2013/06/03 - 2013/06/03
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たびたびさん
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旅の最終日の天気予報は晴れ。門司港レトロは、それに合わせて予定を組んでいたものです。関門海峡を望む景色はやっぱり晴れていないと気分が出ませんからね。
さて、この日は予報通りの快晴。絶好の観光日和です。はやる気持ちもありましたが、まずは、小倉駅周辺の朝のプチ散歩。住友金属小倉工場の景色は、新幹線からでも見える景色なのですが、フェリー乗り場からの眺めは工場が正面から見えて、とても壮観です。旦過市場から小倉城も小倉の定番中の定番コースです。このまま、小倉の街歩きを続けたいような気持ちにもなりましたが、これは抑えるしかありません。
そして、この日もメインである門司港レトロへ。長年の課題だった巌流島に渡ると、関門海峡を挟んだ門司、下関の市街に、関門海峡大橋が一体になった大パノラマ。目の前を大小の船が忙しく行き来していて、素晴らしい開放感。こんな場所が日本のどこにあるんだろうと思うような光景でした。
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ホテルで目が覚めると、今日はいい天気。青空がきれいに見えて、さっそく、周辺の散策を始めます。
小倉駅北口から、住友金属の工場や小倉港フェリー乗り場の方に歩いてみます。この辺りは、観光エリアではないのですが、まあいいでしょう。途中にあった西日本総合展示場です。この辺りは、小倉北区浅野地区。北九州国際会議場やアジア太平洋インポートマート等の施設が集まっていて、全体として「国際コンベンションゾーン」を形成しています。鉄の街、北九州らしい巨大施設だと思います。 -
で、隣りの北九州国際会議場。建物は黄色と赤の現代アートのようなデザイン。遠くからでも目立っています。
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イチオシ
住友金属工業 小倉製鉄所は、小倉にあって、八幡と並んで、北九州の産業のシンボルのような工場です。新幹線で小倉が近づくと、この工場の煙突が見えてきますが、写真は、工場の対岸、小倉港のから眺めたもの。とうとう、ここまで歩いてしまいました。
白い湯気が青い空に昇って、かつての「鉄は国家なり」の時代を彷彿とさせてくれます。 -
手前が小倉港フェリーターミナルです。松山行のフェリーが停泊していまして、バックの小倉工場との組み合わせもかなりいい景色。思いがけず、気持ちいい朝の散歩となりました。
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小倉駅の方に戻って、ここは西顕寺。
岩松助左衛門の墓というのがありました。岩松助左衛門は、小倉沖で船の遭難が多いことから、私財を投じ灯台を建てようとした人のよう。 -
西顕寺の門前に解説されていたので寄ってみたのですが、お墓というのがなかなかわからない。とうとうお寺のご住職を呼び出して教えてもらいました。お墓は、本堂前にある灯篭型の墓。そして、なんとこのご住職も岩松という姓。子孫の方なんだそうです。この話は、かつて教科書にも載っていたんだそうですが、いろんなことがあるものです。
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ついでに、チャチャタウン小倉にもやってきました。小倉北区砂津にあって、西日本鉄道が経営する複合商業施設です。西鉄北九州線砂津車庫跡地を再開発したもので、平成12年にオープンしました。砂津バスセンターの正面にあって、大きな赤い観覧車が目立っています。
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再び、中心部へ。
文豪森鴎外の旧居。鷗外が陸軍第12師団軍医部長として小倉に赴任した際、1年半住んだ家。ここから馬に乗って、小倉城の仕事場まで通ったと言われます。
ここでアンデルセンの「即興詩人」の翻訳を完成させたほか、小説「鶏」の舞台となった地でもあります。敷地はかなり広くて、緑も深くてきれいでした。 -
こちらの杉田久女の句碑も、小倉駅周辺の観光地図に載っていたので、訪ねてみました。小さな公園の一角です。句碑に刻んであるのは、代表作という歌で、「花衣 ぬぐや纏はるひも いろいろ」というもの。字余りの句ですが、そんなに調子は外れてはいないかなあという感じ。天性の才能があったとされている、そこのところは私のような凡人にはイマイチわかりません。
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そして、これが有名な旦過市場。小倉の台所です。小倉駅からだと魚町銀天街を抜けて、小文字通りを越えたところ。歩いて15分ほどです。途中、商店街には、路面に旦過市場を示す矢印標識が要所要所にありますし、迷うことはありません。
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市場は、そんなに大きな規模ではありませんが、魚や野菜などの生鮮食料品に惣菜屋や食堂もあって、お昼時の利用もお勧め。中津からあげ もり山のお店もありました。
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旦過市場の中で目に止まったのは岩田屋餅菓子店。朝8時過ぎくらいで、食堂はまだ閉まっているところも多かったのですが、忙しそうにお饅頭を作っている姿が目に入って、覗いて見ました。
