2025/10/09 - 2025/10/10
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秋の温泉旅の旅行記です。栃尾又、早戸での湯治の後は猫魔離宮に泊まりました。
今日は5日目。猪苗代駅から出発して白河を目指します。
この旅の最後の宿泊に選んだのは、二岐温泉「湯小屋旅館」。昭和の漫画家つげ義春氏の名作に登場する温泉宿です。
現在は、1日1組限定で営業しています。
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旅の5日目の朝です。
昨日泊まった「裏磐梯レイクリゾート猫魔離宮」の送迎バスに乗りました。
ところで「猫魔」という地名は、その昔、化け猫がいたことに由来するのだそうです。シャトルバスの運転手さんがそんなお話をしてくれました。
1時間足らずで猪苗代駅に到着です。裏磐梯レイクリゾート 宿・ホテル
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猪苗代駅から磐越西線に乗ります。けっこう混んでいました。JR磐越西線 乗り物
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約40分で郡山に到着。福島の商業の中心の街だそうです。 -
次の列車に乗る前に、駅のスーパーに寄ります。
きょうの宿は、夕食無しのプランで予約しました。今夜食べるものを買っておきます。 -
東北本線上りに乗ります。JR東北本線 乗り物
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新白河駅まで約40分でした。新幹線も停まるので賑やかな駅です。
ここから、きょう泊まる二岐温泉に向かいます。新白河駅 駅
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東口に「湯ったりヤーコン号」が待っていました。
二岐温泉方面に向かう予約制のミニバスです。きょうの乗客はわたしたちだけだそう。
ベテラン運転手さんに、「二岐温泉までよろしくお願いします」とご挨拶しました。が、お返事はありません。…たぶん、こちらの声が小さくて聞こえなかったのでしょう。 -
1時間余り山道を走ったあと、ヤーコン号が停まったのは羽鳥湖高原の道の駅でした。
ヤーコン号の予約の際に、「途中で道の駅に寄りますから、運賃はそこで支払ってください」と指示されました。ここが、その「途中の道の駅」でしょう。
支払いの間、ヤーコン号は待っていてくれるのだと思っていました。でも、そうではなかったのです。走り去ってしまいました。
…え?いったいどうして?
二岐温泉まで乗せてくれるはずでは?
二岐はまだ先です。ここに取り残されて、いったいどうしたら良いのでしょう。道の駅 羽鳥湖高原 道の駅
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道の駅の方に助けを求めると、急いでヤーコン号を呼び戻してくれました。
店員さんが、運転手さんの電話番号を知っているのは意外でした。どうも、この道の駅は観光情報センターを兼ねているようです。
ヤーコン号の予約の際は、利用する施設(宿)に電話します。でも、わたしは天栄村観光情報センターに電話してしまいました。後で聞くと、それがこのアクシデントの原因とのことです。
そう言われても、どうも合点がいかないのですが… -
ヤーコン号が戻ってきました。
運転手さんは、新白河駅から道の駅までの乗車だと聞いていたそうです。
30分ほど走り、二岐温泉駐車場まで送っていただきました。
今日の宿「湯小屋旅館」へ歩いていきます。車道から川の方へ降りる階段がありました。二岐温泉 温泉
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「湯小屋旅館」は、漫画家つげ義春氏の作品に登場することで知られています。
1968年に発表された『二岐渓谷』で、青年が泊まるのがこの温泉宿です。「この辺で一番貧しい宿」と形容されていました。
現オーナーが譲り受け、リニューアルオープンしたのは2021年。今は1日に1組限定の宿です。 -
現在の「湯小屋旅館」です。
外観もインテリアも、まるで高原のカフェ。
「湯小屋旅館」は「一番貧しい宿」からモダンな宿に変貌していました。
でも、綺麗な母屋の横に年季の入った建物が見えます。これは、つげ義春ファンの熱い要望に応えたもの。以前の「湯小屋旅館」の玄関を解体、複原したのだそうです。伝説の秘湯 by ひよこ日和さん二岐温泉 湯小屋旅館 宿・ホテル
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宿泊者のスペースは2階です。
座り心地の良い椅子が置かれた、明るい部屋でした。 -
隣にも部屋があります。こちらもすっきりしていて素敵でした。
きょうは、どちらの部屋もわたしたちの専有ということになります。勿体無いくらい広いです。 -
二つの部屋の間には綺麗なトイレ。洗面所には歯ブラシやドライヤーが用意されていました。
秘湯とは思えないくらい快適な宿です。ただ、浴衣やタオルは持参してください、とのことでした。 -
一階にシャワールームがあります。お借りして体と髪を洗いました。
続いて温泉です。
母屋を出て階段を降りていくと「姫の湯」です。3人くらい入れそうなサイズのお風呂でした。
湯船は『二岐渓谷』の頃のままですが、壁や窓は綺麗にリフォームされています。 -
その隣には「奥の湯」。畳2、3枚ありそうな大きな湯船です。
「姫の湯」も「奥の湯」も源泉掛け流し。ナトリウムカルシウムを多く含むアルカリ性硫酸塩泉です。ふんわりとした肌触りで、長湯が楽しめそうでした。 -
(夫が入浴中です)
