2014/12/27 - 2014/12/27
438位(同エリア997件中)
まみさん
観劇予定は週末にはめったは入れないのですが、どうしても見たい公演が週末にしか上演されないのなら仕方がありません。
というわけで、今年2014年最後の観劇で、渋谷文化村のオーチャードホールでキエフ・バレエの「バレエ・リュスの祭典」を観に行きました。
渋谷のハチ公口から文化村までの道のりは平日の夜なら行き慣れていて、混んでいることも知っているのですが、久しぶりに週末の昼間に歩いて、ちょっとだけびびると共に、わくわくさせられました。
なにしろ、私の気分では、こんな真っ昼間からバレエを観に行くなんて、なんて贅沢な過ごし方なの!
というわけで、贅沢気分ついでにオーチャードホールでバレエを観劇したあとは、ラウンジでコーヒーブレイクをとり、ギャラリーとザ・ミュージーアムで久しぶりの美術鑑賞をし、アートブックストアで買い物をして優雅に過ごしました。うふっ。
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 私鉄
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渋谷文化村への入口
ザ・ミュージーアムの「バンクス花譜集」展のチラシと宣伝がわざわざ入口の外に出されていました。 -
オーチャードホールの入口
実はこれは閉演後しばらくしてから戻って撮りました。
旅行記に仕立て上げようと思ったときに、バレエ公演会場の入口の写真がないと片手落ちだと思ったから。
もう観客やスタッフの姿もなく、明かりが落とされているのはそのせいです。 -
イチオシ
オーチャードホールでの公演では休憩時間にいつも楽しみにしているスペイン生ハム
いつもはその場でシェフが生ハムを切って準備しているのですが、本日はそのシェフがいなかったので、スペイン生ハムが食べられないんかとがっかりしかけました。
よく見たら、カウンターの上に何皿か乗っていました。
夜公演のときと違って、そんなに需要がないと予想し、数皿しか用意しなかったのでしょう。
私は休憩時間開始後、ほぼ1番のりで劇場カフェにかけつけたので、ありつくことができました@
今年2014年4月の消費税アップ後も変わらず一皿500円。
ただ、その前に比べると、若干ハムの量が減ったような〜(苦笑)。 -
会場ロビーにあったポスターや等身大のダンサー写真
本公演の観劇記念にぱちり、と急いで撮影。
あとでよくよく見たら、本公演はキエフ・バレエで、これはミハイロフスキー・バレエ団のもの!
つまり次回、オーチャードホールで公演されるバレエ公演の前宣伝でした!!
ちなみに、ミハイロフスキー・バレエ団のチケットもしっかり予約済みで、新春スペシャルガラを除き、「白鳥の湖」「海賊」「ジゼル」を見る予定になっています。
夏への扉さんもチケットをゲットして、もし同じ日に見るんだったら、休憩時に一緒に……と話していたのですが、残念、見事に重なりませんでした。 -
文化村内のカフェ「ドゥマゴ」
ここ数年来、観劇趣味にシフトしてから、国内で美術展や博物館に行く回数がめっきりました。
情報もあまりチェックしなくなったので、いい展覧会を逃すことも増えましたが、たまに情報を得て、ふらっと出かけることはあります。
「バンクス花譜集」展は、「だまし絵 II」展を見に言ったときに開催予定を知り、行けたら行きたいと思っていました。
珍しく観劇予定を週末のマチネーに入れて、それが渋谷文化村だったので、観劇帰りに寄り道することにしました。
その前にカフェで一息つこうと思ったのですが、うーん、このカフェ、とても高級感が漂っていて、私にはなんとなく敷居が高いです。 -
カフェ「ドウマゴ」の地下の屋外テラス席を見下ろす
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ロビーラウンジで一息つくことにする
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観劇チケットを持っているのでこれに決めた@
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セットのドリンクはおかわり自由
