![トレッカーに人気のジョムソン街道。現在、トレイルの多くが道路に置き換わり、山歩きの魅力が半減したといわれています。嘆かわしい状況ですが、逆にそれを利用してみるのはいかがでしょうか。乗り合いバスでアンナプルナの村々を移動するのです。実際やってみると、成功と失望の入り混じった複雑なものでした。<br /><br /><br />**情報は2009年12月のもの。1ルピー=1.2円で計算。<br /><br />最速のアンナプルナ シリーズ: <br />①アンナプルナ・ベースキャンプの一日 (A.B.C.)<br />http://4travel.jp/travelogue/10444950<br />②みんなのプーンヒル (ゴレパニ)<br />http://4travel.jp/travelogue/10445604<br />③新時代のジョムソン街道 その1 (バス、ジープ) <==<br />http://4travel.jp/travelogue/10445981<br />④新時代のジョムソン街道 その2 (ムクティナート)<br />http://4travel.jp/travelogue/10448794<br />⑤あのジグザグの先にあるもの (カグベニ)<br />http://4travel.jp/travelogue/10449248<br />⑥ムスタン 各駅トレック (トゥクチェ、マルファ他)<br />http://4travel.jp/travelogue/10451421<br />⑦ダウラギリ・アイスフォール - はじめての遭難 (ラルジュン)<br />http://4travel.jp/travelogue/10570147<br />⑧自転車 vs トレッカーの巻 (カロパニ、ガサ)<br />http://4travel.jp/travelogue/10570153<br /><br /><br />変更:<br />2014/10/05 大幅加筆 + 写真拡大](https://cdn.4travel.jp/img/thumbnails/imk/travelogue_album/10/44/59/650x_10445981.jpg?updated_at=1421005492)
2009/12/18 - 2009/12/20
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トレッカーに人気のジョムソン街道。現在、トレイルの多くが道路に置き換わり、山歩きの魅力が半減したといわれています。嘆かわしい状況ですが、逆にそれを利用してみるのはいかがでしょうか。乗り合いバスでアンナプルナの村々を移動するのです。実際やってみると、成功と失望の入り混じった複雑なものでした。
**情報は2009年12月のもの。1ルピー=1.2円で計算。
最速のアンナプルナ シリーズ:
①アンナプルナ・ベースキャンプの一日 (A.B.C.)
http://4travel.jp/travelogue/10444950
②みんなのプーンヒル (ゴレパニ)
http://4travel.jp/travelogue/10445604
③新時代のジョムソン街道 その1 (バス、ジープ) <==
http://4travel.jp/travelogue/10445981
④新時代のジョムソン街道 その2 (ムクティナート)
http://4travel.jp/travelogue/10448794
⑤あのジグザグの先にあるもの (カグベニ)
http://4travel.jp/travelogue/10449248
⑥ムスタン 各駅トレック (トゥクチェ、マルファ他)
http://4travel.jp/travelogue/10451421
⑦ダウラギリ・アイスフォール - はじめての遭難 (ラルジュン)
http://4travel.jp/travelogue/10570147
⑧自転車 vs トレッカーの巻 (カロパニ、ガサ)
http://4travel.jp/travelogue/10570153
変更:
2014/10/05 大幅加筆 + 写真拡大
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[目次]
ジョムソン街道
タトパニ
ジョムソンへの道 前半
ジョムソンへの道 後半
ジョムソン
- 滞在環境
- ジョムソン便
- 街を散策
バス情報
まとめ -
[ジョムソン街道]
ルート豊富なアンナプルナ・トレッキング。大きく分けると、
1. 内部を歩くABC/プーンヒルなどの南部エリア (ピンク)
2. 外周トロン峠西側のジョムソン街道(青)
3. 外周トロン峠東側のマナン街道 (赤)
