2008/07/17 - 2008/07/17
5位(同エリア14件中)
ショコラさん
まだ子どもだったころ、『サウンド・オブ・ミュージック』を観てからずっと憧れていたザルツカンマーグート(わたしにとってこの映画は映画館で初めて観た洋画)。これまでザルツブルクへは2回行ったものの、ザルツカンマーグートまでは行くことができませんでした。いつかきっと!と思い続け、やっとこの夏にその思いが叶いました。
ザルツカンマーグートの景色をゆっくり楽しみたくて、ザンクト・ヴォルフガングに3泊することにしました。でも気になるのがお天気。山の天気は変わりやすいので、現地でお天気と相談しながら予定を決めることに。
そうやって予定を立てていった3泊4日の旅は、こんなふうになりました。
1日目:ドイツから → ザルツブルク空港(レンタカー、ピック・アップ) → グムンデン → バート・イシュル → ザンクト・ヴォルフガング(ザンクト・ヴォルフガング泊)
2日目:ホテル → ザンクト・ギルゲン → ホテル( 〃 泊)
3日目:ホテル → ゴーザウ(ハイキング)→ ハルシュタット → ホテル( 〃 泊)
4日目:ホテル → モントゼー → フシュル湖 → ザルツブルク空港(レンタカー返却)→ ドイツへ
********************
出発前に見た天気予報は「雨」。「天気予報よ、どうかはずれて~」の願いもむなしく、ザルツブルク空港に着いたときは土砂降りの雨。念願の旅が初日からこんな天気だなんて……。グチっても天気はよくならないので、この日はできるだけ屋根のある所へ行くことにしました。
そういうわけで、空港からまずグムンデンへ行き、オルト城を見てからグムンデン陶器工場で工場見学&ショッピング、そのあとバート・イシュルでカイザーヴィラの見学、ということにしたのですが――旅ってよくもわるくも予定した通りにはいかないものなんだなぁ。
- 同行者
- カップル・夫婦
- 交通手段
- レンタカー
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ありがたいことに、グムンデンに着くころには雨は小降りになりました。
グムンデンはザルツカンマーグートの東部に位置し、トラウン湖の北端にあります。歴史的にはケルト人による岩塩の交易で栄えた町。フランツ・ヨーゼフ1世が夏の避暑にも訪れていたそうです。また、グムンデン焼きの生産地としても知られています。
こちらは、オルト城近くの駐車場にで〜んと立っていた陶製の像。3メートルくらいありそうです。グムンデン焼きでしょうか?
ここからオルト城へは歩いて5分ほどです。 -
お城に向かう途中、白鳥に遭遇。
白鳥は人間には目もくれず、せっせと毛繕いしています。 -
逃げる様子もないので近寄って写真を撮ったら、「グヮーーッ!!」と白鳥に叫ばれました。びっくりしたぁ。近づきすぎちゃったみたいですね。ごめんなさい。
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あら、この白鳥は親鳥だったんですね。6羽の赤ちゃんがいます。かわいい〜。赤ちゃんたち、ずいぶんとリラックスしているご様子。
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トラウン湖に浮かぶオルト城は、この橋でつながっています。
雨でけむってますが、左手に見えるのがグムンデンの町。 -
このオルト城(Seeschloss Ort)は11世紀に建てられたもので、現在はグムンデン市の所有になっています。城には戸籍役場が入っていて、ここで結婚式を挙げることもできるそう。
この城はオーストリアではとても有名らしいです。というのも、1996年から2004年まで、この城を舞台にしたテレビ・ドラマ?Schlosshotel Orth?が放映されたそうです(ドラマの設定では古城ホテル)。グムンデンにはそのロケ地をめぐる散策コースも設けられているとか。 -
トラウン湖の風景(お城に向かって左手)。
晴れていたらなぁ。 -
城門。
ガイドブックでは、城門と中庭だけ見学できると書いてあったのだけれど、門をくぐると、チケット・ブースがあり、どうやら城内を見ることができるよう。お城の中が見られて、しかも雨宿りまでできるなんて、これはラッキー♪
ガイド・ツアーだと少し待たなければならないとのことだったので、英語のガイドフォンを借りることにしました。 -
