Pakistan　カラチのアパート（その３）　「タワーブ！いますぐ来てちょうだい！」　　　　氷・お湯・水に悩んだ２週間　

2006/08/05 - 2006/10/04

今でこそこうやって旅行記をアップする余裕が生まれましたが
カラチに戻ってからの２週間は次から次へとプロブレムが押し寄せてました。

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エリア カラチ(パキスタン)

戻ってみたら替わっていた昼間のガードマン

エントランスに敷物しいて
一日に何度も熱心にお祈りする。
レセプションのカウンターの上で
長いガタイを折り曲げて昼寝してること多し。

４人いたボーイが二人に減って
ユニフォームが与えられていました。
めまぐるしい変化・・・。

３週間の留守の間に冷凍庫には霜がビッチリついて
庫内がうんと狭くなっていました。
ぜんざいを保存した容器は
「根雪」に埋まってビクともしない。

盛り上がった氷のせいで扉がきちっと閉まらない。
ので、氷が溶け出してツララになりしずくがたまってまるで鍾乳洞。

これじゃ日本から苦労して持ってきた食料品が腐ってしまう。

意を決して冷凍庫のものを全部出し
おタマの頭で氷をガンガンカチ割り掻きだしカチ割り掻きだし
キッチンはビシャビシャの水びたし。

ん？
冷凍庫に霜がつくってことがわからないって？
そうでしょうねえ今どきの子には。
唐辛子婆の子供時代はこんなでしたけどね。

この冷凍冷蔵庫には
自動霜取り装置もサーモスタットも温度計もついてないのよ。

宇治金時にして腹いっぱいおあがり。

お湯が日向水みたいにぬるい。
待っても待ってもいっこうに温かくならない。
これじゃシャワーが浴びられない。

ボーイ達はしきりに屋上のギザ（ボイラー）を調節しているのだが
ラチがあかない。
パイプに詰まっていた砂やサビを落としたり電気屋とか専門家とか
いろんな人が入れ替わり立ち代りやってきて右往左往している。

そうこうしてるうちに今度は水道栓から熱いお湯がでてくるようになった。
トイレの水を流すとモウモウと湯煙があがる。
いったいぜんたい何をやっとんじゃぁ？

そのうち４０分待ったらお湯がでるようになり
１週間後にはなんとかまともにシャワーを浴びられるようになりました。

ギザはガスで沸かす。

たった３週間の雨季のうち雷雨だったのは２日のみ。
（だったと思う）
雷雨ったってたいした大雨じゃないのよ。
なのにアパートは大変なことになってきました。
屋上にたまった水がアパート内の階段を伝って流れ始め
ジェネレータが故障して動かなくなり
ずぶ濡れのアイシャが金切り声を上げてボーイを走らせてる。

自分の部屋に戻ると窓のスキマから雨が入ってきていました。
ひょえ～～パソコンがぬれたら一大事！
あわててデスクを移動させジャングルになっているコード類を避難させ。
お鍋とバスタオルで防戦しました。

私達がいない間にキッチンのエアコンは動くようにしておいてくれました。
やれうれしや！
フライパンに汗がたれずにすむ。

ところが３日もしないうちに冷気がでてこなくなり。
やってきたマネジャーに「ガスがぬけたんでしょ？」と知ったかぶりをしたら

この電気屋が仔細に点検した結果配電盤がイカレてることがわかり
取り替えたらすぐに冷気が流れました。
ぼえ～んとした顔してるのに見直したぜぃ。

マネジャーの着メロは
胡桃割り人形の「花のワルツ」♪

今度はボーイが緊張した面持ちでやってきた。
「マダム、ポリスの呼び鈴を押しましたか？」
「え？何それ。どこにあるの？」

隣の部屋のカーテンの陰に隠れてました。

押したらすぐにポリスが飛んでくるシステムに
なってるなんて、なんてセキュリティが
しっかりしてるんでしょ！

でも誰が押したのかしら？

「誰も押してないっすよ?。
でももしかしたらあのジャパニのマダムかも。
何にでも興味深々だから。」

お次は玄関の鍵が
押しても引いても抜けなくなり。
取り替えてもらって一件落着。

なんでも言えば一応は迅速に動いてくれるので助かる。

やっと洪水もひいたので
ベンジャミンツリーを買いたくて植木屋さんへでかけました。

カラチは植木屋さんと公園がとっても多い町です。
でも公園は木がないところが多い。
航空写真とってみ？きっと緑地の半分は植木屋だ。

野菜や果物はお店によって値段が違っていてもそれほどの大差はない。
プランツは結構おおきな開きがあることに気づきました。

植木を買う前日に植木鉢屋にいって
「平鉢の底に穴をあけておいてね
明日の夕方取りに来るから。」
と頼んでおいたのに取りに行ったら
まだやってない。
目の前でドライバー使って開けはじめました。

