だらだら夏日が続く10月に3都市の美術館を巡る旅 in 長野県+山梨県+静岡県★2024　02　1日目後編・2日目前編【松本】

2024/10/11 - 2024/10/14

10月11日、後編。
“道の駅　恵みの里いまい“で軽くランチを済ませてから松本市内の中心地へ。
松本を訪れるのはGo To トラベルが開始される前週の2020年7月以来で、コロナ禍だったこともあり松本市内の観光地も閑散としていて静かに観光できたけど、前回時間が取れずに外観だけ鑑賞した“松本城”を訪れてみると、日本人観光客よりも圧倒的にヨーロッパ系外国人観光客の姿が多くて混沌としていた。
夜は1899年創業の馬肉料理専門店“新三よし”を再訪し、馬肉名産地じゃないとなかなかお目にかかれないレアな部位の馬刺しや、信州料理や信州の食材を使ったつまみがとても美味しかった。
旅行2日目、前編。
夫は松本を出発する前にHOTELが提携している日帰り温泉に行きたいというので、私だけ“松本市美術館”で降ろしてもらって松本出身の草間彌生の体感型展示を観賞して、あの有名な南瓜にも初めてお目にかかることが出来た。

エリア 松本(長野)

• 同行者: カップル・夫婦
• 交通手段: 自家用車 徒歩
• 旅行の手配内容: 個別手配

“道の駅 今井恵みの里”では見たことない名前の葡萄が販売していたり、扱う果物の豊富さに驚いたけど、ランチタイムのピークを過ぎていて冷蔵スペースには辛子稲荷と笹寿司しか無かったのでこれは私が、夫は併設の食堂でネギ辛味噌ラーメンを食べて松本市内中心部に移動した。　

道の駅 今井恵みの里 道の駅

今夜宿泊するHOTELはHOTEL BUENAVISTAの駐車場と提携しているので、6階建ての提携駐車場が空いていれば無料（駐車券をフロントに提出）で停めることが出来る。
14：00過ぎの時点で5階まで空きが無かったため、ヒヤヒヤしたけど無事停めることができ、チェックイン時間前なので車内に荷物を残したまま、先に観光することに。

“松本城”に到着したのが15：00ジャスト。
前回は2020年7月にGo To トラベルが開始される前週だったので観光客が少なく、松本市内も閑散としていて静かに観光できたけど、松本城へ行く道中すれ違うのはヨーロピアン系外国人観光客ばかり。

国宝松本城 名所・史跡

Eチケットならスルッと入場できるかと思って松本城観覧券のEチケット（大人1人：700円⇒681円）を購入済みだったのに、紙の券に変える必要があるらしくて結局この20分待ち行列に並んだ。

Eチケット利用者が少ないのか、窓口で別担当を呼ばれたので全然スムーズじゃない。

黒門／一ノ門を入るとかつては本丸御殿があり、この門が建てられた当時は黒が公的なものを連想させることから、格調高い正式な門として「黒門」と呼んだと考えられている。
黒門を通過するとき左側に鎧兜が展示してあった。

砂利道を進んでいくと松本城が姿を現したけど、正面に見える通路は通行禁止のため順路に従って大回り。
券売場に並んでいた大半が日本人観光客だったのに、中に入るとツアー引率者が代表で観覧券を購入しているせいかヨーロピアン系外国人団体客が中心で、意外にもアジア系の団体客は全然見かけることはなかった。

じわじわ進む行列。
西日が当たると暑いけど日陰に入ると結構涼しい。

光のせいか、黒というよりは紺色に見える松本城。
桃山末期から江戸時代初期に建造されたこの天守は国宝に指定され、城跡は国の史跡に指定されていて、松本城と呼ばれる以前は深志城と呼ばれていた。

現存天守のため城内は土足厳禁で靴を脱いでから入場する。
天守の地盤調査のため、1階は普段とは異なるルートになっていて通れない場所もあった。

城内に入ると体感で外国人観光客は4割強、ただ団体ツアー客やカスタマイズツアーに参加しているっぽい人ばかりで、揃いのイヤホンを耳に装着していているから分かりやすい。
ツアーと言ったら幟や旗で引率者の位置を知らせて、関係ない人にも聞こえるくらいの大声で説明するイメージだったけど、私の前に並んでいた人が日本語を話すイタリア人引率者で、手に持っている機械に向かって説明を始めると、周りに散らばっている参加者たちはイヤホンに耳を傾けており、この日は特にイタリア語とスペイン語が頻繁に聞こえてきた。

