2015/01/10 - 2015/01/10
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まみさん
東京国立博物館恒例の「博物館に初もうで」も、今年2015年のひつじ年で12回目となり、干支を一巡したそうです。
私も、皆勤賞ではないのですが、過去に何回か、「博物館に初もうで」の特別陳列を見に東京博物館に行きました。
というのも、常設展示だから撮影はOKですし、年始休みや成人の日の連休にマチネーで観劇予定を入れたとき、その前の撮影散策としてちょうど良かったからです。
ただし、本日の観劇予定は上野公園の東京文化会館ではなく、有楽町の国際フォーラムだったので、移動時間をみておかなければならず、しかも朝は医者に行ってから向かったので、見学できたのは実質1時間ちょっとでした。
しかし、幸か不幸か、ひつじは明治時代に実物が日本に持ち込まれるまで、日本人にとって縁が浅かったせいか、特別陳列は例年と違って1室のみでした。
ただ、ほとんどスルーした常設展示も、よく見ると入れ替えがあったし、そもそも1年ぶりなので、ほんとはもっと丁寧に見て回りたかったです。
でも、本日のお出かけの第1目的はミハイロフスキー劇場バレエ(旧レニングラード国立バレエ団)の「白鳥の湖」観劇の方。
その前の見学&撮影散策としては、まずまず満足できました。
東京国立博物館の公式サイト
http://www.tnm.jp/
「博物館に初もうで~ひつじと吉祥~」のページ
http://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=past_dtl&cid=5&id=7633
特集陳列:2015年1月2日(金)~1月12日(月)本館 特別1室
<これまでの東京国立博物館の旅行記>
2014年1月5日
「新春・観劇前に東京国立博物館に初もうで(前編)特集陳列・午年にちなんで」
http://4travel.jp/travelogue/10846707
「新春・観劇前に東京国立博物館に初もうで(後編)新春特別公開の国宝&馬具や常設展の正月らしい美術・工芸品など」
http://4travel.jp/travelogue/10846710
2013年1月12日
「観劇前に東京国立博物館に初もうで(前編)今年の干支モチーフの特集陳列───巳・蛇・ヘビ」
http://4travel.jp/travelogue/10741988
「観劇前に東京国立博物館に初もうで(後編)リニューアルされた上野公園と本館の新春を感じた作品など」
http://4travel.jp/travelogue/10742215
2011年4月2日
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/travelogue/10557213
2011年1月15日
「観劇ついでに新春の上野公園(3)東京国立博物館に初もうで───美術の中の陽気なウサギたち」
http://4travel.jp/travelogue/10538000
「観劇ついでに新春の上野公園(4)東京国立博物館で日本の美の源流をふり返る」
http://4travel.jp/travelogue/10538004
2010年3月6日
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(1)長谷川等伯にうなった後、縄文と埴輪のエナジーに触れる」
http://4travel.jp/travelogue/10436635/
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(2)おひなさまと人形の魂に触れた後、神韻SHEN YUN公演にしびれる」
http://4travel.jp/travelogue/10436640/
2008年4月1日
「念願の桜の季節の上野公園(1)提灯桜通りの桜トンネルと東京国立博物館・常設展「博物館でお花見を」」
http://4travel.jp/travelogue/10230308/
※これまでの国内における博物館・展示会・フェスティバル等の旅行記はまとめて目次を作成中。
「博物館・展示会・フェスティバル・テーマパーク紀行(国内)~花の展示会を含む~ 目次」
http://4travel.jp/travelogue/10744682
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- 私鉄
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
イチオシ
冬のチューリップに飾られた上野公園の大噴水の池と東京国立博物館
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東京国立博物館を背景に、ユリノキちゃんとトーハクくん
常設展だけ見に来たので、入園料は620円。
でも、本館ギャラリーと東洋館、平成館(ただし、現在休館中)、そして法隆寺宝物館など、複数の建物の常設展示があるので、丸一日いても見終わらないくらいです。 -