お城の中庭。
晴れていたら、このテラスでお茶したかったなぁ。
建物の入り口は2階にあり、階段を登って中へ。ガイドフォンは入り口を入ってすぐの受付で受け取るようになってました(保証金代わりにパスポートを預けなければなりません。これって、ちょっと不安なんだけど……)。写真撮影は許可制で、受付で「写真を商業目的に使用しない」旨の書かれた文書にサインをすると許可シールがもらえ、撮影OKに(シールは胸に貼っておく)。
さて、これからお城の見学だと思って部屋に入ると、あれっ? なんだか様子がちがいます。部屋にはショーケースがいくつもあり、いろんなものが展示されています。ガイドフォンからはその展示物についての説明が聞こえてきました――ここって、博物館だったのか。 -
どうやら、ここにはザルツカンマーグートに関わりのあるさまざまなものが展示されているらしく、民族博物館といった感じです。
これはグムンデン焼きの塩&コショウ入れ(18世紀のもの)。《林檎の木の下のふたり》とタイトルがついています。
カワイイ♪ -
こちらもグムンデン焼きの塩&コショウ入れ(18世紀半ばから後半にかけてのもの)。
塩・コショウ入れは他にもたくさん展示されていました。ここは岩塩で栄えた町だものな。 -
フランツ・ヨーゼフとエリーザベトが使っていた家具みたいです。
このあたりまではガイドフォンを聞いていたのですが、ひとつひとつの説明が長くてなかなか先へ進めないので、とうとう切ってしまいました(^^;)。そんなわけで、ここから先は説明なしで見てまわりました。 -
こんなのに本当に乗れるだろうか?と思ったけれど、バックの写真を見ると、ちゃんと人が乗ってこいでますね。すごっ!
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昔の登山用具? それともハイキング用具?
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スキー板って昔はこんなだったのか。
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昔の部屋か、ホテルの客室かな。
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ベッドの下には洗面器があります。夜中の用足しはこれにしていたのでしょう。
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豪華な装飾の時計と燭台と壷(花瓶?)のセット。
写真を載せていませんが、このほかにも岩塩のコーナーや、岩塩の採掘の様子を再現したコーナーとその道具などの展示もありました。全部見てまわると、この地方の現在に至るまでの産業の発展や、生活の様子などがわかるようになっていました。
実は、あとでわかったのですが、ここは常設の博物館ではなく、これらは期間限定で展示されているものでした。
ザルツカンマーグートの十数の町(グムンデン、ハルシュタット、ザンクト・ヴォルフガングなど)で、ザルツカンマーグート地方について紹介するエキシビション(イベントのタイトルは《Salzkammergut》)が行われている最中で、オルト城の展示もその一環だったのでした(どうりでガイドブックに載ってないわけだ)。
このイベントの開催期間は2008年4月29日〜11月2日まで。
★イベント《Salzkammergut》の情報ページ:
http://www.landesausstellung.at/en/start.html -
展示を見終わって外に出たら、雨があがっていました! よかった〜。
2階の外廊下から中庭を見た様子。 -
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城門から外を見た様子。
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これからお昼を食べにグムンデンの町の中へ向かいます。お城から町の中心までは1キロほど。晴れていたら町まで湖岸沿いの道(エスプラナーデ)を歩いていくと気持ちよさそうですが、このお天気なので車で移動しました。
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市庁舎前の広場から見たオルト城。
