2025/03/18 - 2025/03/18
63位(同エリア74件中)
あおしさん
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岩見沢市を中心とする地域はかつて炭鉱が多くあり、ここから産出された石炭を満載にした貨物列車が室蘭本線で苫小牧港まで行きかいました。
現在では炭鉱もすべて閉山してしまいましたが、その炭鉱の遺産が今でも見られます。
今回クルマでこの周辺を回ってみました。
- 旅行の満足度
- 3.5
- 観光
- 3.5
- ホテル
- 3.0
- 交通
- 3.0
- 同行者
- 一人旅
- 一人あたり費用
- 5万円 - 10万円
- 交通手段
- レンタカー JRローカル
- 旅行の手配内容
- 個別手配
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前日から宿泊したのは、栗山町というところです。
岩見沢市からJRで約20分ほど。
駅前はきれいに整備されている町並みです無人のセルフの旅館でした by あおしさんくりやま旅館 宿・ホテル
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JR栗山駅です。
苫小牧と岩見沢を結ぶ室蘭本線の駅です。
またバスターミナルや観光案内所も兼ねています。
普通列車しか走っていないローカル線の駅とは思えないきれいな駅でした。
かつては札幌から夕張と結ぶ夕張鉄道という私鉄路線がこの駅で接続し、鉄道の要衝の駅でした。
夕張鉄道は廃止され、代替バスも夕張方面は廃止されてしまいましたが、札幌とのバス路線は健在で、現在も交通の要衝として機能しています。きれいな駅でした by あおしさん栗山駅 駅
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栗山駅からJR室蘭本線に乗ります。
北海道のローカル線は札幌都市圏を除けば、1両単行のデイーゼルカーが多いのですが、この列車は2両編成でした。 -
苫小牧~岩見沢を結ぶJR室蘭本線は現在は1日数本の普通列車のみが運転されているローカル線ですが、かつてはこの周辺の炭鉱地帯から産出された石炭を満載した貨物列車が毎日多く行きかう北海道の大動脈の路線でした。
その名残で、現在もローカル線にもかかわらず複線の路線です。 -
栗山駅から岩見沢駅に到着。
岩見沢市道央の中心都市の1つです。
ここから札幌方面は札幌都市圏の鉄道になり、特急列車だけではなく、1時間に何本も普通電車が運転され、通勤通学客でにぎわっています。
またこの駅からは昭和時代には炭鉱地帯を結ぶ、幌内線と万字線という路線も接続していました。
幌内線や万字線は国鉄がJRになる際に廃止されましたが、その代替バスをはじめ、周辺へ多くのバス路線が集まり、現在も交通の要衝です。グッドデザイン賞の駅舎です by あおしさん岩見沢駅 駅
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岩見沢駅の駅舎です。
実に立派で近代的な駅舎です。
平成12年(2000年)、国鉄時代からの歴史ある駅舎が火災で焼失してしまいました。
そこで岩見沢市とJR北海道が岩見沢市の玄関にふさわしい駅舎をデザインコンぺを行い、最優秀に選ばれたデザインにより建設されました。
この駅舎はグッドデザイン賞など様々な賞を受けています。 -
岩見沢駅でカーシエアを借りて、まずは国鉄時代に廃止された旧幌内線沿線に行ってみます。
旧幌内線は北海道の鉄道で最も早く、明治15年に小樽との間で開通した路線でした。
現在の三笠市中心部にあった旧三笠駅跡は、クロフォード公園として整備されて、明治の開業当時の幌内太駅舎が復元されています。
夏は中にも入れるのですが、冬季は休業、雪に埋もれていて近くにも行けませんでした。雪の季節は休業です by あおしさんクロフォード公園 公園・植物園
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旧幌内線は岩見沢駅から終点の幾春別駅まで約18キロ、6駅の路線でした。
その6駅のうちの1駅、旧唐松駅が現在も保存されています。
旧幌内線が昭和62年に廃線になったあとは放置荒廃していたそうですが、地元の有志が駅舎の修復を行い、現在もいい状態で保存されています。
小さいながらも、ギャンブレル屋根の開業当時はモダンな駅舎で、当時のこの地域の繁栄ぶりがうかがえます。 -
旧唐松駅近くにある、旧北炭幌内炭鉱立杭櫓が見えました。
旧幌内炭鉱は北海道でも有数の炭鉱で、明治日本の近代化の中で、もっとも早くから昭和までの日本の経済を支えました。
北海道の鉄道もまずはこの幌内炭鉱と小樽港の石炭輸送のため開通したのでした。
平成元年(1989年)に閉山しました。
この立杭櫓は現存する日本最深の立坑です。 -
旧幌内線の終点だった幾春別地域に三笠市立博物館があります。
三笠市やこの地域の炭鉱地帯についての博物館ですかつての炭鉱地域だった三笠市の資料館です by あおしさん三笠市立博物館 美術館・博物館
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幌内炭鉱をはじめとする多くの炭鉱を有する三笠市は昭和34年に約6万2千人の人口を有しました。
現在の人口は1万人を割り、約7000人と10分の1になっています。 -
炭鉱内でトロッコなどを引っ張るために使われた蓄電器の機関車です。
炭鉱内では蒸気機関車はもちろん、火花による爆発の危険があるため、架線を張って電気機関車も使えません。
そこで蓄電器の機関車が使われました。 -
三笠市や夕張市などでは多くの炭鉱住宅が作られました。
炭鉱住宅の明かりで、夜景はとても壮大で美しかったとか。
博物館のMAPでは、ここには炭鉱住宅が健在しているとのことでした。 -
明治の初め、幌内炭鉱の開発は、囚人によって行われました。
ここには空知集治監が作られました。