城内は想像していたよりもかなり混んでいて壁面の展示品を二重列・三重列で鑑賞するから、大盛況の展覧会を見に行っているような気分。

戦に行きたく無さそうな顔をしている鉄砲頭のイラストが良い。

階段が狭いのと観光客が多すぎるため上階に上がるほど階段待ちがあり、列に並んでいたら眼下に埋橋が見えた。
埋橋がある場所には、堀の中に塀を築いて敵の移動を妨げる足駄塀があったことが知られいるものの、構造が不明だったことから1955年に朱塗り八ツ橋型をした現在の橋が架けられたそう。
ただ江戸時代当時には無い橋なので文化財的価値はない。
松本城は混み過ぎていて階段を連続で上がれないから、今まで上ったことがある現存天守の中で1番時間が掛かかったけど脚の疲労感は無かった。

5階から6階は特に段差が激しく、狭くてすれ違うのもままならない階段を譲り合いながら最上階の6階に到着すると「神棚があります！じわじわ移動しながらこの位置で天井を見上げて下さい！」と警備員が絶えず案内していた。
その場所に立ってみると井桁に組まれた梁の中央に神棚があり、あとで調べてみたら守護神二十六夜社という月齢26日の月を拝む月待信仰だそうで、1618年の正月の月齢26夜の月が東の空に昇る頃に、天守番の藩士前に二十六夜様が現れて神の御告げを残したので、翌朝藩主に言上して翌2月26日に社を勧請したのが始まり。
それ以来明治維新に至るまでこの御告げを実行してきた甲斐あり、松本城天守は今日まで安泰だったと伝わる。

神棚見学後は壁沿いを歩いて、階段を降りる列に並んだらまた渋滞。
どこの天守閣でも最上階へ繋がる階段が狭いのは一緒だけど、松本城は最後の数段がL字に曲がっていて1人しか通れない幅なので、どこよりも混んでいた。

5階まで下りればそれ以降の階段渋滞もなくスムーズに降りることができ、大天守と辰巳附櫓との境目を跨いで辰巳附櫓へ。

2階には兵装品が展示されていた。

その下の階は、1階へ降りる階段以外は床板が捲られていて…

月見櫓も作業道具置き場になっていて立入禁止だった。

靴を履いて外から見た月見櫓には白い覆いがかけられている。

全体的に見るとこんな感じ。
西日を浴びていると思ったら時刻は既に16：10だった。

堀沿いに歩いてみると、この角度では白い覆いが風情に欠けるけど安全のため仕方がない。

真っ白な白鳥がスイスイ泳いできたと思ったら、パンの袋を持ったおじさんが小さな子供にパンを手渡し「これあげて」と。
白鳥が慣れた様子で手から食べていたけど、おじさんが呼ぶと近寄って来るらしい。

パンを食べたら優美に岸から離れていく。

入場前も紺色っぽいと思ったけど、逆位置の角度からみても肉眼・カメラ共に紺色にしか見えなかった。

HOTEL提携駐車場に荷物を取りにいき、今夜1泊する“エースイン松本”へ。
松本駅から徒歩3分ほどの距離にあり、バスターミナルもHOTEL向かいという好立地だけど、提携駐車場から荷物を抱えて歩くと7-8分掛かる。
詳しい口コミは下記をご覧くださいませ。
https://4travel.jp/dm_hotel_tips/15208238

エースイン松本 宿・ホテル

フロント横には女性用スキンケア（DHCのメイク落とし・化粧水など個包パウチ）があり、ロビーのエレベーター前にはアメニティバーと…

フリーソフトドリンクが置いてあった。
すぐ隣に朝食会場があるので、朝食のコーヒーもこちらからセルフで持っていく。

客室は古さが否めないものの清潔感があり、コンセント口が多めで良かった。

サニタリーは年季が入っていてとても狭く、湯船も極小。
提携旅館の大浴場入浴券がもらえるので、1日2回松本駅前から出ている無料バスに間に合えばそちらを利用した方が良いかも。