屋上の遮蔽幕の下で植木の手入れをしていた
アイシャの庭師ニアーズに伸び放題のポトスを
分けてもらって

植えてもらいました。
本当は自分でやりたいんですけどね。

水がめ（右上）にも水をたっぷりいれて
癒しのコーナーらしくなってきたぞ。

しかししっかし
ある朝みると水がめの下に敷いてあるキッチンペーパーが
ジトッと湿っているではありませんか。
ヤバ！漏れてる！
とにかくアイシャの大事な棚から水がめを移動させなきゃ。
ところが持ち上げようとしたとたん
水がめの土台の部分がもろくも崩れてしまったんです。

こ・こまった。
このまま水がめが壊れたら満タンの水をぶっちゃけることになる。
キッチンの流しまで運べたとしてもぎっくり腰になりそう。
夫を呼んでも返事がない。
（ちょうどトイレタイムなんです。）
そうだ！ポケットに携帯があった。
左手と肩で水がめ支えたまま携帯のボタンを押す。

「タワブ、いますぐ来てちょうだい！」
何ごとかととんできて玄関の呼び鈴をならすタワブ。
「タワ～～ブ！鍵持ってきて自分であけて～～～！」
合鍵もって駆けつけるタワブ。

水ぶっちゃけることなく無事
水がめは運び去られました。
「使い物にならないから捨てていいっすね？」

結局一度もこの水がめを使うことはありませんでした。
なんのこっちゃ。

「ま～～、とってもきれいに暮らしてくれててありがとう！」
久しぶりにやってきたアイシャはこう言い置いて帰っていきました。

翌日アイシャから届いた超スイートなリネン類。
「げー、何考えとんじゃ。わしゃ使わんぞー。」
・・・３０年前なら喜んだかも(^^；)

そしてこのラブリーなアンティークのランプ２個。
ちょっと触ると首が傾いたりして恐ろしくて飾っとけない。
それにこれを置く場所がない。

嗚呼、お願い。
貸してくれるのは植物だけにして。

しかし幸いなるかなケニアのお面のことは
すっかり忘れてくれている。

この旅行記へのコメント （7）

• Krisflyerさん 2006/09/12 23:43:10

  胡桃割り人形

  お久しぶりです。Kirsflyerです。
  
  胡桃割り人形の「花のワルツ」の着メロと言えば、パナソニックの携帯ですね。以前僕も使ってましたが、3ヶ月でいくつかのボタンが不作動状態に陥ったので、ベッドに思いっきり投げつけ、その日の昼間にはノキアの新しい端末を購入しておりました。
  
  ええ、日本に帰ってきた今でも健在ですよ。頑丈ですね。

  唐辛子婆さん からの返信 2006/09/13 14:07:38

  RE: 胡桃割り人形

  Kirsflyerさん、おはようございます。
  
  おひさしぶりですね、お元気でしたか？
  
  >胡桃割り人形の「花のワルツ」の着メロと言えば
  >パナソニックの携帯ですね。
  
  そうでしたか、知りませんでした。
  自分で選んだんだとばかり思ってました。
  やる気レスの太目のマネジャーが「花のワルツ」というのが
  なんだか似つかわしくなくて
  おかしく思っていました。
  
  >以前僕も使ってましたが
  >3ヶ月でいくつかのボタンが不作動状態に陥ったので
  >ベッドに思いっきり投げつけ
  >その日の昼間にはノキアの新しい端末を購入しておりました。
  
  私の携帯もノキアです。
  そういえばどこかで落として拾われたんですけど
  全然壊れてませんでした。
  
  また遊びに来てくださいね。
  
  　　〜唐辛子婆〜
  

  Krisflyerさん からの返信 2006/09/15 11:56:14

  携帯電話

  唐辛子婆さん
  
  どうもです。Krisflyerです。
  
  唐辛子婆さんは今NOKIAを使用されているのですか？
  僕の方は暫くノキアを使用していたのですが、電池の消耗が激しく、1年くらいで充電池が使い物にならなくなり、当時GSMではカラー画面という画期的なソニーエリックソン(ソニエリのブランドとしては初モデル)のT68iを並行して購入し、そちらも使用しておりました。
  
  4年たった今でも電池共々健在の端末ですが、以後ソニエリのファンになった僕は、日本でもソニエリを購入、会社支給の出張時のGSM携帯もダッサイ会社の端末は断り、自分で購入したモデルを使用しております。
  
  GSMオンリーを買ったのですが、後になってWCDMAとのデュアルを買うべきだったと後悔しました。そうしたら日本でもお客さんからのSMS受け取れますからね。

  唐辛子婆さん からの返信 2006/09/18 01:03:25

  宇宙人からの手紙★◎△○×◎：＝☆

  Krisflyerさんこんばんは
  
  >唐辛子婆さんは今NOKIAを使用されているのですか？
  
  はい。
  たまたま夫が買っておいてくれたのがノキアでした。
  でもメッセージだけで、画像もない旧式なものです。
  
  >僕の方は暫くノキアを使用していたのですが、電池の消耗が激しく、
  >1年くらいで充電池が使い物にならなくなり
  
  あらら、充電池は充電すれば
  半永久的に使えるのかと思っていました。
  
  こちらでは時々電話がとっても遠くなるので
  苦労しています。
  もちろん建物の外にでたり窓際にいったり相手に
  かけなおしてもらったり
  設定のところを開いてみたり
  いろいろ試してはいるのですが
  声を大きくする方法がわからない・・・。
  
