2014/01/05 - 2014/01/05
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まみさん
本日は上野公園内の東京文化会館で14時からキエフ・バレエ「眠れる森の美女」観劇予定を入れていたので、その前に上野公園で撮影散策をすることにしました。
候補は3つありました。
上野東照宮の冬ぼたん苑、上野動物園、そして東京国立博物館の「博物館に初もうで」です。
どれもすでに私の中で恒例あるいはリピート対象になりつつあります。
私の撮影対象はずっと花がメインだったので、花の少ない冬に冬ぼたんはありがたい存在です。
また、上野動物園では、長らくお休みしていたレッサーパンダの展示がこの間やっと再開されたので、アンアンちゃんと、ずっと屋内にいた黄太郎くんに会えるはずです。
でも、まだまだ新春のお正月気分だったので、「博物館に初もうで」することにしました。
干支にちなんだ特集では、どんな作品が選び出されているか、楽しみなのです。
3つの候補のうち1番期間が短いせいもあります。
というわけで、10時半に上野公園に到着し、10時40分くらいから13時すぎまで東京国立博物館の本館の展示を見て回りました。
その後併設のショップをざっと回ってから、観劇会場に向かいました。
なお、現在、東京国立博物館本館1階の半分は、リニューアル閉鎖中でした。
チケットを買って中に入ってからそれを知って、一瞬、損した気分になりました。
でも、2時間余りでは、「午年にちなんで」の特別企画室の2室はゆっくり見られても、本館の残りの常設展は見終わるものではありませんでした。前に見たことがあるということで、たくさんスルーしてしまいした。
ましてや東洋館や平成館まで、とてもとても足を伸ばせませんでした。
表慶館も、1階ホールや階段なら、その建築美を見ることができたようですが、その時間もありませんでした。
ただ、本館併設のショップは覗いてきました。干支の置物があったら、買いたかったので。
元旦3日に静岡の日本平動物園で先着200名になって干支の置物をもらおうとねらっていたので、買わないでいたのです。
有楽町火災で東海道新幹線が運休にならなかったら、もらえたはずでした。
国立博物館のショップは以前のエリアが閉鎖されて本館内に移動していました。スペースも品揃えもずいぶん少なくなったように感じられました。
お菓子類は、以前より充実していたかもしれません。
でも干支の置物はなかったです。
馬の特集陳列があるからと、ちょっと期待したのですが(苦笑)。
<2014年度の博物館に初もうでの旅行記のシリーズ構成>
■(前編)特集陳列・午年にちなんで
□(後編)新春特別公開の国宝&馬具や常設展の正月らしい美術・工芸品など
東京国立博物館の公式サイト
http://www.tnm.jp/
「博物館に初もうで」のページ
http://www.tnm.jp/modules/r_event/index.php?controller=dtl&cid=5&id=7055
特集陳列:2014年1月2日(木)〜1月26日(日)本館 特別1室・特別2室
<これまでの東京国立博物館の旅行記>
2008年4月1日
「念願の桜の季節の上野公園(1)提灯桜通りの桜トンネルと東京国立博物館・常設展「博物館でお花見を」」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10230308/
2010年3月6日
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(1)長谷川等伯にうなった後、縄文と埴輪のエナジーに触れる」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10436635/
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(2)おひなさまと人形の魂に触れた後、神韻SHEN YUN公演にしびれる」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10436640/
2011年1月15日
「観劇ついでに新春の上野公園(3)東京国立博物館に初もうで───美術の中の陽気なウサギたち」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10538000
「観劇ついでに新春の上野公園(4)東京国立博物館で日本の美の源流をふり返る」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10538004
2011年4月2日
「東京国立博物館「博物館でお花見を」(2)漆器にみる桜とパンダ・桜景気!?」
http://4travel.jp/traveler/traveler-mami/album/10557213
2013年1月12日