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イチオシ
マロンリキュールがほんのりきいたマロンクレープ
もっと強くきいていいよ、と思ったけれど@
ベリーをこんな風にちょっとずつ大事に使うと、とても高級なベリーを食べている気分になります。
以前、ルーマニア旅行中に、田舎でブラックベリーもラズベリーも摘み邦題、その場で食べ放題の世界に浸ったことがありますが、まるきり別世界です@ -
せっかくなのでギャラリーも見に行く
20世紀アメリカの画家兼イラストレーターのバーニー・フュークス展でした。
逆光使いがすばらしく、特にイタリアの町角や、F値が小さなレンズでしか撮れないような情景は、私もこんな写真を撮りたい(絵画なのですが)、と思ったものです。
「逆光のロマンティシズム バーニー・フュークス絵画展〜アメリカを代表する現代印象派が描く モダンなライト&シャドウ
バーニーの愛称で親しまれる全米屈指のイラストレーターであり、アーティストでもあるバーニー・フュークス。1962年、20 代の若さで「アーティスト・オブ・ザ・イヤー」を、翌年63年には、権威ある「ハミルトン・キング賞」を受賞。75年、最年少にしてノーマン・ロックウェルなどの巨匠が名を連ねた栄誉の殿堂「ホール・オブ・フェーム」に選出され、アメリカのアートシーンではトップの座に君臨してきました。
また、人々の本質を見事に描きぬくバーニーのポートレートは名だたる著名人を魅了し、ケネディをはじめとする米国歴代大統領の肖像画によって名声を更に高めました。
彼は娘がイタリア人と結婚したことをきっかけに、1980年代に初めてイタリアを訪れます。以来その情景に魅せられ、細い石畳の道に射す光やクラシックな街並がつくり出す影を、卓越した筆致とモダンなスタイルで描いてきました。
大胆な光と影の作り出す柔らかな陰影。彼の描くイタリアのイメージは深みのあるロマンティシズムに満ちており、時に「現代の印象派」とも称されるほど。得意の繊細でソフトな光の表現法を生かし、ノスタルジックで息を呑むように美しい情景を、現代イタリアの息遣いを巧みに取り込みつつ描き出すことに成功しています。
今展ではバーニーが長年魅了され続けたローマ、べニス、トスカーナなど、イタリア各地を描いた代表作の原画・版画など約20点を展示・販売いたします。」
(文化村の公式サイトの展覧会情報より引用)
http://www.bunkamura.co.jp/gallery/exhibition/box_120904_bernie.html -
地下のザ・ミュージーアムへ
「バンクス花譜集」展のチラシは両面に図版の写真が使われています。
この花はバンクシア・セラータ。
バンクシアの名を冠した花の図版は3種類展示されていました。
「キャプテン・クック探険航海とバンクス花譜集」展の特設サイト
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_banks/index.html
バンクス花譜集とは
「『バンクス花譜集』は、ジョゼフ・バンクス(1743-1820)がジェームズ・クック(1728-79)の第一回太平洋航海に同行して収集した植物標本と、現地で画家に描かせたドローイングをもとに制作された全743枚からなる豪華植物図譜である。(後略)」
「キャプテン・クック探険航海とバンクス花譜集」展の特設サイトから引用
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_banks/about.html -
「バンクス花譜集」展のポスター
チラシやポスターに使われていたもう一枚の花の絵です。
デプランケア・テトラピュラ。
展示概要
「1768年8月26日、ジェームズ・クック(1728-79)を艦長とするエンデヴァー号は、タヒチ島での金星の太陽面通過の観測のため、イギリスのプリマス港から太平洋へ出帆した。約3年にも渡る、波乱に満ちたキャプテン・クック第一回太平洋探検航海の始まりである。
