標高521メートル。
国後島を眺める羅臼の好展望地の一つですが、アクセスは標高100メートル余りの羅臼町立知床未来中学校...
続きを読むの裏手から2.4kmあまりの登山道を自力で登ることになります。
羅臼で国後島を眺めるなら、道の駅もある波打ち際沿いの国道や、しおかぜ公園、クジラの見える丘公園、標高167メートルの国後島展望塔などがあり、英嶺山頂に立つよりもはるかに楽にアクセスできます。
その上、少々、高さのあるクジラの見える丘公園や国後島展望塔と、大きく眺めが違う訳ではないので、山好きだったら、登ってみると楽しいのではないか程度です。
国後島の眺めは、道の駅やしおかぜ公園など、標高0m近くの展望場所から眺めると、対岸の島という風に見えますが、国後島展望塔や英嶺山から眺めると、俯瞰することによって立体感が出て、まるで根室海峡に侵入した巨大な戦艦のようにも見えました。
トマリ山や羅臼山、エビカラウス山、爺々岳、ルルイ岳など、戦艦上の建造物群のようです。
また、頂上からは、振り返ると知床連山が眺められます。
ウトロ側の知床五湖では、五山が並ぶ様子が眺められますが、羅臼側からは、立派に見えるのは羅臼岳、三ツ峰山、サシルイ岳の3つ。
それでも間近に迫る山の様子が見事です。
国後島展望塔と、大きく眺めが違わないとはいえ、英嶺山は標高が3倍以上ある訳ですから、国後島展望塔のように知床連山側の風景が見える上、更に展望塔よりも山並みが間近に迫る感じがし、その上、クジラの見える丘公園のように海側がすっきり見渡せ、更に、公園よりも国後島のノツエト岬方面がよく見えるなど、ほかの展望場所でのよいところを兼ね備えている感じです。
なお、標高740mあまりの知床峠からの眺めは、周辺の山並みの地形で島が一部隠れてしまいますし、羅臼岳山頂から眺めた場合では、国後島が一歩遠くに引いた距離感になってしまい、また、山頂までアクセスするのも、英嶺山よりはるかに大変になります。
英嶺山の登山道入り口は、羅臼神社の前の道を進み、羅臼町立知床未来中学校の校庭の先にあります。
中学校の行程の先では、野生動物除けの電気牧柵が張られていますが、通行者のために、一部、外せるようになっているので、通行後、再び元に戻しておきます。
まもなく、登山ポストがあり、道標によると山頂までは、そこから2.4kmほどの道のりです。
そこから山頂までの標高差は前述のとおり400mほどです。
登山口から三角山の分岐までは、0.2kmほどの急登が続きます。
三角山は、分岐点から70mほどとわずかの距離なのですが、途中、道が不明瞭になっていたり、頂上でも木が生い茂って景色がすっきり見えなかったりしますが、クジラの見える丘公園のように海に近い場所から景色を眺められます。
三角山分岐から英嶺山頂へ少し登ると、羅臼の街を見下ろしながらのやや緩やかな尾根に出ます。
更に進んで、四ツ倉池(標高220m)を通過すると、熊見台(標高290m)までの急登、山頂までの急登がそれぞれ続き、急登と緩やかな場面を繰り返します。
山頂に近づくと、見えているピークが実は山頂ではなく、幾つもの“ニセピーク”にがっかりさせられますが、それでも急登を登り続け、羅臼岳側に少し回り込んで、やっと頂上に到着です。
頂上では前述の眺め。
暮れゆく夕日に照らされた抒情的な国後島と知床の山並みをしばらく堪能していました。
ここまで登山口からノンストップ便で32分。
下りは、三角山経由で40分で降りることができました。
中学校裏だけに、授業の登山演習にでも登っていそうな山で、冬にスノーシューで登るのにも手ごろな山だと思いました。
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投稿日:2018/11/13