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店頭には、ヨモギや粟餅など、餡子のお餅が箱にきれいに並べられて、これはたまりません。朝飯代わりに100円の一番シンプルなあんこもちをいただきました。もっちりしたお餅にどっしり感のある餡子。特段、特徴もないあんこもちですが、やっぱりこんなのがいいんですよね。にっこりしてしまうようなお餅です。
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イチオシ
旦過市場から小文字通りを通って、小倉城に向かいます。これは、中の橋、通称、太陽の橋です。紫川にかかる大きな橋で、橋の歩道には、顔がマカロニの人体オブジェ。こちらを向いたお尻が見えた時にはちょっとぎょっとしてしまいました。地面には、大きなひまわりの絵が描いてあって、現代アートがけっこう楽しめる橋だと思います。
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小倉城、リバーウォークが見えてきました。
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そして、鴎外橋を渡って行きます。
鷗外橋は、井筒屋から小倉城に向かう歩行者専用の橋。 -
中央が膨らんで広場になっていて、小倉城の天守閣を眺めたり、紫川の流れをゆったり感じることもできます。冬場には、鴎外橋イルミネーションとして光のトンネルが作られたりもして、何かと観光のアクセントになっています。
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小倉城の天守閣です。現在の天守閣は、昭和34年に再建されたもの。鉄筋コンクリートですが、細川忠興が造った4重5階、下階より上階の平面を大きく造って張り出させた南蛮造りの大天守閣を復元しています。
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小倉城の天守閣の脇に鎮座する八坂神社は、小倉藩の総鎮守。こくらのぎおんさんと呼ばれた神社で、映画「無法松の一生」の小倉祇園太鼓はこの神社の例大祭。
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ちなみに、小倉祇園祭りは、細川忠興が京都の祇園祭を取り入れて始めたもので、約400年の歴史を持っています。
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イチオシ
八坂神社を抜けて、お堀の外に出てきました。ここからの天守閣も美しいです。
そろそろ、門司に向かわねば。。 -
イチオシ
井筒屋の本館と新館の間から、振り返って、鷗外外橋の向こうに小倉城の天守閣を見た景色。井筒屋の建物も小倉の街にしっかり組み込まれた施設であることを感じます。
今では北九州では唯一の百貨店ですが、かつては、黒崎そごうと激しい競争があり、それなりに体力を使った時代もあったようです。 -
小倉駅まで帰ってきました。このシロヤベーカリーは、小倉なら誰でも知っている超人気パン屋さん。なるほど、ふっくら柔らかなパンとしては、全国で見ても屈指でしょう。お勧めはロールサンドなんですが、ふっくらパンとマヨネーズにケチャップだけでも、すごくおいしい。それに新鮮なキャベツとくせのない厚切りソーセージが加われば、これは文句のつけようがない。私的には日本一かもしれません。
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小倉駅から門司港駅にやって来ました。
ここ門司港レトロは、JR門司港駅周辺地域。大正期の建物を中心に整備された観光エリアです。かつては、ここが中国大陸とつながる日本の玄関口。かつての門司の繁栄を知っている人によると、「門司から小倉に行くのは田舎に行くような感じだし、博多なんかとんでもないという時代だった」とのこと。門司港はどん詰まりの駅ですが、今でも小倉からの列車は15分に一本と、便利です。 -
イチオシ
門司港駅は、現在工事中。隣りのビルからやっと写真が撮れました。
駅舎はドイツ人技師ヘルマン・ルムシュッテルの監修の下に、大正3年に建築された木造駅舎。ネオ・ルネッサンス様式と呼ばれる左右対称の外観で、国の重要文化財に指定されています。
駅の構内には戦前から使用されている洗面所、手水鉢なども何気なくあるのですが、カメラマンがいたりして気が付くと思います。 -
門司港レトロは、近場から回ります。
関門海峡らいぶ館は、旧三井物産ビルの一階。門司港レトロ地区の由緒ある建物の中では、門司港駅から一番近いビルです。無料の施設ですが、中に入ると、関門海峡に設置されたライブカメラからの映像が映し出されていて、それを解説してくれる係の人もいたりして、とても親切な雰囲気。一方で、部屋の格調の高さも感じられて、それも見所だと思います。 -
門司港駅観光案内所は、関門海峡らいぶ館の向かい。門司港駅でも場所を聞いていたのですが、ちょっと分かりにくいかも。市内の観光地図をいただきましたが、考えてみると、門司港駅が現在工事中なので、ここに疎開しているのかもしれません。
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続いて、旧門司三井倶楽部。
一階がレストランですが、二階はかつてのホテル。 -
アインシュタインが宿泊したという部屋が残されています。
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ベッドやお風呂など、いまでもそのまま使えそうな状態で、