エンデヴァー号の約90名からなる船員の中には、水平、海兵隊員、船大工、鍛冶屋、医師、料理番のほか、動植物などの自然科学的調査を目的とした科学班数名が含まれていた。のちに豪華植物図譜『バンクス花譜集』の出版を企画することになるロンドン王立協会の若き会員ジョゼフ・バンクス(1743-1820)は、この科学班のリーダーとして、植物学者ダニエル・ソランダー(1733-82)や動植物を記録するための画家シドニー・パーキンソン(1745頃-71)らを参加させ、この航海で出会う膨大な数の未知の植物の採集と記録に臨んだ。
野心に満ちた彼らを乗せたエンデヴァー号は、南米を経由したのち、多くの自然科学的・民族学的出会いが待ちうける太平洋へと航路を取ることになる。本展覧会は、この探検航海で描かれたパーキンソンのドローイングをもとに製作された『バンクス花譜集』を、タヒチ島を中心としたソサエティ・アイランズ、ニュージーランド、オーストラリア、ジャワの4つの滞在地に分けてご紹介することで、クックたちの太平洋における探検航海を追体験していただく試みである。」
「キャプテン・クック探険航海とバンクス花譜集」展の特設サイトから引用
http://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/14_banks/exhibition.html -
ザ・ミュージーアム入口
入口の写真は撮っていいですか、と断ってから撮影しました。
だからか、お姉さんは気をきかせて(?)、さっと横向いてしまいました。
展示構成
プロローグ:科学的発見を目指した太平洋への航海
第1章:ソサエティ・アイランズ─金星観測の成功
第2章:ニュージーランド─勇ましい戦士たちの島
第3章:オーストラリア─花咲ける太平洋
第4章:ジャワ─パーキンソン最期の地
エピローグ:凱旋帰国─『バンクス花譜集』の出版へ -
ザ・ミュージーアム出口のポスターとチラシ置き場
<感想のようなもの>
博物誌のためのこういう画集の展覧会に興味を持つようになったのは、花撮影散策が好きになってからです。
とりわけバラが好きなので、ルドゥーテのバラの画集は大変興味深かったです。
以前は、こういう博物誌学的な視点で描かれたものは、絵画鑑賞の対象として興味が持てず、あるいは花の写真の参考にしようと思っても、葉っぱが多すぎるし、本来なら土の中にあって見えない根っこも描かれているし、花と果実の両方が描かれていたりして、参考にならないと思っていました。
なにより、雰囲気が一律で、過剰な感情移入がないように抑制されています。
でも、よくよく見ると、構図やら美的面で鑑賞価値がとってもあることに、ルドゥーテのバラの画集展をきっかけに気付くようになりました。
それに花の名前を知るために買う花の本でも、どうせなら掲載の花の写真に惹かれるものがある本がいいに決まっていますから、そういう本の写真も、目的を果たすように撮られているものの、写真として見栄えのあるものが増えてきました。
その心は、博物誌としての図版でも同様でしょう。
逆にいうと、博物誌の図版から独立させても見ごたえるあるものでなければ、絵画展として企画されるはずがありません。
ただ、今回は「ルドゥーテ」展に比べると、タヒチ、ジャワ、オーストラリアといった地の野生の花の図版そのものは、バラのような華やかさは少なく、見慣れないものが多かったので、はじめのうちは見慣れた花に似た花やその仲間の花の図版の方ばかりに目が留まりがちでした。
似た花や仲間とは、サツマイモやヘチマの花、マメ科やフクシアやハイビスカス、ネムノキに似た花、たとえばニュージーランドの「クリスマスツリー」といわれる花や、ランの仲間のデンドロビウムなどでした。
まだまだ私には、そういった図版から実際の花を想像する力はないらしい、ということは、会場のVTRでちらっと出てきた実物の花の映像を見て思い知りました。
特に、この花譜集のハイライトでチラシやポスターになっている、バンクシアという花は、図版からでは、ちょっと気持ち悪い、という感想しか持てなかったものですから。
その花の実際の映像を見たあとでは、図版の印象も違って見えてきて、バンクス自身が自分の名前をつけたくなるほど気に入ったのも納得できました。
という私はけっこうゲンキンかも!?