「観劇前に東京国立博物館に初もうで(前編)今年の干支モチーフの特集陳列───巳・蛇・ヘビ」
http://4travel.jp/travelogue/10741988
「観劇前に東京国立博物館に初もうで(後編)リニューアルされた上野公園と本館の新春を感じた作品など」
http://4travel.jp/travelogue/10742215
- 同行者
- 一人旅
- 交通手段
- JRローカル 私鉄
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14時からキエフ・バレエ「眠れる森の美女」を観劇する東京文化会館
去年2013年の旅行記をひっくり返してみたら、2013年も同じくキエフ・バレエで「白鳥の湖」の観劇前に国立歴史博物館を見学していました。
東京文化会館はJR上野駅の公園口の目の前にあってアクセスが便利です。
大ホールでは、座席も前の席との段差が十分あって、見やすい会場です。 -
開演30分前にまた来るよ
ただいま10時半。
いまは撮影散策すべく、奥にすすみます。 -
噴水の向こうに東京国立博物館の本館
天気予報では寒いと聞いていましたが、ほんとに寒かったです。
私は寒さに強いと思っていたのですが、どうやらそうでもなかったと、この冬、思い知りました。
本日の撮影散策場所を屋内に決めてよかったです。 -
東京国立博物館のゲート前の展示案内のパネル
左の「博物館に初もうで」が目当てです。
右のクリーブランド美術館展と人間国宝展は予告です。開催はもう少し先。特別展示なので、常設展のチケットでは入れません。 -
巨大ないけばなと東京国立博物館本館
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トーハクくんとユリノキちゃんに出迎えられて
常設展のみの600円で入りました。
もともと本日は、特別展はなしです。 -
本館前の真生流いけばな〜向かって右
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本館前の真生流いけばな〜向かって左
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西欧風の表慶館
常設展示はなく、特別展のみ行われるところです。
ずっと昔に真珠展などの宝飾展を見に行ったことがあります。
でも、なにもやっていないときは、1階のホールや階段くらいまでなら見られるようです。 -
いけばな越しに
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階段のある玄関ホール
特別展がなく常設展しかやっていないので、空いていました。
おかげで100円硬貨が戻る無料のロッカーがたくさんあいていて、助かりました。
荷物は極力少なくしてきましたが、もこもこのダウンジャケットがじゃまですし、博物館はできるだけ軽装で見学したいです。 -
まずは、干支にちなんだ特集陳列がある2階へ
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階段ステージの真生流いけばな
表のいけばなもそうですが、家元の作品らしいです。 -
椿らに 凍てつく冬の ぬくもり求め
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さっそく、特集陳列第一室目へ
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担当研究員のあいさつと説明・その1
去年2013年のへびのときに比べると、日本以外のものは、やはりヨーロッパより大陸のものが多かったです。
へびの方がキリスト教で悪魔の化身にされたり、古代ギリシャ・ローマあたりの起源で薬学と結びつきがあったりしたから、ヨーロッパの物も方が見つけやすかったのでしょう。 -
<国宝>十六羅漢像(第五尊者)/平安時代・11世紀
「『西遊記』のモデルとされる玄奘三蔵になぞられたと見られる羅漢像。中国の西域において描かれた。白馬とその轡をとるサルを連れた玄奘の図像に通じるものがある。現存する羅漢像のなかでも乗馬姿は非常に珍しい。」
(展示の説明より)
黒ずんでみづらかったですが、仕方がありません。
孫悟空はずいぶんインドチックなサルでした。
あ、注目すべきは馬でしたね。 -
聖徳太子絵伝断簡/南北朝時代・14世紀
「聖徳太子の事跡を描いた絵巻断簡で太子と愛馬黒駒の物語を描く。ある時、太子を驚かせてしまった黒駒が思い悩み、飲食もしなくなってしまった。太子は使者を送り、慰めの言葉をかけたところ黒駒は元気になったという。忠を尽くす、なんともけなげな馬である。」
(展示の説明より)
聖徳太子のこの逸話は聞いたことがありますが、説明を読んで疑問に思ったのは、使者を送って、慰めの言葉をかけた、というくだりです。
自分で直接言葉をかけるには、愛馬は遠くにいすぎたのかな?