本日の展示案内を見ると
おや、特別陳列の「博物館に初もうで」は今回は1室のみ。
日本人はひつじとの歴史が浅かったので、ひつじ年にちなんだ展示品をそんなにたくさん集められなかったようです。
国宝「松林図屏風」は去年も見ました。どうやら展示期間はたいてい1月のようです。 -
本館2階の特別1室へ向かう
無料のロッカーにできるだけ荷物を預けて身軽になってから、見学開始! -
エントランスホールの階段の踊り場に展示された新春いけばな
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特集「博物館に初もうで〜ひつじと吉祥〜」の展示のある特別1室へ
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正月限定カレンダー付ワークシート「羊が何匹?」
無料配布のワークシートは、裏が、この特集の目玉でもある「羊図」の複製写真入りの一年のカレンダーになっていました。
私が見学し始めたときは、ワークシートもたくさん積んでありましたが、約1時間の見学を終わった後で見てみたら、もうなくなっていました。
今回回れたのは本館のごく一部なので、ここに示された法隆寺宝物館や東洋館のひつじにちなんだ展示までは見に行けませんでした。 -
特集陳列「博物館に初もうで〜ひつじと吉祥〜」の解説
なぜ今回の陳列がひつじと吉祥なのか書かれてありました。
やはりひつじそのものにちなんだ品は限られていたのでしょう。
今回の陳列は、「第一部 アジアの羊」「第二部 十二支」「第三部 日本人と羊」「第四部 吉祥模様」という4部に分かれていましたが、1番作品が多く、写真を撮った数も多かったのは第一部。第二部は、以前の別の干支のときの「博物館に初もうで」で見た作品といくつか再会しました。 -
「第一部 アジアの羊」の解説
羊がおめでたい字句として扱われていたというのは初耳。
展示品は、中国由来のものが多かったですが、西アジア方面由来の作品はとてもエスニックで興味深かったです。 -
イチオシ
羊頭部形垂飾
地中海東岸又はカルタゴ出土
前7〜前6世紀
ガラス細工の出土品が有名なカルタゴのものらしいです。
この羊のデザインも気に入りました。
「仔羊の頭部を模した装飾品です。紫色や茶色、黄色など、鮮やかなガラスを貼り付けて目や角などを表現しています。後頭部の環から紐を通した垂飾品だったと考えられています。」
(展示の解説より) -
羊小像
シリア出土
鉄器時代・前600〜前300年頃
羊に鞍というのは、確かに珍しい組み合わせかも。
「小ぶりながらも巻き角や胴長でやや短い脚部などが細部まで表現されています。よく見ると胴には荷駄用と思われる鞍が載せられた装飾がありますが、こうした表現をもつ羊像はめずらしいといえます。」
(展示の解説より) -
饕餮文鼎
中国
殷時代・前13〜前11世紀
表面の浮彫模様の巻き角が羊っぽいです。
祭祀関連の容器ということもあってか、形もユニークでステキです。
「鼎(てい)は先祖などに執り行う祭祀儀礼において牛や豚、羊などの肉料理を煮た容器です。特に肉料理は儀礼に欠かせない重要な品目でした。器面には饕餮文(とうてつもん)と呼ばれる、大きな巻き角と丸い目の動物神が描かれています。」
(展示の解説より) -
鳥の形に見えた脇の装飾
-
小像破片
中国・ヨトカン
1〜4世紀
羊頭の獣人にも見えるかも。
「大谷水瑞(おおたにこうずい)が中央アジアの仏教遺跡の研究を目的として行った、大谷探検隊の招来品です。本例は頭部から顎元まで筒状に穴があけられており、何らかの液体を入れた容器と考えられています。どこかおどけてひょぅきんな姿が印象的です。」
(展示の解説より) -
イチオシ
ぶっちゅーと突き出された口や目もとがユニーク!
-
イチオシ
灰陶羊
中国出土
漢時代・前3〜後3世紀
私の目にはヒツジよりヤギに見えますが、親子そろって可愛らしくて、表紙候補でした。
「穏やかに弧を描く大きな角、顔に比べて胴や四肢が長くスリムな表現が特徴です。大きさの異なる二頭は親子なのでしょぅか。素朴でありのままの羊の表現は、羊の牧畜が盛んであった漢代の生活の一端を垣間見ることができます。」
(展示の解説より) -
緑釉羊圏
中国
後漢時代・2〜3世紀
墳墓の副葬品だとわかるのですが、おもちゃみたいで可愛いです。
「周囲を壁で囲われた建物の中には3頭の羊。おそらく当時の羊舎を模したものと考えられます。秦以降、漢代においても、王墓や貴族墓などの祭祀やその陪葬には、被葬者の安寧を願って、おびただしい人物や動物、建物などの陶俑が埋納されました。」
(展示の解説より) -
中のヒツジたちに注目
一瞬、なんのかたまり?
と思いましたが、よく見ると巻き角も確認できて、ちゃんとヒツジらしかったです。 -
陶製羊
中国河南省洛陽市出土
唐時代・7〜8世紀
むっちりした体型が可愛らしい、ちゃんとしたヒツジの像でした。
特に説明はありませんでしたが、これも副葬品だったろうと思います。 -
石製羊
伝韓国慶尚北道慶州出土
朝鮮時代・15〜19世紀
ヒツジの座った様子が、特徴をよくとらえていると思いました。
身近に羊を見ているからこそ可能な、すなおな表現というものでは?