湖に浮かんでいる3つの物体はなんだろう? グムンデン焼きのオブジェ? それとも例のエキシビションのひとつ? -
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晴れていたらロープウェーで左手の山に登って、上からトラウン湖を見てみたかったなぁ。
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この美しい建物はグムンデンの市庁舎。
中央の時計塔にはグムンデン焼きのグロッケンシュピールが取り付けられています。 -
この鐘は軽やかな音をたてるそうですが、残念ながらわたしたちは聞くことができませんでした。
時計の上にあるのはハプスブルク家の紋章「双頭の鷲」。 -
市庁舎近くのホテル・レストラン。白い建物に赤いお花が映えてます。
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旅行中はいつも食べ過ぎてしまうので、この日のお昼はちょっと軽めにサラダを注文。並べただけのサラダでしたが、チーズもハムもおいしかったのでまあいいか。夫は昼からシュ二ッツェル(相当おなかがすいていたらしい)。
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腹ごしらえしたあとは、グムンデン陶器工場(Gmundner Keramik)へ♪ 陶器好きなので、ここへはぜひ立ち寄ってみたかったのです。
グムンデン焼きについて、わたしは緑色の渦巻き柄しか知らなかったのですが(建物のまん中に描かれているのがそれ)、黄色や青、オレンジなどいろんな色があるんですね。他にもさまざまな柄があることをこの会社のサイトで知りました。けっこうお値段するのかと思ったら、わりとお手頃らしいです。 -
建物前に置かれていた巨大カップ。
ガイドブックによると、ガイドツアーで工場見学ができるそうなので(希望者が5名以上集まったら、30分または1時間ごとに催行)、まずはショップで見学について聞いてみました。あぁ、なのに「今日はもう催行しない」とのつれないお返事。楽しみにしていたのに〜。わざわざここまで来たんだし、こうなったらもういっぱい買い物してやる〜。
★グムンデン陶器工場のURL:
http://www.gmundner-keramik.at/site_en/ -
門を入ったところの看板を見ると、正面の建物が2級品(2A)のショップ、右の建物が1級品(1A)のショップとなっていました。
「どうせ俺たちには1級品と2級品の区別なんてつかないんだから、2級品でもいいんじゃない?」という夫の言葉には耳をかさず、わたしはすたすた右の建物へ(写真奥)。そりゃ高かったら買えないけれど、ここまで来ておいて1級品を見もせずに帰るなんて、そんなことできません。 -
こちらがその入り口。
雨模様のこのお天気でも、店内はけっこうお客さんがいました。みなさんショッピング・カートの中に次々に食器を入れています。そんなに大量買いできるくらい安いんだろうか?と値段を見ると、たしかに安い! これならたくさん買える! なんだか興奮してきて胸がドキドキ。
いろいろな柄があるなかで、夫は青の渦巻き模様が気に入り、わたしは黄色の渦巻き模様が気に入りました。それでどんぶり型の大皿、平皿、パスタ皿、サラダボール、マグカップなどを2色取り合わせて買うことに。ただ、サラダボールだけは青がなかったので黄色のみ。こんなに買えてうれしいな〜♪
夫の気に入った青色が、サラダボールだけなくて色がそろわなかったので、2級品でもいいからあるなら買おうと、入り口正面のショップものぞいてみました。でも、こちらのショップには渦巻き模様は定番の緑しかありませんでした。ないものはしかたがないと思いながら、サラダボールの値段をふと見ると、なんと向こうでわたしたちが買った値段と全く同じ。なんで??? -
わけがわからないままショップを出て、さっき買い物した建物の方へ目を向けると――手前にもうひとつ建物がある……。
-
そちらへ行ってみると、扉の上に「1A」の文字が……。
そういえば、あっちの入り口には「1A」とも「2A」とも表示がなかったような……。