の3つに分類されます。#1を終えた今、次に進むのが#2のジョムソン街道。できれば私も、反時計回りにアンナプルナを一周してみたい。しかし12月中盤に差し掛かった今、私には時間がない。ジョムソン・トレックとは、トロン峠(5416m)の西側、ジョムソン街道だけを歩くコース。単純往復なので、往路か復路を飛行機で移動すると、時間を節約できます。 -
貧乏旅行者にグッドニュースです。21世紀に入り、ポカラからムクティマートまで完全に道路でつながりました。ポカラからベニまで4時間。そこから川沿いに整備されたジープ道が、最奥のムクティナートまで伸びています。そう、かつては徒歩か飛行機でしか行けなかったジョムソン街道が、「乗り合いバス」で移動できるのです。これが、時代の流れです。
今回、私は往路にバスを利用しようと考えています。2年ほど前からバスが走っているという話だし、シーズン終了間際にトレッキングしている私としては、少しでも早く目的地に到着しておきたいのです。 -
[タトパニ]
一般的に、トレッキング道としてのジョムソン街道は、タトパニ-ムクティナート間とされています。ゴレパニから一日で降りてきた私がいるのも、このタトパニ。 トレッキング開始から6日目にして、ジョムソン街道に合流です。
このタトパニ村は、アンナプルナ・サーキットを歩いてきた人たちが一服する場所として知られています。ここでトレッキングを終えてバスでポカラに帰る人もいれば、さらにこの先、ゴレパニやA.B.C.に向かう人達もいます。「ヒマラヤの花嫁」で有名な平尾和雄さんが1972年に現地人女性と結婚し、ロッジを開いたのもこの村です。 -
ロッジ街は崖の上のような場所にあり、そこから川のほうに下りていくと、ジープ道と温泉があります。ネパールでは、温泉が湧いている場所では、たいていタトパニ(=熱い水)という名前がついています。この村は、数あるタトパニ村の中でも最も有名なタトパニのひとつです。
ここの温泉はツーリスト用に整備されており、7-8メートル四方ほどの湯船が2つあります。入浴料金は40ルピーで、朝5時から夜9時までの営業。タトパニ村は、ACAP自然保護区から少し外れているため、入域料を払わず温泉目的で来ることもできます。 -
[ジョムソンへの道 前半]
翌朝、村の北端にあるバス乗り場まで行き、ジョムソン行きのバスについて聞いて回ります。ところが、皆口を揃えて、「バスもジープもティトレ村までしかない」と言い張ります。ティトレとは、徒歩で3時間ほど先にある集落。ジョムソンまで一日で行く計画に暗雲が漂ってきました。
どうも、タトパニからは、ベニ行きとティトレ行きの乗り合いジープが出ているようです。また、始発ではありませんが、バスも通過します。この日は7時くらいから待っているのですが、客がいるのはベニ行きのジープだけ。逆方向のティトレ行きには一人も乗客が集まりません。席が埋まって出発するのはいつになることやら。午前8時、あきらめて歩いて行くことにしました。 -
ここからジョムソンまでは、カリ・ガンダキ川を北上する道が続きます。ジープ道は川の西側に整備されており、トレッキング・ルートとこの道路は、7割ほど一致しています。残りの3割は、川の東側の集落をつなぐ道を歩いたり、川原の中を歩いたり。定期的に村やロッジ街が現れるため、宿や食事の心配をする必要はありません。
地図: 赤い線 - 迂回路。 -
タトパニを出発した後、正面にニルギリ・サウス(写真)を見ながら歩きます。この一帯は狭い谷間にあるため、朝は遅く、景色はいまひとつです。
1時間半ほど歩いた後、ダナ村手前でジープが追いついてきました。ということは、乗り合いジープは、9時過ぎ頃にタトパニを出たのかな。私も急いでジープに飛び乗り、10分ほどでティトレに到着しました。(20ルピー=24円) -
村はずれのバススタンドには、ジープとバスが数台駐車されていました。よく見ると、ベニ - ジョムソンと書かれた小型バスもあります。やはりベニ-ジョムソンを走るバス自体は存在するようです。
乗客はジープから降りると、そのままジョムソン方向にテクテク歩いていきます。私も後を追い、15分ほど歩くと大きな滝が見えてきました。この辺りから先が道が通行止めになっていて、車だけでなく人も通れないようです。仕方がないので、橋を渡り東岸のトレイルを歩いていくことにします。 -
後でわかったのですが、この時ティトレ村からガサ村まで、道路の拡張工事が行われており、その間5キロほど不通になっているのでした。安全性を高める為の工事で、管理委員会がつい最近決定したとのことです。工期は12/15から2月中旬まで。オフシーズンを狙って作業開始したのは評価できますが、個人的にはえらい迷惑です。もう3,4日早く来ていれば、何の問題もなく、ジョムソンまで一気にバスで行けたのにね。