という突っ込み@
絵巻を見る限りでは、直接、声をかけているように見えました。 -
木製彩色婦人乗馬図華鬘(けまん)/室町時代・15世紀
「華鬘(けまん)は室内にかけて、仏のいる空間をかざる仏具。だがこの華鬘は、もと高野山の丹生郡比売神社に伝わっており、また馬に乗る女性の姿を描くなど、仏教の華鬘とは異なる。おそらく神社の「絵馬」のような意図で、女性の何らかの願いを込めて奉納したのであろう。」
(展示の説明より)
どうしても馬よりも乗っている女性の方に注目してしまいます。 -
<重要文化財>十二神将立像・午神/鎌倉時代・12〜13世紀
「日本で十二神将に十二支の動物を標識として表すようになったのは11世紀頃からである。この像の頭上の馬は近年の修理で補われたもの。鎌倉時代初頭に曹源寺(横須賀市)一帯を支配した鎌倉幕府の有力御家人三浦氏が運慶周辺の仏師に造らせたもので、12体揃っている。」
(展示の説明より)
頭に十二支の動物を乗せた十二神将の立像は、ヘビにちなんだ去年の特集陳列にも展示されていました。
それの午神バージョン。
関連の写真
http://4travel.jp/photo?trvlgphoto=27829379
関連の旅行記
2013年1月12日
「観劇前に東京国立博物館に初もうで(前編)今年の干支モチーフの特集陳列───巳・蛇・ヘビ」
http://4travel.jp/travelogue/10741988 -
いました、いました、頭に午が@
-
吉祥天母坐像/清時代・18〜19世紀
「吉祥天母は、インドの富と美の女神で、仏教において吉祥天となり、チベット仏教では毘沙門天の妃とされ、人気を集める。頭蓋骨の器を持ち、馬またはロバに乗るのが通例である。馬やロバは、吉祥天母が天・地上・地下の三界を飛び交うための乗り物である。」
(展示の説明より)
ぱっと見て日本彫刻かと思ってしまいましたが、中国のものでした。
馬が可愛らしいです。 -
韋駄天坐像清時代・18〜19世紀
「チベットにおいて、馬は、「速さ」(風)の象徴でもあり、願い事が早く成就することを表すとされる。そのため、チベット仏教の諸尊の中では、本像のように、馬に乗る姿をしたものが幾種も見られる。甲冑姿などから韋駄天と表記したが、尊名はなお定かでない。」
(展示の説明より)
こちらも馬に注目すると、なかなか可愛いです。
韋駄天は、かなり胴長で足が短いようです(笑)。 -
韋駄天を乗せた馬に注目
丸っこくて可愛らしいです。 -
毘沙門天坐像/清時代・18〜19世紀
「北方の守護神で、チベット仏教の擁護者。やがて福徳の神ともなり、吉祥天母と並んで、黄金神に位置づけられる。左手に珍宝を口から出すネズミを持ち、馬にまたがって、諸方の困窮や一切の経済的な圧迫を救済するとされる。飛翔するかのような馬の姿が印象的。」
(展示の説明より)
馬が飛翔するというより、ふーふー言いながら走っているかんじかも!?
毘沙門も、上半身に比べて下半身がずいぶん小さいです。
でも、この3つの立像で、チベット仏教においても馬が重要であることがよく分かりました。 -
加彩馬/唐時代・8世紀
「引き締まった体躯を持ち、左前足を上げる勇ましい姿である。尾を束ね、たてがみは左側に流す。この馬もまた墓を飾るために造られたものであり、被葬者の愛馬をかたどったのであろう。素焼きしたうえに、鮮やかな赤や茶色の絵具で彩色を施している。」
(展示の説明より)
馬が暴れているように見えますが、色づかいといい、躍動感ある形といい、とても気に入りました。
これはできるだけ正面から見たもの。 -
展示されているのはこの向き
馬具も立派です。 -
三彩馬/唐時代・8世紀
「唐時代、葬礼を豪華に行なう厚葬において、三彩の俑や器物が大量に納められた。その華麗で精悍な作行きに貴族の趣向がみてとれる。この馬は被葬者たちが愛した名馬の姿であろうか。たてがみやあおり・鞍などに白地を効果的に残し、褐釉・緑釉を掛け分けた典雅な一品。」
(展示の説明より)
言わずと知れた中国の三彩より。 -
豪華な馬具
-
加彩馬/前漢時代・前2〜前1世紀
「四肢・尾・耳・くつわは別作りのものを元々挿しこんでいた。そのほか騎乗する人物も欠失しているが、朱・黒・白で描かれた馬具と馬飾りが本来の勇壮な姿をしのばせる。中国の前漢時代の王侯は、小型ながら無数の兵馬俑を墓に副葬させた。本作はそのうちの騎兵の1体であったと考えられる。」
(展示の説明より)
足は欠けてしまったようですが、ぱっと見たとき、座り込んだ馬に見えました。
馬具などは立体化されず描き込まれていて、四肢や尾や耳やくつわなどが欠けたこのままだと馬の曲線のラインが際立って、これはこれでとても美しいと思いました。 -