「長方形の台座に四肢を置き、横を向いたたたずまいがかわいらしい姿です。朝鮮時代の陵墓には、その守護や鎮魂、追善のためにさまざまな石造物が立てられ、羊も用いられました。本例も陵墓等に関連するものかもしれませんが、詳細はよく分かっていません。」
(展示の解説より) -
羊鈕象牙印
中国
清時代・18〜19世紀
まさなに霊獣の風格を持った動物の部分がつまみの印章です。
巻き角はぺたんと頭の一部のようになっていて、ヒツジにしてもヤギにしても、分かりづらいです。
「羊とされる動物を表わした象牙の印章。確かに頭部は羊を写実的に捉え、巻角らしき表現も認められますが、二本の爪が出たつま先や、坐り方は羊らしくありません。よくみると脚部には気が渦巻いたような表現があり、これが霊獣であることを示しています。」
(展示の解説より) -
同じ印章をヨコから見たところ
狛犬のような座り方をしているので、ますますヒツジらしくありませんが、それが面白いといえば面白かったかも。 -
白玉羊書鎮
中国
清時代・19世紀
石の美しさとあいまって、とても可愛らしくてステキな作品でした。
ぺら一枚の紙を押さえればよいのでしょうから、それほど重さも感じさせず、全体の印象もどこか軽やかでした。
「白玉という半透明の白い石で作られた愛らしい羊です。玉に特有の滑らかな造形を見せ、文字を書く際に紙を押さえる書鎮として使われていました。片方の前足を立て、わずかにこちらを向く姿からは、清雅な書斎の雰囲気が伝わってくるようです。」
(展示の解説より) -
青玉筆洗
中国
清時代・19世紀
石は、翡翠(ジェダイト)の代わりによく使われたり混同されたネフライトの方だと思いますが、石そのものも美しいです。
「筆洗は文房具の一種で、水を入れる部分は貝の形をしており、柄は羊の頭に表わされています。その姿は精彩に富み、透かし彫りによって表わした角の表現など、清代に発展した玉彫(ぎょくちょう)の高い技術がうかがわれます。なお、内面には乾隆御題の詩が刻まれています。」
(展示の解説より) -
筆洗のヒツジの部分に注目
ムフロンなど、原始のヒツジの方を連想しました。 -
「第二部 十二支」の解説
別の干支の年の「博物館に初もうで」でも展示されていた作品をいくつも見かけました。
もちろん今回は羊に注目するためです。
例年あった重要文化財の「十二神将立像・未神」は、頭の羊が欠けていたので写真を撮りませんでした。
公式サイトには写真と解説がありました。
http://www.tnm.jp/modules/r_collection/index.php?controller=dtl&colid=C16 -
伝金庾信墓護石十二支拓本のうち未
明治時代・19世紀(原碑=統一新羅・8〜9世紀)
この拓本シリーズの別の干支は以前の「博物館に初もうで」で見たことがあります。
ヒツジであることが良くわかるし、生き生きとしていました。
「慶州に位置する金庾信(きんゆしん)(595年〜673年)のものとされる墳墓は、その周囲を護石で固められ、方角に応じて十二支の浮彫りが表わされています。獣頭人身の十二支はいずれも武器を取って墓を護る姿で、流麗で柔らかな表現に高度な技術が認められます。」
(展示の解説より) -
十二支図
渡辺南岳筆
江戸時代・18世紀
これも別の干支の年の「博物館に初もうで」で見たことがあります。
あのときはヒツジに注目しなかったのですが、この中でヒツジが一番「らしくない」です@
「南岳は写生を重視した京都画壇の重鎮・円山応挙の弟子。手本からそのまま写すのではなく、鋭い観察眼によりそれぞれの特徴を的確に捉えた十二支の姿を描いています。ただし羊は実見する機会がなかったためか、鹿に似た姿で表現されています。」
(展示の解説より) -
ヒツジというより、かろうじてヤギ!?
顔つきはまだしも、背中の毛がバンビ@ -
羊図(唐絵手鑑「筆耕園」のうち)
趙福筆
中国 明時代・16世紀
ワークシート対象の作品でした。
まずはその全体を。
「規範とすべき優れた舶来中国画60図をアルバム形式に仕立てたもの。筆法や構図、主題などの手本であったのと同時に、大陸の生物や風俗を知る貴重な機会でもありました。日本における中国絵画の受容の有様を示す基調な例の一つです。福岡藩主の黒田家伝来。」
(展示の解説より) -
水辺に集うさまざまなタイプのヤギたち
-
イチオシ
ちょっとワンちゃんのようだけど、ちゃんと子ヒツジちゃん@
子ヒツジの実物は動物園で見たことがあります。
ふつう春に生まれますが、ひつじ年を翌年にひかえた去年2014年は、季節外れで冬生まれの子ヒツジちゃんに会うことができました。
春に会えた子ヒツジちゃんの写真がある関連の旅行記
2014年3月30日
「春の大雨が来る前に埼玉こども動物自然公園へ(前編)今日のミッションはキリンの赤ちゃん、ヒツジの赤ちゃん、ウシの赤ちゃん、コアラの赤ちゃん、ワラビーの赤ちゃん、そしてカピバラ温泉と園内の春の花木」
http://4travel.jp/travelogue/10871904
2014年4月20日
「動物の赤ちゃんたちに会いたくて埼玉こども動物自然公園へ(3)7匹の子やぎのいるなかよしコーナー&牛舎の子牛たち&園内の気まぐれ放し飼いマーラ&キリンの赤ちゃんの名前に応募」
http://4travel.jp/travelogue/10878899
季節外れの冬生まれの子ヒツジちゃんの写真がある関連の旅行記
2014年12月23日
「クリスマスよりゆず湯の埼玉こども動物自然公園へ季節外れ生まれの子ヒツジちゃんに会いに〜やっと会えたレッサーパンダのメルくん!