幸い、工事区間の前後はバスが走っているので、ここだけ迂回路を歩いて、バスを乗り継ぐことになります。
写真: 崖を削って道幅を広げるショベルカー。 -
この東岸の道は、迂回路というよりは、昔からのトレッキング・ルート。道路工事がなくても、トレッカーはこちら側を歩きます。実際に歩いてみると、アップダウンが激しく、無駄に登って無駄に下りる非効率なルート。対岸に見えるジープ道が羨ましく感じます。 ただ、東側ルートこそ、人が住み人が行き来する道。「何もない」西側ジープ道よりは、ずっと趣があります。
期間限定とはいえ、道路が不通ということは、物資は飛行機、または人や動物が運ぶしかありません。途中で遭遇したラバのキャラバンは、通行止め特需なのかもしれませんね。 -
一時間ほど歩くと、峠のような場所で、一軒の茶屋と「ムスタンへようこそ」の看板が出てきます。ここが、ミャグディ郡からムスタン郡への境界線。この先、いつチベット服のおばあさんが現れても不思議ではありません。
-
さらに一時間ほど歩くとつり橋があり、そこを渡って西岸のジープ道に合流です。
-
これが、通行止め区間の終わり。ジープ道入口には、こんな看板が置かれていました。ネパール語は読めませんが、下に描かれたアイコンが、バス、ジープ、人の通行禁止をわかりやすく伝えてくれます。
-
[ジョムソンへの道 後半]
ジープ道を少し歩いてガサのバス停(写真)に到着。ティトレから2時間半ほどかかった計算です。バス停に着くと、ちょうど12時発のバスが30分遅れで出発するところでした。
ここからジョムソンへのバスは一日3便ほど(8AM、12AM、4PM)。運賃はジョムソンまで600ルピー(720円)。ティトレまでのジープと違い、ここでは厳格に外国人料金が適用されています。少々お高いですが、予定通りこのバスでジョムソンを目指します。 -
バスに乗れたのはラッキーでしたが、今日はあまりつツキがないようです。今回、バスで移動するに際し、一つ大きな企みがありました。まず往路で山の景色や街並みを確認しておいて、帰りにどの村で宿泊するかの参考にするのです。本のあらずじだけ先に読んでおくようなイメージですね。でも、この作戦はうまくいきません。
まず、窓際に座っても片側の景色しか見えません。次に、道路が町の中心部を走るとは限りません。そして最悪なことに、今日は曇りがちのため、雪山がほとんど見えないのです(写真)。 -
ジョムソン街道では、主に東にニルギリ、西にダウラギリやトゥクチェの山々を見ることができます。それなのに、この日私が窓から確認できたのは、ニルギリの一部だけ。また、バスは悪路を走るため揺れが激しく、そもそも景色を楽しむ余裕なんてありません。
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ジョムソン街道沿いには、魅力的な村がたくさんあります。私がバスで素通りしてしまった、それらの村を一部紹介いたしましょう。
==ラルジュン==
ラルジュンやコバンは、ダウラギリ(8167m)の麓にある集落。ここからのダウラギリの眺めは、ジョムソントレックのハイライトのひとつでです(写真)。残念ながらこの日のダウラギリはどん曇り。さらにバスの逆側の席にいたため、どこに山があるのかさえ気づかずに村を通過してしまいました。 -
==トゥクチェ==
トゥクチェは、かつて塩取引で栄えたタカリ族の町。村のメインストリートには、ひと財産築いた豪商たちの屋敷が建ち並びます(写真)。それらの家は、現在ロッジになっていて宿泊することも可能です。惜しいことに、バスが通る道はメインストリートから一本外れているため、その様子を伺い知ることはできませんでした。 -
==マルファ==
マルファはジョムソン街道のオアシス的存在。清潔な街並、設備のいい宿においしい料理。りんごの栽培でも有名です。ロッジや集落は崖沿いの道に、カーブを描くように並んでいます。バスは畑の中を走り抜けるだけで、村の中心部にかすりもせず通過していきました(写真中央)。 -
[ジョムソン 滞在環境]
3:30PM、終点のジョムソンに到着。結局、悪路に揺られて「速く移動した」だけの3時間でした。タトパニ(1190m)とジョムソン(2720m)は、高度差約1500m。バスから降りると、風が強く肌寒さを感じます。
ジョムソンはムスタン郡の中心地。周辺の村と比べやや都会的な雰囲気があります。ロッジ街には、両替店、薬屋、テイラー、トレッキング用品店、さらにはATM(Visa/Master)まであります。その一方、物価が高く、近くに軍隊学校などもあり、殺伐とした面もあります。 -