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当時の快適な滞在ぶりが想像できます。
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また、門司で生まれた林芙美子の「林芙美子資料室」もあって、愛用の品が展示されていました。
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イチオシ
これも近くの旧大阪商船。大阪商船の門司支店として、大正6年建設されたものです。八角形の塔が特徴的です。
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2階には、有料スペースの「わたせせいぞうと海のギャラリー」。ちなみに、わたせせいぞは、北九州の出身で高校までを北九州で過ごした漫画家。海や自然を楽しむ若い男女のさわやかな描写が印象的でした。
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あまりにもいい天気だし、ちょうど関門海峡周遊クルーズの出港時刻だったので、乗ってみることにします。11時の最初の出航時間の便です。
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門司港レトロ地区から出て、15分くらいで関門海峡大橋の近くまでを周遊する観光です。
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後方にデッキもあって、気持ちよく風を切って進みます。
右手に見えるのは、旧門司税関と高層マンション「レトロハイマート」です。 -
イチオシ
門司港の第一船溜まりの出入口に架かる歩行者専用の可動橋が、ブルーウィングもじというはね橋。ここをくぐって、関門海峡に出て行きます。
日本でも最大級の規模なのだそうです。1日に6回開閉するので、門司港レトロにしばらく居れば開閉の場面に簡単に出くわせます。夜のライトアップも青い灯がともってきれいです。 -
海峡を通る大型船の波が大きいのでかなり揺れることもあって、デッキの方は小さな子供にはちょっと危険かもしれません。
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あれは、下関の市街ですね。
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関門海峡大橋に向かいます。
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下をくぐるのかと思ったら、手前でユーターン。まあ、これくらいでいいですけどね。
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再び戻ってきました。これで料金は、500円。十分でしょう。
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今度は、関門海峡ミュージアムへ向かいます。
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ここは、門司港レトロの見どころとしては一番のお勧め。
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外観も素晴らしいのですが、
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薄暗い大きな建物の内部壁を緩やかなスロープで上がって行くと、関門海峡の歴史に登場する名場面が人形で表現された展示室へ。空海から始まって、源平の合戦、幕末の馬関戦争まで。それぞれの人形は、有名作家の渾身の作品ばかり。想像力も掻き立てられるし、幻想的で、美しい人形たちにはため息が出てしまいます。
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ここは展望デッキ。
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さらにこのエスカレーターを登ると屋上です。
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イチオシ
屋上からは門司の市街に、
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向かいは下関の市街です。
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一階に降りると、かつての街並みが再現されていました。かつての街のにぎわいが伝わってくるようで、このコーナーだけでもけっこう見応えがありますね。
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関門海峡ミュージアムを満喫して、今度は巌流島が気になりますねえ。
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関門連絡船の乗り場です。門司港と巌流島の往復は、600円。ほかに、巌流島から下関の唐戸も結んでいたて、これが往復400円。門司港と下関の唐戸は、片道390円とかですが、すべて乗り放題で800円というのがあって、時間に余裕があればこれが一番お得でしょう。
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ここが乗り場。