ヴァージィムカ立像/プレアンコール時代・7〜8世紀
「ヒンドゥー教の神様であるヴィシュヌは、カメやライオンなどいろいろな動物に変身し、そのたびに名前も変える。馬の頭をもつこの像はヴァージィムカという。同じく馬の頭をもつ魔王ハヤグリーヴァが盗んだ聖典を取り戻すため、このような姿に変身した。」
(展示の説明より)
ぱっと見たとき、エジプトの彫刻かと思いました。
エジプトの神々に馬はいなかったかな。 -
【1414】
くつわ/イラン、ルリスタン地方出土/前2千年紀末〜前1千年紀初頭
「昔の墓から出土したと思われる馬具。馬の口にくわえさせる部分と、馬の形をした左右の頬あてからできている。これらと皮紐を使って馬の頭はがんじがらめにされ、手綱がとりつけられる。そこで人ははじめて馬を自由に乗りこなすことができた。」
(展示の説明より)
馬の形をした馬具だなんて、とってもおしゃれ! -
土馬/古墳時代・5〜6世紀
「古墳時代から平安時代に作られた馬をかたどった土製品である。初期の土場は馬具を含めて忠実に模していたが、次第に小型化・簡略化する。頭部や胸部、尾部などを欠いた状態で井戸や溝などから出土することが多く、水に関わる祭祀に用いられたとも考えられている。」
(展示の説明より)
埴輪との違いは、副葬品ではなく、別の用途に使われたところでしょう。
足が欠けていますが、このままでも言われてみれば馬だと分かり、とても可愛らしいです。 -
馬具がもっと立体的な方の土馬
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もう1体の土馬
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子持装飾付脚付壺/古墳時代・6世紀
「古墳時代の須恵器の中には、小壺や、人物や動物の造形で飾られたものがある。動物には馬、鹿、犬、鳥などがあり、人物は騎馬や狩り、相撲や踊りの情景をあらわしたものもみられる。これらは古墳の副葬品であり、葬送に対する人々の意識が反映されていると考えられる。」
埋葬された人は生前、馬に乗ることが多かった人なのでしょう。
兵士だったのかしら。 -
ちょっと分かりにくいけれど、須恵器の装飾の騎馬像
すっかり記憶から薄れていましたが、この須恵器は平成館から出張してきたようです。
関連の旅行記(2010年3月6日)
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(1)長谷川等伯にうなった後、縄文と埴輪のエナジーに触れる」
http://4travel.jp/travelogue/10436635 -
こちらも同じ須恵器の装飾の騎馬像や馬たち
-
もう1つ展示されていた須恵器
こちらは馬の装飾が分かりにくかったです。 -
埴輪・馬/古墳時代・6世紀
「古墳時代に大陸から日本列島に乗馬の風習が伝わると、古墳でとりおこなう埴輪祭祀にも馬がみられるようになる。馬形埴輪には、乗馬のための馬具を装着した状態のものも多くみられ、遺跡から出土する馬具の本来の使われ方をうかがうことができる。」
(展示の説明より)
この埴輪さんも平成館から出張してきたんでしょう。
関連の旅行記(2010年3月6日)
「雨の週末の上野公園は東京国立博物館へ(1)長谷川等伯にうなった後、縄文と埴輪のエナジーに触れる」
http://4travel.jp/travelogue/10436635 -
おしりの方にはワンちゃんのような尻尾が@
足の後ろ側の切り込みも可愛らしいです。
なぜ敢えて切り込みが必要だったのかしら。 -
乗馬を楽しむジャイプールの王と恋人/19世紀
「前後2人ずつの侍女を従え、仲睦まじく馬を並べて駆る王とその恋人の姿を描く。前方の侍女が鷹、後方の侍女が孔雀の羽を持ち、馬の前方には2匹の犬の姿も見える。経年の退色やかすれが見られるものの、人と一体となって浮き立つような馬の姿が微笑ましい。」
(展示の説明より)
同じポーズをとった色違いの馬が描かれていますが、とても美しいです。 -
アシュヴァメーダの馬を止めるクリシュナ/17世紀前半
「アシュヴァメーダは、インドで古くからある祭祀の一種で、馬を放って領土の範囲を定める。敵国との争いになることも多く、ここでは、クリシュナ(インド神話の英雄)が祭りに駆り出された馬を留め、こうした祭祀の無意味さを示す場面が描かれている。」
(展示の説明より)
白馬は下半身が赤く色づけられています。
たぶん、この手の絵の中での決まり事だったのでは。 -
騎馬人物/インド、ピカネール派/18世紀前半