それでは、ジョムソンを俯瞰して見てみましょう。町の中心は川沿いに伸びる空港の滑走路。その左側にあるのが町のメインストリートで、トレッカー向けのロッジなどが並びます。山の斜面がすぐそばに迫っているため、大きな町の広がりはありません。丘の上にある建物は、5つ星ホテルのジョムソン・マウンテン・リゾート。空港の東、川を越えた先にあるのがオールド・ジョムソンの集落で、こちらは農地も豊富。ムスタン郡の行政施設も、川のこちら側に集中しています。
写真: 赤い点は、左から、マウンテン・リゾート、ロッジ街、滑走路、オールド・ジョムソン。 -
==景色==
ジョムソンは、アンナプルナ地区で最も発展した町ですが、景色的にはそれほどではありません。一番大きく見えるニルギリ・ノース(7061m)は、南東側にあるため、常に日陰の眺め。南西にあるダウラギリは、かろうじて先っちょが見えるだけです。 -
ただ、町の中止にを貫くガンダキ川の流れは、いかにもジョムソン街道的な美しさがあります。
-
==宿==
ジョムソンには、メイン通りに沿って宿が10軒以上。景色が見所ではないので、どこも決め手に欠けます。その中で私が選んだのは、空港の少し南側にあるホテル・ティルチョ。理由は、宿のテラスから飛行機の離着陸がよく見えるからです。 -
窓際なら、部屋やダイニングからでも滑走路が見えます。季節外れに訪れた私は、宿をほぼ独り占め状態でした。
-
[ジョムソン便]
そもそもジョムソンに活気があるのは、空港があるから。この時は、SITA、AGNI、ネパール航空の三社がポカラから定期便を飛ばしていました。16-18人乗りの小型プロペラ機で、ポカラから約25分のフライトです。運賃は、2009年秋で85ドル + 空港使用料。
最初の便は7:35AM頃、「ゴーッ」という音を響かせながらやってきます。風が強い時、視界が悪い時などは、予定通りには飛んできません。空港の最終着陸時刻が朝11時と決まっているため、その時間までに来なければ、その日の便はキャンセルになります。 -
飛行機が到着すると、エンジンを切ることなく、荷物の積み替えをし、その10分後には、同じ飛行機がポカラに向かって飛んでいきます。ロッジ街は滑走路のすぐ横なので、ホテルによっては、この様子を近くから観察することができます。ジョムソンの朝は慌しく、これが、30分-1時間の間隔で繰り返されます。
-
ヒマラヤ + 小型飛行機。これは、ひょっとしていい写真が撮れるかも。宿のテラスに出て離着陸の様子を撮影するのですが、どうもいい絵が撮れません。問題はいくつかあり、まず、8:20AM頃まではジョムソンに日が当たらないので背景が暗くなります(写真)。日が出ると、今度は逆光になるため、条件がさらに悪くなります。それに加え、飛行機はいつも南西側から飛び立つとは限りません。風向きの関係なのか、逆方向に離陸して上空で旋回した後、ポカラに向かうこともあります。予定通り来ないこともあり、ジョムソンで、飛行機待ちするのは、運と忍耐が必要です。
写真: 離陸する飛行機。後ろの山がニルギリ・ノース。 -
やはり、このフライトは撮るものではなく、乗るものでしょう。純粋な商用フライトですが、その飛行コースはマウンテン・フライトに引けを取りません。タトパニから先は渓谷の上、つまりジョムソン街道を縫うように飛行していきます。窓からの景色は、右側がアンナプルナ山群とニルギリ三山、左側にダウラギリ山脈。左右どちら側に座っても絶景でしょう。
写真: ニルギリ・セントラルの横を飛ぶジョムソン-ポカラ便。ラムジュンから撮影。 -
[町を散策]
陽が高くなってきたところで街歩き開始。ジョムソンを散策、ジョム散歩です。ジョムソン中心部は、一本のメインストリートに建物が並ぶシンプルな構造。村の入り口からスタートして、ロッジが並ぶツーリスト・エリア、軍事キャンプ、現地民用商店街、と続きます。観光客に用があるのは、最初のロッジ街と空港だけ。 -
==主要施設==
ロッジ街を端まで歩くと、マチャプチャレ銀行とチェックポイントが出てきます。ここにあるATMは、アンナプルナで唯一のATM。何度も使ってますが、ちゃんと機能しています。そもそも、銀行があるなら、現金も輸送されてこなくてはなりません。陸路かな、空路かな。もちろん、飛行機でしょう。
チェックポストの方は、この先、カグベニやムクティナートに向かう人や、トロン峠から下りてきた人達が記帳を行います。 -
チェックポイントの中には、ACAPの活動紹介やトレッカーの統計などが掲示されており、なかなか興味深い情報もあります。例えば、写真は2001-2009年までの月ごとの登山者数。このチェックポイントを通過する人は、毎年2-3万人ほどいるようです。果たして、これは多いのか少ないのか。実は、エベレスト・トレッキングの数とほぼ同じです。アンナプルナの場合、南部エリアなどよりお手軽なルートもあるため、総数だとずっと上でしょう。
-
==日本人NGO==