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先ほどの関門海峡ミュージアムも見えています。
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向こうは、関門海峡大橋です。
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さて、出発。
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どんどんスピードを上げて行きます。
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さっきの遊覧船よりずっと速度が速い。違いますね。
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またしても、下関の市街。こっちからの方が近いです。
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三菱の造船所。クレーンが何機かたっています。
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そして、これが巌流島。巌流島は、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘が行われた関門海峡に浮かぶ小島のはずなんですが、意外に大きな感じです。現在は当時の広さの6倍まで埋め立てられているということでした。
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ゆっくり近づいていきます。
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ここから上陸です。
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この船着き場から、決闘シーンの像までは少し歩きます。
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イチオシ
関門海峡を行き来する船に、正面には関門海峡大橋。その両側に門司の市街、下関の市街も見えて、見晴らしは抜群。これは絶景だと思います。
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道を進んで、
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これが決闘シーンの像。
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イチオシ
こんな見晴らしのいい場所にあって、なんて贅沢なんでしょうか。いろんな銅像があっても、このロケーションに勝るロケーションはまずないでしょう。思う存分、戦ってくださ〜い。
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巌流島は、あんなに景色がいいところだと思いませんでした。まだちょっと興奮を引きずっている感じですが、この辺で、お昼にしましょう。
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BEAR FRUITSは、門司の名物、焼きカレーのお店の中でも屈指の人気店。この日も、お昼時なので当然かもしれませんが、満席で少し待って入りました。
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熱々の焦げたチーズの下には、まだ生に近い卵が隠れていて、よりいっそう全体の味わいを深くしています。もう少し量があってもいいかなあとも思いますが、そこもまた食べたくなる要素なのかもしれません。
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では、落ち着いたところで、再び散策。ブルーウィングもじから旧門司税関に向かいます。
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この旧門司税関は、明治42年に長崎税関より分離して門司税関が発足。その後、明治45年に建築されたレンガ造りのルネサンス様式の重厚な建物で、門司港レトロの中心的な建物の一つです。
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中は、吹き抜けで広々とした空間。税関で押収された偽ブランド商品や取引が禁止されている野生動物のはく製なども展示されていました。
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隣りの北九州市立国際友好記念図書館は、北九州市と中国大連市の友好都市締結15周年を記念して建てられた洋館。帝政ロシアが大連に、東清鉄道のオフィスとして建てたドイツ風建築を複製した建物です。
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月曜日は図書館は休みでしたが、内部の見学は可能。三階まで上がって、内部の様子が確認できました。
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まだ時間もあるので、和布刈り神社まで行ってみましょう。
出光美術館もその途中です。
