にビンロウジュと石灰だけでしたが
パキスタンではココナツや甘い砂糖菓子の粒やスパイスなどをふりかけて味わうようです。

「16世紀からは産地が移行しミャンマーで盛んに作られるようになるが
これは日本にも輸出され、茶人に香入れとして愛用された。
時代が下ると茶人の要求により日本でも讃岐キンマ（キンマ漆器）として生産され始めた。
日本で発達した象谷塗りもこの系統を受け継いでいる。

このように高度に工芸品として発達したキンマ入れは特に東南アジアでは社会的地位を示す重要なもので、結納品としても重要な品の一つとなった。」

めんたいこさんのコメントです。

「チャリアと言って、このビートルナッツに赤く色をつけて、甘く、これは、サッカリンだか、チクロだか、わけのわからないもので味付けしてあって、
娘（歯医者のタマゴ）が言うのには、血管を収縮させる働きがあって、これを常用している人で、口の中、ほっぺたの内側の肉が固くなって、口が開かなくなっちゃう人もいるそうです。
何人も見たそうですよ、それでもその人たちはポケットにチャリアがはいっているとか、、、」

「このように豊かな文化を生み出したキンマであるが
反面で歯が褐色に変わるため、また噛んでいるときに赤い唾液を吐き出すことから不潔な習慣ともみなされ、東南アジアや南アジアでも若者の世代を中心に廃れていった。」
・・・・カラチでは、すたれてない。

これがビンロウジ、ビートル・ナッツです。

ビンロウジュの実を薄く削ってるとこ。

削る道具。

こういうものにまで美しい模様をいれるパキスタン人が
道路には美意識を持ち合わせてないのが不思議。

キンマの葉です。コショウ科だそうで。
つまりキンマとはキンマの葉にいろいろくるんで噛むものの総称でもあります。

スリランカでは結婚式のお祝いにお金をあげる時に
この葉っぱを使っていたと思います。

この人はビンロウジュと石灰を砕いてまぜている。

石灰の粉とビンロウジュを撮りやすいように見せてくれました。

噛んでみせてくれます。

これはエンプレス・マーケットのタバコ屋さん。

いろんな種類のを小さな包みにして売っています。
キンマに混ぜるのかしらん。

えっ？
ペッペと吐かれた血糊の写真はないのんか？って？

ニワトリ屠った返り血か、重篤な結核患者の吐いた血か、
キンマのペッペッペかまだ見分けがつきませんねん。

この旅行記へのコメント （4）

• ホーミンさん 2010/12/26 11:59:16

  見分けがつかないほどにソックリなんですね？

  唐辛子姉さま
  
  こんにちは。
  
  12月の昭和記念公園旅行記が更新されたような気配があったので来てみました。
  うっ、まだだった・・・。残念。
  
  それなら他の面白そうなのをと探していたら、ありましたね〜。
  最近、気になりだした不思議の国パキスタン。
  血を吐いた旅行記。
  これは見ずにはおられません。
  
  血の正体はキンマですか。
  常習性がありそうですね。
  酔っぱらいみたいになったり、歯が変色したり、あごの形が変形したり、怖いことには口腔ガンになるのですか？
  噛んでいる姿も格好良くはなさそうだし、良いこと無しに思えるんですが。
  「アルコールに酔った様な興奮」が魅力なんでしょうね。
  
  しかし高度な工芸品を産み出すという、思いがけない副産物もあったようで。
  
  いつ「道路の血」の写真が出てくるのだろうと、お待ち申し上げていたのですが・・・。
  本当に血糊にそっくりなんですね？
  まさに噛んでいる途中の人も見てみたいわ〜。
  
  キンマ、時代劇に使えそうです。
  
  
  
  
  

  唐辛子婆さん からの返信 2010/12/27 00:48:46

  RE: 見分けがつかないほどにソックリなんですね？

  ホーミンさん、こんばんは♪
  
  書き込みと投票ありがとうございました。
  
  > 12月の昭和記念公園旅行記が更新されたような気配があったので来てみました。うっ、まだだった・・・。残念。
  
  ごめんね。
  このところ唐辛子爺がお休みでPCに向かう時間がと〜〜っても少なくて
  ぶつぶつぶつ・・・。
  
  > それなら他の面白そうなのをと探していたら、ありましたね〜。
  > 最近、気になりだした不思議の国パキスタン。
  
  どつぼにはまると大変なことになりまする◎◎
  なにせ多いから（笑）
  ホーミンさんには「けばトラ」シリーズがお気に召すかと（爆）
  
  私としては
  「私の愛したカラダール」シリーズのラクダや歯医者街も見てもらいたいしフランス編の「アラブ世界研究所」に掲載したチュグタイの絵も
  ぜひ見ていただきたいんですけどね。
  