あまり知られていませんが、ジョムソンの発展には、日本人が大きく貢献しています。銀行のすぐ横にあるのが、近藤亨さん率いるネパール・ムスタン地域開発協力会の事務所。彼はムスタンの神様的な存在で、野菜や果物(リンゴ・ぶどう)の高地栽培、鯉やマスの養殖などで半端ない実績をあげています。 -
さらにすぐ近くには、日本のNGOが建設した小学校もあります。私が泊まった宿の娘は、朝きっちりお祈りと廊下の拭き掃除を済ませてから、慌てて制服を着て登校していきました。
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学校は朝10時開門。鐘を合図に外に整列した生徒たちは、国家を斉唱した後、行進して校内へ。なぜ軍隊風なんでしょうね。ちなみに、山の向こうに少しだけダウラギリ山頂が見てています。
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== 食べ物==
メイン通りでは、農家による路上マーケットのような場所があります。売り物は、ジャガイモ、キャベツ、トマト、ニンジン、大根、生姜、にんにく、インゲン、唐辛子、カリフラワーなど。 -
もちろん、名産品のリンゴや、その加工品のドライ・フルーツ(写真)。時にはマスのような魚が並ぶこともあります。青空市場なので、基本的には現地でとれたもの。そのうち近藤さんは何品目貢献したのでしょう。
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肉類は売られてませんでしたが、宿の中庭で見つけました。剥がされた毛皮部分から判断して、これは羊でしょう。宿のメニューにも、チキンやヤク肉に加え、マトン(羊)も普通に登場します。
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メインストリートを歩いていると、時々現地人用の食堂が出てきます。モモやトゥクパぐらいしかありませんが、値段はかなり安めです。ホテルより、ずっとまったりできるしね。そんなお店の中で、私が見つけが変わり種メニューが、肉ソーセージ。これは、マトンだったかヤクだったか..。おつまみに良さそうです。
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僻地にあるジョムソンは、コーラやスナック菓子などの商品はかなり割高。もちろん輸送費が上乗せされてるのですが、明らかに観光地価格も加わっています。私の経験では、軍地キャンプの先にある現地人用商店の方が少し安かったかな。写真は、陳列棚で日光浴をするリアル招き猫。
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==エコ・ミュージアム==
村のすぐ外、ロッジ街の西側には、ムスタン・エコミュージアムと呼ばれる博物館があります。なぜか丘の中腹にあり、同じ丘の上には5つ星ホテルが建っています。
これはムスタン地方の文化を紹介したミニ博物館で、中にはなぜか展示用のゴンパなどもあります。営業時間は、季節と曜日により、10時-3/5時(昼休み時間に注意)。 -
料金50ルピー(60円)と少々高めですが、展示物は充実しています。内容は、ムスタン各村の生活・文化を紹介したもの、民族衣装の展示(写真)、ヒマラヤの地層の解説など、盛りだくさん。
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これは、魔除けとして家の入口に飾られる羊の頭蓋骨。
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河口慧海を特集したコーナーもあり、展示ケースの中にはチベット旅行記の日本語版と英語版が置かれていました。河口慧海は、1900年から3年間、当時鎖国状態だったムスタンやチベットに潜入した日本の僧侶。この時代にムスタン地方を旅した外国人はほぼ皆無で、彼の書いた情報は、海外ガイドブックなどでも度々出てきます。
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このように、特に大きな見所はありませんが、ジョムソンは一日のんびりするには悪くないところです。実際、天候が悪く飛行機が飛ばない時は、1-2日待たされることもあります。
今回は道路工事という不運がありましたが、通常ならベニやタトパニからジョムソンまでは、半日から一日で移動できます。もしベニ発のバスが遅い時間にあれば、ポカラからも一日で来れるかもしれません。 -
[バス情報]
最後に、ジョムソン街道のバス情報をまとめておきます。
==2009年12月==
ポカラ <-> ベニ: バス4時間、180ルピー(216円) 頻発
ガサ -> ジョムソン: バス3時間、600ルピー(720円)。8AM/12PM/4PM