http://4travel.jp/travelogue/10965456 -
飛天十二支八花鏡(部分)
中国
隋〜唐時代・7世紀
これも、別の干支の年の「博物館に初もうで」で見覚えのある作品です。
なので、カタログ写真みたいに全体の写真は撮らず、部分的に撮ってみました。
下辺の左隅にいるのがヤギっぽいけれど、ヒツジでしょう。
「中心部分は島が浮かぶ水面に見立てられ、周囲の四角形に十二支の動物が配されています。またその外側に天上世界の飛天を表わしていることから、全体として「天円地方(てんえんちほう)」(天は円く大地は四角い)という古代中国の世界観を反映している可能性が考えられます。」
(展示の解説より) -
四神十二支鏡
中国
隋時代・6〜7世紀
これも別の干支の「博物館に初もうで」で、今回と同様に、さきほどの作品とペアで展示されていました。
ヒツジと言われても少し首を傾げてしまうヒツジが浮彫されていました。
「鏡に帯紐を通すための紐(ちゅう)を中心として、東西南北を表わす四神(青龍・白虎・朱雀・玄武)がめぐり、その周囲に十二支の動物が配されています。こうした鏡は災いを払うものと信じられ、珍重されていました。なお、今回は羊を一番下にして展示しています。」
(展示の解説より) -
よきことを菊の十二支
歌川国芳筆
江戸時代・19世紀
これも他の干支の年の「博物館に初もうで」で見た作品です。
ヒツジはどこかな。 -
菊の花でできたもこもこヒツジ
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十二類絵詞(模本)
狩野養長模
江戸時代・19世紀(原本:室町時代・15世紀)
こもなんだかなつかしいです。
実際、他の干支の年の「博物館に初もうで」で見ました。
龍やヘビのときでした。
「十二支に恥をかかされた狸が他の動物たちとともに合戦を挑む物語。十二支の歌合を訪れた鹿が審判を申し出たところ、戌が「薬師如来の眷属で時を司る我々は、鹿に審判は頼まぬ」と断ろうとしている場面があり、当時の人々の十二支に対するイメージが窺われます。」
(展示の解説より) -
ヒツジはどこかな〜あっ、これか@
-
知恵のあるアドバイス役の長老という風情のヒツジ
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「第三部 日本人と羊」の解説
いまでも日本人は大陸に比べてヒツジは、羊毛以外は、羊肉も乳も、あまりなじみがないですね。
なので、江戸時代の版画にヒツジが登場している方が、不思議な気がしました。 -
正倉院臈纈屏風 羊木写
明治時代・19世紀写
砂漠の国のオアシスのような異国情緒たっぷりでした。
「正倉院の羊木臈纈屏風(ひつじき ろうけちのびょうぶ)を復元的に模写した作品です。わが国における羊の表現としては最も古く、臈纈(ろうけつ染め)という技法によりつくられています。羊の図像はササン朝ペルシアの文様に近いことが指摘されており、異国的な情緒を漂わせています。」
(展示の解説より) -
イチオシ
じっとこっちを見ているような羊の目力
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ヒツジが遊ぶ山岳景色に注目
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羊と遊ぶ唐美人と唐子
北尾重政筆
江戸時代・18世紀
江戸時代の日本人から見た中国の人々の暮らしの場面では?
それだけ江戸っ子には自分たちの日常とヒツジのコラボはなじまなかったのかも。 -
ヒツジに紙をあげる子供と、ちょっとおとぼけ顔で可愛いヒツジ
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風流十二支・未
礒田湖龍斎筆
江戸時代・18世紀
まるで子供たちが捕り物ごっこをしているようでした。
いや、そのものかな。 -
なんだかちょっと気の毒なヒツジさん
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動物一枚摺 綿羊(揚州種)
武田昌次記 中島仰山画
明治9年(1876)
ヒツジのイラストはなかなか見事@
「「動物之図」24種のうち。明治期に入り国内での羊毛生産を高める必要性が強まったことから、明治8(1875)年、政府主導により現在の千葉県成田市三里塚に下総牧羊場が開かれました。多種の羊が輸入されたことで多くの日本人は初めて実物の羊に出会いました。」
(展示の解説より) -
生き生きとしたヒツジたち
ごはんを食べて満足し終えた図に見える!? -
羊図扇面
森狙仙筆
江戸時代・19世紀
こういう作品の方が、ヒツジがしっくりと日本美術になじむと思いました。
「狙仙は、江戸時代後期に大阪で活躍した画家。はじめ「祖仙(そせん)」と名乗っていましたが、還暦のころに「狙仙(そせん)」と改めました。動物の生態をよく観察し、猿や鹿などを得意としましたが、ここでは中国からの舶来画を参照したと思われる羊の姿を描いています。」
(展示の解説より) -
よくよく見ると、やっぱりヤギみたいなヒツジ?