  相手によってはいつもはっきり聞こえる人もいるし
  日によって聞こえ方が違う人もいます。
  
  それでなくともパキスタン訛の強い英語を
  聞き取るのが大変で電話をかけると思うだけで憂鬱。
  
  充電池の消耗度と関係あるかしら？
  
  >GSMオンリーを買ったのですが、後になってWCDMAとの
  >デュアルを買うべきだったと後悔しました。
  >そうしたら日本でもお客さんからのSMS受け取れますからね。
  
  このフレイズ、チンプンカンプンです。
  ごめんなさいね。
  婆だもので。
  もしお時間があったら説明してください。
  なかったら聞き流してください。
  
  　　〜唐辛子婆〜
  
  
  

  Krisflyerさん からの返信 2006/09/19 20:28:52

  電話について

  唐辛子婆さん、どうもです。
  今、電信関係の仕事をしているもので、たいそう、マニアックになってしまったようです。
  
  >充電池の消耗度と関係あるかしら？
  
  通じやすさは電池とは関係無いと思います。携帯の電波には日々の天気や気温、環境によって電波の邪魔が入りますので、それが原因かと思います。
  
  折角なので、この機会に携帯電話について述べています。
  
  実は携帯電話にも世代というものがあって、今世界中で使用されているのは、第二世代〜第三世代と言われています。東南アジアから欧州にかけて幅広く使用されているのがGSMと呼ばれる方式で、こちらは第二世代となります。日本でいうとJ-PHONEやFOMA以外のNTT DoCoMo、昔のAUはこの部類に入ります。
  
  最近になって携帯電話でデータのやりとりをする様になり、そのスピードアップを図ったのが第三世代と呼ばれています。GSMが使われている地域では第三世代はW-CDMAと呼ばれる方式が採用され、日本ではW-CDMA(NTTとVOdafone)やCDMA 2X(AU)と呼ばれる方式が採用されました。
  
  先日僕が述べましたデュアルというのは、第二世代のGSMと、第三世代のW-CDMA両方の方式に対応した携帯電話の事で、これを一台持っていればGSMの無い日本でもW-CDMA方式を利用してローミングによる通話が可能になるという事です。つまりパキスタンの電話番号をそのまま日本で使用出来る事になるわけです。もちろん通話料はとっても高くなりますけど。

  唐辛子婆さん からの返信 2006/09/26 17:04:23

  RE: 胡桃割り人形

  Krisflyerさん
  
  ご返事がおそくなってすみません。
  とても詳しいご説明をありがとうございました。
  こちらは雨季から乾季になって
  携帯電話の聞こえもだいぶよくなってきました。
  でも未だに家電からかけたほうがよく聞こえます。
  
  >先日僕が述べましたデュアルというのは、第二世代のGSMと、第三世代のW-C>DMA両方の方式に対応した携帯電話の事で、これを一台持っていればGSMの無>い日本でもW-CDMA方式を利用してローミングによる通話が可能になるという>事です。つまりパキスタンの電話番号をそのまま日本で使用出来る事になる>わけです。もちろん通話料はとっても高くなりますけど。
  
  なんだか「通話エリアは地球です」みたいですね。
  あれとは違うのですか？
  トンチンカンな質問ですみません。
  
  Krisflyerさんは電信関係の
  どんな部門を担当なさっていらっしゃるのですか？
  
  ところで、こちらはラマダンにはいりました。
  ランチを食べるのもカーテンを閉めて
  ご近所から見られないようにと気を使ってしまいます（笑）
  
  　　　〜唐辛子婆〜
  
  
  

  Krisflyerさん からの返信 2006/09/27 00:24:55

  お元気ですか？

  唐辛子婆さん、お久しぶりです。
  
  パキスタンはもうラマダーンですか。ラマダーン時期に以前バングラデシュに行った事は有りますが、ラマダーン中の夕食ってすごい豪勢だそうですね。名前は忘れましたが泊まったホテルにもそのメニューが有りました。
  
  以前僕がパキスタンに行ったのも丁度今の時期だったと思います。当時の目的地はラホールでした。(商談は結局うまくいきませんでした)
  
  >なんだか「通話エリアは地球です」みたいですね。あれとは違うのですか？
  >トンチンカンな質問ですみません。
  
  「通話エリアは地球」はイリジウム電話ですね。衛星を利用した携帯電話で通話料は恐ろしく高いやつですね。
  
  >Krisflyerさんは電信関係の
  >どんな部門を担当なさっていらっしゃるのですか？
  
  今は関西にある家電メーカー(再建中)で、PHSのシステムの海外への展開を行っています。メインの市場は中国と台湾です。以前インドに参入しようと思いましたがちょっと難しかったです。
  
  パキスタンではどうですか？PHSは必要とされないでしょうか？