ティトレ -> ベニ: バス2.5時間、400ルピー(480円)。
ジョムソン <-> ムクティナート: ジープ1.5時間、500ルピー(600円)。ジョムソン発9AM/12PM/4PM -
==2012年11月==
ポカラ <-> ベニ: バス4時間、200ルピー 頻発
ベニ -> ジョムソン バス6時間 750ルピー
ジョムソン -> ベニ 1400-1500ルピー 朝7時から2本 (タトパニ 1200)*
ベニ <-> ガサ 乗り合いジープ2.5時間 360ルピー (ガサ -> タトパニ 200)
ジョムソン <-> ガサ バス3時間 800ルピー ジョムソン発7AM/8AM/12AM/2PM *
ジョムソン <-> ムクティナート ジープ1.5時間 680ルピー*
*印は外国人価格。基本的に、ベニ発のバスはローカル価格。ジョムソン発のバスは外国人価格が適用されるようです。また、ジープは乗車人数が少ないと高くなります。 -
[まとめ]
トレッキング・ルートを車やバスが走ることに対し、否定的な意見が多いのは理解できます。しかし、隠れたメリットもあります。まず、天候が悪いとき、夜遅いとき、歩くのに疲れた時などに、バスを拾えること。全区間歩く必要なんてないのです。また、ジョムソンまで来なくとも、途中の村、例えばラルジュンまで行き、2,3日過ごしてバスで帰るという別荘的な利用法も考えられます。
現在、こんなことをやる人はいませんが、将来的にはありうる話です。時代が変わればインフラが変わり、旅行スタイルも変わります。いつの日か、ジープ道が舗装され、団体バスがやってくる時が来るのかもしれません。そう考えると、今トレッキングすることに大きな意義を感じるのですが、いかがでしょうか。
[リンク集]
==ネパール・トレッキング==
最速のアンナプルナ 全8作 (2009年秋)
http://4travel.jp/travelogue/10444950
エベレスト・トレッキングのすすめ 全10作 (2011年春)
http://4travel.jp/travelogue/10581163
ポカラ・ザ・トレック 全4作 (2013年春)
http://4travel.jp/travelogue/10759203
トレッキング装備購入ガイド 全2作
http://4travel.jp/travelogue/10571988
==ネパール旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&level1=1&level2=771&level3=&sort=when
==国内旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=dm&sort=when
==海外旅行記一覧==
http://4travel.jp/traveler/sekai_koryaku/album?dmos=os&sort=when
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この旅行記へのコメント (1)
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- annanootosanさん 2010/11/21 20:23:43
- 懐かしの街道
- 私がジョムソン街道を初めて歩いたのは30年以上前。アンナプルナ1周を企てたのですけどトロンパスで雪が深かったのと強風でムクチナートから引き返しました。当時はポカラから歩いたものです。交通事情はすっかり変わってしまったのですね。昔の記録を見るとこんな日程で歩いてました。
01日目 ポカラレイクサイド→チャンドラコット
02日目 チャンドラコット→ゴラパニ
03日目 ゴラパニ→タトパニ
04日目 タトパニ停滞
05日目 タトパニ停滞
06日目 タトパニ→カロパニ
07日目 カロパニ→ジョムソン
08日目 ジョムソン停滞
09日目 ジョムソン→ムクチナート
10日目 ムクチナート→トルンパス途中→ムクチナート(峠越え断念)
11日目 ムクチナート→マルファ
12日目 マルファ→トゥクチェ
13日目 トゥクチェ→ガサ
14日目 ガサ→タトパニ
15日目 タトパニ停滞
16日目 タトパニ停滞
17日目 タトパニ停滞
18日目 タトパニ停滞
19日目 タトパニ停滞
20日目 タトパニ→ゴラパニ
21日目 ゴラパニ→ガンドゥルン
22日目 ガンドゥルン→チャンドラコット
23日目 チャンドラコット→ポカラレイクサイド
タトパニに何日かいたのは平尾さんのロッジが居心地よかったからです。
この後はポカラに1ヶ月近くいました。若かった頃、懐かしい〜!
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