反乱を起こした士族や自由民権運動の人々が多く囚人としてこの地に送り込まれたのです。
鉄道が開業したころの当時のこの地域の地図です。 -
集治監の模型もありました。
過酷な労働、極寒の北海道での監獄生活は厳しく、多くの人々がここで命を失ったそうです。 -
市立博物館のある幾春別市街地。
2つの炭鉱を持つ幾春別は、幌内炭鉱を持つ三笠市中心部並みに多くの人が住み、市街地は商店、飲食店などが並び、とても活気があったとか。
今ではお店の数も100分の1になってしまったようで、寂しい市街地になっていました。 -
幾春別に残る旧奔別炭鉱立坑櫓(やぐら)。
かつてはここに多くの人が働き、幌内炭鉱などとともに、日本の経済を支えていました。
現在は廃墟になっておりますが、かつてはシンボルだった存在感はまだありました。巨大な炭鉱の史跡です。 by あおしさん旧奔別炭鉱立坑櫓 名所・史跡
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幾春別から戻るときに、炭鉱住宅が残っているところを通りました。
かつての数分の1程度とはいえ、現在も炭鉱住宅が残っているのはここくらいでしょう。
夕張や筑豊なども、観光用に保存しているだけです。 -
炭鉱住宅全盛時代の昭和30年代からは70年以上。
あちこちで倒壊していました。 -
それでも数軒、現在も居住されている方がいるようでした。
少し驚きました。
70年以上ここに住み、この地域の栄枯盛衰をその目で見てこられたのでしょう。 -
旧幌内線沿線から今度は旧万字線沿線へ回ります。
旧万字線は岩見沢から幌内より南の万字という炭鉱地帯への25キロ、6駅のローカル線でした。
国鉄時代末期に廃止となりました。
6駅の1つ、上志文駅の駅舎が廃止されて40年経過しましたが、残っていました。
現在はこの場所の所有者の物置代わりに使われているようでしたが、「上志文駅」の駅名標が残っているのはちょっと感動国鉄時代、ローカル線の万字線の分岐駅でした by あおしさん志文駅 駅
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万字線の6駅のうち、朝日駅だけは、駅舎が記念に保存されています。
冬は閉鎖されて雪に埋もれてしまいますが、ホームや構内なども保存されているようです。 -
朝日駅近くの住民センターには万字線で使われていた備品や駅名看板などが保存展示されています。
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その後はさらに南下して、今日の宿泊地だった栗山町の開拓記念館へ。
各地域の郷土資料館めぐりは私には旅の楽しみの1つです。
開拓記念館前には、明治時代、この地を開拓した人々のリーダーだった泉麟太郎の旧宅が保存展示されています。栗山町(旧角田村)の開拓者のリーダー・泉麟太郎の旧宅です。開拓記念館の敷地にあります。 by あおしさん泉記念館 美術館・博物館
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泉麟太郎は伊達仙台藩の角田というところの武士でした(現在の宮城県角田市)。
彼は多くの人を引き連れて、この地の開拓を行い、この地域を「角田村」と名付け、角田村長になっています。
栗山町はこの角田村から開拓、歴史が始まったのです。 -
泉家旧宅を見たあと、開拓記念館へ。
開拓前のこの地域のジオラマ。
現在の夕張川が流れ、森林地帯でしたないところでした。栗山町の郷土資料館です。夕張鉄道の資料もありました by あおしさん開拓記念館 名所・史跡
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現在の栗山町のジオラマ。
森林地帯だったの伐採により農業ができるような平地にして、人々が安定的に住めるようになっていきました。
また鉄道も通じています。 -
明治時代に建てられた角田村の役所庁舎。
開拓記念館はこの役所の庁舎があった場所に建てられました。 -
現在の栗山駅と夕張との間には夕張鉄道が開通し、この資料館のそばには角田駅も作られました。
当時は角田駅が栗山町の中心の駅であり、町もこのあたりが中心だったそうです。
夕張鉄道は廃止されましたが、その備品やジオラマも展示されていました。 -
栗山町の開拓記念館のあとは、隣の由仁町の「ゆめっく館」にある郷土資料室へ。
マンモスの実物大模型があります by あおしさんゆめっく館 美術館・博物館
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「ゆめっく館」の目玉は等身大のマンモスゾウとオオツノシカの模型です。
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かつてこの地域にはマンモスゾウとオオツノシカが生息していたそうです。
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この由仁町から発見されたマンモスゾウの臼歯が展示されていました。
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JR由仁駅。
今は無人駅ですが、まちの中心駅としてきれいな駅舎に建て替えられていました。
由仁町から岩見沢市へクルマを返しに戻りましたきれいな駅舎 by あおしさん由仁駅 駅
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岩見沢駅からJRの普通電車で今日の宿泊先の小樽へ向かいます。
この区間は札幌都市圏の電車が多く走っていて、JR北海道の中でも便利なところです。
ホームには「ばんえい競馬」を宣伝する目的の「ばんばの像」がありました。グッドデザイン賞の駅舎です by あおしさん岩見沢駅 駅
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