  > 酔っぱらいみたいになったり、歯が変色したり、あごの形が変形したり、怖いことには口腔ガンになるのですか？
  
  かんでる人が酔っ払いみたいにフラフラしてるのは見たことがありません。
  ので、それほど酩酊するとは思えないんですけどね。
  
  バンコクに住んでいた頃
  田舎のおばあさんがいつも口をもぐもぐさせていて
  口の中も葉も唇も真っ赤だったのを覚えています。
  現代のアメリカ人がガムを手放せないと同じような習慣性
  なんじゃないでしょうか。
  
  タイの古典文学のなかで
  ちょうど王政から共和制に移行する明治維新のような時期に
  「これからは真っ白な歯じゃないと格好悪いのよ。」
  「でもどうすれば真っ白になれるの？」
  「200回磨くのよ。」
  といったやうなやりとりが載ってたのを思い出しました。
  
  > いつ「道路の血」の写真が出てくるのだろうと、お待ち申し上げていたのですが・・・。本当に血糊にそっくりなんですね？
  
  ううう、かなり気持ち悪いのよー、まわりが不潔だしねー・・・。
  
  > まさに噛んでいる途中の人も見てみたいわ〜。
  
  それが、文明の進んだ（？）東南アジアの人々はもう噛んでないし
  習慣の残ってるパキスタンはちょっと治安が悪くて
  すぐに行くってわけにはいかなくて。
  
  もしかしたらインドに行けばみられるかも。
  
  唐辛子婆
  

• azianokazeさん 2007/06/22 21:04:28

  「キンマ、どう？」

  面白いです。
  ビンロウジをペースト状にするのは初めて見ました。
  
  昔スリランカに大学の先生の植物採集のお供で行ったとき、薬作りに使う牛糞とかキンマも標本のオマケで持ち帰りました。
  （植物検疫は先生の指示でごまかしましたが。）
  以来、興味を持っていたのですが、骨が変形どうこうより、おなかによくなそうでなかなか手がでませんでした。
  今年ようやくミャンマーでガイド氏の勧めもあって口にしましたが、「エグイ」という感じですぐに吐き出してしまいました。
  （もったいない）
  仁丹のような味がしました。
  口をすすぐ水はピンク色になっていました。
  
  昔「タバコ、どう？」って感じで相手に勧める風習が日本でもありましたが、「キンマ、どう？」というふうなコミュニケーションツールでもあるようでした。
  
  キンマでも、タバコでも、その他アルコール、あるいはインカのコカ･･･、人をとりこにするものは健康にはよくないようです。
  食べ物一般に「体に悪いものほどうまい！」という法則があるような････。

  唐辛子婆さん からの返信 2007/06/26 00:35:01

  パキスタン、どう？

  >昔スリランカに大学の先生の植物採集のお供で行ったとき
  >薬作りに使う牛糞とかキンマも標本のオマケで持ち帰りました。
  
  ひょえ〜〜〜！
  アユールヴェーダでは牛糞を薬に使うんですかぁ？？
  クワバラクワバラ。
  
  >今年ようやくミャンマーでガイド氏の勧めもあって口にしましたが
  >「エグイ」という感じですぐに吐き出してしまいました。
  
  そうですか。ならば私はやめときましょう。
  （すんでのところで思いとどまってる唐辛子婆でした）
  
  >口をすすぐ水はピンク色になっていました。
  
  すぐに吐き出してもピンク色。
  お婆さんの歯も歯茎も赤茶色なのが頷けます。
  タイの「王朝四代記」にも
  「20回歯を磨けば西洋人みたいな真っ白い歯になれるわよ。」
  というくだりがあります。（ウロおぼえです）
  
  >キンマでも、タバコでも、その他アルコール、あるいはインカのコカ･･･
  >人をとりこにするものは健康にはよくないようです。
  >食べ物一般に「体に悪いものほどうまい！」という法則があるような････。
  
  薬剤師（でしたよね？たしか他の方のブログで読んだような）が
  そのようなセリフを（笑）
  
  でも確かに「脳みそが胃袋にある」めんたいこさんも
  「美味しいものはみ〜んなコレステロールが高い」と嘆きつつ
  パクパク食べてます。
  
  ところで唐辛子婆がカラチに来て以来初めて
  カラチへの旅人があらわれました。
  marimari526さんという方です。
  一時帰国しちゃったので案内もしてあげられないんですけど
  どんな印象をもたれるかワクワクドキドキであります。
  
  　　〜唐辛子婆〜