「黄色のターバンと上着をまとった人物が、右手に槍、左手に手綱をとり、肩から黒く丸い盾をさげて、白馬にまたがる。前脚を振り上げた馬の姿が巧みに捉えられているが、背景や細部等が空白のまま残されていることから、まだ完成前の作品のようである。」
(展示の説明より)
馬も人物も様式化されている気はしますが、とても美しいです。 -
騎馬人物(馬名ヴァジヤラージ)/インド、ウダイプール派/18世紀
「だいだい色のターバンを頭に巻き付け、薄緑色の上着(ジャマ)をまとった人物が、背筋を伸ばして白馬にまたがっている。白馬は、インドでも、古来、高貴な動物とされてきており、それにまたがる人物は、かつてこの地域を支配した王侯貴族の一人とみられる。」
(展示の説明より)
馬に注目すると、これも様式化されているようで、躍動感があり、とても美しいです。 -
馬冠/中国/西周時代・前11〜前8世紀
「目を見開き、大きな牙を出した鬼神の顔の馬飾り。周縁の孔に紐を通して板に固定し、馬の頭上に載せたことから馬冠という。中国古代では高貴な者は車馬に乗った。恐ろしい形相の馬冠を馬に据えることで邪気を払い、貴人を乗せた車の道中の無事を祈念したものと考えられる。」
(展示の説明より)
すごい可愛らしい鬼神のデザインでとても気に入りました。 -
海獣葡萄鏡/中国/唐時代・7世紀
「鏡の背面を内区と外区に隔て、葡萄の蔓・葉・実を表した文様を下地に、疾走する動物の文様を巡らす。内区に清時代(18世紀)の学者が「海獣」と呼んだ架空の動物の文様を、外区に鳥・猿・兎・馬の文様をそれぞれ飾る。」
(展示の説明より)
内区にいるのが馬かと思ったのですが、うーん、ちょっと分かりにくかったです。 -
神仙車馬画像鏡/中国/後漢〜三国時代・2〜3世紀
「上のに男性神・東王父、下に女性神・西王母、左右に豪華な4頭立ての娑婆の文様を反時計回りに配する。東王父と西王母は太陽と月、陽と陰の神格としてとくに後漢時代の中国で信仰された。本鏡の車馬は二神を乗せて昼夜および陰陽のめぐりを促すものとして表現されている。」
(展示の説明より)
4頭立ての車馬は分かりますが、車は真横から、4頭の馬はななめ上から描かれています。 -
西王母が乗る4頭立ての車馬に注目
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三角縁陳氏神獣馬鏡/古墳時代・4世紀
「三角縁神獣鏡は、鏡背内区の主文様として神仙と天獣を配し、鏡周縁の断面形が三角形状を呈するもので、卑弥呼が魏より下賜された銅鏡百枚と関連があるとされる。本例は獣像のかわりに車馬を配したもので、画像鏡の文様が三角縁神獣鏡に導入された作品である。」
(展示の説明より)
緑青で文様が分かりにくいですが……。 -
細部に注目すると、かなりきめ細かで豪華な文様@
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<重要文化財>神仙車馬画像鏡/古墳時代・4〜5世紀
「画像鏡は鏡背面に、半肉彫りで表現された絵画的な図像をもつ。後漢代から三国時代にかけてつくられた。主文様の図像は画像石の表現と類似し、神仙思想にもとづいた神人、車馬、龍虎、狩猟などを主題とする。本例では東王父、西王母の二神仙と、龍虎、車馬が描かれる。」
(展示の説明より)
大きな花が4つ、まず目立ちますが……。 -
なめらかな曲線で描かれた車馬が見える
輪郭のところだけを浮かせた技法を「半肉彫り」というらしいです。なるほど。 -
ここから特集陳列第二室へ
第一室目には馬具も展示されていましたが、それは常設展の馬具とあわせて後編の旅行記にまとめました。 -
担当研究員のあいさつと説明・その2
第2室にあったパネルですが、最後に第1室についてもふれています。 -
牧馬図屏風/長谷川等伯・筆/安土桃山時代・16世紀(右隻)
「右に春、左に秋の景色を描き、山野に遊ぶ馬と調教する武人たちの姿を描く。当時、調馬図や厩図といった馬を主題とする作品が多く描かれたが、等伯のこの作品は松や柳といった花鳥図の要素を盛り込んだ景観の中に、さまざまな模様の馬を丹念に描写している。」
(展示の説明より)
第2室では、まず屏風がどーんと四隻展示されていまた。
混雑していなかったおかげで、屏風の全体を撮るチャンスは容易にありました。 -
牧馬図屏風/長谷川等伯・筆/安土桃山時代・16世紀(左隻)
ピントが甘くてあしからず〜。
オートフォーカスで撮影していたのですが、ピントが曖昧でも撮影できてしまったのです。
液晶画面でぱっと見たところでは、ピントが合っているように見えてしまったので、撮り直しそこねました。 -