-
「第四部 吉祥模様」の解説
このように詳しく紹介があっても、どうもヒツジと吉祥模様の関係性がぴんときません。
実際に展示されているものも、松竹梅や鶴亀など、めでたい吉祥模様にヒツジは全然関係ないからでしょう。
特別陳列を企画した人の苦労が偲ばれるかも。 -
衣装人形 鶴亀
江戸〜明治時代・19世紀
上下を少しトリミングした全体の写真。
「鶴と亀になぞらえた愛らしい少年の人形。箱書きによると、明治八年「御参内始(ごさんだいはじめ)」(皇族の新生児が初めて御所に行く儀式)の折りに拝領したことがわかります。長寿を象徴する動物により、子供の末永い成長を祈った作品で、付属の屏風には若松が描かれています。」
(展示の解説より) -
最初に注目したのはこのめでたいしっぽの生えた亀
おめでたい掛け軸などで描かれることがある亀のしっぽ。
これは実は甲羅に長い藻が生えてしまったくらい長生きしている亀を表わしているそうです。
日本では尻尾のように描かれ、こういう亀を「藻亀」「緑毛亀」「緑藻亀」と呼ぶそうです。
そんな豆知識を得た直後だったので注目しました。
この亀さんの藻は緑でなく金色で、顔はドラゴンのようですけど@ -
三色鶴にも注目
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袱紗(一部)
紺繻子地長寿三老模様
江戸時代・19世紀
鯉の部分のみ撮ってみました。
花浮かんでいて、きれいです。
波で見えない鯉の体の部分を刺繍しない、という大胆な手法はすばらしいです。
「模様を織り込んだ輪子(りんず)という絹地に、縫締絞りや鹿の子絞りを施して紅色に染め、金糸や絹糸で松竹梅に鶴亀といった吉祥模様を表わした振袖の打掛です。模様や技法は、武家女性の婚礼衣裳の典型的な様式で、祝いの場に相応しい華やかな美しさを持っています。」
(展示の解説より) -
打掛
紅綸子地松竹梅鶴亀模様
江戸〜明治時代・19世紀
全体的にほんとうにおめでたそうな打掛です。
「瀧に鯉のデザインは、鯉が瀧をのぼると龍になるという中国の故事にちなんだ模様です。日本では男子の出世を願う吉祥模様として愛好されてきました。小さいながら、赤い縮緬(ちりめん)に細やかな刺繍が行き届いた掛袱紗で、男児の祝儀に用いられたと考えられます。」
(展示の解説より) -
着物の刺繍は一つの絵画として鑑賞に値する@
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枝をくわえた鶴と松
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蝦夷錦陣羽織
縹地牡丹鳳凰龍模様
江戸時代・19世紀
最初にぱっと見たとき、武士の陣中の羽織というより、能の衣装かと思ってしまいました。
「龍と鳳凰、そして牡丹の豪奢な模様を表わした錦が用いられています。こうした中国渡りの錦を江戸時代には蝦夷錦や琉球錦と称していました。陣羽織は武士が陣中で着用するもので、武威を誇示する大胆な模様や災いから身を護る吉祥模様が好まれました。」
(展示の解説より) -
どこか可愛らしい顔の鳳凰の刺繍の部分に注目
干支のヒツジにちなんだ特別展示の写真はここまで。
このあとは、30分程度しかなかったですが、2階の日本美術の流れを紹介する常設展示を駆け足しました。 -
イチオシ
「日本美術のあけぼの(縄文・弥生・古墳)」より
火焔型土器
伝新潟県長岡市馬高出土
縄文時代(中期)・前3000〜前2000年
縄文時代の美術はとても好みです。
以前も見て、写真を撮ったことのある火焔型土器ですが、何度見ても惚れ惚れします。
「複雑に発達した把手(とって)が、燃え盛る焰のようにみえることからこの名がついた。過度ともいえる立体的で飛躍的な装飾が、本来煮炊きの器である深鉢の形にとらわれることなく全体を覆いつくす。縄文時代中期の人びとの造形力の豊かさがここにある。」
(展示の解説より) -
イチオシ
埴輪 猪
個文児大・5世紀
大阪府藤井寺市 青山4号墳出土
埴輪の馬が展示されているはずなのに、豚みたい!
と思って説明プレートを確認したら、猪でした。
これは展示替えがあったようです。 -
横から眺めた猪の埴輪
猪の埴輪って珍しい気がします。
ただ、当時は狩猟で猪も獲物とし、贅沢な山の幸として食卓に上がったことがあるのではないかと思います。
当時はおそらく家畜化された豚の方がもっとレアだったろうと思います。 -
土面
埼玉県羽生市発戸出土
縄文時代(晩期)・前1000〜前400年
これまで見た覚えのない展示で、これも展示替えがあったのだと思います。
古代文化から出土される仮面には興味があります。
複数の人格を連想させるからでしょうか。
いま観劇趣味の一環でときどき能を観ることがあるのも、そのきっかけの一部は仮面への関心でした。
「縄文時代後半期には北・東日本でしばしば土面が作られ、遮光器土偶に似た面貌をもつ例が著名である。本例は眉や鼻を隆帯、目や口を印刻で表現する。一見簡素な作りだが、顔全体に荒々しく塗られた隈取のような赤彩が緊張感溢れる強い印象を与えている。」
(展示の解説より) -
壺
重要文化財
愛知県名古屋市熱田区高蔵町出土
弥生時代(後期)・1〜3世紀
弥生時代の壺に対して、縄文時代の火焔型土器ほど熱狂的にはなりませんが、このような壺を含めて、素朴な美しさのある古代の土器にはとても興味があります。
この手描きの波線のえもいわれぬ美しさ!