出光美術館は、出光興産創業者である実業家、出光佐三が長年に渡って収集した美術品を保存展示する美術館。東京と門司にあって、こちらは門司港レトロからもすぐ。建物は大正期に建てられた出光興産の資材備蓄庫を改装・増築したものです。出光佐三の生涯を紹介する「出光創業史料館」が併設されているようですが、これにはちょっと気が付きませんでした。 -
そして、門司電気通信レトロ館は、門司港レトロ地区からは出光美術館を過ぎてさらに少し歩いた場所。観光の中心部からはちょっと離れています。建物は、逓信省門司郵便局電話課庁舎として、大正13年に建設されたもの。一部が電話機や交換機の移り変わりを展示する博物館として公開されています。無料です。
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和布刈神社に向かって、ここはちょうど中間あたり。甲宗八幡神社です。
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平家に関係した神社だということで、寄ってみました。
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本殿の脇に平知盛の墓。知盛は清盛の四男。自害にあたり、碇を担ぎ、「見るべき程の事は見つ(見るべきものはすべて見た)」と言い残して入水したことは有名です。
ちなみに、平家物語での人物評ですが、清盛の息子たちで一番の評価は長男重盛。清盛の政治家としての能力も受け継いでいたとされますが、清盛よりも早く亡くなってしまい、惜しい人物でした。なお、重盛の嫡男は維盛ですが、富士川の戦いで一戦もせず逃げ帰り、倶利伽羅峠の戦いでは木曽義仲にまんまとはめられ、7万の大軍が壊滅するという大失態。その後の戦いでも武将としての働きはまったくできず、最後は一門と離れて、一人入水自殺をするという侘しい結末となりました。武家ではなく公家の人となっていたのだと思います。
ということで、重盛の後、嫡男の地位を受け継いだのは時子の息子である三男宗盛。しかし、宗盛は、知略も武勇もなく、母時子ほか一門の信頼も得られぬイマイチの人。これを支えたのが武勇の五男重衡と武勇に知略も備えた四男知盛だったのですが、重衡は一の谷の戦いで馬を射られ捕らわれた後、木津川畔で斬首。知盛は、壇ノ浦の戦いで自害します。そして、総領の宗盛は自害もできず波間を漂っているところを捕らわれ、鎌倉に送られるという無様な姿をさらしました。
一方で、平家を滅ぼした義経も頼朝に追われるようになったのは戦勝気分が冷めやらぬすぐのこと。めまぐるしい展開です。 -
門司関址は、さらに進んで文字ヶ関公園という小さな公園の中にありました。
都と大宰府を結ぶこの地に関所を設けたのは大化二年(646年)。九州第一の駅とされました。碑には、源俊頼が大宰府の任を終え帰京の途中に詠んだ歌が刻まれていました。
行き過ぐる
心は門司の関屋より
とどめぬさゑに
書きみたりけり -
そして、すぐにあるのがノーフォーク広場。もう、ほとんど関門海峡大橋のたもとです。
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なお、この名前は、北九州市の姉妹都市、米国ノーフォーク市にちなんで名付けられた公園です。 -
ノーフォーク広場からめかり神社へと続く遊歩道が、めかり観潮遊歩道。
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関門海峡大橋のたもとにあって、橋を見上げるダイナミックな景色と向かいには、関門海峡を行き来する大小の船がまじかに眺められるという、すごい場所です。波がざぶざぶ打ち寄せますが、それもまたよしでしょう。
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目的の和布刈神社に到着しました。
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ここで壇ノ浦の戦いの前夜には平家一門が酒宴を開いたと伝えられる神社です。変わった名前ですが、「和布刈」とは「ワカメを刈る」の意。
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神社のすぐ前の海岸でワカメを刈り採って、神前に供える「和布刈神事」(めかりしんじ)が行われることでも有名なんですが、
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神事が行われるのは、たぶん、この石灯籠の辺りでしょう。ざぶん、ざぶん。行き来する船が起こした波を受けて、もみくちゃになってました。目と鼻の先にあるんですが、迫力あります。
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関門トンネル人道は、和布刈神社のすぐそば。大きなエレベーターで地下60mほど降りると、そこから下関に向かう海底トンネルが始まっていました。
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車の走る関門トンネルは人道の上。人道トンネルでも車がビュンビュン走る音が聞こえてきます。下関までの距離は780mで、所要時間は約15分です。
さて、門司市内まではバスで帰りました。 -
再び市内の散策。
こんなところに湖月堂ですかあ。小倉に本店があるのですが、門司にも立派な支店があるんですね。九州鉄道記念館から栄町銀天街に向かって大通りを降りてきた交差点の角になります。 -
看板の栗饅頭をいただきましたが、滑らかな白餡がいい感じ。聞くと実際に栗を練り込んであるとのこと。形が栗に似ているだけではないようです。
