望蜀西安成都旅2:龍首原東路朝市で絶品水盆羊肉を食べる

2024/05/18 - 2024/05/25

ANAマイルが3月に大量失効するので行先を検討した結果、中学生の頃に三国志に出会ってからいつか行きたいと思っていた成都と、「項羽と劉邦」を読んで以来憧れていた関中の中心地である古都西安に出かけることにした。その旅行記の抜粋。完全版は下記URLに記載。
https://aamns2021.livedoor.blog/archives/cat_234951.html

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エリア 西安(中国)

旅の二日目。朝の西安に繰り出し朝食を摂りに行く。空気は澄んで街路樹からの木漏れ日が心地よい。

【澄城崇斌水盆羊肉】
地下鉄龍首原駅のある交差点を東に入り6－7分行くと、目当ての澄城崇斌水盆羊肉に到着。店に入って大衆点評で購入した割引クーポンのQRコードを見せるとすんなり読み取ってくれて26元の水盆羊肉が18元に。家人は電話番号なしのSIMなのでクーポン取得が出来ず、通常価格で購入。少しまごつくとレジ番のおばちゃんがヤイヤイ話してくるので「我是日本人、不会中文。（日本人なので中国語わかりません）」と話しかけたら、ああ～という風に頷きその後は身振りで席に誘導し、レンゲはいる？と確認して持ってきてくれたり甲斐甲斐しく世話してくれてありがたい。

3分ほどで水盆羊肉が登場。澄んだスープが美しく朝日に輝く。一口啜ると清澄極まりない出汁が後引く味で、時折香菜がふわっと香ってエキゾチック感が増す。ほろりと溶けるような羊肉といい、底に沈んで出汁を吸った春雨といい、大変優美な味わい。一緒についてくるズシリと重いピタパンを浸したり、その中に肉を入れて齧ってみたりもできてその変化も楽しい。

家人も「これ絶品だね」と興奮気味にぱくつき、その様子を楽しそうにおばちゃんが眺めている。お勘定の時に百度翻訳アプリで「色々お世話して下さりありがとうございました」と伝えると、わーわー言うのでアプリに話しかけてもらうと「どこから来たの？」と聞いてきた。「日本です」と答えると笑顔でうんうん頷く。こちらが満喫したことも嬉しかったようだ。「バーイ」と手を振って店を後にした。朝はそこまで混んでいないのでお勧めできる。

【龍首東路朝市】
店の目の前が人でごった返していたので覗いてみたら、数百メートルにわたって朝市が開かれていた。毎天5:30～9時開市と看板が出ていたから、毎日開催しているようだ。当初一番有名な小南門朝市に行こうと考えていたが、ホテル近くで用が済んでラッキー。

近所の農家が小型車両で収穫した野菜や果物を持ってきているのが目立つ。特に季節のさくらんぼはあちこちに店があって、さくらんぼに目がない家人は「絶対買う」と息巻いていた。

ただこの日はこのまま観光に行くのでぶらっと一巡りして、西安を発つ4日目の朝改めて足を運び、1斤8元（170円／500ｇ）を購入。日本のようにどぎつい甘さはなく、楚々としたさっぱり味が素朴で美味しい。

【渭南包子】
再訪した際、人がひっきりなしに買っていく包子屋があったので試してみる。「鮮肉包子」をどう発音していいのかわからず「だーろーぱおず、りゃんご（大肉包子2個）」と言ったら通じたので、慌てて支付宝でQRコードを読み込んで支払い。1.5元×２で3元支払うと「スー！」とおばちゃんに言われてしまう。なんと値段表設置後に値上げしていたようだ！素早く1元追加で支払ってようやく肉まんにありつく。

小さいのにずしっと持ち重りして、それでいてかぶりつくと皮がすっとほどけて消えていく。肉はあっさり塩味なのだが、花椒を中心としたスパイスが舌を幻惑してこれは旨い。これで1個40円は格安で、流石の人気店といったところ。

帰りがけ水盆羊肉の店を覗くと空いていて、あのおばちゃんがあらまた来たのと笑いかけてくれる。肉まんを食べた後なので水盆羊肉を1つだけ注文し、先日おばちゃんがれんげを出してくれた高温殺菌器からお椀とれんげを出してきて二人で取り分けて食べる。今日もやっぱり旨い。こういう澄み切った出汁を化学調味料なしで作り上げているところが素晴らしい。帰りに「今日西安を発つので名残惜しくてまた来ました」「西安の人は皆親切で楽しく旅行できました。ありがとう」とアプリを見せると「好好（良かった良かった）」と笑って手を振ってくれた。西安は良い街だなと思わせてくれたいい店に出会えてとても良かった。