「大きく開く口縁部と下膨れの胴部をもつ堂々とした壺。口縁部には凹線文と棒状浮文が施され、肩部には山形文と列点文が刻まれる。この洗練されたプロポーションと赤色顔料が巧みに塗り分けられた色彩の対比がうまく調和し、壺の美しさを引き立てている。」
(展示の解説より) -
イチオシ
須恵器・子持高坏
重要美術品
長野県茅野市宮川 疱瘡神塚古墳出土
古墳時代・6世紀
前にも見て写真を撮ったことがある展示ですが、やっぱりいいなぁと思うので、また撮ってみました。
おひなさまの道具を連想します。
「器台に5点の坯が載った形態をなす。坯は1個を除いて、蓋は2点を除いて復元である。器台中心部には小孔を、器台の脚部には方形と三角形の透孔をあけている。稀に器の中に骨や貝が残っている例があることから、本例も器に食物を入れていたと思われる。」
(展示の解説より) -
「茶の美術」より
柿釉地染付人物文火入
明時代・17世紀
御所車のデザインは全然違ってしまっていますが、そういう知識なしに見たときに、なんとなく気に入りました。
「地の部分に柿釉、文様の部分に透明釉を塗り分ける珍しい技法がとられている。濃い発色の染付で冠をかぶった人物、御所車と牛が描かれている。日本から送られた絵手本に倣って描かれたものと思われるが、写し崩れが著しく、御所車の図は意味をなしていない。」
(展示の解説より) -
五彩牡丹文香合
明時代・17世紀
以前も目に留めた覚えのある品です。
手のひらにすっぽり収まりそうな大きさと形と品の良いデザインで気に入っています。
「四隅が丸く内側に窪められた四方入隅形の香合。華やかななかにも質朴な味わいが漂う。呉州赤絵の四方入隅香合は茶席に彩りを添える器として珍重され、安政二年(1855)刊行の『形物香合番付』では西前頭十枚目と高く評価されている。」
(展示の解説より) -
呉州赤絵丸文徳利
明時代・17世紀
徳利の形には、人間の原始的なものを司る脳の古い部分に直接訴えるものがある気がします。
「灰白色の粗い胎土にやや灰色がかった失透性の釉薬が厚く施されている。濃厚な発色の赤と緑の絵具で文様が描かれており、呉須赤絵独特の生き生きした作風を示している。赤い丸文は景徳鎮窯の金襴手に倣ったものと思われるが、金彩の痕跡はみられない。」
(展示の解説より) -
黄釉酒呑
唐津
江戸時代・17世紀
前にも目を止めた覚えがある作品ですが、この形のファン(?)なんですもの。
「質朴さが魅力の唐津焼の特色がよくあらわれている。柔らかに削り出された高台から、胴がまっすぐ立ち上がり、口縁がわずかに外反した姿は、手に取ったとき実に心地よい。釉薬は唐津焼らしい枇杷色を呈し、失透した釉が流れて一種の景色となっている。」
(展示の解説より) -
「武士の装い(平安〜江戸)」より
紺糸威南蛮胴具足
重要文化財
安土桃山時代・16世紀
特に鎧兜が好きというわけではないのですが、実物を目の前にすると、かっこいいなぁと思います。
ガラスに私が写ってしまうので、全体はななめ前から撮りました。
「徳川家康の四天王の一人、榊原康政(1548〜1606)が関ヶ原の合戦の直前に家康から拝領した具足。ヨーロッパの甲冑を模倣して作った南蛮胴で、兜の鉢は船載品の可能性が考えられる。しころの引廻しや後立(うしろだて)に当時「唐の頭」と称されたヤクの毛を用いている。」
(展示の解説より) -
最初に惹かれたのは兜の後ろのふわふわか
-
こめかみのあたりに車輪みたいな紋を見っけ
-
一の谷馬蘭兜(ばりんのかぶと)
安土桃山時代〜江戸時代・16〜17世紀
すばらしい後立に目をみはりました。
「鉢は鉄黒漆塗の一の谷形で、縁を金の沃懸地(いかけじ)とする。後立(うしろだて)にあやめの一種である馬蘭(ばりん)の葉をかたどった檜製の薄板を放射状に挿している。三河の岡崎藩士であった志賀家に、同家の祖が豊臣秀吉から賜った兜として伝えられたものである。」
(展示の解説より) -
「屏風と襖絵(安土桃山・江戸)」より
西湖春景銭塘観潮図屏風
重要文化財
池大雅(1723〜746)筆
江戸時代・18世紀
細かく描きこまれているこういうのを、オリジナルでつぶさに眺めるのは楽しいです。
まずは一対の屏風の全体像で、右側から。
「中国浙江省杭州市の西にある湖、西湖は、古来、山紫水明で知られ、画題に好んで取り上げられた。左には、杭州湾に注ぐ銭塘江が旧暦八月の満潮時に高潮(海水の大逆流)を招く景観を描いている。」
(展示の解説より) -
空間を贅沢に使った左側
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細かく描きこまれた景色
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人々の姿も見える