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九州鉄道記念館は、門司港駅からすぐの、少し山側に上った場所です。
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レンガの大きな建物の本館に入ると
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小さな鉄道の駅が再現されていて、駅弁を売る売り子の姿も。
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二階の展示室は、列車のプレートやレールに乗務員の制服なども。九州の鉄道の発展が懐かしい情景とともに再現、開設されています。
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車両展示場の列車にも入ってみましたが、
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こちらもレトロなだけでなく今の目線で見ても色調が美しくて、こうした面は今でもJR九州の伝統となっているような感じがします。
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海峡プラザの方に帰ってきました。内港に面した一番いい場所に建って、柱が何本もあるこの建物の存在が全体の雰囲気のアクセントになっているようにも感じます。
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内部はお土産物のお店のほかオルゴール館に食堂のエリアもある観光施設となっています。
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で、こちらがオルゴールミュージアム門司港の入口。
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一階が販売店で、二階には、体験工房とアンティークオルゴール。
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小さなスペースですが、自分で曲を選んで鑑賞できるコーナーがあって、これはちょっとした休憩にも最適です。
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ちょっと早めですが、晩飯にしましょうか。
元祖瓦そば たかせは、本来は川棚温泉のお店なんですが、海峡プラザ西館の二階にも出店していました。瓦そばは、西南戦争の際に熊本城を囲む薩摩軍の兵士たちが瓦を使って、肉や野菜を焼いて食べていたということがヒントになって考案されたようです。
もう全国的にもけっこう有名になっていて、私としては遅めの出会いになってしまいました。 -
ただ、結局は、まあこんなもんかなあという感じ。茶そばを焼いたり、錦糸卵や肉を乗せて食べるということで、それがおいしさをどれほど高めているかとなるとよく分からない代物。焼けてパリパリになった麺をたっぷりのそばつゆに漬けるのも、結局は帳尻合わせのような。B級なので、こんなものなのかもしれません。
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食後に見つけたのは、柳月堂。
大通りに面しているのに、気が付かないで素通りしそうなほど目立たないし、見た目ほったらかしにしてきたような店構え。こんなんで、本当に老舗なのかなあと思いつつ、名物の「めかり饅頭」というのをいただきました。饅頭は、粒餡と白餡。源平合戦の紅と白の旗を表現しているよう。へー、そうですか。 -
しかし、食べてみると、これがとってもうまい。上用饅頭のようなもっちりでもないし、酒饅頭のようなもっちりでもない。しかし、しっかりしたもっちり感があって、普通に蒸しただけでこうなるのかなあ。何か技があるような。それが老舗の所以かもしれません。
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こちらは、バナナの叩き売り発祥の地。小さな喫茶店の脇に建っていました。ちなみに、バナナが日本に初めて輸入されたのは明治36年頃。台湾の商人が神戸に持ち込んだのが始まりだそうですが、門司港は産地台湾と地理的に近く、大量荷揚げされていたようです。
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バナナの叩き売り発祥の地の碑を見たら、周囲にはきれいに花が植えてあって大事にされている様子。ただ、この碑はお店の前に立っているので、きっとこのお店の人が手入れをしているのかも。と思ったら、その店のことがとても気になりまして、入ってみたのが、この「とらや」さん。
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初めて聞く「バナナフリッター」というのをいただきましたが、バナナを片栗粉でまぶして揚げたもの。チョコレートが掛かっていますが、甘さはかなり薄くて、ここまで薄いとかえってスイーツとしては異色かもしれません。ご主人は意識はしていないということでしたが、この味わいは大人の味。若い人には通じないかもしれません。
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もうひとがんばりで、栄町銀天街ものぞいてみます。門司港レトロの中心からは離れた場所ですが、門司では伝統ある商店街。練り製品とか海産物のお店を見て回りましたが、フグのちくわとか、さすが関門海峡に面しているだけのことはあります。しかし、夕方5時くらいにはどんどん店が閉まりだすので、うっかりしていると閉店時間に間に合いませんので、ご注意を。