でも、この展覧会は、花の図版を愛でることだけがメインではなく、そこからキャプテン・クック一行の夢と冒険に思いを馳せることも含まれています。
エンデヴァー号の模型や船内図、科学班のメンバーが机を並べて博物誌に勤しんだ大キャビン室の再現や、植物以外の現地の人のフォークロアアートのコレクションやスケッチなども展示されていました。
その中でも私がとりわけ気に入ったのは、オーストラリアの動物たちを題材にした樹皮図などです。
手おけを細長くし、動物や植物が描かれた樹皮図で華やかに飾られた入れ物が棺桶と知って、その形状に驚いたりしました。
ジャワ更紗の展示もありました。 -
イルミネーションで飾られたカフェ「ドゥマゴ」の地下屋外テラス
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久しぶりにこのアートブックショップに寄る
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外の陳列を含め、全体的におしゃれな店構え
取り扱っている本がアートだけあって、さすがというかんじです。 -
文化村入口にあるフラワーショップ
ここのショーウィンドウの生け花はとてもお洒落なので、いつも覗いてしまうのです。 -
フラワーショップのショーウィンドウ・その1
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フラワーショップのショーウィンドウ・その2
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菊が使われた可愛い演出
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本日の公演キエフ・バレエ「バレエ・リュスの祭典」のチラシとギャラリーの「バーニー・フュークス展」のチラシ
<バレエの感想のようなもの>
バレエ・リュスが創作した古典とコンテンポラリーの中間くらいのバレエは、私の大好物だったりします。
実はバレエに限らずアート全般そうです。
私はやっぱりミーハーで、そして頭も固いので、コンテンポラリーで深い哲学性のあるような作品は苦手。
前世紀末くらいの人たちにとって、それまでのバレエの常識が覆されてびっくり、ってなかんじで、当時の人たちが革新的と感じたくらいが、ちょうど私の好みのツボなのです。
21世紀の最先端アートはたまにはいいけれど、ついていけないところも多いです(苦笑)。
本日のキエフ・バレエ公演は、そんな私の好みぴったりの作品2本立てでした。
どちらも過去に見たことがあって、私の好みだと知っていました。
それがゆえに、週末の昼間にしか公演がなくても、予定を入れました。
1本目の「レ・シルフィード」は、ショパンの曲を組み合わせ、その曲のイメージを視覚化した、特にストーリーのないバレエで、バランシンのような現代抽象バレエの先駆け。
曲はピアノ曲として弾く分には、激しいものもあるのですが、全体としてショパンの曲らしく、詩情あふれた優しい曲ばかりで、オーケストラで演奏されるには、私にとって少々刺激が足らなかったのは確か。
でも、バレエの方は、森の中の湖畔で、妖精たちと人間の詩人が優しい妖精の女王のために人知れず舞踊を披露している、といった情景にぴったりそのものでした。
それに、白い裾の長いクラシックチュチュの女性陣の踊りは、振付などに私のような素人目には、古典バレエから極端に脱却したものではなく、これぞバレエというかんじで、ミーハー心をたっぷり満足させてくれるものです。
2本目は、このバレエのために作曲されたリムスキー・コルサホフの私のお気に入りの「シェーラザード」の曲にあわせた、千夜一夜物語から着想を得たバレエ。
アラビアのハーレムを舞台に、王の寵姫が王の留守中にお気に入りの奴隷を寝室に引き込み、おつきの女性たちも同じことをして、本来王以外の男性禁断のハーレムなのに、鬼の居ぬ間にらんちき騒ぎを繰り広げていたところへ王が帰ってきてしまい、皆殺しにされる、という、短いけれどドラマチックなストーリーのバレエです。
この演目は、ずっと前にルジマトフさんがその奴隷役、主役の寵姫をザハロワさんが踊ったときに見たことがあります。
あのときは、まだこういうバレエに見慣れていなかったので、舞台上はずいぶんごちゃごちゃして見えました。
今回は、私の方がダンサーたちの動きや舞台全体をもっとよく見られるようになったんでしょうね。
確かに、たとえば男性ダンサーの見どころの1つ、ジャンプしながら輪を描くようにぐるぐる回る踊りを披露しているのに、他の群舞の女性陣がその男性を囲んでしまって見えにくくしてしまう、という、主役と脇がはっきりしていて見やすい古典バレエではやらないシーンもありましたから。
やっぱり私の目が慣れたんだと思います。
つまり、以前、ごちゃごちゃして見えたこのバレエは、思った以上に舞台上の動きはすっきりとしていて、計算されていることに気付けるようになりました。
今回の主役は、キエフ・バレエ団では日本でトップの人気ともいえるエレーナ・フィリピエワさん。
もうけっこうな年齢のはずですが、相変わらず少女ののような愛らしさ。それでいながら、したたかな寵姫の顔と、本当に好きな男性のあとを追って自害する一途な情熱の演技の部分もすばらしかったです。
奴隷役は、客演のイワン・プトロフさん
元ロイヤルバレエ団のプリンシパルで、まさしくプリンスを踊るために生まれたようなダンサーだったらしいですが、ロイヤルバレエ団を退団後はあちこちで磨きをかけて深味を得たようです。
誇りを挫かれてもじっと耐えている奴隷らしい男の色気というものが漂ってきました。
というわけで、とにかくロマンチックで静かなバレエと、色彩豊かで官能的で激しいドラマチックなバレエと対照的な2本立てで、期待通りに楽しめました@
おわり。
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