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可愛らしい村の様子
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「暮らしの調度(安土桃山・江戸)」より
白泥月梅文涼炉
青木木米(1767〜1833)作
これは前にも目を留めて写真を撮った覚えがあります。
つまり、私好みなんですね。
「涼炉とは煎茶で湯を沸す際に用いる炉。火を焚くために素焼のものが多く、この涼炉も素焼の白泥で、胴には朱彩で梅樹が描かれている。涼炉の胴には風抜きのための風門が開けられる。木米はこの涼炉の風門を梅樹の向こうで登りつつある満月に見立てている。」
(展示の解説より) -
染付銹絵松竹梅文徳利
京焼
江戸時代・18世紀
徳利のフォルムにも惹かれますが、もうすぐ梅の季節かと思うと、梅の意匠にも惹かれます。
「すらりと伸びた頸をもつ徳利。鉄絵の具と染付、白泥を巧みに使い分けて、松、竹、梅を描き出している。徳利の前面をいっぱいに使った華やかな構図ながら、落ち着いた色合いで風韻あふれる都の雰囲気を漂わせている。」
(展示の解説より) -
色絵梅花文茶碗
仁清
江戸時代・17世紀
これも前に目を留めて写真を撮った覚えがあります。
金泥の梅が華やかで、ミーハーな私好み@
「京焼の色絵を大成したのが野々村仁清(ののむらじんせい)であった。優美な形や鋭い高台の削りに技の冴えが見られ、上絵具に金銀泥を加えた華やかな梅図には小画面ながらも大幅な気宇が宿る。口縁が少し歪むのは、桃山の歪みの造形精神を仁清らしく端正に仕上げた結果である。」
(展示の解説より)
常設展示は、いったん見始めると、魅力的な展示が目の前にどんどん現われて、もっともっと見ていたくなりますが、有楽町の国際フォーラムまでの移動時間を30分はみて、開園時間の15時より1時間前に見学を切り上げました。 -
15時開演のバレエ観劇のために上野から有楽町の国際フォーラムへ移動
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国際フォーラムの美味しそうなパン屋さんで遅めのランチをとる
13時半ちょい前に有楽町の国際フォーラムに到着しました。
ここまで来ればもう安心!
会場のサンドイッチをランチとしてつまむより、こういうところのサンドイッチを食べることにしました。 -
若鶏のジューシー照り焼きサンド670円&ホットコーヒー302円でおそめのランチ
はじめは外で植え込みの縁をベンチ代わりに食べるつもりでテイクアウトしようとしましたが、座席が空いていたので、中のカフェでいただきました。 -
国際フォーラム・ホールA会場へ
劇場シリーズの旅行記が作成しづらい会場でした。
その旅行記をいまひっくり返してみても、会場について文句たらたら@
関連の過去の劇場シリーズの旅行記
2007年12月:国立モスクワ音楽劇場バレエ「白鳥の湖」(ブルメイステル版)
「国際フォーラムでもバレエを見るよ」
http://4travel.jp/travelogue/10206978/ -
今回のミハイロフスキー劇場バレエで毎公演もらえたトラ猫のクリアフォルダ
いつもキャスト表は薄いビニール袋に入ったものが配られますが、今回のミハイロフスキー劇場バレエ公演ではこのクリアフォルダ入りでした。
宣伝フォルダですが、トラ猫が可愛いし、クリアフォルダは実用品としてよく使うので、この先、重宝すると思います。
本日の演目は大好きな「白鳥の湖」です。
大好きな演目ゆえ、いろんなバレエ団のいろんなダンサーのいろんなバージョンのものを見るようにしています。
<主なキャスト>
オデット/オディール:エカテリーナ・ボルチェンコ
ジークフリート:デニス・マトヴィエンコ
悪魔ロットバルト:ウラジーミル・ツァル
道化:アレクセイ・クズネツォフ -
国際フォーラムのヒツジ・ツリー
クリスマスのときに飾られた延長だと思います。 -
雪印の刺繍いりマフラーをつけた可愛いヒツジさんたち
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一部のヒツジさんはポコッと動く仕掛け
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光る星を頂きに抱いたヒツジ・ツリー
<感想のようなもの>
国際フォーラムのホールAはきらいです。バレエのような視覚芸術を鑑賞するにはマンモスすぎて、構造的にも向いていません。どうせ高いチケット代を払って見るなら、できるだけ良い席で鑑賞したいのはもちろんですが、向かない会場では良い席の比率が下がります!!