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ビルの看板に「うにまん」の文字。ウニを使った饅頭なんてさすが門司だなあと思ってしまいました。「うにまん」は、菓子処 かど屋の看板商品。白餡にウニが練り込んであって、食べると分かる人には分かるですと説明を受けました。
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真空パックになった「うにまん」を買いまして、帰って食べてみると、確かにウニのほんのりした香り。これは白餡とうまくコレボ出来てますね。リッチな味わいだと思います。
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見たかった場所は、以上で完了。あとは時間が許す限り、夕暮れの門司港レトロを楽しみたいと思います。夕暮れの海峡プラザがいい感じです。
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黒川起章が設計した高層マンション「レトロハイマート」の31階にある門司港レトロ展望室も気になったのですが、残念ながら、エレベーターはシースルー。高所恐怖症の渡しとしては、ギブアップです。参りました。
ちなみに、展望台は、高さ103m。関門海峡や遠くには下関の街並みも眺められる絶好のロケーションなのですが、仕方ありません。 -
ブルーウィングもじから見た夕陽。関門海峡に沈んでいきます。
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もう帰りの時間です。門司港駅から小倉に向かいます。
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小倉駅からは、空港リムジン。
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無事、北九州空港に到着。最終便で、羽田空港に帰ります。
三日間の旅、無事終了。ごくろうさまでした。
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この旅行記へのコメント (3)
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- kiyoさん 2017/11/21 23:34:37
- 突然の質問で申し訳ありませんが
- たびたびさん、こんにちは。
いつも私の旅行記に投票していただき、ありがとうございます。
ところで、来週から、福岡へ二泊三日の旅に出ることになりました。
あまりに急なことで、どこを回ったらよいか決めあぐねていたのですが、
たびたびさんの旅行記を拝見して、
門司港レトロ散策も楽しそうだなと思いました。
ただ、初日はお昼過ぎの便で福岡に着くので、
門司港に到着するのが夕方4時ごろ。
なので、門司港に宿をとって、翌日、散策するか。
もしくは、小倉あたりに宿を取ったほうが便利なのか迷っています。
たびたびさんだったら、どこに泊まると便利だと思われますか?
突然の質問で、大変失礼かと思いますが、
アドバイスいただけると、助かります。
kiyo
- たびたびさん からの返信 2017/11/22 09:34:22
- RE: 突然の質問で申し訳ありませんが
- なるほど。福岡空港から北九州へ回るというのは効率性がイマイチなんですが、それはそれとして。
質問の件は、小倉と門司のそれぞれ早朝と夜の魅力がどうかということですよね。小倉の夜は意外に寂しい。ということでグルメ情報はB級グルメしかわかりませんが、焼きうどんのだるま堂とか丸和前ラーメン。どちらもシロヤほどの感動はないかもしれません。黒崎なら餃子がすごいんですが、それに匹敵するものはないような気がします。
ということで、夜なら時期にもよると思いますが、門司港のライトアップの方がいいでしょう。対岸の下関の夜景も見れると思います。その代り、門司港の朝の方はあんまり頑張らなくてもいいかも。日が照ってからの方が街並みはきれいです。
では、よい旅を。
たびたび
- kiyoさん からの返信 2017/11/22 10:30:54
- RE: RE: 突然の質問で申し訳ありませんが
- たびたびさん、
突然の質問にも拘らず、早急なお返事ありがとうございます!
たしかに福岡空港から北九州へ回るのは効率が悪いですね。
JALの「どこかにマイル」に申し込み、
行き先がランダムに表示され、
北九州、広島、鹿児島、福岡のうちいづれかに行くということで
申し込んだら、福岡があたってしまいました。
北九州、広島、鹿児島は行きたいところがイメージできていたのですが
福岡は行き先の選択肢が多いぶん、悩んでしまい決められず。
出発日は来週月曜なので、早く決めなければと焦ってます(^^;。
なので、たびたびさんの旅行記は大変参考になりました。
ありがとうございます。
小倉の夜は意外に寂しいのですね。
シロヤは、すごく気になります。
ぜひ食べてみたいです。
門司港のライトアップを見て、日中は門司港レトロ散策。
そして、最後の日は博多に宿を取り、
吉野ヶ里歴史公園か唐津あたりにでも足を伸ばしてみようかと思います。
アドバイスありがとうございました。
kiyo
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