「奥の湯」のさらに奥のドアを開けると、二俣川に出ます。川のほとりに岩を組んだ露天風呂がありました。
ここが、『二岐渓谷』で猿が傷を癒していたあの場所でしょう。
今回の旅が決まってから、同作を初めて読みました。
……青年が「湯小屋旅館」に泊まった夜は、嵐になった。傷ついた猿は濁流に取り残される。青年はその身を案じるが、館主は「まず絶望です」と答えるのみ…
そんな、寂寥感のあるストーリーでした。
舞台は「湯小屋旅館」ですが、猿のエピソードは創作だそうです。 -
母屋の隣、復原された「湯小屋」の中には、つげ義春氏の作品や「湯小屋旅館」の歴史を伝える展示がありました。長く愛されてきたのかわかります。 -
母屋の一階に、サインが大切に飾られています。
丁寧な署名に、つげ氏のお人柄を見る気がしました。 -
日が暮れて、そろそろお腹が空いてきました。夕食にします。
「湯小屋旅館」は自由な宿です。素泊まりから2食付きまで、自由に選んで予約できます。わたしたちは朝食のみのプランにしました。
部屋には電子レンジと食器が用意されています。郡山で買って来たお惣菜を温めて、夕食にしました。
食後はまた温泉三昧です。二岐温泉を思う存分楽しみます。 -
翌朝は早く目覚めました。きょうが旅の最後の日です。 -
母屋を出て、露天風呂へ向かいました。二俣川の瀬音が清々しいです。 -
露天風呂から振り返ると「奥の湯」の湯屋が目に入りました。ここにも、つげ作品の時代がそのまま残されています。
「奥の湯」で「湯小屋」の歴史に浸ることにしました。最後の朝湯です。 -
朝食は、1階のテーブルでいただきました。
山盛りのサラダに手作りドレッシング、具沢山のお味噌汁、ソーセージと目玉焼き…品数の多さにびっくりしました。そして、料理自慢の宿に引けを取らないほどおいしいのです。 -
(米どころ天栄村のご飯)
オーナーは、「料理は勉強したことがないんですよ」と、照れたご様子です。
調理や掃除のスタッフは見かけませんでした。オーナーひとりで、全てこなしているようです。 -
(窓からの景色)
現オーナーT氏は、テレビ制作会社の経営者です。『二岐渓谷』に登場する老館主と、血縁関係はありません。当時は、つげ作品もご存知なかったそう。ただお湯を守りたくて、この宿を譲り受けたと聞きました。
(今はつげ義春氏のファンだそうです)
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11時前、T氏に見送られ「湯小屋旅館」を後にしました。
伝説の名湯を誰にも気兼ねなく楽しめて、贅沢な一夜でした。このお湯が守られていることが本当にありがたいです。
宿代は、一泊朝食付き2人で40,000円くらい(現金のみ)でした。 -
二岐温泉駐車場から「湯ったりヤーコン号」で駅に向かいます。今回も他の乗客はいませんでした。
ヤーコン号は片道1人900円。赤字を出しながらも走り続けているそうです。二岐や岩瀬湯本に向かう旅行者にとって、大変ありがたい存在です。二岐温泉 温泉
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新白河駅から東北本線に乗ります。
東京に戻る前に寄り道したいので、在来線にしました。新白河駅 駅
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最初に、黒磯です。黒磯駅 駅
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駅前に美味しいパン屋さん「カネルブレッド」があります。ここの湯種食パンが好きなのです。カネルブレッド グルメ・レストラン
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その近くにある和菓子店「明治屋」も好きです。
店内で、温かい温泉饅頭とお茶をいただきました。和みます。明治屋 グルメ・レストラン
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再び列車に乗り、今度は宇都宮にやってきました。目的はもちろん餃子です。
駅から少し歩き、「来らっせ」の暖簾をくぐります。来らっせ 本店 グルメ・レストラン
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「A盛り」を注文しました。宇都宮の名店(はちまん餃子・高橋餃子・三栄飯店・味一番・華)の食べ比べができるセットです。
それぞれの個性を味わいわけるのが面白いです。どれもおいしくて、宇都宮餃子をもっと食べたくなりました。 -
餃子通りの「正嗣」に来ました。宇都宮で一番と言われる人気店です。
イートインはもう終わっていたので、冷凍の餃子を二箱買いました。店内営業は1時半くらいまでの日が多いそうです。正嗣 宮島本店 グルメ・レストラン
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この辺りでタイムアップです。急ぎ足で宇都宮駅に戻りました。
上りの新幹線がやってきます。
今回の旅も無事に終わりました。新潟と福島でいろいろな温泉を楽しんだ、お湯三昧の旅。ユニークな旅ができた気がします。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございました。宇都宮駅 駅
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‘25秋 お湯の旅
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二岐温泉 湯小屋旅館
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