だけど、ぜひ見たい公演がここでしかやっていない場合は、妥協しなければなりません。
光藍社主催のバレエは公演予告をかなり前から行い、セット券であれば半年くらい前から先行予約を受け付け、その段階では座席は選び放題なので、今回のミハイロフスキー劇場バレエは3演目セット券で去年の6月のうちに購入し、国際フォーラムのホールAを会場とする「白鳥の湖」は、かなり前の方で、真ん中の列でも通路側の席を選ぶようにしました。
通路側の席を選ぶ理由は、前の方だとほとんど段差がないので、前列に座高が高い人が座った場合に見えなくなってしまうからです。
というわけで、今回、少なくとも視界を遮られることなく、ダンサー1人1人の顔つきや表情が分かるくらいの前方の席に座っていたのですが、舞台を見上げる視点だったので、目線がちょうど、ダンサーのお姉さんたちのチュチュのスカート部分の下のパンツのところにきてしまう位置でした(苦笑)。
そして舞台を真横から見るかんじで、奥行きが全然感じられなかったのも痛かったです。
かといって、少し上から見下ろせる列まで下がると、国際フォーラムのホールAでは、S席なんてサギだ、と言いたくなるくらい後方の席となり、舞台上のダンサーが豆粒になってしまうんですもの。
それでも、前述したとおり、ダンサーの表情や息づかいが分かるくらい舞台に近い席だったので、群舞のフォーメーションや流れの美しさは鑑賞しづらく、ごちゃごちゃして見えて残念だったものの、プリンシパルたちの踊りは、あたかもテレビカメラで追うようにつぶさにじっくり鑑賞できました。
「白鳥の湖」は音楽から好きになりました。バレエ鑑賞をするようにまる前から、カラヤン指揮のレコードやCDを何度も聴きました。
なので「白鳥の湖」の場合は、音楽鑑賞の部分も楽しみにしているところがあるのですが、公演によっては、かつてスピーディーなカラヤン版に慣れ親しんだ私にとっては、時々じれったいほどテンポを落として演奏されることもあります。
でも、今回のオーケストラの演奏はなかなか良かったです。
主要キャストは、私もよく知っているダンサーたちでした。
大人っぽいオデットと大人っぽい王子でした。
オデット/オディール役のボルチェンコさんは彫りの深い美女で、オディールの方が生き生きしていました。
たいていのダンサーは、傍目にはオデットよりオディールの方が役を作りやすそうなのですが、ボルチェンコさんも例外ではありませんでした。
ボルチェンコさんは手足が長く、背が高く、存在感ばっちりでした。
彼女には、凍てつく氷の世界を連想させる優美さがありました。
マトヴィエンコさんの王子は、テクニック面でいえば、今回セット券を購入して見た「ジゼル」や「海賊」で主要キャストを踊ったレベデフさんのような若手に比べると、目を見はるような切れはありませんでしたが、女性のリフトや女性ダンサーを美しく見せるという男性ダンサーの重要な役割については、ベテランらしい熟練さや深みを見せてくれました。
構成や演出では、王子の誕生日の村のシーンの第1幕と、王子とオデットの出会いの湖畔のシーンの第2幕の間でいったん幕が下りて、舞台装置をセットするどたんばたんが聞こえてきたので、興ざめしました。
他のバレエ団では、この第1幕と第2幕の間で幕を下ろさず、スムーズに場面転換させるところが多いので、余計に残念でした。
芸術監督が代わって、演出だけでなく振付にも手を加えたらしく、第2幕の変更には工夫が見られて、なかなか新鮮でこの方が良い、と思えたところがありました。オデットが登場する前に、王子が、まだ白鳥の姿の侍女たちに囲まれるとこは、特に印象的でした。
ただし、逆にオデットの登場のインパクトが薄れたのも確かかも(苦笑)。
第3幕の舞踏会のシーンでは、各国のダンサーたちの衣装が白と黒がメインのシックなかんじになっていて、すっきりとした現代的なおしゃれさがありましたが、民族色がかなり薄れてしまったのは残念でした。
座席が舞台に近かった分、きれいな衣装はじっくり鑑賞できました。
また、座席が近かった分、第3幕のラストでロットバルト親子が王子をあざ笑うところや、嘆く王子や王妃を宮廷人たちが慰めたり同情したりするシーンなど、随所で見られるダンサーたちの演技が思った以上によく見えました。
「白鳥の湖」はハッピーエンドかサードエンドか、いろんなパターンがあるのですが、今回はハッピーエンドの方でした。
王子が強気で、ロットバルトに戦いを挑み、羽根をむしってロットバルトを倒すバージョン。
このバージョンを見るのは久しぶりでした。
ラストの第4幕のはじめで、ロッドバルトが登場する前に王子が白鳥の侍女たちと共に嘆くシーンが挿入されているのですが、その間に王子はロッドバルトと戦う意志を強めていった様子がよく伺えました。
群舞は、私がこんなに前に座っていても、第2幕では足音がほとんどせず、気にならなかったのはすばらしいと思いましたが、どうも飛び跳ねる振付がなかったからという気がしてきました。第4幕は気になりましたから。
でも、座席が前だと、足音もよく聞こえてしまうし、ちょっとでも不揃いだとテキメンに分かってしまうせいでもあると思います。長所というべきか短所というべきか。
良かった点も残念だった点もとりとめなく列挙しましたが、総合すると、期待どおりのすばらしい公演だった、と言えると思います。
おわり。
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