18：00に予約していた“馬肉バル 新三よし 松本本店”で馬刺し盛りや、信州料理や信州の食材を使ったつまみに舌鼓。
4年前はコロナ禍なのに店内玄関に用意された待合椅子は満席でかなり混んでたけど、今日は金曜とはいえ3連休前日のせいか、7割くらいの客入りでゆっくり食べることが出来た。
本当はもう1軒飲みに行くつもりだったけど松本の20：00過ぎの気温は13℃で、夏服に念のため持ってきたトレンチコートを羽織っただけでは寒すぎるからHOTELに戻ることに。
ワイナリーで購入したワインを取りに駐車場に戻るのは面倒だったので、コンビニで五一わいんとつまみを購入して、2人でボトルを1本開けてから就寝。

馬肉バル 新三よし 松本本店 グルメ・レストラン

旅行2日目、前編。
ドリンクバーに隣接する部屋が朝食会場になっている。

エースイン松本 宿・ホテル

昨日はロビーに出入りする人が多かったので混雑覚悟で行ってみたら、2-3割しか座席が埋まっておらず拍子抜け。

このHOTELは地元の老舗パン屋と提携していて、朝早い時間なら焼きたてのパンが10種類ほど揃っており、おかずもこのクラスのビジネスホテルにしてはまぁまぁな品揃え。

エースイン松本自体に大浴場は無いけど、宿泊するとアルピコホテルグループ美ヶ原温泉「翔峰」の大浴場を無料で利用することができる。
1日2回松本駅前から発着しているバスの時間帯と合わなかったので、朝食後にフロントに相談してみたところ、チェックアウト後でも使える入浴券が貰えたから夫は温泉に行く気満々に。

ちなみに美ヶ原温泉「翔峰」はゴージャスな雰囲気で、夫によると広い内湯（温湯は40℃・熱湯は42℃）・温めでジャグジー付きの庭園露天風呂があり、夜の利用ならサウナも使えるそう。

信州松本 美ヶ原温泉 翔峰 宿・ホテル

9：00過ぎにチェックアウトを済ませて、夫が温泉に行く前に私だけ“松本市美術館”で降ろしてもらったところ、建物外観は草間彌生の世界観が駄々洩れで、強い日差しに負けないくらい強烈さを放っていた。

松本市美術館 美術館・博物館

【幻の華】という2002年の巨大な作品は、食虫植物のように毒々しくてポップだった。
集合体恐怖症じゃないけど何となく苦手意識があって、避けてきた草間彌生の世界を見に行く。

3階コレクション展示・記念展示室の観覧チケットで、2022年4月21日-2025年3月31日まで開催中の特集展示「草間彌生 魂のおきどころ」が観覧できる。
大人1人：410円。

階段を上がって3階へ。

草間彌生の初期作品から最新シリーズ「わが永遠の魂」までの創作活動が展示されており、観て・覗いて・探して・体感する作品が想像以上に面白く、“気付いた”ときの鳥肌感がクセになる。

会場で唯一撮影可能な【大いなる偉大な南瓜】2017年。
360℃周れるけど見る角度によってウネリが微妙に異なるので、私が求める南瓜らしい南瓜を撮るため何周も歩いた。

旅行数日前にiPhone16ProMaxに機種変したばかりだったので、機種変前に避難させていたモバイルSuicaをAppleWatch10に戻してなかったことを思い出し、アプリを開いてみたところ、いつの間にかSuicaの残高が非表示になって「JR東日本の窓口に問い合わせてください」と表示が出ていた。
幸いJR：松本駅はJR東日本の管轄だったことから、松本を離れる前に駅窓口に寄ってみると一応調べてくれたけど「モバイルSuica関連は0570で始まるこの番号で問い合わせが必要」と駅では対処できないようで、電話番号を教えてもらい掛けてみたところ上手く移動できなかったSuica残高が、いわゆるゴースト状態になっており電話で手続き完了しても、iPhoneへの残高復旧は翌朝5：00以降と説明を受けた。
今回はSuicaを使う予定が無いから良かったけど、公共交通機関の旅だったら詰んでたかも。
この後は諏訪方面へ移動して“諏訪大社下社秋宮”と、“諏訪大社上社本宮”を訪ねる予定。
続きは03へ。