白藤の花が咲く下で
長谷川等伯の「牝馬図屏風」の詳細を見ていきました。 -
後足で蹴飛ばす子
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ママのおっぱいを飲んでいる子馬と
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馬を引いて川を渡る
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馬の目元がちょっとこわい@
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跳躍する!
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抵抗する馬
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暴れ馬を乗りこなす
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ひょっとして、ボーイ・ミーツ・ガール!?
でも屏風のタイトルが「牝馬図屏風」なので、女の子同士かな。 -
こんなに鮮やかな水玉模様の馬がいるのかしら
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<重要文化財>厩図屏風/室町時代・16世紀(右隻)
「左右隻を連続した一画面として六頭のつなぎ馬を描く。厩舎前には囲碁、将棋、双六に興じる人々、犬や猿を配す。屋外には右隻に松、富士、鷺、亀、左隻には桜、柳、鶴、鴛鴦が描かれる。駿馬を主題としつつも、華やかで吉祥性の込められた画面となっている。」
(展示の説明より)
さきほどの長谷川等伯の屏風よりは、いろんなものが描き込まれた風俗画っぽいです。
構図も、ちょっと整然としていて、おとなしいです。 -
<重要文化財>厩図屏風/室町時代・16世紀(左隻)
馬たちはおとなしくつながれていますが、ポーズはいろいろです。
右から順に見ていきましょう。 -
囲碁に興じる人々のそばで、馬がつんと頭を上げて鎮座
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馬も人も手持ち無沙汰!?
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怒っているみたいな黒馬
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興奮している馬の輪郭のラインがとりわけ美しい
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おとなしくしていない馬2頭
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お猿さんのごはんタイム!?
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双六に興じる人々と後足を蹴り上げる馬
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屏風の中の花鳥図
桜にしては枝振りがものすごいです。 -
遠山五匹馬図真形釜/室町時代・15世紀
「胴に5頭の馬を表した茶釜。楽しそうにかけまわる馬たちの姿は、躍動感にあふれる。体の線や盛り上がりなどが、たいへん巧みに表現されているが、これは鋳型の表面に微妙なタッチで「ヘラ押し」をしてできるもの。馬を描いた茶釜の中では最高傑作だろう。」
(展示の説明より)
よぉく見ないと馬が描かれているのに気付きにくいですが……。 -
躍動感のある馬の図
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疾走する馬
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<重要文化財>伝名和長年像/長谷川等伯・筆/安土桃山時代・16世紀
「本図は南北朝時代の武将、名和長年の肖像画と伝わる。しかし、近年は能登畠山氏に関係する人物、あるいは馬術家で知られる武将、斎藤好玄(1500〜1572)とも考えられている。編み込まれたたてがみの描写が細やかな暴れ馬は、像主の愛馬であろう。」
(展示の説明より)
まです掛け軸の絵の全体。
人物が主題でしょうから、馬がずいぶん小さいのは仕方がないですね。 -
けっこう肥えている馬!?