中へ入ってみると、お客さんがひとりもいない。ディスプレイの仕方もぜんぜんちがう。ここはまちがいなく1級品のショップ。じゃあ、さっき買い物をしたショップは? 店内に青の渦巻き模様のサラダボールがあったので値段を見ると、さっきより数割高い。ってことは――あちらも2級品だったの? さっき買ったのが安かったので、数割高いといってもまだ普段使いにできるお値段です。とにかくそれを買うことにしてカウンターに持って行きました。そしてスタッフに念のためたずねると、「あちらも正面のショップも2級品です。お値段が違います」と、ばっさり。
どうりで安いと思った……。まぎらわしい表示をしないでよ〜。2級品と知って買ったのと、1級品と思って買ったら2級品だったというのとでは、ずいぶんちがうんだからー。持っていた食器の袋が急にずっしり重くなった気がしました……。
ほかの人ならショップの雰囲気だけでちがうと気づくのかもしれませんが……。
かくして、パンパンの袋3つを車のトランクに入れ、また降りだした雨の中、バート・イシュルへと向かったのでありました。
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この旅行記へのコメント (4)
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- スーポンドイツさん 2008/08/29 21:04:44
- グムンデン焼き
- この地方もグムンデン焼きもはじめて知りました。
おちがついてるぅ・・(~_~;) でもこういう買い物ってずっと思い出とともに残るからいいものです。いったい何処が違うのでしょう?ゆがみがあるとか、素人が見て分りますか?
お店のHPも見ましたが、緑や黄色の渦巻き模様・・うきうきしますね。
威厳ある白鳥もこの景色にぴったりですね。母は強し!?
すーぽん
- ショコラさん からの返信 2008/08/30 06:44:11
- RE: グムンデン焼き
- スーポンドイツさん、
旅行記を見てくださってありがとうございます。
思い込みがはげしいのか、ふだんからいろいろ失敗が多いのですが、今回もやってしまいました(^^;)。1級品と2級品の違いは、わたしにはまーったくわかりません。ただ今思えば、2級品のショップにあった、オレンジの渦巻き柄には少し色むらがあるような気はしましたけど……。
この渦巻き柄、ほんとにうきうきします。毎朝、朝食のときに使っているのですが、これで食事をすると元気パワーが注入されるような気がします(笑)。
ショコラ
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- maki5963さん 2008/08/06 00:03:36
- カンマーグートの観光
- こんにちわ、カンマーグート初日雨にたたられ残念でしたね。
ここは雨の多い所と聞きました。40年以上前の映画の撮影の時も3日雨が続いては晴れる、という繰り返しだったそうで屋外の撮影には苦労したそうです。このあたりはどこでもきれいだし、車でドライブできれば気に入った所でゆっくりできるのでいいですね。
St.ヴォルフガングに3泊しての観光、いいですね〜。私もこの地方にもしまた行く機会があれば(どこへ行くのも便がいいと知ったので)ここを基点にするでしょう。天気によって臨機応変に予定を立てられ、多分1週間もいればきっと山がいい時もあるでしょうし。ホントにまた行けるといいのですが。。
グムンデン焼きは渦巻き模様で有名ですよね。ハルシュタットのレストランにこのお皿が飾ってありました。こちらは残念ながら行けなかったので、ショコラさんの旅行記で楽しませていただきます。続きも楽しみにしてます♪
- ショコラさん からの返信 2008/08/06 04:14:39
- RE: カンマーグートの観光
- makiさん、こんにちは。
コメントありがとうございます〜。
カンマーグートは雨が多い場所なんですね。滞在中、天気がめまぐるしく変わって、1日のうちに晴れたり曇ったり雨が降ったりと、すべての天気があるという感じでした。でも、3日目は待望の快晴で、ゴーザウでハイキングをして、ハルシュタットの景観も見られたので大満足です。そんな日でも、夜は大雨になりましたけど(^^;)。ほんと、1週間くらい滞在できるといいですよねぇ。
グムンデン焼き、そうそう、その渦巻き模様です。陶器工場でけっこう買っちゃいました。でも、これにはオチが……。続きは旅行記に書きますね。
ショコラ
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