展示の説明から、編み込まれたたてがみに注目。 -
東海道五十三次之内・池鯉鮒(ちりゅう)、首夏馬市/歌川広重・筆/江戸時代・19世紀
「池鯉鮒は、現在の知立市。知立神社の御手洗池には鯉や鮒が多くいたことから、この字があてられたという。副題にある「首夏」は陰暦4月。この月の末から10日間ほど馬市が立ち各地から多くの馬が集められた。中央の談合松の下で競売が行われている。」
(展示の説明より)
一見、馬の放牧地に見えましたが、競売シーンでした。 -
東海道五十三次之内・宮、熱田神事/歌川広重・筆/江戸時代・19世紀
「宮は、熱田神宮に由来する門前町の名前。かつて尾張地方では、「御馬塔」と呼ばれる神馬奉納行事が行われていた。本図には、熱田神宮で御馬塔の様子が描かれている。端午の走り馬と呼ばれ、裸馬がこもを巻き、揃いの半纏を着た人々が跡綱をひいて駆けている。」
(展示の説明より)
馬が主体の神事が生き生きと描かれています。 -
東海道五十三次之内・藤枝、人馬継立/歌川広重・筆/江戸時代・19世紀
「宿名の隣に関防印のように絵の内容を記して副題としている。藤枝では、「人馬継立」と記され宿場に置かれた「問屋場」での荷物の確認と引き継ぎの様子が描かれている。荷物につけられた会符には「保永堂」、馬の腹帯には「竹内」の版元を示す文字が見える。」
(展示の説明より)
半裸の人足たちがとても生き生きと描かれています。
「新春・観劇前に東京国立博物館に初もうで(後編)新春特別公開の国宝&馬具や常設展の正月らしい美術・工芸品など」へとつづく。
http://4travel.jp/travelogue/10846710
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この旅行記へのコメント (2)
-
- コクリコさん 2014/01/10 22:51:05
- 今年もよろしく♪
- まみさん、遅くなりましたが、新年おめでとうございます。
お正月にバレエと博物館、動物園もあるし、なんてまみさんらしい♪
東博のお正月の花飾りの迫力にはびっくりして圧倒されました。
門だけでなく館内に入っても凄いお花!
お花が大好きなまみさんに良い年明けになりましたね。
きっと今年もお花三昧+動物君三昧になりそう〜
午年にこんなに馬尽くしの展示ができるのはさすが東博!
来年のお正月は東博に行きたくなりました。
今年もどうぞよろしくね♪
- まみさん からの返信 2014/01/13 23:42:40
- RE: 今年もよろしく♪
- コクリコさん、コメントありがとうございます。新年の挨拶ありがとうございます。今年もよろしくお願いします。
私はコクリコさんの方には挨拶も書かずにいきなりコメントしちゃいましたね。
東博の正月のイベントは3日までの方がいろいろあるんですよね!
いけばなと干支にちなんだ特集陳列だけは期間が長いです。
正月の東博のいけばなも、干支にちなんだ特集陳列以外にもけっこう楽しみにしています。
去年のはもっとストイックでしたが、今年は華やかでした@
東博の特集陳列は、花見のときもなかなか楽しみですよ。
桜にちなんだ展示と、桜のときと紅葉のときだけ解放される中庭の桜もいいんですよね!
ご存知だったかもしれないですが、そのときもおすすめです。
今年は寒いので、桜がきれいに咲くかな〜。
ただ、ほんとの満開のときが平日なのと、桜を見に行きたいスポットってたくさんあるから、これも選択肢に悩みますね!
今年もレッサーパンダめあての動物園と、それでも外したくない花撮影散策、観劇三昧になりそうです@
そしてまたコクリコさんとも昭和記念公園のオフ会でお会いできるのを楽しみにしています@
> まみさん、遅くなりましたが、新年おめでとうございます。
>
> お正月にバレエと博物館、動物園もあるし、なんてまみさんらしい♪
>
> 東博のお正月の花飾りの迫力にはびっくりして圧倒されました。
> 門だけでなく館内に入っても凄いお花!
> お花が大好きなまみさんに良い年明けになりましたね。
> きっと今年もお花三昧+動物君三昧になりそう〜
>
> 午年にこんなに馬尽くしの展示ができるのはさすが東博!
> 来年のお正月は東博に行きたくなりました。
>
> 今年もどうぞよろしくね♪
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